JPH0132201B2 - - Google Patents

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JPH0132201B2
JPH0132201B2 JP57174401A JP17440182A JPH0132201B2 JP H0132201 B2 JPH0132201 B2 JP H0132201B2 JP 57174401 A JP57174401 A JP 57174401A JP 17440182 A JP17440182 A JP 17440182A JP H0132201 B2 JPH0132201 B2 JP H0132201B2
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JP
Japan
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test
sheet
proof
moisture
insect
Prior art date
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JP57174401A
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JPS5962503A (ja
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Satoki Kurosawa
Tsuneo Tsushima
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IKARI YAKUHIN KK
Original Assignee
IKARI YAKUHIN KK
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、建築物の床下位置での防虫および防
湿用のシートに関する。 木質系の建築物では、白あり(イエシロアリ:
Coptotermes formosanus)などの食害防止のた
めに、予防処理が必要とされる。従来の予防処理
は、通常、床下土壌への薬剤の散布および基礎木
材への薬剤の浸漬や塗布により行われている。薬
剤は、土壌や木材に残留して、防虫効果を持続す
るが、この効果は、逆に土壌汚染の原因となる。
このため環境汚染とならない処理方法が望まれて
おり、それが今日的な課題となつている。 したがつて本発明の目的は、土壌汚染を未然に
防止しながら、主として白ありに対する防除効果
を長期に持続する床下敷設用の防虫シートを提供
する点にある。 一方、床下に高い湿気があると、かびや腐朽菌
が多発するため、木材の品質劣化は、それによつ
て早まることになる。 したがつて本発明の他の目的は、床下土壌から
の湿気の上昇を防止し、木材などの防湿効果を上
記防虫シートに付与する点にある。 上記両目的を達成するために、本発明は、クラ
フト紙を保持体として、それに白あり防除剤例え
ばクロルデンを含浸させるとともに、上記クラフ
ト紙の表裏面にポリエチレンシートを貼着するよ
うにしている。ここでポリエチレンシートは、防
湿作用を営むと同時に、白あり防除剤のクロルデ
ンの蒸散を許し、その蒸散速度を制御する。すな
わち白あり防除剤の蒸散は、表裏面のポリエチレ
ンシートから少しづつ行なわれるが、裏面側のポ
リエチレンシートは、表面側のポリエチレンシー
トよりも薄く、したがつて白あり防除剤の透過性
は、白ありの習性と対応して、防虫シートの裏面
側で高く設定してある。 以下、本発明の実施例を図面にもとづいて具体
的に説明する。 第1図は、本発明の防虫防湿シート1を示して
いる。この防虫防湿シート1は、第2図に示すよ
うに、例えば75g/m2程度のクラフト紙2に白あ
り防除剤3を含浸させるとともに、クラフト紙の
表面に100μm程度のポリエチレンシート4を貼
着し、またクラフト紙2の裏面に20μm程度のポ
リエチレンシート5および同程度の厚みのポリエ
チレンシート6を吹き付け法(スプレー成形法)
により形成して構成してある。なお、クラフト紙
2とポリエチレンシート4との間にインキ層7が
介在している。このインキ層7は、印刷により、
表面を適切な色に着色し、かつ所要の注意事項を
表示するのに用いられる。 この防虫防湿シート1の防湿機能は、ポリエチ
レンシート4,5,6によつて得られるが、その
透湿度は、JIS―Z0208(防湿包装材料の防湿度試
験方法〔カツプ法〕)による特許出願人の実験に
よると、1.5g/m2・24Hであつた。 そしてクラフト紙2は、白あり防除剤3、例え
ばクロルデン(chlordane)を濃度25%の油剤と
し、100g/m2含浸状態で保持している。この含
浸は、抄紙工程中に、またはその後に、クラフト
紙2をクロルデン油剤中に浸漬することにより行
える。クロルデンは、クラフト紙2の繊維に安定
に付着し、緩慢な揮発性の下で、長期間にわたつ
て白あり防除効果を持続する。 また、裏面のポリエチレンシート5,6の厚み
は、表面のポリエチレンシート4よりも半分以下
に薄くしてある。その理由は、白あり防除剤3
