JPH0132532Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、走行車両用ダンプワゴン装置に係
り、車体上で上下動（ダンプ）自在とされたワゴ
ンの上下案内を正確にするとともに、ワゴン用ク
ツシヨン体の外方変形を防止したことを主目的と
する。

走行車両、例えば、トラクタにはメイズ、牧草
等を収容するとともにダンプ可能とされたワゴン
装置が設けられる場合がある。

即ち、トラクタのボンネツト上にワゴンを上下
動自在に載置させ、該ワゴンにトラクタ後部に装
着された刈取機からの収穫物をシユートを介して
放出して収容するようにしたワゴン装置がある。

ワゴン装置のワゴンは走行時の振動防止及びダ
ンプ後に安置するときの衝撃防止の見地からクツ
シヨン体が設けられるとともに、ワゴンの上下動
を正確にするための案内部材が設けられる。

しかして、従来のクツシヨン体と案内部材はそ
れぞれの機能が異なることから、位置ずれして設
けられており、これでは、走行時にワゴンが横振
れしたとき、クツシヨン体が離脱することがあつ
た。

本考案は斯る実状に鑑みて案出されたものであ
つて、ワゴンのクツシヨン体の外側にガイド部材
を近接配置して設けることによつて、クツシヨン
体の外方変形を阻止するようにしたものであり、
従つて、本考案では車体上に支持フレームを介し
て載置されたワゴンが水平横軸の支点を中心に上
下動自在とされたものにおいて、支持フレームに
ワゴンの底壁を受け止めるクツシヨン体が設けら
れ、該クツシヨン体の外側に下方が内向の傾斜案
内部とされたガイド部材を近接配置して支持フレ
ームに取付けたことを特徴とする。

以下、図面を参照して本考案の実施一例を詳述
する。

図において、１は走行車両で、本例では左右一
対の前輪２と左右一対の後輪３を有する２軸４車
輪形トラクタを示している。

４は操縦装置であり、座席５とハンドル６とか
らなり、車体７の乗降口８上に設けられている。

本例では前向運転（第１図鎖線）と後向運転
（第１図実線）とに変換自在な操縦装置４とされ
ている。

９はボンネツトであり、前車軸フレーム１０上
に搭載されている図外エンジンを包囲している。

１０はワゴン装置であり、本例ではボンネツト
９側における車体７上にダンプ自在として装着さ
れている。

ワゴン装置１０は次のように構成されている。

１１は取付ブラケツトで、前後に間隔おいて車
体７の両側より上方に突出されており、この取付
ブラケツト１１間の上部には断面Ｌ形のワゴン装
着用案内部材１２が前後方向として架設されてい
る。

１３は支持フレームであり、前記案内部材１２
のそれぞれに摺動固定自在とされており、１４が
その取付け金具である。

そして支持フレーム１３の前端は互いに杆材１
３Ａで連結されて、ここに支持フレーム１３は平
面視コ形とされている。

１５は支柱であり、支持フレーム１３の前部側
のそれぞれに前後間隔おいて突出された前柱１６
と後柱１７とからなり、前後柱１６，１７の上端
は互いに重合され、該重合部にワゴン１８のダン
プ側が水平方向の横軸を支点１９として上下回動
自在に支持されている。

ワゴン１８は上部の開口部が拡大形状とされた
有底の容器であり、その底部はボンネツト９の天
板との干渉をさけるためコ形部１９とされてい
る。

２０はダンプ用駆動体で、本例では伸縮シリン
ダで示され、チユーブ下端が支持フレーム１３に
ピボツト２１され、ピストンロツドエンドがワゴ
ン１８の側壁にピボット２２されている。

従つて、ワゴン１８は左右一対の駆動体２０の
伸長動作で、支点１９を中心に上動されてダンプ
可能であり、駆動体２０の縮少動作で支持フレー
ム１３に載置され、該フレーム１３を介して車体
７に支持されている。

２３はクツシヨン体であり、左右支持フレーム
１３上に前後間隔おいて固定されており、本例で
は截頭円錐形状とされたゴム材である。

２４はガイド部材であり、下方が内向の傾斜案
内部２４Ａとされて、第２図、第３図で示す如く
クツシヨン体２３の外側でこれに近接配置されて
支持フレーム１３のそれぞれに着脱自在に取付け
られている。

本例ではクツシヨン体２３とガイド部材２４は
前後に位置ずれされずに設けられている。

その他、図において、２５は前スタンドで、各
支持フレーム１３に上下移動固定自在として取付
けられている。２６は後スタンドで、各支持フレ
ーム１３に揺動固定自在に取付けられている。

２７は吹上げシユートであり、車体７の後部に
図外三点リンク機構を介して装着された刈取機の
ブロワーを介して刈取物、例えば、メイズ、牧草
等を放出し、ワゴン１８に収容するものである。

