JPH0133453B2 - - Google Patents

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JPH0133453B2
JPH0133453B2 JP60019312A JP1931285A JPH0133453B2 JP H0133453 B2 JPH0133453 B2 JP H0133453B2 JP 60019312 A JP60019312 A JP 60019312A JP 1931285 A JP1931285 A JP 1931285A JP H0133453 B2 JPH0133453 B2 JP H0133453B2
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JP
Japan
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source
crystalline aluminosilicate
catalyst
lower alkyl
silica
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JP60019312A
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JPS61180735A (ja
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Masahiro Tojo
Yohei Fukuoka
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0133453B2 publication Critical patent/JPH0133453B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、環状オレフインの水和により環状ア
ルコールを製造する新規な方法に関するものであ
る。さらに詳しくは、一定の範囲の組成からなる
シリカ源、アルミナ源、アルカリ金属源と低級ア
ルキル尿素および低級アルキルチオ尿素から選ば
れた少なくとも1種の化合物を含む水性混合物を
加熱することにより合成した結晶性アルミノシリ
ケートを触媒として用いることを特徴とする環状
オレフインの水和による環状アルコールの製造方
法に関するものである。 (従来の技術) 従来、オレフインの水和反応によるアルコール
の製造方法としては、鉱酸、特に硫酸を用いる間
接あるいは直接水和反応が知られている。また、
他の均一触媒として芳香族スルフオン酸を使用す
る方法(特公昭43−8104号公報、特公昭43−
16123号公報)、リンタングステン酸およびリンモ
リブデン酸等のヘテロポリ酸を使用する方法(特
開昭53−9746号公報)等が提案されている。 しかしながら、これら均一系触媒は反応物、特
に水層からの分離、回収が煩雑になり、多大のエ
ネルギーを消費するという欠点がある。 これらの欠点を改善する方法として固体触媒を
使用する方法、例えば、イオン交換樹脂を使用す
る方法が提案されている(特公昭38−15619号公
報、特公昭44−26656号公報)。 しかし、これらイオン交換樹脂は、機械的崩壊
による樹脂の微粉化、耐熱性が不充分であること
等による触媒活性の低下等の問題があり、長時間
安定した活性を維持することができないという欠
点がある。 さらに、固体触媒を使用する方法として、結晶
性アルミノシリケートを使用する方法がある。結
晶性アルミノシリケートは水に不溶性と、機械的
強度、耐熱性が優れ、工業触媒としての活用が期
待されており、以下の方法が提案されている。す
なわち、脱アルカリしたモルデナイト、クリノブ
チロライト、もしくはフオージヤサイト系ゼオラ
イトを接触とするオレフイン類の水和方法(特公
昭47−45323号公報)、カルシウム陽イオンとクロ
ム陽イオン、希土類元素の陽イオンおよび酸化ク
ロムの1種以上を含有するY型ゼオライトを触媒
とするオレフイン類の水和方法(特公昭53−
15485号公報)、ZSM−5等の、モービル社発表
の特定の結晶性アルミノシリケートのイオン交換
可能なカチオンの全部または一部を水素、周期律
