JPH0130806Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は主にメツセンジヤーワイヤー等の引
通しアーム箇所に設ける補助ローラに関するもの
である。

従来メツセンジヤーワイヤーは電柱等から突出
する引通しアームで支持して多数の電柱間に張設
し、このメツセンジヤーワイヤー上に、相互に間
隔におけて連結ロープで連結して移動ローラを複
数個のせ、これらの移動ローラにケーブルを載せ
て前方から移動ローラを引きロープ等で引つ張
り、ケーブルをメツセンジヤーワイヤーに沿つて
延線する。しかしこのメツセンジヤーワイヤーは
単に直線状に張設されるものではなく、地形、そ
の他の障害物によりカーブしたり、上り、下りの
傾斜箇所等もある。このカーブしている箇所、特
に第１図に示すように電柱イを基準として電柱イ
の外方をメツセンジヤーワイヤーロ及びケーブル
（図外）が回わる、いわゆる外カーブ箇所の引通
しアームハ箇所で、移動ローラ（図外）及びケー
ブル（図外）が前方から連結ロープや引きロープ
により引つ張られるとこれらはメツセンジヤーワ
イヤーロを中心に傾き、至近距離を通過するた
め、電柱イ外周をこすつて通過することが多い。
従つてケーブル自身を傷つけてしまう場合があ
る。

これに対し一般的には、引通しアームを電柱か
ら長く突き出し、かつ移動ローラの垂下部を長く
すればよいと考えられるが、引通しアームを長く
すると該箇所のカーブ曲率はさらに大きくなり
（急カーブとなり）それだけ移動ローラの通過に
支障をきたす。従つてこの考えは採用できない。

この考案はこれらの点に鑑みて為されたもの
で、これらのカーブした引通し箇所においても、
ケーブル及び移動ローラをスムースに安定よく走
行できるよう設置する補助ローラを提供すること
を目的としたもので、電柱等から突出せしめた引
通しアーム下に、電柱等に水平に固定した取付板
上にローラを軸支し、さらにこのローラ下に、移
動ローラの連結ロープ等が緊張した際このローラ
外周にくるよう設けた誘導用のガイド体を設けた
ものである。

以下この考案の一実施例を図について説明す
る。

１は略「く」の字型の、電柱への取付板、２，
２はこの取付板１の窪み側一側に、取付板１と垂
直に設けた電柱外周への当接座、３はこの取付板
１の突出側一側に突出せしめた受け板、４はこの
受け板３に一端を固定し、受け板３上に立設した
シヤフト、５はシヤフト４に軸支した、外周が樹
脂から成るローラ、６はこのローラ５の軸受け、
７はこのローラ５の上方のシヤフト４に設けた止
め輪、８はシヤフト４上端から両側間を穿つた切
欠溝、９はこの切欠溝８内にピン１０，１０によ
り回転自在に挿入軸支した回転鍵、１１は上記切
欠溝８底部に穿つた孔で、この孔１１内にはスプ
リング１２及び鋼球１３が挿入され、常にスプリ
ング１２により鋼球１３が回転鍵９下部を押圧し
ており、この回転鍵９はピン１０，１０を軸とし
て回転自在であり、シヤフト４の長手方向にこの
回転鍵９をシヤフト４上端から突出せしめた際及
び回転鍵９をシヤフト４に対し直角に位置せしめ
た際上記鋼球１３、スプリング１２によりロツク
される。１４は一端を受け板１に固定し、他端は
ローラ５の下部両側方を水平に伸び、ローラ５外
方で受け板１下方へ鋭角にアールをつけて折り曲
げたガイド体である。１５は上記受け板１の一端
に回転自在に設けたクレビスボルト、１６はこの
クレビスボルト１５に設けた締付金具で、この締
付金具１６にはチエーン１７の一端が連結されて
いる。１８はこのクレビスボルト１５に螺着した
特殊蝶ナツト、１９は受け板１の他端に回転自在
に設けた、上記チエーン１７の他端を係止自在な
チエーンホルダーである。

