JPH01301287A - 熱転写フィルム用熱溶融性インク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱転写記録方式のプリンタで使用される熱転写
フィルムに用いる熱溶融性インクに関するものである。

〔従来の技術〕

熱転写記録方式は基材フィルム上に熱溶融性インク層を
設けた熱転写フィルムを普通紙などの祇に重ね合わせ感
熱ヘッドからの熱を熱転写フィルムの背面から加えて熱
溶融性インク（以下インクと略記する。）を紙に転写し
て印字記録を行うものであり、使用するプリンタ類が軽
量かつコンパクトで騒音がなく、操作性、保守性にも優
れており、最近広く使用されている。

熱転写フィルムの構成は基材フィルムの上に必要に応じ
て塗設してなる中間層を介してインク層を設けてなるも
のである。かかるインク層中にはワックス、着色剤の他
に必要に応じてポリマー、滑剤、界面活性剤、柔軟剤、
充填剤などの添加剤類が含有される。

インク中のワックスをパラフィンワックスとした場合か
かる熱転写フィルムの印字体は輪郭が明瞭で良好な印字
品質を有する半面、塗工前に保存中のインクにおいてパ
ラフィンワックスが着色剤と分離することがあり、その
まま塗工した熱転写フィルムの印字体は印字品質が低下
する。そのために再分散という余計な作業を必要とする
ことになる。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明はかかる状況に鑑みなされたものであって、イン
ク中のワックスと着色剤の分離を防止し、安定な保存性
を存するインクを提供せんとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

そこで本発明著らは鋭意検討を重ねた結果、インク中の
ワックスとしてパラフィンワックスと収挿のワックスと
を合わせ含有してなるインクは着色剤の分離がな（安定
な保存性を有し、かつかかるインク層を設けてなる熱転
写フィルムの印字体は良好な印字品質を有することがで
きるという新たな事実を見出し本発明を完成するに至っ
た。

すなわち、本発明はパラフィンワックスと主鎖炭素数が
偶数である成分を主成分とするワックスとを含有するこ
とを特徴とする熱転写フィルム用熱溶融性インクを提供
するものである。以下本発明について詳細に説明する。

本発明において使用される主鎖炭素数が偶数である成分
を主成分とするワックス（以下偶数炭素ワックスと略記
する。）の主鎖炭素数は２０〜４０の範囲にあることが
好ましく、合成ワックス、天然ワックスの別を問わず、
また酸化ワックスであっても良い。また主鎖は必ずしも
直鎖でなく、分岐していても良い。バラフィンワ、７ク
スと偶数炭素ワックスの重量配合比はパラフィンワック
ス：偶数炭素ワックス−１００：２０〜２００とする。

偶数炭素ワックスの配合量が少ないとパラフィンワック
ス単独と同様の結果を招き、保存安定性が悪くなり、逆
に多いと熱転写フスルムとしての印字品質が低下する。

これらワックスの合計量がインク中に占める割合は１０
〜７０重量％の範囲にあることが好ましい。上記偶数炭
素ワソクースは例えば日木精蝋社等から市販されている
。本発明におけるインク層にはその他者色剤、必要に応
じて配合する他ワックス、ポリマー、粘着付与剤、滑剤
、界面活性剤、軟化剤、充填剤などの添加剤類が含有さ
れる。

着色剤としてはカーボンブランク、有機顔料、無機顔料
、染料などが用いられる。

また、必要に応じて配合する添加剤類としては次に述べ
るものから適当なものを選択して用いることができる。

パラフィンワックス、偶数炭素ワックスの他のワックス
としてはマイクロクリスタリンワックス、カルナバワッ
クス、セレシンワックス、酸化ワックス、エステルワッ
クス、ポリエチレンワックス、その他の天然ワックス、
合成ワックスなどが用いられる。

ポリマーとしてはエチレン−アクリル酸コポリマー、エ
チレン−アルキルアクリレートコポリマー、エチレン−
酢酸ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニルー不飽和
酸コポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー鹸化物
、ポリイソブチレン、ブチルゴム、ポリブタジェン、ポ
リブテン、ポリイソプレン、天然ゴム、（メタ）アクリ
ル酸エステル、グラフト天然ゴム、スチレン−ブタジェ
ンコポリマー、アクリロニトリル−ブタジェンコポリマ
ー等が挙げられる。

粘着付与剤としては他各種石油樹脂（テルペンフェノー
ル系、アルキルフェノール樹脂、ロジン酸、ロジン酸エ
ステル系、クマロン−インデン系、他脂環族系、芳香族
系、脂肪族系等の各種樹脂が挙げられる。

滑剤としては多価アルコールエステル、高級アルコール
、高級脂肪酸、フロロカーボン、高級脂肪酸アミド、高
級脂肪酸エステル、脂肪酸高級アルコールエステル、高
級脂肪族アミンなどが用いられる。

