JPH0133782B2 - - Google Patents

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JPH0133782B2
JPH0133782B2 JP55000435A JP43580A JPH0133782B2 JP H0133782 B2 JPH0133782 B2 JP H0133782B2 JP 55000435 A JP55000435 A JP 55000435A JP 43580 A JP43580 A JP 43580A JP H0133782 B2 JPH0133782 B2 JP H0133782B2
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JP
Japan
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blood
layer
porous
hydrophilic
concentration
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JP55000435A
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JPS5697872A (en
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Masao Kitajima
Fumitada Arai
Asaji Kondo
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to GB8100383A priority patent/GB2069132B/en
Priority to US06/223,062 priority patent/US4337222A/en
Priority to DE19813100156 priority patent/DE3100156A1/de
Publication of JPS5697872A publication Critical patent/JPS5697872A/ja
Publication of JPH0133782B2 publication Critical patent/JPH0133782B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/52Use of compounds or compositions for colorimetric, spectrophotometric or fluorometric investigation, e.g. use of reagent paper and including single- and multilayer analytical elements
    • G01N33/525Multi-layer analytical elements

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は血液学分野における重要な検査項目で
ある血中ヘモグロビン濃度を測定するための積層
一体型血中ヘモグロビン濃度測定材料に関するも
のである。 よく知られているように、血液は血漿と、その
中に懸濁された有形成分、即ち赤血球、白血球、
血小板などとから成り立つている。全血液中の血
色素、ヘモグロビンの濃度は、赤血球数、ヘマト
クリツト値と共に、血液学分析項目中、特に重要
なデータとなる。 従来血中ヘモグロビン(以下、Hbと略記する)
濃度を測定する方法としては、一定容量の溶血、
非溶血の稀釈液の吸光度を測定、算出する方法が
公知の方法として利用されているが、いずれも測
定に時間がかかる上、操作が面倒であつたり、湿
式法であるため手や装置を汚ごしたりする欠点が
あつた。 ドライなシート状物を用いた血中ヘモグロビン
濃度の測定法としては、タルクビスト法(T.W.
Tallqvist「Z.Klin.Med」、40、137、1900)が古く
から知られている。この方法は紙等の吸水性の
よい紙に血液を飽和させ、その反射光学濃度を測
定する方法である。 特開昭52−143885(米国特許4057394に対応)明
