JPH0131969B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ナツトの端面に形成したパイロツト
部が打抜きパンチとして働き、該パイロツト部が
かしめダイと協働して金属板部材を打抜くと同時
に、打抜き開口の側縁部をかしめて前記パイロツ
ト部の側壁に設けた溝又は凹部に圧入せしめるこ
とによつてナツト自身を金属板部材に固着するよ
うにした所謂ピアスナツトの自動組立装置に関す
る。

従来のピアスナツト自動組立装置は、例えば実
公昭55−55935号公報に開示されているように、
上下に相対して配設される加圧パンチ及びかしめ
ダイと、前記加圧パンチが摺動自在に挿通する縦
孔と該縦孔に直交するナツト供給孔を穿設したナ
ツト保持ブロツクとを備えていて、該ナツト保持
ブロツクに接続したシユートを通じて供給される
ピアスナツト（以下、単にナツトという）を、前
記加圧パンチで前記かしめダイ上に載置した金属
板部材に押圧して固着するようになつている。こ
のようなピアスナツト自動組立装置は、扁平な金
属板だけでなく、加圧パンチ及びナツト保持ブロ
ツクを長くすれば、予め絞り加工又は曲げ加工さ
れた金属板部材の底部にナツトを固着することも
できるが、Ｕ字形、Ｖ字形あるいはＬ形などにプ
レス加工された金属板部材の特に曲げ加工部分の
内側面にナツトを固着することができなかつた。

本発明は、上述の問題を解決するためになされ
たものであり、比較的簡単な構成で前述のように
種々の形状にプレス加工された金属板部材の特に
曲げ加工部分の内側面にナツトを容易かつ能率良
く固着することができるピアスナツト自動組立装
置を提供するものである。

以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。本発明による組立装置は、第１図に示すよ
うに、下側に固定配置されるパンチブロツク１
と、該パンチブロツク１の上方に相対して配設さ
れるかしめダイ２とを備えており、パンチブロツ
ク１は適宜のスペーサ３１を介してプレス機械の
ベースに固定され、かしめダイ２は、ダイホルダ
３を介してプレスラムその他の作動手段（図示せ
ず）に連動連結され、上下動せしめられるように
なつている。

パンチブロツク１は、水平方向に細長く延びる
本体４と、該本体４の上部先端から水平方向に延
出して一体的に設けられた片持ち構造のパンチア
ーム５と、該パンチアーム５の上面側に形成され
たナツト支持部６と、先端がナツト支持部６に隣
接し、本体４の上面に設けた長手方向に延びる凹
溝８に沿つて配設されたシユート７とを有してい
る。パンチアーム５の下側はピアスナツト２０を
固着する金属板部材２３の曲げ加工部分２４の輪
郭に沿う形状になつており、また、ナツト支持部
６には、シユート７を通じて供給されるピアスナ
ツト２０をダイ２に対向した定位置に位置決め保
持するため、一組の案内壁９，９と、定位置に供
給されたナツト２０が当接すると作動するセンサ
１０が設けられている。

シユート７は断面が上部を開放した矩形状をな
し、基端部１１が蝶番１２を介して本体に連結さ
れていて、蝶番１２の枢支軸１３を支点に回動し
てナツト支持部６に隣接する先端部１４を上下動
させ得るように構成されている。そして基体部１
１に設けたクランプ１５を介して可撓性を有する
シユートホース１６が接続され、該ホース１６を
通じて連続的に給送されるナツト２０がシユート
７の先端開口１４ａからナツト支持部６へ供給さ
れる。

更に上記シユート７は、底部と本体４との間に
介装したばね１７の作用で先端部１４が上方へ付
勢され、かつ本体４の上面に突設した上限ストツ
パ１８がシユート７の一側壁に設けた凹欠部１９
に係合して上方への移動が制限されていて、第１
図の実線に示すように、先端開口１４ａがナツト
支持部６への供給位置に保持されるようになつて
いる。

而して、ナツト支持部６に供給されたナツト２
０の上に該ナツト２０を固着すべき金属板部材２
３を載置すると、その重みでシユート７の先端部
１４がばね１７に抗して押し下げられ、金属板部
材２３がナツト端面のパイロツト部２１に当接す
る。したがつて、シユート７が組立作業の邪魔に
ならない。

この状態でかしめダイ２が下降して金属板部材
２３を押圧すると、第４図にみる如く、ナツト２
０のパイロツト部２１が打抜きパンチとして働
き、かしめダイ２と協働して金属板部材２３を打
抜くと同時に、打抜き開口の側縁部２５をかしめ
てパイロツト部２１の側壁に設けた傾斜溝２２に
圧入せしめることにより、ナツト２０が金属板部
材２３の曲げ加工部分２４に隣接した内側面に固
着される。そして、ナツト２０が固着された金属
板部材２３をパンチブロツク１から除去すると、
シユート７はばね１７の押し上げ作用で供給位置
に戻る。

なお、パンチアーム５の下側の形状は、金属板
部材２３の曲げ加工部分２４に沿うように種々の
形状に変更可能とすることが望ましい。

本発明のピアスナツト自動組立装置は、上述の
ような構成であるから、Ｕ字形、Ｖ字形あるいは
Ｌ形など種々の形状にプレス加工された金属板部
材の前記曲げ加工部分の内側にピアスナツトを容
易かつ能率良く固着することができる。しかも、
装置が簡単であり、かつ故障も少ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るピアスナツト自動組立装
置の縦断正面図、第２図は同要部の平面図、第３
図は第２図の３−３′線に沿う断面図、第４図は
同作動状態を示す要部拡大正面図である。 １……パンチブロツク、２……かしめダイ、３
……ダイホルダ、４……パンチブロツク本体、５
……パンチホーム、６……ナツト支持部、７……
シユート、１１……シユート７の基端部、１２…
…蝶番、１３……枢支軸、１４……シユート７の
先端部、１７……ばね、１８……上限ストツパ、
１９……凹欠部、２０……ピアスナツト、２１…
…パイロツト部、２３……金属板部材、２４……
曲げ加工部分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 下側に固定配置されるパンチブロツクと、該
   パンチブロツクの上方に相対して配設され、かつ
   上下動せしめられるかしめダイとを備えた逆打ち
   型の組立装置であつて、 前記パンチブロツクが、水平方向に細長く延び
   る本体と、該本体の上部先端から水平方向に延出
   して設けられた片持ち構造のパンチアームと、該
   パンチアームの上面側に形成されたナツト支持部
   と、該ナツト支持部に先端が隣接して配設され、
   前記本体の上面に沿つて水平方向に延びるシユー
   トとを有し、該シユートは、基端が前記本体に横
   軸の周りに回動可能に枢支連結され、先端が枢支
   軸を支点に上下動可能で、かつ前記本体と該シユ
   ートとの間に介装したばね及び上限ストツパによ
   つて前記ナツト支持部への供給位置に保たれてい
   て、該シユートを通じて前記ナツト支持部に供給
   されたナツトの上に予めプレス加工を施した金属
   板部材が位置されたとき、前記シユートの先端部
   分が前記ばねに抗して押し下げられるように構成
   されていることを特徴とするピアスナツト自動組
   立装置。