界面活性剤は各種アニオン系、カチオン系、ノニオン系
、両性の中から選択される。

軟化剤としてはフタル酸エステル系、アジピン酸エステ
ル系などの有機酸エステルやリン酸エステル系、エボギ
シ系、他の可塑剤類、鉱油、植物油、動物油、ヒマシ油
などの油状物質、液体ゴムおよびワセリン他の常温で液
状または半固体状物質がもちいられる。

充填剤としては酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、
水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミ
ニウム、硫酸バリウム、ハーミキュライ１−、パーライ
ト、酸性白土、活性白土、珪藻土、ドロマイト、マイカ
、セリサイト、ヘントナイト、カオリン、クレー、クル
ジ、炭酸カルシウム、黒鉛、各種金属粉末などの無定形
、球状、鱗片状、紡錘形などの形状のものの中から選択
して用いることができる。

かかるパラフィンワックス、偶数炭素ワックス、着色剤
、及び必要に応じて配合する他ワックス、ポリマー、粘
着付与剤、滑剤、界面活性剤、軟化剤、充填剤などの添
加剤類よりなるインクを基材フィルム上へ塗工する方法
としては溶液法またはホントメルト法のいずれによって
もこれをなし得る。溶媒を使用する場合には塗工後溶媒
を乾燥除去する必要がある。

塗工するインク層の厚さは５〜２０μｍの範囲にあるこ
とが好ましく５μｍ以下では２回目以降の印字濃度が低
下し２０μｍ以北ではインクの印字エネルギーが多量に
必要となるために印字の際にインク層が溶融不足になり
、満足印字できないことがある。

本発明において用いられる基材フィルムとしては耐熱性
のあるフィルムであればよく、延伸ポリエステル、ポリ
アミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどのプラスチ
ックフィルムやコンデンサ紙、グラシン祇などの紙が挙
げられる。厚さは１゜０〜１０．Ｕｍの範囲で使用でき
る。

薄いものは破れやすく、また、１０μｍ以上では印字エ
ネルギーが大きくなり実用的ではない。

なお本発明において基材フィルム上にインク層を設ける
に当って、予め基材フィルム上にプライマー層を設けて
もよい。また、インク層と反対側の基材フィルム背面に
耐熱性離型剤層を設けてもよい。

〔作用〕

本発明になる熱転写フィルム用インクはパラフィンワッ
クスの流動性の良さによって紙への浸透性が良く、良好
な印字品質が得られると同時に偶数炭素ワックスによっ
て着色剤の分散が安定しているという特徴を合わせ持つ
。偶数炭素ワックスの着色剤の分散安定についての寄与
の理屈は説明が困難である。それがまた容易に予想のつ
かない好結果になってあられれたと言える。

〔実施例〕

次に実施例により本発明を説明する。なお％と表したの
は全て重量％であり、部と表したのは全て重量部である
。

実施例１ ワックス　パラフィンワックス （日木精蝋社製：融点６７“Ｃ）　　２０％ワックス　
偶数炭素ワックス （日本精情社製ＮＦＳ−９１２５ ：融点６３°Ｃ）　　　　　　２０％ ワックス　カルナバワックス　　　　　　１０％ポリマ
ー　エチレン−酢酸ビニルコポリマー（酢酸ビニル含量
３３％、ＭＦＲ３６０）１５％ 粘着付与剤　テルペン樹脂 （βピネン系、軟化点８０℃）　　　１０％着色材　　
カーボンブラック　　　　　　２５％（パラフィンワッ
クス］偶数炭素ワックス−１０部：１０部） 上記混合物１００部にトルエンを１００部加え、８０℃
に加熱しながらサンドグラインダーで分散、混合し、イ
ンクを作製した。さらにかかるインクを厚み５μｍの延
伸ポリエステルフィルム上にワイヤーバーにて加熱溶液
塗工した後、トルエンを乾燥除去し、厚み８μｍのイン
ク層を設けてなる熱転写フィルムを得た。

実施例２ ワックス　　　パラフィンワックス　　　２４％（実施
例１と同じ） ワックス　　　偶数炭素ワックス　　　　３６％（実施
例１と同じ） ワックス　　　力ルナハワソクス　　　　１０％粘着付
与剤　　テルペンフェノール樹脂　１０％（軟化点　１
００’Ｃ） 着色剤　　　　カーボンブランク　　　　２０％（パラ
フィンワックス：偶数炭素ワックス−１０部：１５部） 上記混合物１００部にトルエンを５０部加え、８０℃に
加熱しながらサンドグラインダーで分散、混合し、イン
クを作製した。さらにかかるインクを厚み５μｍの延伸
ポリエステルフィルム上にワイヤーバーにて加熱溶液塗
工した後、トルエンを乾燥除去し、厚み８μｍのインク
層を設けてなる熱転写フィルムを得た。