細書にはタルクビスト法を改良したシート状物に
よる血中ヘモグロビン量の定量法が開示されてい
る。この開示技術は紙や織布の如き多孔質媒体
中に酸化チタンなどの屈折率の高い粒子を含浸さ
せた血液吸収マトリツクスを作成し、これに血液
試料を含浸飽和させてその反射率を測定する方法
である。同明細書にはまたポリエステルフイルム
等の疎水性キヤリヤーの上に接着、積層した形で
用いる方法も記載されているが、その際には特
に、血液マトリツクスから内蔵される空気を放
出、除去する手段が測定精度を維持する為に必要
であることが明記されている。同明細書にはま
た、ドイツ特許出願公開(OLS)2882760明細書
に記載の多層分析器具を用いた血中ヘモグロビン
の測定に関しても実験例を示している。この引例
技術は、フイルムベースの上に、酵素及び発色試
薬を含むゼラチンをバインダーとした層の上に酢
酸セルロースをバインダーとした二酸化チタン微
粒子分散層を塗布し、更にその上に、ケイソウ土
及びサリチル酸を含む酢酸セルロース層を塗布、
乾燥した構成よりなつている。得られた多層小片
の上面に血液試料を付着、飽和させたのち、その
上面から反射率を反射分光器により測定し、血中
ヘモグロビン濃度を知る方法である。 以上2つの方法は血液を酸化チタンなどの光散
乱性粒子を含む多孔質膜上に付着し、血液試料を
滴下した面から反射光学濃度を測定する方法に関
するものである。これに対して本発明の血中ヘモ
グロビン濃度測定材料は、前述のような光散乱性
粒子を含まない親水性の多孔性展開層と親水性バ
インダー層をもつ材料を用いて血中ヘモグロビン
濃度を測定しうる材料である。 本発明の目的は微小容量の血液試料(全血を含
める)を1滴点着したのち、シートの光学濃度を
測定するだけの乾式操作で血中ヘモグロビン濃度
を測定できる簡易ドライタイプの測定材料を提供
することである。 本発明は、水不透過性平面支持体の上に、バイ
ンダー層、および平均孔径3μmから100μmの範
囲の非繊維質多孔性膜、または綿番手40番手双糸
から100番手双糸の範囲の綿糸製の平織物の有す
る空隙に相当する空隙を有する繊維質多孔性材料
からなり、親水性表面を有し、層の内部の空隙の
表面または層の内部が親水性で、かつ水に不溶性
である多孔性展開層がこの順に一体に設けられて
なる血中ヘモグロビン濃度測定材料である。 以下においては本発明の一具体例である添付図
面に記載のHb濃度測定シートに基づいて説明す
る。本発明のHb濃度測定シートの基本的構造は、
第1図に示した如く、水不透過性平面支持体1の
上に親水性バインダー層2、親水性の多孔性展開
層3がこの順に積層一体化したシート状物であ
る。Hb濃度を測定するときは、本発明のHb濃度
測定シートの鳥かん概念図第2図に示したように
親水性多孔性展開層側(Aの方向)から多孔性展
開層の上に血液試料(全血、溶血液、稀釈血のい
ずれでもよい)を点着する。血液試料の量は5μ
〜100μの間の量、たとえば10μが適当量で
ある。点着された血液はすぐに同心円状に親水性
の多孔性展開層中に滲み込みながら、水平方向に
展開され、1秒から十数秒で外側にわずかに径の
大きい、赤血球を含まない円をもつた、まつ赤な
展開円を形成する。Hb濃度値の測定は、第2図
の展開円の光学濃度をA方向又はB方向から、透
過測光又は反射測光によつて実施される。予め用
意された換算表を用いて、測定値を血中Hb濃度
に換算する方法により、直ちにHb濃度値を知る
ことができる。 本発明は、また水不透過性平面支持体の上に親
水性バインダー層を設けその上に塗布、ラミネー
トなどの操作により親水性の多孔性展開層を流体
接触状態で積層した構成のシート状物を用いた血
中ヘモグロビン濃度の測定方法をも包含するもの
である。 以下に本発明のHb濃度測定シートを構成する
材料について説明する。 親水性の多孔性展開層としては、繊維質または
非繊維質からなり、親水性表面を有し、多孔性展
開層の空隙の表面または多孔性展開層の内部が親
水性で水に不溶性である多孔質膜が用いられる。
多孔性の程度は親水性の程度、多孔性の状態、孔
の形状、孔の分布の仕方などによつて異なるので
一概にも決められないが、非繊維質の多孔性材料
からなる場合にはその平均孔径は約2.5μmから約