２８は傾動固定自在の煽を示している。

第４図、第５図のワゴン装置１０はエレベータ
機構２９を備えたものを示し、このエレベータ機
構２９以外の構成は前述例と同じであり、従つて
共通部材は共通符号で示している。

エレベータ機構２９はワゴン１８の底部両側内
に設けられた突起を有する水平方向の無端回走体
３０と、ワゴン１８のダンプ側内に左右一対あて
設けられた突起を有す縦方向の無端回走体３１と
から構成されている。

そして、車体７に設けられた前部動力取出機構
３２からの回転動力を伸縮自在な伝動軸３３を介
してワゴン１８の支点１９に設けられたベベルギ
ヤ伝動機構を内蔵した中継伝動ボツクス３４に伝
えるとともに、その左右出力軸３５を介して左右
の巻掛伝動体３６に伝動し、もつて、無端回走体
３０で収穫物をダンプ側に送り、無端回走体３１
でエレベータ機能でワゴン１８より放出するよう
にされている。

即ち、第４図、第５図のワゴン装置１０は駆動
体２０によるダンプと、エレベータ機構２９によ
るエレベータ機能を使い分け可能とされ、ダンプ
のときは、例えばバンカーサイロ、トラツク荷台
に移載するときに利用され、エレベータ方式のと
きはブロワーに供給するのに利用されるのであ
り、従つて、出力軸３５はこれがワゴン１８の支
点とされる。

なお、第５図で示す如くワゴン１８のコ形部１
９はその両側を傾斜壁となし、無端回走体３０で
底の方から順次収穫物を送つて上層部は崩れ落ち
易いようにされている。

次に、ワゴン装置１０による収穫物のダンプ作
用につき説明する。

シユート２７を介して放出された収穫物をダン
プするには、駆動体２０を伸長させ、ワゴン１８
を支点１９を中心として第１図、第４図の鎖線体
勢に上動することによりなされ、ダンプ後は、駆
動体２０を縮少することによつて支持フレーム１
３に支持される。

このとき、支持フレーム１３には下方が内向の
傾斜案内部２４Ａとされたガイド部材２４が突出
されており、従つて、左右方向の横ブレを補正乃
至修正しながら支持フレーム１３を介して正しく
車体７の横幅方向中央に支持されることになる。

そして、支持フレーム１３にはクツシヨン体２
３が取付けられているので、ワゴン１８の底壁は
クツシヨン体２３を介して受け止められることに
なる。

従つて、ダンプ後のワゴン１８の復帰に伴う衝
撃力Ｆ及び走行時の振動等によつてワゴン１８が
揺れるのはクツシヨン体２３にて防止できるので
ある。

そして、走行時の振動、シユート２７を介して
放出衝撃等によつてワゴン１８が横ブレすると、
これにともなつてクツシヨン体２３が内外に変形
され、とくに、外方変形によつて支持フレーム１
３より離脱しようとされるが、クツシヨン体２３
の外方でこれに近接配置されてガイド部材２４が
取付けられているから、クツシヨン体２３の外方
変形はガイド部材２４によつて阻止されるのであ
る。

本考案は、車体７上に支持フレーム１３を介し
て載置されたワゴン１８が水平横軸の支点１９を
中心に上下動自在とされたものにおいて、支持フ
レーム１３にワゴン１８の底壁を受け止めるクツ
シヨン体２３が設けられているので、ワゴン１８
の振動が防止できるし、衝撃を緩和することがで
きる。

また、支持フレーム１３には下方が内向とされ
た傾斜案内部２４Ａを有するガイド部材２４が設
けられているので、ワゴン１８を支持フレーム１
３上のクツシヨン体２３に正しい姿勢で受け止め
させることができる。

そして、クツシヨン体２３の外方に近接配置し
てガイド部材２４が支持フレーム１３に取付けら
れているので、ワゴン１８の横ブレに伴うクツシ
ヨン体２３の外方変形は阻止され、ここに、クツ
シヨン体２３の離脱を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は第１実
施例の側面図、第２図は要部の作動状態を併せて
示す第１図Ａ−Ａ矢示図、第３図は第２図の一部
平面図、第４図は第２実施例の側面図、第５図は
第４図の正面図である。 ７……車体、１０……ワゴン装置、１３……支
持フレーム、１８……ワゴン、１９……支点、２
３……クツシヨン体、２４……ガイド部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体７上に支持フレーム１３を介して載置され
   たワゴン１８が水平横軸の支点１９を中心に上下
   動自在とされたものにおいて、支持フレーム１３
   にワゴン１８の底壁を受け止めるクツシヨン体２
   ３が設けられ、該クツシヨン体２３の外側に下方
   が内向の傾斜案内部２４Ａとされたガイド部材２
   ４を近接配置して支持フレーム１３に取付けたこ
   とを特徴とする走行車両用ダンプワゴン装置。