実施例３ ワックス　　　パラフィンワックス　　　５０％（実施
例１と同じ） ワックス　　　偶数炭素ワックス　　　　１５％（実施
例１と同し） ワックス　　　カルナバワックス　　　　１０％粘着付
与剤　　テルペンフェノール樹脂　１０％（軟化点８０
℃） 着色剤　　　　カーボンブランク　　　　１５％（パラ
フィンワックス：偶数炭素ワックス−１０部：３部） 上記混合物を１２０°Ｃに加熱しながらサンドグライン
ダーで分散、混合しインクを作製した。さらにかかるイ
ンクを厚み４μｍの延伸ポリエステルフィルム上にワ・
イヤーパーにて加熱塗工し、厚み５μｍのインク層を設
けてなる熱転写フィルムを得た。

実施例４ ワックス　　　　パラフィンワックス　　２０％（日本
製蝋社製：融点６４’Ｃ） ワックス　　　　偶数炭素ワックス （日本製蝋社製ＯＸ−１９４９： 軟化点８３℃）　　２０％ ワックス　　　　力ルナハワソクス　　　１０％ポリマ
ー　　　　エチレン−酢酸ビニルコポリマー　　　　　
　　　　　１５％ （実施例１と同じ） 粘着付与剤　　　テルペン樹脂　　　　　１０％（実施
例１と同じ） 着色剤　　　　　カーボンブラック　　　２５％（パラ
フィンワックス：偶数炭素ワックス−１０部：１０部） 上記混合物１００部にトルエンを１００部加え８０℃に
加熱しながらサンドグラインダーで分散、混合し、イン
クを作製した。さらにかかるインクを厚み５μｍの延伸
ポリエステルフィルム上にワイヤーバーにて加熱溶液塗
工した後、トルエンを乾燥除去し、厚み８μｍのインク
層を設けてなる熱転写フィルムを得た。

比較例１ ワックス　　　パラフィンワックス　　　４０％（実施
例１と同し） ワックス　　　カルナバワックス　　　　１０％ポリマ
ー　　　エチレン−酢酸ビニルコポリマー（実施例１と
同じ）　　　　　１５％ 粘着付与剤　　テルペン樹脂　　　　　　１０％（実施
例１と同じ） 着色剤　　　　カーボンブラック　　　　２５％上記上
記物について実施例１と同様にしてインクを作製した。

さらにかかるインクを用い、実施例１と同様にして熱転
写フィルムを得た。

比較例２ ワックス　　　偶数炭素ワックス　　　　４０％（実施
例１と同じ） ワックス　　　カルナバワックス　　　　１０％ポリマ
ー　　　エチレン−酢酸ビニルコポリマー（実施例１と
同し）　　　　　１５％ 粘着付与剤　　テルペン樹脂　　　　　　１０９毛（実
施例１と同し） 着色剤　　　　カーボンブランク　　　　２５％上記混
合吻について実施例１と同様にして・インクを作製した
。さらにかかるインクを用い、実施例１と同様にして熱
転写フィルムを得た。

さらに実施例１〜４、並びに比較例１．２で得られたイ
ンクについて保存安定性をみること、及び得られた熱転
写フィルムをシリアル型熱転写プリンタにて０．３　ｍ
ｊ　／　ｄ　ｏ　ｔの印加エネルギーを加え、ヘソク平
滑度２００秒の用紙に印字を行い印字品質の評価を行っ
た。その結果を表１に示す。

表１ 注目　保存安定性の評価二作製したインクを室温で７日
間放置後、光学顕微鏡によりインクの状態を観察評価し
た。

注２）　印字品質の評価：印字体の輪郭のシャープさ、
及び印字濃度を目視で評価した。

注３）　インク作製直後塗工した熱転写フィルムの印字
品質は○：良好 表１の実施例が示すように本発明品は保存安定性に優れ
ると共に、本発明品を用いて作製した熱転写フィルムは
高品質の印字が可能である。これば比較例と比べて明ら
かな様にインク中にパラフィンワックスと偶数炭素ワッ
クスを併用して含有せしめるごとにより可能となったも
のである。

〔発明の効果〕

本発明によれば保存安定性に優れる上に高品質の印字が
可能な熱転写フィルム用インクの提供が可能となり、そ
の工業的価値は大である。

７／−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、パラフィンワックス１００重量部に対し主鎖炭素数
   が偶数である成分を主成分とするワックス２０〜２００
   重量部を配合してなるワックスを含有することを特徴と
   する熱転写フィルム用熱溶融性インク。