表の族、族または土類、希土類元素イオンで
置換したものを触媒とするオレフイン類の水和方
法(特開昭57−70828号公報)、ゼオライトに含有
されるアルミニウムの一部を除去し、かつそのイ
オン交換可能なカチオンの全部または一部を水
素、周期律表の族、族または土類、希土類元
素イオンで交換したものを触媒とするオレフイン
類の水和方法(特開昭58−124723号公報)、シリ
カ/アルミナ比が20以上の結晶性アルミノシリケ
ートを触媒として用いる環状オレフイン類の水和
方法(特開昭58−194828号公報)等がある。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、これらの方法では工業的に十分
な活性は得られず、工業的に満足される反応速度
を得るためには、反応温度を上昇させる必要があ
る。しかるに、環状オレフインの水和反応は発熱
反応であり、平衡組成時の、環状オレフインに対
する環状アルコールの比率は温度の上昇とともに
減少する。したがつて、反応温度の上昇は、製品
である環状アルコールの濃度の低下をもたらし、
その結果、原料オレフインと製品アルコールの分
離・回収には多大な費用を要することとなる。ま
た一方、反応温度の上昇は、環状オレフインの水
和反応速度のみならず、異性化等の反応による副
生物への転化速度をも増加させ、その結果、目的
とする反応の選択性を低下せしめる。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意
研究を重ねた結果、一定の範囲の組成からなるシ
リカ源、アルミナ源、アルカリ金属源と低級アル
キル尿素および低級アルキルチオ尿素から選ばれ
た少なくとも1種の化合物を含む水性混合物を加
熱することにより合成した結晶性アルミノシリケ
ートを触媒として用いることにより、環状オレフ
インの水和反応において、従来の方法に比し著し
く高活性を示し、なおかつ、反応性が長時間持続
することを見出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、環状オレフインの接触水
和により環状アルコールを製造するに際し、下記
の範囲の組成からなるシリカ源、アルミナ源、ア
ルカリ金属源と低級アルキル尿素および低級アル
キルチオ尿素から選ばれた少なくとも1種の化合
物を含む水性混合物を加熱することにより合成し
た結晶性アルミノシリケート(以下、「低級アル
キル尿素等の共存下に合成した結晶性アルミノシ
リケート」と略記する)を触媒として用いること
を特徴とする環状アルコール製造法に関するもの
である。 シリカ源/アルミナ源=10〜1000 水/シリカ源=10〜100 アルカリ金属源/シリカ源=0.001〜10 A/シリカ源=0.01〜10 〔ただし、シリカ源はシリカ(SiO2)グラムモ
ル換算、アルミナはアルミナ(Al2O3)グラムモ
ル換算、アルカリ金属源はアルカリ金属グラムア
トム換算、水はグラムモル、Aは低級アルキル尿
素および低級アルキルチオ尿素から選ばれた少な
くとも1種の化合物のグラムモルの和を表す。〕 従来の結晶性アルミノシリケートが低い活性し
か示さないのに対し、本発明においては、低級ア
ルキル尿素等の共存下に合成した結晶性アルミノ
シリケートが本反応に高活性を示し、実質的に収
率良くアルコールが得られる。 低級アルキル尿素等の共存下に合成した結晶性
アルミノシリケートが高活性を示す理由は明らか
ではないが、低級アルキル尿素等の特殊なテンプ
レート試剤を共存させることにより合成した結晶
性アルミノシリケートは、水和反応に適した形
状、酸強度、配位場を有し、その結果、高い活性
が得られるものと推測される。 本発明で用いる結晶性アルミノシリケートの合
成法については、特願昭59−188165号明細書に記
載されているが、当該物質およびその調製法を説
明するために、その要点を以下に示す。 本発明で使用される結晶性アルミノシリケート
は、シリカ源、アルミナ源、アルカリ金属源と低
級アルキル尿素および低級アルキルチオ尿素から
選ばれた少なくとも1種の化合物を含む水性混合
物を加熱することにより得られる。 本発明に用いられる結晶性アルミノシリケート
の合成に使用されるシリカ源、アルミナ源、アル
カリ金属源としては、通常、ゼオライト(結晶性
アルミノシリケート)の合成に用いられているも
