JPH0132402Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、ビル屋上等にパラボラアンテナを建
設するとき、ビル屋上のスラブ面四方の末端に立
上げたパラペツト等の取付部材を利用してアンテ
ナポールを建設する架台に関するものである。

「従来の技術」 従来は、パラボラアンテナの設置場の構造、附
近の状況等の実測、パラペツトの場合は四隅の角
度等を詳細に実測して設計図により架台を製作し
てパラボラアンテナを設置した。従つて高度の技
術と専門的知識がなければ、パラボラアンテナの
設置が難しい。

「考案が解決しようとする問題点」 本考案は、パラペツト、鉄柵等の取付部材の四
隅の角度が直角、鋭角、鈍角、又はそれらの直線
部分でも、現場で容易に組合せて直ちにパラボラ
アンテナを取付けられる設置架台を提供しようと
するものである。パラボラアンテナの背面の構造
は各メーカーにより異なるが、60.5mmφ鋼管のポ
ールに取付ける箇所は各メーカーほとんど同様な
形式を用いているため、本考案の設置架台とは容
易に結合することができるとともに、風圧等の外
力に充分耐え得る堅固な建設が、３部材の組合せ
だけで容易に経済的に実施できるように構成した
ものである。

「問題点を解決するための手段」 本考案は、アンテナ台座とアンテナ台座支持金
具とアンテナポールとよりなり、取付部材に取付
けられた２個のアンテナ台座支持金具にアンテナ
台座の両側端を軸着して取付部材が直線状のも
の、鈍角状のもの、直角状のもの又は鋭角状のも
の何れのものにもアンテナ台座支持金具を適応で
きるように形成し、アンテナ台座のアンテナポー
ルを差込む穴にアンテナポールを差込み、アンテ
ナポールをアンテナ台座に溶接してアンテナ台座
とアンテナポールを強固に結合したものである。

「作用」 本考案は、アンテナ台座と１個以上のアンテナ
台座支持金具とアンテナポールとを各別に製作
し、これらの部材を組立ててアンテナポールをビ
ル屋上のパラペツト、鉄柵等の取付部材に緊密に
固定するものであつて、取付部材が直線状のもの
から鋭角状のものまで２個のアンテナ台座支持金
具をそれぞれの取付部材の取付部位に適応させて
取付けできるとともに、アンテナ台座にアンテナ
ポールを固定したものをアンテナ台座支持金具に
軸着して取付部材にアンテナ台座支持金具を固定
し、このアンテナポールの頂部にパラボラアンテ
ナをはめ込み固定するものである。

「実施例」 第１図は本考案を、パラペツトに据付けた状態
の側面図、第２図イはアンテナ台座の平面図、第
２図ロはその正面図、第２図ハはその側面図、第
２図ニはその台形支持部材の展開図、第２図ホは
その方形金属板の展開図である。第２図ホにおい
ては、１はアンテナ台座Ａの方形金属板、２，
２′は方形金属板１の一端両側にあけた中央ボル
ト穴、３，３は中央ボルト穴２，２′の中心点を
中心とした一定の半径で下側を半円形に切り落し
て形成した円弧部、これらの円弧部３，３′の下
方において折曲縁６の両側縁にやや食い込ませて
凹み４，４′を形成する。そして前記折曲縁６を
境として方形金属板１の下端末辺を一方に折り曲
げて補強辺６′とする。ボルト穴２，２′を中心と
して円弧部３，３′と対向した位置に約90゜に亘り
４分の１円弧形穴５，５′をあける。ａはアンテ
ナ台座Ａの中央縦軸線０上にあけたアンテナポー
ルＰの差込穴を示す。アンテナ台座Ａの上方折曲
線１２の上端末辺を下端末辺６′と同じ方向に折
り曲げて補強辺１２ａとする。

第２図ニは、アンテナ台座Ａの上面に溶接固定
される台形支持部材２０の展開図を示す。この台
形支持部材２０は、中央縦軸線Ｙより左右に平行
して折曲線２１，２１′を画き、中央横軸線Ｚの
上下に平行する内側折曲線２２，２２′、外側折
曲線２３，２３′をそれぞれ画き、縦折曲線２１，
２１′と横折曲線２２，２２′及び２３，２３′と
のそれぞれの交叉点において折曲線２１，２１′
の外側に向けて三角形状に切り落して凹み３０を
それぞれ形成する。そして中央の横軸線Ｚ上にア
ンテナポール穴２９をあける。アンテナポール穴
２９は、方形金属板１のアンテナポールＰを差込
む穴ａと中心軸を合わせて方形金属板１と台形支
持部材２０とを溶接固定したものである。内側折
曲線２２，２２′において台形支持部材２０の側
辺２５，２５′を共に一方にコ字形折曲し、外側
折曲線２３，２３′において外側の辺２６，２
６′を外側に折り曲げて台形支持部材２０を富士
山形に成形する。また、折曲線２１，２１′にお
いて外側の辺２７，２７′，２７″及び２８，２
８′，２８″を内方に折曲して三角状に切り落して
凹み３０の接合面となつた部面を互いに溶接して
それぞれ補強辺とする。このように成形された台
形支持部材２０を方形金属板１の上面に外側の辺
２６，２６′を溶接してアンテナ台座Ａとする
（第２図イ，ロ，ハ）。