(クロルデン)の透過性を表面よりも裏面側で高
くするためである。含浸状態の白あり防除剤(ク
ロルデン)は、クラフト紙2の表裏面から、緩慢
な速度で蒸散するが、実験によると、総蒸散量
は、常温の空気中で、3.5mg/m2・24Hであり、
表面での量は、1.0mg/m2・24Hで、裏面での量
は、2.5mg/m2・24Hであつた。したがつてクロ
ルデンの含有量が25g/m2であると、計算上ほぼ
20年間にわたつて、蒸散現象が継続することにな
る。その蒸散特性は、第4図に示す通りである。 さらに裏面側のポリエチレンシート6は、加熱
状態で吹き付け法により形成されるため、硬化後
の常温下では常に収縮方向の内部応力を有してい
る。このため防虫防湿シート1は、気温0℃以上
の条件下であれば、反りの現象を起こさない。ま
た気温0℃以下で反りが起きたが、気温が0℃以
上になつて24H程度の時間が経過した時点では、
反りはなくなり、平たんな状態に戻つていた。 さて、この防虫防湿シート1は、第3図に示す
ように、床下または基礎の土の上に敷き詰めら
れ、その表面を被覆する。このため土壌中の水分
は、気化したとしても、防虫防湿シート1の低い
透湿度にしや断され、床下空間に滞留しない。こ
の防湿効果のため、木質建材の腐敗や腐朽菌の発
生が未然に防止できる。また白あり防除剤3(ク
ロルデン)は、クラフト紙2からきわめて緩慢な
速度でガス化し、主として裏面側のポリエチレン
シート5,6を通過し、床下の土壌中に蒸散す
る。このため土中の白ありは、その白あり防除剤
3(クロルデン)を忌避し、基礎の木材特につか
や土台などにはい上らない。したがつて食害は、
確実に防止できる。このクロルデンの白あり防除
効果は、その遅効性のため、既に記載したよう
に、20年以上も持続する。しかもこのクロルデン
は、クラフト紙2の繊維組織に保持されていて、
土壌への直接的な散布に比較して、ほとんど土中
に浸透しない。このため井戸や河川の水質汚染が
確実に阻止できる。また、裏面側のポリエチレン
シート6が収縮方向の内部応力をもつているの
で、防虫防湿シート1は、0℃以上の気温であれ
ば、反り返らないから、床下の土表面は露出しな
い。したがつて反り返り部分から白あり、その他
の害虫の侵入は、なくなる。また敷設工事でも、
反り返り防止の配慮が特に必要とされないから、
施工が容易となる。 上記のように、本発明では、床下の土表面が防
虫防湿シートで被覆できるから、床下の土台やつ
かなどの食害および木質の劣化や腐朽の早期化が
未然に防止できる。特に白あり防除剤(クロルデ
ン)がクラフト紙に含浸状態で保持されているか
ら、白あり防除効果が安定に持続し、しかも土壌
や空気汚染も直接散布に比較して低下するから、
環境汚染の心配がなくなる。一般に防虫剤は、有
効な防虫作用のために、一方で公害問題を惹起す
るが、本発明は、環境汚染を有効に抑えつつ、防
虫および殺虫効果を床下の土表面に持続可能な状
態で付与する。したがつて本発明の防虫防湿シー
トは、画期的な製品といえる。なお、クラフト紙
には、必要に応じて、他の薬剤例えば防菌剤や防
腐剤を混入してもよく、そのようにすれば、防虫
防湿シートの多機能化が実現できる。 つぎに以下は、実地試験結果である。 本発明の防虫防湿シートの野外防蟻試験 (1) 試験方法 野外防蟻効力試験は、日本しろあり対策協会規
格JTCAS―第1号に準じて行うこととし、次の
方法を採用した。すなわち赤松辺材(30mm×30mm
×350mm)の直方体を本発明のシートで完全に被
覆し、接合部は1cm重ねてボンドで接着した。こ
のように本発明のシートで被覆された試験体をイ
エシロアリの巣の周囲に1mの間隔で、巣より1
m以上離して埋め込んだ。また試験体の周囲に
は、無処理赤松辺材を5本等間隔で配置し対照材
とした。試験体および無処理材は、ともに10cm地
上部に残るようにして地中に埋め込んだ。またこ
の試験方法とは別に完全に試験体を土壌中に埋め
込む実験を行つた。上記の赤松辺材2本を同様に
本発明のシートで被覆した試験体を別につくり、
約10cmの深さで土壌中に埋め込んで、その試験体
の食害状況も観察した。 (2) 試験場所 鹿児島県日置郡吹上町大字華熟里字松潟国有
林70〜72林班 (3) 試験期間 昭和55年5月25日〜昭和57年6月20日 (4) 試験結果 二ケ年後の結果は下表に示したが、本発明のシ
ート被覆の試験材は全く食害が認められず、
JTCAS―第5号のしろあり防除の性能基準に適
合していた。
【表】 接触法による効力試験 (1) 試験実施期間 昭和55年5月〜6月 (2) 供試昆虫 昭和55年2月、福岡県粕屋郡志賀町にて採集
したイエシロアリ、Coptotermes formosanus
を用いた。 (3) 供試品 本発明のシート(クロルデン25g/m2含有) (4) 方法 (イ) 供試シートの耐候操作方法 本発明の供試シートは10×10cmの四方形に切断
し、ベニヤ板上に画錨で留め、JIS―A9032で示
されている方法に従つて耐候操作を実施した。 (ロ) 限定並びに継続接触方法 上記シート上に直径8cmのガラス製リングを置
き、その中にイエシロアリ職蟻15頭を供試し、接
触させた。限定接触法では所定時間接触後、蒸留
