JPH0132776Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、各種機器に対する操作部を集中配備
した回転切換式の操作部に関する。

近年の自動車にはカーオーデイオ、エアコンデ
イシヨナー等の各種機器が搭載される傾向にある
が、それらの操作部は運転席近傍に集められるの
で、機器数が増加するにつれそれら操作部の設置
場所に制約を受ける問題が生ずる。第１図は自動
車の運転席付近の概略図で、１はスピードメータ
等の計器類、２はエアコンデイシヨナー、３はカ
ーオーデイオ部、４はインパネ部である。この他
にもナビゲーシヨンシステムと呼ばれる地図情報
表示装置や自動車電話、更にはパーソナル無線等
の機器が搭載されるようになると、それら単体の
機器（本体と操作部が一体化されたもの）を運転
席近傍に集めて設置することがスペース的に困難
になる。

本考案は、上述した各種機器の操作部を集中化
することで各機器本体の分散配置を可能とし、以
つて各種の車載用機器を限られたスペース内に設
置可能とするものである。

本考案の回転切換式操作部は、周面に窓を設け
た外筒と、該外筒の内部に回転可能に設けられた
内筒と、該内筒の周面を一部切除して回転方向の
異なる位置に固定してなる複数の車載機器用操作
板と、該内筒を回動させて該複数の操作板のいず
れかを前記外筒の窓から露出させるためのノブと
を備え、各操作板毎に異なるスイツチ配列または
表示器を設けてなることを特徴とするが、以下図
示の実施例を参照しながらこれを詳細に説明す
る。

第２図は本考案の一実施例を示す図で、ａは全
体の外観斜視図、ｂはそのＸ−Ｘでの断面図であ
る。図中、１０は円筒状の外筒で、その周面の一
部には前方へ向けて窓（切欠部）１１が形成して
ある。この外筒１０は一端（図中左側）を開放し
ており、そこから内筒２０が回転自在に挿入され
る。２１は内筒２０の左端に形成された内筒回動
用のノブである。この内筒２０には同周方向の異
なる位置に複数個所（本例では２個所）切欠部が
あり、そこに異なるスイツチ配列または表示器を
有した操作板２２，２３が固定されている。

第２図ｃ，ｄは操作板２２，２３を単体で示す
正面図である。操作板２２はラジオ関係のスイツ
チ「AM」「FM」、テープ関係のスイツチ
「TAPE」、パーソナル無線関係のスイツチ「パー
ソナル」、ラジオ交通情報関係のスイツチ
「TNM」、ハイウエイ交通情報関係のスイツチ
「HAR」、ナビゲーシヨンシステム関係のスイツ
チ「径路」、自動車電話関係のスイツチ「TEL」
「保留」、共通に使用されるスイツチ「１」「２」
……「＃」「OFF」「△」「▽」を備える。これら
のスイツチを全て記号２４で示す。これに対し操
作板２３はエアコンデイシヨナー専用で、その制
御に必要なスイツチ２４の他に設定温度の表示器
２５を備える。

第２図ｂにおいて２６は内筒２０内に設けられ
たプリント基板で、その表面にはマイクロコンピ
ユータ２７が搭載されている。このマイクロコン
ピユータ２７はキーコントローラとして用いら
れ、スイツチ２４により構成されるスイツチマト
リクスのキー入力を例えば４ビツトの符号列に変
換する。２８，２９は操作板２２，２３からマイ
クロコンピユータ２７へキー入力を伝えるケーブ
ルである。マイクロコンピユータ２７の出力は４
本のケーブル１２で外筒１０側の中継用プリント
基板１３に伝えられ、ここから更にケーブル１４
で外部に導出される。

内筒２０は操作板２２または２３が外筒１０の
窓１１から露出する回転位置でロツクされる。こ
のロツク状態はノブ２１に或る程度の回転力を与
えることで解除されるが、スイツチ２４を操作す
る程度の力では変化しない。このために、スイツ
チ２４は導電性ゴムを用いたタツチスイツチの様
に、微弱な押圧力で作動するようにしておく。ま
た、操作板２２，２３を切換えるために内筒２０
を回動させるとマイクロコンピユータ２７から中
継用基板１３に至るケーブル１２に力が加わる
が、それは90゜程度の捩りであるから該ケーブル
１２を破断する可能性は極めて少ない。中継用基
板１３から外部へ導出されるケーブル１４は、外
筒１０の支持体３０を貫通して図示せぬコントロ
ーラ（制御用のマイクロコンピユータ）へ導びか
れる。

第３図は本考案の他の実施例で、外筒１０を支
持体３０を中心に回動し得るようにしたものであ
る。３１は台座で、この部分を例えば自動車のイ
ンパネ４上に載置して取付ける。同図ｂの平面図
に示すように外筒１０を鎖線位置まで回動させる
と操作板２２，２３は運転席側を向くので、運転
手による操作がし易くなる。勿論、助手席側から
操作する場合は実線位置にしておくとよい。この
ような角度切換えを例えば15゜置きに４段階ロツ
ク可能に設定すると、操作しやすい角度を比較的
自由に選択できる利点がある。

以上述べたように本考案によれば、複数の車載
用機器の操作部を集中することができるので、各
機器の本体は必ずしも運転席近くに配置する必要
がなくなり、車室内の限られたスペースを有効に
使用することができる。この結果、運転席付近を
広く使用することができ、また必要な操作部だけ
が現われているので誤操作の可能性が少なく、目
的とするスイツチを迅速に探すことができる等の
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の運転席付近の様子を示す部分斜
視図、第２図は本考案の一実施例を示す構成図、
第３図は本考案の他の実施例をす構成図である。 図中、１０は外筒、１１は窓、２０は内筒、２
１はノブ、２２，２３は操作板、２４はスイツ
チ、２５は表示器、３０は支持体である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周面に窓を設けた外筒と、該外筒の内部に回転
   可能に設けられた内筒と、該内筒の周面を一部切
   除して回転方向の異なる位置に固定してなる複数
   の車載機器用操作板と、該内筒を回動させて該複
   数の操作板のいずれかを前記外筒の窓から露出さ
   せるためのノブとを備え、各操作板毎に異なるス
   イツチ配列または表示器を設けてなることを特徴
   とする車載用の回転切換式操作部。