JPH0129960Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案は開閉器において支持碍子に対する消
弧室の取付構造に関するものである。

従来の技術 従来、支持碍子に固着した固定電極に対し同支
持碍子に取付けた消弧室の細孔を介して可動電極
を接離可能に配置した開閉器において、支持碍子
に対する消弧室の取付構造は特開昭53−127175号
公報に示されているように少なくとも２カ所以上
の位置でボルト着されていた。

ところが、前記従来の取付構造ではボルトによ
る取付作業が簡単でなく、また部品点数が多く、
しかも回動して挿入される可動電極に対し細孔の
位置が最適となるように消弧室の位置を支持碍子
に対し変更調節することができないという問題が
あつた。

目 的 この考案の目的は消弧室を支持碍子に取付ける
際に取付用の部品点数を少なくして製造コストの
低減を図り、また、簡単に取付けることができる
とともに、確実に固定することができ、さらに可
動電極に対し細孔が最も適切な位置となるように
支持碍子に対し消弧室の位置調節をすることがで
きる支持碍子に対する消弧室の取付構造を提供す
ることにある。

実施例 以下、この考案を限流ヒユーズ付気中開閉器に
具体化した一実施例を第１図〜第７図に従つて説
明すると、第１図に示すように、前面が山形状に
突出するように折曲形成された取付ベース１は左
右一対の断面Ｌ字状の固定フレーム２，３間に固
着され、その山形状部における上向きの斜状面に
は各相別に上部支持碍子４が基端においてボルト
５着されるとともに、山形状部における下向きの
斜状面には前記各上部支持碍子４に対してそれぞ
れＶ字状を成すように配設された各相別の下部支
持碍子６が基端においてボルト７着されている。

前記上部支持碍子４先端面の略中央部には第３
図に示すように、断面Ｖ字状の電極収納部８が凹
設され、上方へ斜状に延びた前部には係合孔９が
透設されている。なお、係合孔９には後述する係
止突起１５を挿通させるとともに同係止突起１５
の固定位置を取付時に前後方向に変更可能とする
調節部としての空隙９ａが設けられている。ま
た、電極収納部８を間にして前記係合孔９と対応
する先端面後部には取付部材としての取付ボルト
１０が植設されている。

そして、同先端面後部には同取付ボルト１０に
挿通された電源側端子１１がナツト１２着され、
同電源側端子１１の内端は前記電極収納部８の後
部側底面に沿うように延びるとともに、固定電極
としての固定挾入電極１３が前上方へ斜状に固設
されている。

前記上部支持碍子４に係合孔９には消弧室１４
の基端部前部に前方へ延びるように形成された鉤
形状の係止突起１５が遊挿されて係合孔９下縁に
係止されている。そして、消弧室１４の基端部後
部において第７図に示すように、後方から切込み
形成された係合溝１６には前記取付ボルト１０の
固定位置を取付時に前後方向に変更可能とする調
節部としての空隙１６ａが設けられるとともに前
記取付ボルト１０が挿通されてナツト１７が締め
付けられることにより、前記固定挾入電極１３上
部を収納する消弧室１４が上部支持碍子４に取着
されている。消弧室１４の基端後部には〓状の導
出口１８が形成され、同導出口１８から前記電源
側端子１１の外端が消弧室１４より上方に導出さ
れている。

なお、この実施例では係合孔９を上部支持碍子
４に、係止突起１５を消弧室１４に設けたが、係
合孔９を消弧室１４に、係止突起１５を上部支持
碍子４にそれぞれ設けてもよい。また、係合孔９
の設けられた位置は上部支持碍子４の前部に限ら
ず他の位置に設けても良い。この場合にも取付ボ
ルト１０の取付位置は係合孔９と180度反対位置
が最も望ましい。

又、前記下部支持碍子６の先端部にはヒユーズ
支持台２０が一体形成され、そのヒユーズ支持台
２０の上下各端部には上部及び下部ヒユーズ挾持
金具２１，２２が各別に固設されるとともに、中
央部一側面には突起部２０ｂが突出され、同部２
０ｂに前記固定挾持電極１３に対して接離可能に
対応する可動電極としての可動接触刃２５が下端
部において回動可能に軸支されている。そして、
前記上部ヒユーズ挾持金具２１には可動接触刃２
５に対して電気的に続するための導電板２７が接
続固定されるとともに、下部ヒユーズ挾持金具２
２には下方へ導出される負荷側接続端子３０が接
続固定されている。