第３図イ，ロ，ハ，ニは、アンテナ台座Ａの支
持金具Ｃを示す。第３図ニに示す如く長方形の金
属板４０の中央縦軸線Ｑより左右に一定の距離を
あけて、折曲線４１，４１′を平行して画き、次
に中央横軸線ｒより一定の距離をあけて、折曲線
４２，４２′を画く。これら縦の折曲線４１，４
１′と横の折曲線４２，４２′の交点において第３
図ニに示す如く交点より上下の端末方向に向つて
三角状に切り落して三角形凹みをそれぞれつく
る。４３は縦軸線Ｑと横軸線ｒの交叉点に突設し
た中央ボルトであり、この中央ボルト４３を中心
として一定の半径で円弧を画き、この円弧上左側
で横中央軸線ｒより上下に均等の寸法をあけて２
箇所に第１ボルト４４，４４′を突設し、また反
対側の右側で横中央軸線ｒ上に第２ボルト４５を
突設する（第３図イ，ロ，ハ）。これらの取付ボ
ルト４３、第１ボルト４４，４４′第２ボルト４
５によりアンテナ台座Ａは取付ボルト４３を中心
として回転自在に結合される。また、折曲線４１
の端末方に一側面の固定ボルト４６，４６′，４
７，４７′のボルト穴を設け、折曲線４１′の端末
方には他側面の固定ボルト４８，４８′，４９，
４９′のボルト穴を設ける。これらのボルト穴は
何れも支持金具Ｃをボルトにて支持部材５０に締
付けるためのボルト穴である。

折曲線４１，４１′において金属板４０を一方
にコ字形に折曲し、折曲線４２，４２′において
金属板４０の端末方を内側に折曲して三角形凹み
の接合部分を溶接して補強辺とする。そして天場
面の第１ボルト４３，４４，４４′、第２ボルト
４５はそれぞれボルトのねじ部を上方（第３図
ロ，ハ）に出してボルト頭を天場面に溶接する。
また、両側面となる固定ボルト４６，４６′，４
７，４７′，４８，４８′，４９，４９′部の内側
面にはそれぞれナツトＮを溶接する。これらのナ
ツトＮに外側（第３図イ，ロ，ハ）より固定ボル
ト４６，４６′，４７，４７′，４８，４８′，４
９，４９′をはめ、支持部材５０の両側面を強く
締めつけて支持金具Ｃを固定する。その際支持金
具Ｃの８本のボルト４６，４６′，４７，４７′，
４８，４８′，４９，４９′の先端が支持部材５０
の表面を強く押し付けてその表面を削り取るおそ
れがあるので、第４図に示す当て板５１を各ボル
トの先端とパラペツト５０との間に介在させる。

このアンテナ台座Ａとアンテナ台座支持金具Ｃ
との組立て方は、第１図に示す如く、ビル屋上の
パラペツト等の支持部材５０に２個のアンテナ台
座支持金具Ｃを架設し、これらのアンテナ台座支
持金具ＣとＣにアンテナ台座Ａを載置して組立て
固定し、上下の差込穴ａと２９にアンテナポール
Ｐを差し通して、各差込穴の内周面とアンテナポ
ールＰの各周面とを溶接Ｗする。アンテナポール
の長さは50cm以内、その外径の標準は、外径60.5
mmφであるが、パラボラアンテナBSの直径が大
きい場合、即ちパラボラアンテナの大小によりて
は89.1mmφ又は101.6mmφのアンテナポールＰに
変更する。従つて差込穴ａと２９の内径もそれら
のアンテナポールＰの外径に合わせて設ける。