500μmの範囲、好ましくは約3μmから約100μm
の範囲であり、繊維質の多孔性材料からなる場合
には、綿番手で表示して約40番手双糸(約40双)
から約100番手双糸(約100双)、好ましくは約60
番手双糸(約60双)から約80番手双糸(約80双)
の範囲の綿糸製のブロードのような平織物の有す
る空隙に相当する範囲である。なお織物の場合に
は織目やメツシユの大きさについて調べたとこ
ろ、網目そのものの開孔径は1mm程度まで多孔性
展開層として用いうることが判明した。 かかる親水性の多孔性展開層としては、特公昭
48−2999号、特開昭49−53888号、特開昭52−
131786号明細書などに開示されたメンブランフイ
ルタ、メンブランフイルタを親水化処理したもの
やポーラス粉体膜などの非繊維質多孔質膜、特開
昭55−164356号明細書に記載の親水化処理された
織物、ガラス繊維、紙などからなるシート状物な
どを用いることができるが、中でも後述の如き特
性の親水化処理された織物が特に適している。メ
ンブランフイルターを用いる場合その孔径は約
3μmから約500μmの範囲のものを用いることが
でき、好ましくは約3μmから約100μmの範囲で
ある。 多孔性展開層の厚さは10μm以上なら特に制限
はないが、使用血液試料液量、測定精度;操作性
などの観点からして、約30μmから約3mmの範
囲、好ましくは約50μmから約1mmの範囲が特に
好ましくは約100μmから約500μmの範囲のもの
が用いられる。 本発明に用いられる多孔性展開層は単一な素材
よりなる均一構造のものでもよいが、後述するよ
うな異なる物性のものを組み合せて、性能を向上
させたものでもよい。 後述する親水性バインダー層上に多孔性展開層
を一体に形成する方法としては、予め既成の多孔
性膜や織物をラミネートして一体化する方法と、
多孔性展開膜を形成する能力のある溶液または分
散液を親水性バインダー層上に塗布、乾燥するこ
とによつて多孔性展開層を一体に形成する方法と
があるが、いずれも適宜利用することができる。 本発明のHb濃度測定シートに用いられる多孔
性展開層はその試料点着面と多孔性展開層中の空
隙の表面または多孔性展開層の内部の親水性が高
く、血液が点着されたとき、点着平面内でほぼ等
方的に血液が展開されるように構成されている。
かかる性能を発揮するためには、多孔性素材を親
水化処理する必要がある。親水化処理の方法とは
カチオン、アニオン、ノニオン性界面活性剤や可
塑剤など親水性化合物、親水性コロイド(例、ゼ
ラチン)を用いる吸着処理、酸、アルカリ処理に
よる加水分解などによる親水化法、親水性化合物
との反応による化学的親水化法、コロナ処理、火
炎処理、紫外線照射、放電加工、蒸着処理、吹き
付け処理、などがある。 PH緩衝液、抗凝固剤、抗溶血剤、酸化防止剤、
酸化剤などヘモグロビンの色相を安定させる試
薬、色素、顔料、無機塩、アルデヒド、イソシア
ネート、過酸化水素などの赤血球膜改質試薬など
を多孔性展開層中に加えておくことも精度の向上
や、読み取りなど操作性の向上に役立つ。 全血を均一展開するには、特に展開性のよい多
孔性展開層を用いる必要があるが、きめの細かい
均一展開を達成する為には、上層に展開性にすぐ
れ織物やメツシユを用い、その下に親水化したメ
ンブランフイルターなどの小さい空隙の多孔質層
を重ねた重層構成の多孔性展開層もすぐれた均一
展開性能を発揮する。 本発明の血中ヘモグロビン測定シートにおいて
は、親水性の多孔性展開層中で均一展開された血
液試料のうち水分と水溶性成分は下にある親水性
バインダー層に均一展開されたままの状態で供給
され浸透するので、多孔性展開層が血液試料で飽
和することはない。これは一つには親水性の多孔
性展開層は血液試料を均一展開する際に少なくと
も約10%(容積比)の空隙を残して血液試料を均
一展開する作用を有しているからである。従つて
本発明の材料においては多孔性展開層が血液試料
により飽和される際に生ずる不利な現象である空
気の微細な泡が生ずることがないので親水性の多
孔性展開層および/または親水性バインダー層に
は通気手段を特に設ける必要がない。これらの諸
点は前述の特開昭52−143885明細書に記載の試験
器具の発明の技術と全く相違する点である。 親水性バインダー層に用いられる親水性バイン