のが使用できる。シリカ源としては、ケイ酸ソー
ダ、水ガラス、シリカゲル、無水ケイ酸等が使用
できる。アルミナ源としては、アルミン酸ソー
ダ、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、水酸
化アルミニウム、アルミナ等が使用できる。アル
カリ金属源としは、水酸化ナトリウム、ケイ酸ソ
ーダ、水ガラス、アルミン酸ソーダ、水酸化カリ
ウム等が用いられ、ナトリウム化合物が好まし
い。 本発明において、結晶性アルミノシリケートの
合成に使用される低級アルキル尿素とは、
【式】で表わされ、R1、R2、R3の1 ないし2が炭素数3以下のアルキル基であり、残
余が水素原子よりなる化合物である。好ましい低
級アルキル尿素を例示すると、メチル尿素、1,
3−ジメチル尿素、1,1−ジメチル尿素、エチ
ル尿素、1,1−ジエチル尿素、1,3−ジエチ
ル尿素、n−プロピル尿素、i−プロピル尿素、
1−メチル・1−エチル尿素、1−メチル・3−
エチル尿素等が挙げられる。 本発明において、結晶性アルミノシリケートの
合成に使用される低級アルキルチオ尿素とは、
【式】で表わされ、R1、R2、R3の1 ないし2が炭素数3以下のアルキル基であり、残
余が水素よりなる化合物である。好ましい低級ア
ルキルチオ尿素を例示すると、メチルチオ尿素、
1,3−ジメチルチオ尿素、1,1−ジメチルチ
オ尿素、エチルチオ尿素、1,1−ジエチルチオ
尿素、1,3−ジエチルチオ尿素、n−プロピル
チオ尿素、i−プロピルチオ尿素、1−メチル・
1−エチルチオ尿素、1−メチル・3−エチルチ
オ尿素等が挙げられる。 本発明において、結晶性アルミノシリケートの
合成に使用される水性混合物におけるシリカ源、
アルミナ源、アルカリ金属源、水ならびに低級ア
ルキル尿素および低級アルキルチオ尿素から選ば
れた少なくとも1種の化合物の組成は、モル比で
表わして下記の範囲が適当である。〔たゞし、シ
リカ源はシリカ(SiO2)グラムモル換算、アル
ミナ源はアルミナ(Al2O3)グラムモル換算、ア
ルカリ金属源はアルカリ金属グラムアトム換算で
表わす。〕 シリカ源/アルミナ源=10〜1000 水/シリカ源=10〜100 アルカリ金属源/シリカ源=0.001〜10 A/シリカ源=0.01〜10 (Aは低級アルキル尿素および低級アルキルチオ
尿素から選ばれた少なくとも1種の化合物のグラ
ムモルの和を表わす。) さらに好ましい組成範囲は、下記の範囲であ
る。 シリカ源/アルミナ源=15〜200 水/シリカ源=15〜50 アルカリ金属源/シリカ源=0.05〜1 A/シリカ源=0.1〜5 本発明に用いられる結晶性アルミノシリケート
の合成における低級アルキル尿素および低級アル
キルチオ尿素から選ばれた少なくとも1種の化合
物(以下、低級アルキル尿素類と略称する)が共
存するシリカ源、アルミナ源、アルカリ金属源を
含む水性混合物(以下、水性混合物と略称する)
の調合を次に例示する。シリカ源を含む水にアル
ミナ源および低級アルキル尿素類を含む水を、撹
拌しながら混合する。必要に応じ、水素イオン濃
度を酸あるいはアルカリを加えて調整する。水素
イオン濃度PHの好ましい範囲は10ないし13であ
る。アルカリ金属源はシリカ源および/またはア
ルミナ源と共に加え、あるいは水素イオン濃度調
整の際に加える。水性混合物を耐圧容器中で90な
いし250℃、好ましくは100ないし180℃に加熱す
る。好ましくは撹拌下に加熱する。加熱時間は加
熱温度に依存し、加熱温度が高いと短かく、低い
と長く、通常10ないし200時間が好ましいが、200
時間を超えて加熱してもさしつかえない。 上記の方法により、微細かつ高結晶化度の結晶
性アルミノシリケートの合成が容易にできる。微
細な結晶性アルミノシリケートとは、走査型電子
顕微鏡を用いて観察すると、主として柱状または
六角板状結晶で、柱状の場合はその横断面の最大
径の平均、また、六角板状の場合はその短径の平
均が1ミクロン以下の結晶性アルミノシリケート
である。微細な結晶性アルミノシリケートを合成
するには、強い撹拌下に加熱することが望まし
い。微細な結晶性アルミノシリケートを合成する
には、第1段階100ないし140℃、第2段階155な
いし180℃の2段階加熱がさらに好ましい。2段
