JPH0133579Y2

JPH0133579Y2 -

Info

Publication number: JPH0133579Y2
Application number: JP1983181736U
Authority: JP
Priority date: 1983-11-24
Filing date: 1983-11-24
Publication date: 1989-10-12
Also published as: JPS6090272U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はエレベータドアの安全装置に係り、特
に上下に開閉するエレベータドアの安全装置に関
するものである。

従来の上下に開閉するドアの安全装置を第１図
〜第４図により説明する。

第１図は、かごまたは乗場のドアの安全装置を
示す概略正面図、第２図は第１図の平面図、第３
図、第４図はそれぞれ第１図の−線断面図で
あり、第３図はドア１が開閉動作中を示し、第４
図はドア１が閉じた状態を示している。

図に於て１はかごまたは乗場のドア、３ａ，３
ｂは上部固定部に軸支されたプーリー２ａ，２ｂ
に巻き掛けられ、一端はドア１に、他端はドア１
とほぼ同重量のバランスウエイト４にそれぞれ固
定されたロープである。

また、プーリー２ｂと同軸に設けられた駆動モ
ータ５によつてプーリー２ｂが駆動され、ドア１
は図示しないガイドレールに案内されて上下動す
る。７ａ，７ｂはドア１の下端両側に軸支された
レバーであり、一端にセフテイシユー６を軸支し
てこのセフテイシユー６を吊り、他端にはマイク
ロスイツチ８ａ，８ｂの動作部が当接されてい
る。このセフテイシユー６はドア１の閉動作（下
降）中、人や物等の物体にあたると、前記各レバ
ー７ａ，７ｂの回転により、ドア１に対して相対
的に上方へ移動する（第１図、第３図二点鎖線）。
これによつてマイクロスイツチ８ａ，８ｂが作動
し、ドア１が開方向（上方向）へ動くように駆動
モータ５を制御する。尚、ドア１の閉じた状態
（第４図）ではマイクロスイツチ８ａ，８ｂは不
動作となるように制御される。また、９ａ，９ｂ
はマイクロスイツチ８ａ，８ｂから引出されたリ
ード線、１０はドア１の下端に装着された弾性体
よりなる戸当り緩衝材である。

ところが、上記の従来のドア安全装置には以下
の不都合点があつた。

セフテイシユー６はドア１の開閉動作中にド
ア１より下方に突出しており、また、単にレバ
ー７ａ，７ｂによつて支持されているにすぎな
いため、物体が衝突した場合に損傷する可能性
が大きい。

出入口幅が大きくなると、セフテイシユー６
が長くなるため、物体の衝突位置によつてはセ
フテイシユー６が傾き、セフテイシユー６の右
側のみ、あるいは左側のみが押し上げられるこ
とがあるため、マイクロスイツチ８ａ，８ｂは
複数個設置する必要があり、配線及び制御回路
が複雑になる。

セフテイシユー６が長くなると製作費がかさ
むとともに重量が増し、常時水平に保つように
調整するのに多くの時間を要する。

ドア１が閉じた際には、第４図に示すように
エレベータ運転時の安全及び防火上から、ドア
１の下端が床に接していなければならないが、
この場合、剛体よりなるセフテイシユー６を床
に衝突させて押し上げるため、騒音発生の原因
となり、また、セフテイシユー６の損傷の原因
ともなる。

本考案は上記の諸点に鑑みてなされたもので、
戸当り緩衝材１０の変位を検出する装置を設ける
ことによりセフテイシユー６を不要とし、上記の
不都合点を解消したエレベータドアの安全装置を
提供することを目的としたものである。

本考案の実施例を第５図〜第７図により説明す
る。

第５図は、本考案の実施例を示す第１図相当図
で、第６図は第５図の−線断面図、第７図は
本実施例の動作を示す第５図の要部拡大図であ
る。尚、ドア１の駆動機構は従来のものと変わら
ないので、説明は省略する。