この実施例の場合、メツセンジヤーワイヤー２
１が電柱２２に対して外カーブになつている箇所
において、第４図に示す如く、先端の支持金具２
３でメツセンジヤーワイヤー２１を支持した引通
しアーム２４を電柱２２に固定し、この引通しア
ーム２４の突出腕２５に穿つた挿通孔２６に突出
腕２５下面からこの考案のシヤフト４上端を、回
転鍵９をシヤフト４の長手方向に立てて挿入し、
突出腕２５上面で回転鍵９を折り曲げ、この考案
を引通しアーム２４に吊るす。そして取付板１の
当接座２，２を電柱２２外周に当ててかつ二本の
ガイド体１４，１４下端を電柱２２外周に当て
る。その後取付板１の一端に連結したチエーン１
７の他端を電柱２２外周にまわして取付板１の他
端のチエーンホルダー１９に係止し、特殊蝶ナツ
ト１８を締め付けてこの考案を電柱２２に固定す
る。

そして上述の如くケーブル２７を載せた移動ロ
ーラ２８はメツセンジヤーワイヤー２１に吊さ
れ、前方から移動ローラ２８下部のナス杆２９に
連結した引きロープ又は連結ロープで引つ張られ
て移動するが、このメツセンジヤーワイヤー２１
が内カーブを形成する引通しアーム２４箇所にく
ると、上記引きロープ又は連結ロープに引つ張ら
れ移動ローラ２８はメツセンジヤーワイヤー２１
を中心に下部が電柱２２方向に傾斜し、電柱２２
に近接して通過しようとするが、この引通しアー
ム２４下には回転自在なローラ５が存するため、
第４図に示す如く移動ローラ２８はこのローラ５
に当り、ローラ５を回転させつつ通過していく。
また移動ローラ２８と２８との間のケーブル２７
も、上記移動ローラ２８と同様に該引通しアーム
２４箇所では電柱２２に近接しようとするが、ロ
ーラ５の外周にケーブル２７が当り、ローラ５を
回転させつつケーブル２７が通過していく。

この様にメツセンジヤーワイヤー２１のカーブ
箇所の引通しアーム２４下にローラ５を設けたこ
とにより、この引通しアーム２４箇所を通過する
移動ローラ２８及びケーブル２７はこのローラ５
に当たつてこれを回転させ乍ら通過するため、従
来の如く電柱に当たつて傷つくことがない。しか
もこの箇所では移動ローラ２８も、第４図に示す
如く、このローラ５によつて垂直状態で通過で
き、通過特性が非常に良くなる。

また多数の移動ローラ２８を連結する連結ロー
プがたるんだ状態から緊張状態となる際、連結ロ
ープが電柱２２に沿つて上つてくるが、この考案
ではこの連結ロープが緊張時に上記ローラ５外周
に至るようにローラ５下方にガイド体１４を設け
ているため、連結ロープはこのガイド体１４を伝
わつて容易にローラ５外周に誘導される。従つて
この連結ロープが他物に引つ掛かつたりしない。

また上記実施例では引通しアーム２４の突出腕
２５に挿通孔２６を設け、ローラ５のシヤフト上
端をこの挿通孔２６に挿入、係止せしめてローラ
５をワンタツチで仮固定し、その後チエーン１７
を電柱２２外周に回して固定するため、このロー
ラ５の取り付けの作業性が良い。

なお上記実施例ではこの考案を引通しアーム２
４下方に設置したが、この引通しアームは、他の
適宜形状の引通し部材をも含むものである。また
ガイド体１４も上記実施例のものに限らず、連結
ロープ等をローラ５外周に誘導する適宜のガイド
体であればよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を使用するカーブしたメツセ
ンジヤーワイヤーの引通し箇所を示す平面図、第
２図はこの考案の一部断面正面図、第３図は同平
面図、第４図はこの考案の使用状態を示す正面図
である。 なお図中１は取付板、３は受け板、４はシヤフ
ト、５はローラ、９は回転鍵、１４はガイド体、
１５はクレビスボルト、１７はチエーン、１９は
チエーンホルダー、２１はメツセンジヤーワイヤ
ー、２４は引通しアーム、２８は移動ローラであ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーブルを載置した移動ローラ等を吊るして走
   行せしめるメツセンジヤーワイヤーの、カーブし
   たメツセンジヤーワイヤーを支持する引通しアー
   ム下方に、上記移動ローラの走行方向に直角なシ
   ヤフトを設け、このシヤフトの外周にローラを回
   転自在に設け、かつこのローラの外側外周に向か
   つた傾斜部を有するガイド体をこのローラ下方に
   設けたことを特徴とする引通しアームの補助ロー
   ラ。