ダーとしては、ゼラチン、アガロース、デキスト
ランなどの天然高分子、ポリビニルアルコール、
ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸などの親水
性合成高分子物質などの広い範囲の物質を利用で
きるが、水に対する膨潤性、ゲル形成能が優れて
おり、製造、接着、吸水性などが良好な写真用ゼ
ラチンがもつとも好ましい。 親水性バインダー層には展開調節の他、ヘモグ
ロビンの色相の安定化、浸透、拡散、析出防止な
どを目的として、各種の添加剤を加えることがで
きる。これらの添加剤としては、ノニオン、カチ
オン、アニオン系界面活性剤、可塑剤、無機塩、
有機酸塩、PH緩衝剤、顔料、色素、固体微粒子繊
維、酸化剤、還元剤、酸、アルカリ、など低分
子、高分子の化合物がある。展開円直径の読み取
りを容易にする為に、血清のPHで呈色又は消色す
るPH指示薬やアルブミンなどの血清成分と反応し
て呈色するブロモクレゾールグリーンなどの呈色
試薬を加えることもできる。 親水性バインダー層は接着性の向上、読みとり
やすさの向上、カールの防止などを目的として、
場合によつては2層又はそれ以上の層に分けるこ
ともできる。 親水性バインダーの層の厚さは0.1μmから1
mm、好ましくは1μmから100μm、特に好ましく
は5μmから50μmの範囲である。 本発明のHb濃度測定シートを形成する材料は、
水不透過平面支持体として透明又は半透明なガラ
スなどの板状のもの又はポリエステル(例、ポリ
エチレンテレフタレート、ビスフエノールAのポ
リカルボネート)、セルロースエステル(例、セ
ルロースジアセテート、セルローストリアセテー
ト、セルロースアセテートプロピオネート)、ポ
リメチルタクリレートなどの合成樹脂フイルムな
どぱ用いられる。支持体の厚さは約10μmから約
3mm、好ましくは約20μmから約1mm、最も好ま
しくは約50μmから約500μmの範囲である。目
的、用途によつて、ガラスやプラスチツク板のよ
うに変形しない板状のものを使用することもでき
るが、可撓性のフイルム状物が、製造、取り扱い
などの点で有利である場合が多い。勿論使用状況
や保存など必要に応じて、更に、透明、不透明の
他の支持体と組み合せて使用することもできる。 本発明のHb濃度測定シートにおいては血中Hb
濃度測定シートの親水性の多孔性展開層の上に未
稀釈または稀釈した血液試料(例、全血、稀釈し
た全血)の少量(例、10μ)を付着させると血
液試料は速かに親水性の多孔性展開層の中で平面
状に均一に(すなわち単位面積当りほぼ一定容量
の血液試料が多孔性展開層に含まれるように)展
開される。この際多孔性展開層の下にある親水性
バインダー層は水分及びその中に溶解している低
分子量の拡散性物質を吸収するので、血液試料液
がその展開過程を微少な泡などを生成して、不均
一な展開をすることなどを抑え、多孔性展開層中
に速かかつ均一に展開するのを助ける。また、親
水性バインダー層はそれ自身が半透膜性を有して
いるので赤血球、白血球、血小板などの有形成分
は勿論、アルブミン、グロブリンなどの蛋白質
や、溶血ヘモグロビンをも透過させない。従つて
測定すべきヘモグロビンは親水性バインダー層と
多孔性展開層との界面で平面をつくりつつ均一に
展開する。従つて反射光学濃度の測光面が、凹凸
面ではなく平面となるので測定精度は高くなる。 親水性バインダー層の他の重要な役割はヘモグ
ロビンの安定化である。よく知られているように
ヘモグロビンは乾燥や空気との接触により容易に
酸化され、結果として色相の変化、即ち吸収波長
の変化を生ずる。このため溶液中のヘモグロビン
量を正確に測定するにはヘモグロビン自身の吸収
スペクトルを安定化しておく必要があり、例えば
シアンメトヘモグロビンとしてから測定する方法
などが実施されている。 本発明のHb濃度測定シートは前記の公知技術
と同様に血液試料の点着面側から測定することも
可能であるが、その場合には、シート表面の乾燥
の進行やヘモグロビンの酸化、変性などの変化が
大きく、結果として測定精度はあまりよくない。 これに対し、本発明のHb濃度測定シートを血
液試料点着後その点着面とは逆の方向、すなわ
ち、透明支持体を通して親水性バインダー層側か
ら測定する場合には、測定面でのヘモグロビンの
