JPH0131515Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、折り重ねまたは切り重ねする連続
用紙あるいは２種の重ね合わせ用の連続用紙の重
ね合わせ面同志を接着してカード、はがき、台
帳、封書などを作成するところの連続用紙折りた
たみ接着装置に関するものである。

従来、連続用紙を重ね合わせて重ね合わせ面同
志を接着するのに、一方の重ね合わせ面に接着剤
を保持したローラを対接させて接着剤を塗布した
り、あらかじめ重ね合わせ面に湿潤性の接着剤を
塗布した連続用紙の接着剤塗布面に水を保持した
ローラを対接させて水分を付与し、その後重ね合
わせて接着していた。

しかし、従来の方法に基づく装置において、特
に接着剤や水分を塗布する際、用紙が伸びて柔か
くなるため所定位置より折りたたむのが困難とな
り、またシワが発生し安定した製品を得ることが
できなかつた。

そこで、この考案においては重ね合わせ用の連
続用紙の重ね合わせ面を接着するのに、用紙の伸
びを最少限に止め、安定した折りのもとに重ね合
わせ面の隅々まで接着用の液体を供給でき、シワ
を発生させず安定した重ね合わせ接着ができ、し
かも事務用装置として簡便に取扱えるところの連
続用紙折りたたみ接着装置を提供するものであ
る。

次に、この考案の実施例を示す図面に基づいて
説明を行う。

第１図は、所望の情報が印字された折り重ね用
の連続用紙１からカード、はがき、台帳などを作
成するところの連続用紙折りたたみ接着装置２を
示すもので、この連続用紙折りたたみ接着装置２
は、連続用紙１の端部に定間隔に設けられている
移送用孔３を利用して連続用紙１を連続的に搬送
するトラクタ機構４と、搬送に伴つて連続用紙１
の略中心に設けられた折りミシン線５に沿つて連
続用紙１を搬送方向に折り重ねる折り重ね機構６
と、連続用紙１の折りたたみの際の立上がり直後
に位置して連続用紙１の重ね合わせ面に用紙接着
用の液体を微小液滴にして噴射する噴射機構から
なる噴射機構７と、噴射された余分の微小液滴を
吸引する吸引機構８とを主要素として構成されて
いる。

そして、連続用紙１を連続方向に２つ折りして
重ね合わせる折り重ね機構６は、搬送される連続
用紙１の上流側に位置し、用紙幅の長さを有し、
連続用紙１にテンシヨンを与え立上がり、折り、
移送などを安定させる二本のバーからなる立上が
り部材６０とこの立上がり部材６０の下流側に位
置し、この立上がり部材６０と略直交し、かつ一
端側が上流側に位置し他端側が下流側に位置し、
斜行してなる連続用紙１を挾みながら折りたたむ
二本の重ね合わせバー６１，６１と押えバー６２
と、立上がり部材６０と直交し、折りたたまれた
連続用紙を受ける折りたたみ面の搬送方向を変え
る受け部材６３とから構成されている。

また、上記接着剤の噴射機構７は、液体タンク
７０内より圧送される液体Ｌを搬送する液体圧送
管７１と、液体Ｌを微小液滴とする噴射ノズル７
２と、この噴射ノズル７２の先端手前に設けられ
た圧送されてきた液体Ｌの抑止用の排出弁を、ト
ラクタ４の指導、停止に伴つて開閉制御する制御
管７３，７３と、噴射ノズル７２の先端まで圧送
されてきた液体Ｌを空気圧を付与して微小液滴に
する空気圧送管７４とからなり、液体Ｌおよび空
気の圧送ならびに液体Ｌの排出弁の制御は公知の
技術を用いることができる。

また、上記吸引機構８は、連続用紙１の重ね合
わせ面および噴射ノズル７２の先端を覆う透明の
プラスチツクからなる吸引カバー８０と、その一
部に設けられた吸引管８１と、吸引カバー８０内
の空気をフイルタ８２を介して吸引する吸引機８
３とからなり、吸引カバー８０の下側は折り重ね
機構６の一部である立上がりバー６０に固定され
ている。

なお、連続用紙１を重ね合わせ接着した後、ス
リツタ９、単位用紙毎に切断する切断機構１０を
トラクタ４の下流に設けておくとよく、図示の切
断機構１０は一対の低速ローラ１１，１１とブレ
ード１２と高速ローラ１３，１３とからなつてい
る。