前記ヒユーズ支持台２０の上端には被動レバー
３３が中央部において回動可能に軸支され、その
被動レバー３３の下半部中央下面には前記両ヒユ
ーズ挾持金具２１，２２間に接続される限流ヒユ
ーズ（図示しない）の溶断表示装置（図示しな
い）の突出を受けるための受け部３５が凹設され
ている。そして、その被動レバー３３の上端部に
は欠相防止駆動機構の一部を構成する連結ロツド
３６の一端が固着され、前記溶断表示装置（図示
しない）の突出動作を受けて被動レバー３３が回
動動作された際に欠相防止駆動機を介して各可動
接触刃を一斉開放動作させるようになつている。

又、可動接触刃２５の中央部には合成樹脂等の
絶縁材より成り、開閉機構の一部を構成する押上
げ棒３７の一端部が回動可能に軸着されている。

なお、３９は固定フレーム３に対し回動可能に
軸３８支された外部操作用の開閉ハンドルであつ
て、前記開閉機構に連係されている。

以上のように構成された消弧室１４の取付構造
は消弧室１４の係止突起１５を上部支持碍子４の
係合孔９に係合させ、取付ボルト１０を消弧室１
４の係合溝１６に挿通してナツト１７により締付
けるだけで簡単に確実に消弧室１４を取付けるこ
とができ、また、取付部品は少なくて済む。

さらに、係止突起１５は係合孔９に係合されて
いるだけなので保守点検の際には極めて楽に消弧
室１４の取外しができる。

しかも、係合孔９と係合溝１６には取付位置調
節用の係止突起１５と取付ボルト１０の固定位置
を取付時に前後方向へ変更可能とする調節部とし
ての空隙９ａ，１６ａがそれぞれ設けられている
ので可動接触刃２５と対応させて取付ける際には
前後方向の位置調節が可能となり可動接触刃２５
に対して細孔１４ａが最も適切な位置にて取付け
をすることができる。

なお、この考案は前記実施例に限定されるもの
ではなく、この考案の趣旨から逸脱しない範囲で
任意に変更することも可能である。

効 果 以上詳述したようにこの考案は、支持碍子に消
弧室を取付ける際に取付用の部品点数を少なくし
て製造コストの低減を図ることができ、また、取
付作業の簡単化を図ることができ、また、確実に
消弧室を固定することができるばかりでなく、特
に、係合孔及び係合溝には係合孔と係合溝とを結
ぶ直線方向において取付時に取付位置調節用の係
止突起及び取付部材の固定位置を変更可能とする
調節部を設けたことにより、可動電極に対し細孔
が最も適切な位置となるように支持碍子に対し消
弧室の位置調節をして取付けることができるとい
う優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した一実施例を示す
開閉器の側面図、第２図は同じく正面図、第３図
は支持碍子と消弧室の側断面図、第４図、第５図
はそれぞれ支持碍子の平面図及び部分側断面図、
第６図、第７図はそれぞれ消弧室の側面図及び底
面図である。 上部支持碍子４、係合孔９、調節部としての空
隙９ａ，１６ａ、取付部材としての取付ボルト１
０、固定電極としての固定挾入電極１３、消弧室
１４、細孔１４ａ、係止突起１５、係合溝１６、
可動電極としての可動接触刃２５。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 支持碍子４に固着した固定電極１３に対し同支
   持碍子４に取付けた消弧室１４の細孔１４ａを介
   して可動電極２５を接離可能に配置した開閉器に
   おいて、 支持碍子４先端部の一側又は消弧室１４基端部
   の一側のうち、いずれか一方には係合孔９を設け
   るとともに他方には同係合孔９に挿通されかつ係
   合可能な係止突起１５を設け、また前記消弧室１
   ４基端部の他側には係合溝１６を設け、前記支持
   碍子４先端部の他側には前記係合溝１６に挿通し
   て消弧室１４を取付ける取付部材１０を設け、前
   記係合孔９及び係合溝１６には係合孔９と係合溝
   １６とを結ぶ直線方向において取付時に取付位置
   調節用の係止突起１５及び取付部材１０の固定位
   置を変更可能とする調節部９ａ，１６ａを設けた
   ことを特徴とする支持碍子に対する消弧室の取付
   構造。