変性は、点着表面に比べてずつと少なく、また乾
燥の影響もはるかに少ないので、測定はきわめて
安定し、精度は向上する。 本発明のHb濃度測定シートを用いて透明支持
体を通しての測光法の他の利点は測定可能領域の
拡大にある。 本発明のHb濃度測定シートを前記の特開昭52
−143885明細書に記載の血中ヘモグロビン測定用
シートなどと同様に血液点着面側から反射光学濃
度を測定すると、点着表面には赤血球が多く存在
し結果として、表面反射光学濃度が高くなるの
で、高濃度のヘモグロビンを含有する血液を試料
として用いる場合には反射光学濃度が飽和してし
まい、定量的な測定ができなくなる。これに対し
て、血液を点着した側と反対の面から透明支持
体、親水性バインダー層を通して測定する場合に
は赤血球が層をなして測定面に集まることはなく
点着した血液の親水性バインダー層の上に拡散し
てきた量のみを測ることになるので、反射光学濃
度の飽和は起りにくい。つまり試料を点着した面
とは逆の面から測定することにより定量測定が可
能な血中ヘモグロビン濃度範囲が著しく拡大され
る。 本発明のHb濃度測定シートはその上に全血試
料を点着し、シート上に形成された展開円の光学
濃度を測定するだけで血中のHb濃度値を知るこ
とができる方法をも提供するものである。以下に
発明の原理の概略を述べる。 本発明に用いる多孔性展開層は、液体試料すな
わち血液試料の液量や粘性、すなわち血中の血球
成分量や蛋白量には影響されずに単位面積当りほ
ぼ一容定量の血液試料液が多孔性展開層に含まれ
るように血液試料液が展開されるように構成され
た親水性の多孔性材料からなつている。従つて血
液試料を点着し、展開後にHb濃度を赤色光によ
り直接光学濃度として測定することにより、直ち
に血中のHb濃度を知ることができる。 本発明のHb濃度測定シートは、血液試料を正
確に秤量しないでも、血中Hb濃度を測定し得る
という点に最大の特徴をもつている。血液は粘性
が高く、また温度、空気との接触、機械的震とう
その他の原因によつて溶血などの変化を起し易
く、試料の精秤そのものが難しい。本発明のHb
濃度測定シートは、正確な秤量が不要であるばか
りでなく多少の溶血がある試料であつても新鮮血
と同様の測定操作で、Hb濃度の測定を実行でき
る。 本発明のHb濃度測定シートは、1回の測定に
適したストリツプスやチツプなどの小片を単位と
した大きさのものとして、用いることもできる
し、複数の検体を1枚のシートで検定できるよう
な大きさのシートとしてもよいし、また、ロール
状物として、連続的な測定に便利な形態として利
用することもできる。 次に本発明を実施例により具体的に詳しく説明
するが、これらの実施例に本発明が限定されるも
のではない。 実施例 1 ゼラチン用の下塗り処理が施されている厚さ
185μmの透明なポリエチレンテレフタレート
(PET)フイルム上に乾燥層厚が15μmになるよ
うにゼラチン層を塗布し乾燥した。このゼラチン
層の上に0.5%(重量比)のアルキルフエノキシ
ポリエトキシエタノール(界面活性剤、ローーム
アンドハース社製トリトンX−405)を含浸させ
た平均孔径5μmのミクロフイルター(富士写真
フイルムFM−500、多孔性展開層)を湿潤下に
圧着、ラミネートしてHb濃度測定シート(多層
フイルム)を調製した。 新鮮な輸血用ACD保存血を遠心分離によつて
分画し、血球成分と血漿成分とに分けたのち両者
を種々の割合で混合しヘマトクリツト値が0から
70%まで変化した一連の血液試料を調製した。そ
れぞれについて、稀釈溶血液をつくり、溶液の吸
光度を測定する方法によりヘモグロビン濃度を測
定したところ、0〜24.7mg/dlであつた。 前述した方法によつて調製したHb濃度測定シ
ートの多孔性展開層の上にそれぞれのHb濃度を
有する試料血10μを滴下した。試料血はHb濃度
に関係なくほぼ一定面積の円状に展開された。 試料血の滴下後1分たつたのち、マクベス反射
光学濃度計(RD−514)を用いて、多孔性展開
部分の赤色反射光学濃度を透明PETフイルム側
から測定した。試料血のHb濃度値と反射光学濃
度との対応は第3図のグラフのとおりであつて、
両者は良い相関を示した。 実施例 2 実施例1のミクロフイルターにかえて、綿100