階加熱の場合の第1段階加熱時間は30ないし140
時間が好ましい。 本発明方法により合成した結晶性アルミノシリ
ケートのX線回折パターンを第1表に示した。
【表】 本発明で用いる結晶性アルミノシリケートの合
成において、所望ならば、チタン、バナジウム、
クロム、マンガン、鉄、亜鉛、カリウム、ホウ素
などの酸化物源を、アルミナ源と共に、あるいは
アルミナ源の代りに水性混合物に加えて、これら
異元素含有ゼオライトを合成することができる。 本反応において、上記結晶性アルミノシリケー
トを使用するに際して、該結晶性アルミノシリケ
ートをプロトン、Mg、Ca、Sr等のアルカリ土類
元素、La、Ce等の希土類元素、Fe、Co、Ni、
Ru、Pd、Pt等の族元素でイオン交換した後に
触媒として用いることは有効である。あるいは
Ti、Zr、Hf、Cr、Mo、W、Th等の元素を含有
させることも有効である。 また、本発明で使用される上記結晶性アルミノ
シリケートは、使用する前に一部のアルミナを除
去する操作を行うことも有効である。ただし、こ
の操作により、結晶性アルミノシリケートの結晶
構造そのものが変化することは好ましくなく、安
定に強度を維持できることが好ましい。 本発明で使用される結晶性アルミノシリケート
は、シリカとアルミナのモル比を特に規定するも
のではないが、シリカとアルミナのモル比が10以
上、さらには20以上であるものが好ましい。シリ
カとアルミナのモル比が高いと、水和反応の活性
点である酸点の酸強度は増加するが、一方、酸点
の量は著しく減少する。したがつて、通常シリカ
とアルミナのモル比が300以下、さらには100以下
のものが使用される。 本発明で使用される結晶性アルミノシリケート
は、全酸点に対する外表面酸点の割合を特に規定
するものではない。しかし、本発明の原料として
用いる環状オレフインは、直鎖オレフインに比
し、比較的分子径が大きく、その結果、環状オレ
フインの触媒である結晶性アルミノシリケート粒
子内部への拡散速度は、反応系が気相であると液
相であるとにかかわらず小なることが予想され
る。特に液相での影響が大きい。すなわち、本発
明における触媒の活性点は、外表面酸点(細孔外
酸点)が大きな比重を占めているものと推察され
る。したがつて、本発明において用いる結晶性ア
ルミノシリケートは、全酸点に対する外表面酸点
の割合が比較的大なるもの、好ましくは外表面酸
点の全酸点に対する比が0.1以上のものが用いら
れる。さらに好ましくは0.2以上であり、特に好
ましくは0.3以上である。 本発明で使用される結晶性アルミノシリケート
を電顕で観測すると柱状または薄い六角板状結晶
で、他の結晶性アルミノシリケートと著しく異な
つている。その結果として、本発明で使用される
結晶性アルミノシリケートは、外表面酸点の全酸
点に対する割合が大きく、好ましい結果を与えて
いる。 本反応において、その触媒の使用される形態は
如何なるものでもよく、粉末状、顆粒状、特定形
状を有する成型体等が使用できる。また、成型体
を用いる場合には、担体あるいはバインダーとし
て、アルミナ、シリカ、チタニア等を使用するこ
ともできる。 本発明に使用する環状オレフインとは、好まし
くは炭素数5〜12の環状オレフインである。環状
オレフインの例としては、シクロペンテン、メチ
ルシクロペンテン類、シクロヘキセン、メチルシ
クロヘキセン類、シクロオクテン、シクロドデセ
ン等である。 反応の様式としては、流動床式、撹拌回分式あ
るいは連続方式等、一般に用いられる方法で行な
われる。反応の温度は、環状オレフインの水和反
応の平衡の面から、および副反応等の増大の意味
から低温が有利であるが、反応速度の面からは高
温が有利であるために、本発明においては、反応
温度は使用する環状オレフインによつて異なる
が、通常50〜250℃の範囲が用いられ、好ましく
は60〜200℃、特に70〜160℃の範囲が好ましい。
また、反応圧力は特に制限はなく、環状オレフイ
ンおよび水は気相として存在してもよく、また、
液相として存在してもよい。特に水が液相となる
場合には、一般的に触媒の活性点近傍が水で覆わ
れ、目的とする反応の速度低下をきたすが、本反
応は、その場合特に有効性を示す。原料である環
状アルコールと水のモル比は広範囲にとることが