「効果」 本考案の大きな効果は、パラペツト、鉄柵等の
直線部分にでも有角度部分にでも現場で本考案の
パラボラアンテナ設置架台を組合せて直ちにパラ
ボラアンテナを建設することができる点である。
すなわち、アンテナ台座Ａの両側にあけた中央ボ
ルト穴２，２′に２個の支持金具Ｃの中央のボル
ト４３をそれぞれ差通しこの両側のボルト穴２，
２′の下側を半円形に切り落した円弧部３，３′を
支持金具Ｃの第１ボルト４４，４４′にてそれぞ
れ支持させ、アンテナ台座Ａの円弧形穴５，５′
に支持金具Ｃの他側の第２ボルト４５をそれぞれ
差通して三点支持させて、支持金具Ｃを取付ボル
ト４３を中心として自由に回転すると共に、第１
ボルト４４，４４′はアンテナ台座Ａの円弧部３，
３′面にて案内されしかも第２ボルト４５は円弧
形穴５，５′に嵌合されてこれらの第１ボルト及
び第２ボルトのナツトを緩めた状態で支持金具Ｃ
をアンテナ台座Ａに取付けているために支持金具
Ｃを円弧形穴５，５′の範囲内において円滑軽快
に回動させることができてアンテナポール建設現
場において組立てを円弧部３，３′の上下面部及
び円弧穴５，５′の上下周縁部を取付ボルト４３、
第１ボルト４４，４４′及び第２ボルト４５のナ
ツトを締付けてアンテナ台座Ａを支持金具Ｃに三
点支持により緊締することができるために、一旦
緊締するとアンテナ台座Ａと支持金具Ｃとの間に
緩みを生ぜず、鋭角、直角及び鈍角等に形成され
たパラペツト又は鉄柵等の支持部材の立面に沿つ
て２個の支持金具Ｃをそれぞれ角度を円滑に自由
に変えて緊密に固定させることができる。又この
２個の支持金具Ｃに１個のアンテナ台座Ａを架渉
しているためにパラペツト、鉄柵等の支持部材と
アンテナ台座Ａとを迅速簡単安全に組み付け固定
することができるとともに、予めアンテナ台座Ａ
のアンテナポール差込穴ａと台形支持部材２０の
アンテナポール差込穴２９にアンテナポールＰを
差通し溶接したものを出荷することができるか
ら、材料の現場携行が容易となり、パラボラアン
テナを簡単迅速に建設することができる。また、
アンテナポールＰとアンテナ台座Ａ従つてパラペ
ツト、鉄柵等とは緊密に結合されて、風圧等の外
力がパラボラアンテナBSに加わつてもアンテナ
ポールＰが傾いたり倒れたりせず、３部材の組合
せだけで経済的に立設することができて、パラボ
ラアンテナBSの受信作用に悪影響を来すことが
ない等の顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す。第１図は、本考
案によりパラボラアンテナをビル屋上のパラペツ
トに固定した状態の側面図、第２図イはアンテナ
台座の平面図、第２図ロはその正面図、第２図ハ
はその側面図、第２図ニはその台形支持部材の展
開図、第２図ホはその方形金属板の展開図、第３
図イはアンテナ台座の支持金具の平面図、第３図
ロはその正面図、第３図ハはその側面図、第３図
ニはその展開図、第４図は当て板の正面図であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 両側にアンテナ台座支持金具Ｃの取付ボルト４
   ３を軸止する２個の中央ボルト穴２，２′をあけ、
   これら２個の中央ボルト穴２，２′を中心として
   円弧部３，３′と対向した位置にそれぞれあけた
   円弧形穴５，５′と、アンテナポールＰを差込む
   穴ａをあけたアンテナ台座Ａと、中央にアンテナ
   ポールＰを差込む穴２９をあけ、一方にコ字形に
   折曲した側辺２５，２５′よりなる台形支持部材
   ２０とよりなり、台形支持部材２０の側辺２５，
   ２５′の外側辺をアンテナ台座Ａに溶接して一体
   に構成し、穴ａと２９にアンテナポールＰを差込
   み溶接した部材と、中央上面に中央ボルト４３を
   一側２箇所に第１ボルト４４，４４′を、他側に
   第２ボルト４５を、一側面に固定ボルト４６，４
   ６′，４７，４７′をねじ付け、他側面に固定ボル
   ト４８，４８′，４９，４９′をねじ付けたアンテ
   ナ台座支持金具Ｃとよりなり、 ２箇のアンテナ台座支持金具Ｃの中央ボルト４
   ３をアンテナ台座Ａのボルト穴２，２′にそれぞ
   れ軸着し第１ボルト４４，４４′をアンテナ台座
   Ａの円弧部３，３′にそれぞれ係合し第２ボルト
   ４５をアンテナ台座Ａの円弧形穴５，５′にそれ
   ぞれ係合して組立てアンテナ台座支持金具Ｃをパ
   ラペツト、鉄柵等の支持部材に固定するようにし
   たことを特徴とするパラボラアンテナ設置架台。