%のブロード(80双すなわち綿番手80番手双糸)
に0.2%のポリオキシエチレンノニルフエノキシ
エーテル(ノニオン界面活性剤、日本油脂(株)製
HS210)を含む水を含浸、乾燥させて得た、布地
を親水性の多孔性展開層として用いて、Hb濃度
測定シートを調製した。 このようにして調製したHb濃度測定シートを
用いて、実施例1と同様の方法によつて、Hb濃
度値と反射光学濃度(マクベスRD514で測定し
た値)との関係を調べた。比較の為に点着面すな
わち多孔性展開層側からの測定値と、透明PET
フイルム側からの測定値とを比較した。第1表に
示す通り、透明PET支持体側からの測定値は多
孔性展開層側からの測定値に比べて著しくよい定
量性を与えることが判明した。
【表】 実施例 3 ゼラチン用下塗り処理を施した厚さ185μmの
透明PETフイルムの上に0.1%のノニオン界面活
性剤HS210を含む写真用ゼラチンを乾燥層厚が
40μmになるように塗布、乾燥した。次いでこの
上に0.5%のノニオン界面活性剤HS210を含浸さ
せた平均孔径3μmのミクロフイルター(富士ミ
クロフイルターFM300、多孔性展開層)を湿潤
下に圧着、ラミネートした。こうして得られたフ
イルムの上に更に400メツシユのナイロン布を圧
着しつつ実施例1と同様にして調製したHb濃度
値の異なる血液試料の10μを点着した。 試料血を点着後およそ1分を経過したのち展開
血液の反射光学濃度をマクベスRD514反射光学
濃度計を用いて、透明PETフイルム側から測定
した。第2表に示す如く、標準法に対してよい相
関をもつことが判明した。
【表】 実施例 4 実施例1のミクロフイルターにかえて、綿100
%平織ブロード織物布地(100双すなわち綿番手
100番手双糸)及びポリエチレンテレフタレート
65%−綿35%混紡平織ブロード織物布地(45双す
なわち綿番手45番手双糸相当)をそれぞれ用いた
ほかは実施例2と同様にして、Hb濃度測定用シ
ートを調製し、実施例1と同様にして異なるHb
濃度の血液試料について透明PET支持体側から
反射光学濃度値を測定した。その値は第3表に示
すとおりであつた。
【表】 第3表の測定値はHb濃度と反射光学濃度値の
間に、100番手双糸の布地展開層の測定用シート
ではゆるい弧状の曲線で表わされる相関が、45番
手双糸の布地展開層の測定用シートではほぼ直線
で表わされる相関があることを示している。従つ
て、糸の太さの異なる2種類の布地を展開層とし
て用いたHb濃度測定用シートはいずれも血液を
試料として用いてHb濃度を精度よく定量できる
ことが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の血中ヘモグロビン濃度測定材
料の一具体例である血中ヘモグロビン濃度測定シ
ートの断面概念図である。第2図は第1図に示し
た血中ヘモグロビン濃度測定シートの親水性の多
孔性展開層の上に血液試料を点着し血液試料が展
開された状態を示す鳥かん図である。 第1図および第2図において、1……水不透過
性支持体、2……親水性バインダー層、3……親
水性の多孔性展開層、4……展開円、矢印A……
血液試料を点着する方向および展開円を多孔性展
開層側から観察・測定する方向。矢印B……透明
な水不透過性支持体を用いた場合に支持体側から
展開円を観察・測定する方向、を表わす。 第3図は実施例3における標準法による血中ヘ
モグロビン濃度値と本発明の血中ヘモグロビン濃
度測定シートを用いて測定した反射光学濃度値と
の関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水不透過性平面支持体の上に、バインダー
    層、および平均孔径3μmから100μmの範囲の非
    繊維質多孔性膜、または綿番手40番手双糸から
    100番手双糸の範囲の綿糸製の平織物の有する空
    隙に相当する空隙を有する繊維質多孔性材料から
    なり、親水性表面を有し、層の内部の空隙の表面
    または層の内部が親水性で、かつ水に不溶性であ
    る多孔性展開層がこの順に一体に設けられてなる
    ことを特徴とする血中ヘモグロビン濃度測定材
    料。
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