でき、反応形式が連続式あるいは回分式のいずれ
かで実施されるかによつても異なる。しかし、環
状オレフインあるいは水が他の原料に比べ大過剰
となる場合には、反応速度が低下し、実際的では
ない。したがつて、本発明においては、例えば、
回分式で行なう場合の水に対する環状オレフイン
のモル比は0.01〜100の範囲が好ましく、特に
0.03〜10の範囲が好ましい。 本反応を回分式で行なう場合の環状オレフイン
と触媒の重量比は0.005〜100の範囲が好ましく、
特に0.05〜10が好ましい。また、反応時間は3〜
300分の範囲が好ましく、10〜180分が特に好まし
い。 また、反応原料である環状オレフインと水の他
に窒素、水素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素
等の不活性ガス、または脂肪族飽和炭化水素、芳
香族炭化水素、含酸素有機化合物、含硫黄有機化
合物、含ハロゲン有機化合物等が反応系に存在し
てもよい。 (実施例) 以下、実施例および比較例を示し、本発明を具
体的に述べる。 (酸点測定法) 吸着法による外表面酸点(細孔外酸点)および
全酸点は、以下に述べるパルス吸着法により測定
した。 測定装置として島津製作所製ガスクロマトグラ
フGC−7Aおよびデータ処理装置としてCR−1A
を用いた。すなわち、内径4mm、全長80mmのステ
ンレス製短管へ試料(0.2g〜1g)を充填し、
前記ガスクロマトグラフ装置の恒温槽内の試料側
流路へ取り付ける。キヤリアガスとしてヘリウム
ガスを50ml/minの流速で流し、同時に恒温槽内
の温度を325℃に設定し、昇温を開始する。昇温
後、2時間を経て吸着操作を開始する。アミン
(ピリジン、4−メチルキノリン、トリブチルア
ミン)の一定量(0.2〜2μ)を、マイクロピリ
ジンを用いて試料側流路の注入口へ一定期間(2
分〜5分)をおいて断続的に注入し続ける。一
方、充填カラムを通つたキヤリアガスは、FID型
検出器を用いて分析し、周期的にピークが表われ
る経時的なアミン濃度変化のクロマトグラムを得
る。注入回数の増加と共に、試料に対するアミン
吸着量が飽和に近づき、それにともなつて注入ご
ときの非吸着アミン量が増加する。したがつて、
前記クロマトグラムにおいて、アミンの第i回の
注入に対応するピーク面積Siは、次第に注入した
アミンの量dpμmolに対応した面積Soに近づく。
したがつて、試料単位重量あたりのアミン吸着量
Ao(μmol/g)は、次式によつて求めることが
できる。 Ao=1/wi=1 (1−Si/So)dp (ただし、w(g)は試料重量を示す。) 本発明においては、Si/So≧0.98となる第n回
の注入まで繰りかえし注入を行ない、次式により
アミン吸着量A(μmol/g)を算出した。 A=1/woi=1 (1−Si/So)dp 本発明で使用した結晶性アルミノシリケートに
おける外表面酸点の全酸点に対する割合は、以下
のようにして求めた。 すなわち、当該結晶性アルミノシリケートのミ
クロポア径をa(Å)とすれば、a1>aなる動直
径a1(Å)を有するアミンを用いて外表面酸点に
対応するアミン吸着量Aoを求め、また、a2<a
なる動直径a2(Å)を有するアミンを用いて全酸
点に対応するアミン吸着量Atを求める。外表面
酸点(細孔外酸点)の全酸点に対する割合Rは、
次式で求めることができる。 R=Ao/At 本発明において、上記の割合Rを求めるに際し
ては、ピリジンと4−メチルキノリンの組合せを
用いた。 実施例 1 (触媒調製) ケイ酸ソーダ(水ガラス3号)1450gを水700
gに溶解し(A液)、また、硫酸アルミニウム104
gと濃硫酸35gを水400gに溶解し(B液)、さら
に、1,3−ジメチル尿素170gを水800gに溶解
した(C液)。A液をホモジナイザーを用いて撹
拌しながら、B、C液と混合した。得られたゲル
状の水性混合物を内容積5の撹拌機付きステン
レス製オートクレーブへ仕込み、撹拌周速1.5
m/secで撹拌しながら、20時間160℃に加熱し
た。生成した結晶性アルミノシリケートを遠心分
離機で分離し、水洗後、120℃で4時間乾燥した。
次いで、空気気流下に550℃で5時間焼成した。
さらに、塩化アンモニウム2M水溶液でカチオン
交換を3回繰りかえした。水洗、過、乾燥後、