水1〜2mlで浸潤したろ紙に移し、温度26±2℃
に保ち、24時間後の死亡虫数(仰転虫数を含む)
を観察した。継続接触法では、時間毎の仰転虫数
を観察し、プロビツト図解法により、KT―50値
(分)を求めた。試験は2反復行なつた。 (5) 結果と考察 試験結果は表―1に示した。30分の限定接触で
は、耐候操作0回の供試シートの24時間後の死亡
率は100%であり、これはJTCAS―第3号の「結
果の表示」の区分ではB区分以上の成績であつ
た。 1時間の接触では、2回以降の耐候操作による
明白な差違は認められなかつたが、4時間接触で
は耐候操作に従い効力の低下が示され、0回に比
較して、10回の操作では略そ3割の低下であつ
た。 同様の傾向が継続接触法によるKT―50値にも
認められ、0回では95分であつのに比べて、10回
では270分であり、約3倍の効力の低下が示され
た。 JIS―A9032による耐候操作1回は一般に6ケ
月程度に相当すると考えられているが、本発明の
シートの施行部位は、直接風雨や日光に曝露され
ることがなく、また、比較的温度変化が小さい床
下であることを考慮すると、1回の操作は6ケ月
以上に十分相当すると考えられる。 従つて、結果より、本発明のシートは、防蟻材
料として長期間有効と考えられる。
【表】 忌避効力試験―1 (1) 試験実施期間 昭和55年7月9日〜29日 (2) 供試昆虫 接触法による効力試験に同じ。 (3) 供試品 接触法による効力試験に同じ。 (4) 方法 縦16×横21×高25cmのガラス製水槽に深さ約10
cmの土を入れ、供試虫約1000頭を放虫したものを
試験水槽とし、これに試験ブロツク及び対照ブロ
ツクを土中に埋設し、温度26±1℃、湿度80%前
後で21日間食害させ、その食害状況を観察した。 試験ブロツクは、供試シートを4×4cmに切断
し、5×5cm・厚さ3mmの食糧板(赤松材)では
さみ込み針金で保定したものであり、対照ブロツ
クは同様の方法で無処理ポリエチレンシートをは
さみ込み作成した。 (5) 結果と考察 21日間供試した試験ブロツクは本発明のシート
に接する食餌板を食害されたが、供試シートが露
出するまで食害されることはなかつた。一方、対
照ブロツクは食餌板を激しく食害され、一部無処
理ポリエチレンシートまで食害された。また、本
試験期間中、供試虫の減少は認められなかつた。 以上の結果より、本供試シートには忌避効果が
あると考えられた。 忌避効力試験―2 (1) 試験実施期間 昭和55年7月31日〜8月13日 (2) 供試昆虫 接触法による効力試験に同じ。 (3) 供試品 接触法による効力試験に同じ。 (4) 方法 忌避効力試験―1に用いたものと同一の試験水
槽に、直径5cmのコンクリート柱を2本立て、こ
の上に直径6.5cmに切断した試験シート(本発明
のシート)及び対照用の無処理ポリエチレンシー
トを置き、その上に食餌材(松材)を置き、経日
毎の食害状況を観察した。なお、温度および湿度
条件は試験―1と同様とした。 (5) 結果と考察 試験開始2日後には両方のコンクリート柱に一
様に供試虫がはいまわつていたが、試験及び対照
シート上のいずれの食餌材にも到達することはで
きなかつた。 5日後には対照シート上の食糧材で食餌活動が
行なわれるに至つた。更に13日後には一層活発な
活動が認められた。 一方、試験シート上の食餌材には一頭のシロア
リも到達することはできなかつた。 以上の結果より、本試験においても忌避効果が
本発明のシートにあるものと推察された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の防虫防湿シートの斜面図、第
2図は拡大断面図、第3図は使用状態での床下部
分の断面図、第4図は蒸散特性のグラフである。 1…防虫防湿シート、2…クラフト紙、3…白
あり防除剤、4,5,6…ポリエチレンシート。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 クラフト紙に白あり防除剤を含浸させるとと
    もに、上記クラフト紙の表面および裏面にポリエ
    チレンシートを貼着し、裏面側のポリエチレンシ
    ートの白あり防除剤に対する透過性を表面側のポ
    リエチレンシートの白あり防除剤に対する透過性
    よりも高く設定し、さらに裏面側のポリエチレン
    シートに縮み方向の内部応力を付与したことを特
    徴とする防虫防湿シート。
JP17440182A 1982-10-04 1982-10-04 防虫防湿シ−ト Granted JPS5962503A (ja)

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JP17440182A JPS5962503A (ja) 1982-10-04 1982-10-04 防虫防湿シ−ト

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JPS5962503A JPS5962503A (ja) 1984-04-10
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