JPH0132951Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は複数個のトイレツトペーパーロールを
まとめて吊下げ式に一時ストツクし、使用時には
すぐに取出せるようにした新規なトイレツトペー
パー用ストツクハンガーに関する。

〔従来の技術〕

トイレでの用便等に供する所謂トイレツトペー
パーとしてロール状に巻装されたペーパーロール
が一般化するようになつた。このペーパーロール
はトイレ内に配置された専用のホールダに支承さ
れ使用に供されるのであるが、予備のロールはト
イレ内の片隅か別の収納箇所に保管されたりす
る。亦、最近では上記ホールダに引掛けてロール
を把持し得る布製の簡易なハンガー等も市販され
るようになつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕 ところで実際の用便に当たつては身近に予備の
ロールがないと不安なものであり、従つて上記の
如くトイレ内に予備ロールを保管したり布製のハ
ンガーに把持せしめておくことは斯かる不安を払
拭するに効果的である。然し乍ら、前者の場合狭
いトイレでは整然と保管することが難しく、亦、
後者の場合ストツク数が少ない上にホルダー中の
ロールからペーパーを繰り出す際にハンガーの布
製カバーが巻き付くと云つた点が指摘されてい
た。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記に鑑みなされたもので、複数個の
ペーパーロールを上下に積層状態で且つ同軸的に
保持せしめると共にペーパーロールを簡易に取出
せるようにした新規なトイレツトペーパー用スト
ツクハンガーを提供して需要者の所望に応えんと
するものである。

本考案の構成を添付の実施例図に基づき説明す
るに、第１図は本考案ハンガーの代表例を示す部
分切欠斜視図、第２図イ，ロは第１図線部の拡
大正面図と側面図、第３図イ，ロは第１図線部
の拡大正面図と側面図、第４図イ，ロは他の実施
例の第２図相当図、第５図は本考案ハンガーの変
更使用例を示す斜視図、第６図は第５図に採用さ
れたカバーの展開図である。即ち、本考案トイレ
ツトペーパーストツク用ハンガーの要旨は、トイ
レツトペーパーロールＡの筒状芯部A₁に挿通し
得る縦棒１と、該縦棒１の上端に形成された掛止
部２と、この縦棒１の下部に上下揺動自在に枢着
されると共にその長手方向に沿つて前記芯部A₁
に挿通可能とされ且つ少なくとも該芯部A₁の径
より大なる長さの保持部片３とより成り、上記縦
棒１に同軸的積層状態で環装された複数個のトイ
レツトペーパーロールＡ…を横方向に配向された
保持部片３をして取外し自在に保持せしめるよう
にしたことを特徴とするものである。第１図に於
て縦棒１は合成樹脂等で製せられるもので、その
径は約15mm、全体長さは50〜60cmが適当とされ、
この長さで少なくとも４個のペーパーロールＡを
保持することが出来る。該縦棒１の上端には壁面
や棚板下面等に固着されたフツクに掛止し得る掛
止部２が形成されているが、該掛止部２としては
公知の種々形状のものが採用される。亦、下端部
には枢支ピン３１を介して保持部片３がその略中
央部で枢着されて居り、該保持部片３は枢支ピン
３１を中心として上下に揺動可能とされ、縦方向
（縦棒１と直状）或いは横方向（縦棒１に直交）
等の配向が自在とされている。この保持部片３の
全体長は、ペーパーロールＡを保持し得る長さ、
即ち少なくとも前記芯部A₁の径より大でペーパ
ーロールＡの径より小なることを必要とし、約10
cm位が適当とされる。

〔作用〕

上記ハンガーにペーパーロールＡ…を保持せし
め或いは取外す要領を略述するに、保持部片３を
横向きに配向させた上で、上端よりペーパーロー
ルＡを環装し、該ロールＡを保持部片３に当接さ
せて保持部片３より手離せばロールＡは保持部片
３によつて静置される。引き続き他のペーパーロ
ールＡ…を同要領で環装すれば、保持部片３上に
複数個のペーパーロールＡ…が縦棒１を中心とし
て同軸的積層状態で安定保持され、縦棒１の掛止
部２をトイレ内の壁面や棚板下面に固設されたフ
ツクに引掛ければ複数個のペーパーロールＡ…が
コンパクトにストツクされる。そしてペーパーロ
ールＡを１個取出したい時には積層状態のペーパ
ーロールＡ…全体を上に押し上げ保持部片３を横
方向に配向させれば、簡易に取出すことが出来、
残つたペーパーロールＡ…はそのままストツク状
態が維持される。尚、ペーパーロールＡの環装は
下からもなし得ることは上記の説明で容易に理解
され得るであろう。

〔実施例〕 次に実施例について説明する。

〔実施例 １〕 第２図イ，ロは水平な棚板下面及び垂直壁面い
ずれにも好適に掛止し得るよう図つたことを示す
ものである。即ち、第１図の如く縦棒１を直状の
状態で垂直壁面に掛止させる場合、縦棒１が斜め
になつて不安定で且つ体裁も良くないので、縦棒
１の掛止部２を含む上部を約11cm程度に亘り直状
から直角状態に屈折可能としこれをアーム部材１
１としている。このアーム部材１１は縦棒１の上
端に形成された連結用突子１２に固設された枢支
ピン１２１を介して縦棒１に上下屈折可能に保持
され、この枢支ピン１２１はアーム部材１１の下
部に長手方向に穿設された長孔１１１に相対摺動
可能に挿通されている。該アーム部材１１の下端
部は半円状に加工され、直状の連結状態でこの下
端部が縦棒１の平坦な上端と接している。そして
アーム部材１１を枢支ピン１２１を中心として屈
折すると、半円状の下端部は縦棒１の上端に接し
て弧動し、直角に達した時点でアーム部材１１を
その軸線に沿つて下端部側（図では左側に）に押
すと、前記長孔１１１が枢支ピン１２１に対し相
対摺動し、アーム部材１１の胴部周体が縦棒１の
上端に接し、これによりアーム部材１１の直角状
態が維持される。従つて縦棒１に上述の如くペー
パーロールＡ…を環装し、アーム部材１１を直角
にして垂直壁面に掛止させれば、縦棒１は略垂直
に保つことが出来る。