400℃で2時間焼成し、ブロトン交換型結晶性ア
ルミノシリケートとした。(触媒1) 触媒1の蛍光×線分析法によるSiO2/Al2O3
は28であつた。また、粉末法×線回折法により測
定したところ、前記第1表のとおりのX線回折パ
ターンを示した。また、吸着法により求めた外表
面酸点の全酸点に対する割合は0.22であつた。 (水和反応) 上記で得た触媒1を10gと水30gおよびシクロ
ヘキセン15gとを内容積100mlの撹拌式オートク
レーブへ仕込み、系内の空気を窒素置換した後、
120℃で30分間撹拌しながら反応させた。反応後、
生成物をガスクロマトグラフイー法により分析し
た。その結果を第2表に示す。生成物はシクロヘ
キサノールのみであり、他の生成物は検出されな
かつた。 比較例 1 (触媒調製) Qブランド珪酸ソーダ1110gと1385gの混合物
へ、硫酸アルミニウム32g、塩化ナトリウム325
g、濃硫酸92.5g、臭化テトラプロピルアンモニ
ウム137gおよび水1895gからなる混合物を加え、
ホモジナイザーで混合した。得られたゲル状の水
性混合物をオートクレーブへ仕込み、撹拌周速
1.4m/secで撹拌しながら70時間160℃に加熱し
た。得られた結晶性アルミノシリケートを、実施
例1と同様な方法でプロトン交換型結晶性アルミ
ノシリケートとした。 上記で得た触媒の螢光X線分析法による
SiO2/Al2O3比は58であつた。また、粉末法X線
回折法により、ZSM−5ゼオライトと同定され
た。また、吸着法により求めた外表面酸点の全酸
点に対する割合は0.05であつた。 (水和反応) 上記で得た触媒を用いた他は、実施例1と同様
な方法で水和反応を行なつた。結果を第2表に示
す。 比較例 2 (触媒調製) Qブランドケイ酸塩水溶液(SiO2=29.9重量
%)150gに、10%水酸化テトラプロピルアンモ
ニウム水溶液180gを加えて、さらに硝酸アルミ
ニウム〔Al(NO33・9H2O〕4gと水40gを加
えて、10分間撹拌した。その後、その溶液を強撹
拌しながら濃硝酸を滴下し、PHを10〜10.5に調整
して均質なゲルを得た。このゲルを撹拌機付1
オートクレーブに入れ、24時間、180℃で撹拌し
た。その結果、得られた生成物を充分な量のイオ
ン交換水で洗浄した後、120℃で10時間乾燥した。
この生成物は、X線回折法によりZSM−5ゼオ
ライトと同定された。また、螢光X線分析により
求めたSiO2/Al2O3比は60であつた。さらに、こ
の生成物を実施例1と同様の方法でプロトン交換
型ゼオライトとした。外表面酸点の全酸点に対す
る割合は0.02であつた。 (水和反応) 上記で得た触媒を用いた他は、実施例1と同様
な方法で水和反応を行なつた。結果を第2表に示
す。 実施例 2 (触媒調製) ケイ酸ソーダ(水ガラス3号)1669gを水81g
に溶解し(A液)、また、硫酸アルミニウム12g
および濃硫酸2.8gを水46gに溶解し(B液)、さ
らに、1,3−ジメチル尿素26.2gを水92gに溶
解した(C液)。実施例1と同様にしてA、B、
C液と混合し、内容積500mlのステンレス製オー
トクレーブに仕込み、周速0.5m/secで撹拌しな
がら20時間、160℃に加熱した。得られた結晶性
アルミノシリケートを、実施例1と同様の方法で
プロトン交換型結晶性アルミノシリケートとした
(触媒2)。 触媒2のSiO2/Al2O3比は29であつた。また、
粉末X線回折法により測定したところ、第1表に
示すX線回折パターンを示した。また、外表面酸
点の全酸点に対する割合は0.18であつた。 (水和反応) 上記で得た触媒2を用いた他は、実施例1と同
様な方法で水和反応を行なつた。結果を第2表に
示す。 実施例 3 (触媒調製) ケイ酸ソーダ(水ガラス3号)128gを水120g
に溶解し(A液)、また、硫酸アルミニウム3.9g
と濃硫酸4gを水40gに溶解し(B液)、さらに、
1,3−ジメチルチオ尿素17gを水80gに溶解し
た(C液)。実施例1と同様にしてA、B、C液
と混合し、内容積500mlのステンレス製オートク
レーブに仕込み、周速1.5m/secで撹拌しながら
72時間、110℃に加熱し、次いで同じ撹拌周速で
10時間、160℃に加熱した。得られた結晶性アル
ミノシリケートを実施例1と同様の方法でプロト