つぎに、上述の連続用紙折りたたみ接着装置２
の動作を説明すると、連続用紙１を立上がりバー
６０の間に通し、ついで折りミシン線５に沿つて
折りたたみながら重ね合わせバー６１，６１の間
に通し、移送用孔３をトラクタ４のピンにセツト
した状態において連続用紙折りたたみ接着装置２
を始動させる。この始動によるトラクタ４の回転
に伴つて連続用紙１は引張られ、重ね合わせバー
６１，６１により順次折りたたまれながら搬送す
るが、この搬送と同時に制御管７３，７３の信号
により排出弁が開き、圧送状態の液体Ｌが空気圧
送管７４の空気により微小液滴となり噴射し、こ
の噴射した微小液滴の大部分は噴射力により連続
用紙１の重ね合わせ面に塗布されると共に、重ね
合わせ面に到達しない液滴、また不安定に浮遊し
ている液滴は、吸引機構８により吸引される。

なお、上記において、接着用の液体Ｌは水溶性
の接着剤を用いたが、連続用紙１の重ね合わせ面
にあらかじめ湿潤性の接着剤が塗布されている場
合には、接着用の液体Ｌは水でよい。

ついで、接着用の液体Ｌが塗布された重ね合わ
せ途中の連続用紙１は、重ね合わせバー６１，６
１の間を通過するに従い折りミシン線５側よりス
ムースに圧が加わる。ついで、その部分の重ね合
わせ面同志が受け部材６３を通過すると、さらに
全体に圧が付与されながら搬送され、スリツタ９
により移送用孔３の部分が切り離され、ついで切
断機構１０の低速ローラ１１，１１と高速ローラ
１３，１３の周速差から生じる張力とブレード１
２への当接により単位毎に切り離され、カード、
はがき、台帳などの厚手の接着用紙が作成され
る。

以上述べた如く、この考案の連続用紙折りたた
み接着装置によれば、連続用紙の折り重ね前にお
いて、連続用紙の重ね合わせ面に接着用具の液体
を噴霧する構造となつているので、接着用の液体
を所定重ね合わせ面の隅々に平均的に塗布するこ
とができ、しかも吸引機構により余分の接着用の
液体をたれ流す恐れなく、さらには噴射時の余分
の液滴、不安定な状態にある液滴を吸引するので
所定量を均一に施すことができ、連続用紙に余分
な湿り気を与えることがない。しかも立ち上がり
部材と受け部材との間に折りたたまれる連続用紙
を挾む斜行した二本の重ね合わせバーを設けたの
で、接着用の液体が塗布された連続用紙折りミシ
ン目側が、重ね合わせバーの上流側に最初に接触
し、この折りミシン目側から順次折り重なること
となり、シワやたるみを生じることなく連続用紙
を重ね合わせることができる。

従つて、この考案においては、折りたたみ後重
ね合わせ面を再度開き接着圧を加える必要がない
ので装置全体をコンパクトにでき、連続用紙の搬
送、折り重ね装着が容易となり、しかも折り重ね
接着によるシワやたるみのない高品質の各種接着
用紙が簡便な装置により得られるなど事務作業用
として適し、大変有益な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る連続用紙折りたたみ
接着装置の斜視図。 １は連続用紙、２は連続用紙折りたたみ接着装
置、４はトラクタ、６は重ね合わせ機構、７２は
噴射ノズル、８は吸引機構である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 搬送中の連続用紙を搬送方向に折り重ねる折り
   重ね機構と、連続用紙の重ね合わせ面に用紙接着
   用の液体を微小液滴にして噴射する噴射機構と、
   噴射された余分の微小液滴を吸引する吸引機構と
   を有してなり、前記折り重ね機構は、連続用紙を
   展開状態で挿通させてテンシヨンを与える用紙幅
   の長さを有する二本以上のバーまたはローラから
   なる立上がり部材と、この下流側に折りたたまれ
   た状態の連続用紙を受けて連続用紙の搬送向きを
   変える連続用紙の受け部材と、この受け部材の手
   前に位置し、接着用液体が噴射され折りたたまれ
   る連続用紙を挾みかつ一端側が上流側に位置し他
   端側が下流側に位置する斜行した二本の重ね合わ
   せバーとを有してなる連続用紙折りたたみ接着装
   置。