図に於て、１１はコードで、一端はボルト１２
に固定され他端は動作子１３に固定されている。
ボルト１２はドア１に固定されたブラケツト１４
にナツト締めされ、上下方向に調整可能に取り付
けられている。動作子１３は引張ばね１５を介し
て、ドア１に固定されたガイド１６に取り付けら
れている。１７はマイクロスイツチでブラケツト
１８を介してドア１に固定されており、常時は動
作子１３のテーパー部１３ａに動作部が接する位
置に取り付けられている。

また、コード１１は戸当り緩衝材１０に設けら
れた切り込み１０ａから戸当り緩衝材１０に形成
されたコード１１の断面とほぼ等しい断面の中空
部からなる収納部１０ｂ内に装着され、ガイドプ
ーリー１９ａ，１９ｂを介してドア１の下辺及び
左右側辺に沿つて張設されており、ボルト１２の
取り付け位置を調整することにより引張ばね１５
のばね力による適度な張力が保たれている。１０
ｃは収納部１０ｂとは別に設けられた中空部であ
り、戸当り緩衝材１０の可撓性を高めるためのも
のである。

本実施例は以上のように構成されているため、
人や物等の物体２０が戸当り緩衝材１０に衝突す
ると、戸当り緩衝材１０が変形するとともにコー
ド１１が引つ張られ、動作子１３は下方へ移動
（第７図二点鎖線）して、マイクロスイツチ１７
を作動させ、ドア１が開く方向（上方向）に駆動
モータ５を制御するものである。

以上のように本実施例によれば、剛体よりなる
セフテイシユーを使用していないため、人や物等
の物体は弾性体よりなる戸当り緩衝材に衝突する
ことにより、従来に比べ衝突時のシヨツクが和ら
ぐとともに、ドア閉じの際にも騒音はほとんど発
生しない。また、切り込みから戸当り緩衝材中に
コードを装着する構成であるため、コードの着脱
が容易であり、従つてコードのメンテナンスが容
易であるとともに、戸当り緩衝材の緩衝作用によ
り、物体の衝突時にも安全装置が損傷する可能性
がほとんどない。更に、出入口幅が大きくなつて
もコードの長さを長くするだけで良いため、従来
のようなセフテイシユーが長くなることによる据
付調整の困難化やマイクロスイツチの増加による
配線及び制御回路の複雑化という不都合が発生し
ない。

以上説明したように、本考案によれば、簡単な
構成で損傷を受ける可能性が少なく、かつ据付調
整が容易で、人や物に対する衝突時の衝撃を和ら
げることのできるエレベータドアの安全装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエレベータドアの安全装置を示
す概略正面図、第２図は第１図の平面図、第３図
は第１図の−線断面図、第４図はドア閉じ状
態における第１図の−線断面図、第５図は本
考案の実施例を示す第１図相当図、第６図は第５
図の−線断面図、第７図は本実施例の動作を
示す第５図の要部拡大図である。１……ドア、８ａ，８ｂ，１７……マイクロス
イツチ、１０……戸当り緩衝材、１１……コー
ド、１２……ボルト、１３……動作子、１４，１
８……ブラケツト、１５……引張りばね、１６…
…ガイド。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】上下方向に開閉するドアの下端に弾性体よりな
る戸当り緩衝材を設け、セフテイシユーを有しな
いエレベータドアにおいて、前記戸当り緩衝材に設けられた中空部、この中
空部より下方でかつこの中空部とは別に設けられ
た収納部、及びこの収納部に連通する切り込み
と、一端はドアに固定され、中間部は間口方向と
平行方向になるように前記切り込みから前記収納
部に装着された条体と、この条体の他端に連結さ
れ、この条体の変位を検出する装置とを備え、前
記戸当り緩衝材の変位を前記条体を介して前記変
位検出装置によつて検出するように構成したこと
を特徴とするエレベータドアの安全装置。