ン交換型結晶性アルミノシリケートとした(触媒
3)。触媒3は粉末法X線回折法により測定した
ところ、第1表に示すX線回折パターンを示し
た。 螢光X線法により求めたSiO2/Al2O3比は30で
あつた。また、吸着法により求めた外表面酸点の
全酸点に対する割合は0.24であつた。 (水和反応) 上記で得た触媒3を用いた他は、実施例1と同
様な方法で水和反応を行なつた。結果を第2表に
示す。 実施例 4 (触媒調製) オートクレーブへ仕込み、撹拌周速1.4m/sec
で撹拌しながら48時間120℃で加熱した以外は、
実施例1と同様にして結晶性アルミノシリケート
を合成した。さらに、この生成物を実施例1と同
様の方法でプロトン交換型結晶性アルミノシリケ
ートとした(触媒4)。螢光X線分析法による
SiO2/Al2O3比は35であつた。また、粉末法X線
回折法により測定したところ、第1表に示すX線
回折パターンを示した。また、外表面酸点の全酸
点に対する割合は0.33であつた(触媒4)。 (水和反応) 上記で得た触媒4を用いた他は、実施例1と同
様な方法で水和反応を行なつた。結果を第2表に
示す。
【表】 実施例 5 図面に示すような連続流通反応装置を用いて、
シクロヘキセンの水和反応を行なつた。 内容積500mlの撹拌装置付ステンレス製オート
クレーブ反応器3に、実施例1で調製した触媒40
gと水120gを仕込み、系内を窒素ガス置換した。
回転数500rpmで撹拌しつつ反応器を昇温し、反
応温度120℃とした後、供給管1よりシクロヘキ
センを120g/hrの速度で、また、供給管2より
水を2.6g/hrの速度でそれぞれ供給する。反応
器から溢流した反応混合物は、溢流管4より淡々
分離器5へ導入される。分離された反応混合物中
のオイル相は、排出管6より系外へ抜き出され、
触媒−水相は復帰管7により反応器へ回収され
る。原料シクロヘキセン供給開始3時間後におけ
る排出オイル中のシクロヘキサノール濃度は10.8
重量%であつた。また、240時間経過後の排出オ
イル中のシクロヘキサノール濃度は10.6重量%で
あつた。 比較例 3 触媒として比較例1で調製した触媒を使用した
他は、実施例5と同様の方法でシクロヘキセンの
水和反応を行なつた。 原料シクロヘキセン供給開始3時間後における
排出オイル中のシクロヘキサノール濃度は4.3重
量%であつた。また、200時間経過後の排出オイ
ル中のシクロヘキサノール濃度は1.4重量%であ
つた。 (発明の効果) 本発明によれば、環状オレフインの接触水和に
より環状アルコールを製造するに際し、シリカ
源、アルミナ源、アルカリ金属源を含む水性混合
物を、低級アルキル尿素または低級アルキルチオ
尿素から選ばれた少なくとも1種の化合物の共存
下に加熱することにより合成した結晶性アルミノ
シリケートを触媒として使用することにより、従
来の方法に比較して著しく高い転化率が得られ、
なおかつ反応性が長時間持続する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施の一例を示すフローシート
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 環状オレフインの接触水和により環状アルコ
    ールを製造するに際し、下記の範囲の組成からな
    るシリカ源、アルミナ源、アルカリ金属源と低級
    アルキル尿素および低級アルキルチオ尿素から選
    ばれた少なくとも1種の化合物を含む水性混合物
    を加熱することにより合成した結晶性アルミノシ
    リケートを触媒として使用することを特徴とする
    環状アルコールの製造法。 シリカ源/アルミナ源=10〜1000 水/シリカ源=10〜100 アルカリ金属源/シリカ源=0.001〜10 A/シリカ源=0.01〜10 〔ただし、シリカ源はシリカ(SiO2)グラムモ
    ル換算、アルミナはアルミナ(Al2O3)グラムモ
    ル換算、アルカリ金属源はアルカリ金属グラムア
    トム換算、水はグラムモル、Aは低級アルキル尿
    素および低級アルキルチオ尿素から選ばれた少な
    くとも1種の化合物のグラムモルの和を表す。〕
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