第３図イ，ロは保持部片３の縦棒１の下部に対
する枢着状態の一例を示すもので、該保持部片３
を縦方向に配向させた時、縦棒１と同軸的直状と
なるよう枢支ピン３１より下部３２を縦棒１と同
径の棒状となし、一方上部３３を縦棒１内に嵌納
し得るよう板状となすと共に縦棒１の下部に収納
用腔所１３を設けている。そして保持部片３はペ
ーパーロールＡを保持させない時には常に縦方向
に配向するよう上記下部３２を上部３３より重く
なるよう設計され、その方法として長さを変える
か、図の如く形状を違える方法等が採用される。
このように保持部片３を無負荷の状態で縦方向に
配向するようにしておけば、ストツク状態のペー
パーロールＡを１個取出す際、ペーパーロールＡ
…全体を上に押し下げると保持部片３が自然に縦
方向に配向し、下から二段目以上のロールＡ…を
保持すれば最下部のロールＡが簡易に取出すこと
が出来、爾後保持部片３を横方向に配向させ残つ
たロールＡ…を下げれば再びストツク状態が維持
される。

（実施例 ２） 第４図イ，ロは上記第２図イ，ロの変更例を示
すもので、垂直壁面にも安定的に掛止し得るよう
縦棒１の上部にアーム部材１４を嵌脱自在に嵌装
し、その上端を縦棒１に枢着している。そしてこ
のアーム部材１４の下端には掛止部１４１が形成
され、縦棒１を水平な棚板下面に吊設する場合は
該アーム部材１４を嵌装した状態で縦棒１の上端
に形成された掛止部２をして掛止させ、亦、垂直
壁面に掛止される場合はアーム部材１４を取出し
その掛止部１４１をして掛止させることが出来
る。

（実施例 ３） 第５図は上記各実施例の各ハンガーの変更使用
例を示すもので、ストツクされたペーパーロール
Ａ…を布製又は合成樹脂シート製のカバー４で包
被せんとしたものである。即ち、縦棒１の上部周
体には第１図、第２図及び第４図に示す如くフラ
ンジ部１５…を周設し、該フランジ部１５…に外
径がペーパーロールＡの外径より稍々大きいレコ
ード盤型の軽量薄型円板４０を縦棒１の上端より
挿通して担持させ、これに下端開放の円筒型カバ
ー４をスカート状に係止させペーパーロールＡ…
全体を包被するようになしてある。このカバー４
と円板４０とは一体化したものでも良く、亦カバ
ー４の表面には適当な図柄をあしらいフアツシヨ
ン性を付与することは自由であり、更に図例の如
く部分的に透明部４１を設け中のペーパーロール
Ａ…のストツク量を目視し得るようになすことも
自由である。このようなカバー４を具備させると
ペーパーロールＡ…が露見されず体裁が良い上
に、ロールＡの取出しに何等支障を来たすことが
ないから好ましく採用される。

第６図は上記カバー４の展開図を示すもので、
レコード盤型上面部４２と方形のスカート部４３
とより成り、上面部４２の周縁とスカート部４３
の上縁とは縫合され、亦、スカート部４３の両側
部はマジツクテープ４３１…により重合され、こ
れにより下端開放の円筒型カバー４が形成され
る。このようにスカート部４３の両側部をマジツ
クテープ４３１…にて重合するようにすればペー
パーロールＡの取出しにも至便である。

尚、上記各実施例は典型例を示したに過ぎず、
本考案を逸脱しない限り他の変更例も可能である
ことは云うまでもない。亦、掛止部２に適当な紐
を縛り付け吊り下げるようにすればストツク数を
更に増やすことも出来る。

（考案の効果） 叙述の如く、本考案のトイレツトペーパー用ス
トツクハンガーは、複数個のペーパーロールを上
下積層状態でコンパクトにストツクし得るもので
狭いトイレ内でも整然と保管出来、しかもペーパ
ーロールの取出しも容易になされるから極めて至
便であり需要者に好評を博すること請合いであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案ハンガーの代表例を示す部分切
欠斜視図、第２図イ，ロは第１図線部の拡大正
面図と側面図、第３図イ，ロは第１図線部の拡
大正面図と側面図、第４図イ，ロは他の実施例の
第２図相当図、第５図は本考案ハンガーの変更使
用例を示す斜視図、第６図は第５図に採用された
カバーの展開図である。 符号の説明、１……縦棒、２……掛止部、３…
…保持部片、Ａ……トイレツトペーパーロール、
A₁……筒状芯部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トイレツトペーパーロールＡの筒状芯部A₁に
   挿通し得る縦棒１と、該縦棒１の上端に形成され
   た掛止部２と、この縦棒１の下部に上下揺動自在
   に枢着されると共にその長手方向に沿つて前記芯
   部A₁に挿通可能とされ且つ少なくとも該芯部A₁
   の径より大なる長さの保持部片３とより成り、上
   記縦棒１に同軸的積層状態で環装された複数個の
   トイレツトペーパーロールＡ…を横方向に配向さ
   れた保持部片３をして取外し自在に保持せしめる
   ようにしたトイレツトペーパー用ストツクハンガ
   ー。