JPH01298222A - 吸着摩擦紡績装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明はオープンエンド紡績において２個の回転ドラム
を使用する吸着摩擦紡績装置に関し、詳細には前記回転
ドラム間に供給される短繊維を最適位置で且つ効率的に
集束して加撚することを可能にした吸着摩擦紡績装置に
関するものである。

［従来の技術］ 第４図は１対の回転ドラムを用いた吸着摩擦紡績装置の
概念を示す説明図であり、第５図は第４図の■−Ｖ線断
面矢視図である。多孔ドラム２と無孔ドラム１が平行に
配設され、該多孔ドラム２と無孔ドラム１（以下回転ド
ラムト２という場合もある）の間には僅かな近接隙間７
が形成され、これらは同方向に且つ同じ周速度で回転す
る様に構成される。前記多孔ドラム２内には筒体３を設
け、該筒体３にはドラム軸芯に沿い且つ近接隙間７側に
向けたサクション用スリット３ａが形成される。そして
前記筒体３は図示しない真空ポンプ等に接続されて前記
スリット３ａにおいて吸引の為の負圧を形成する様に構
成される。また無孔トラム１は高強度材料で形成される
回転体１ｂの外周側にゴム等の弾性体１ａを被覆したも
のが汎用される。

一方前記近接陣間７を指向する位置に開繊された短！ａ
維の吐出口４ｂを形成した繊維供給ダクト４が設けられ
、該繊維供給ダクト４におけるチャンバー４ａの上流に
はフィトローラ５ｂによって供給されるスライバー６を
開繊するコーミングローラ５ａが配設される。即ち該コ
ーミングローラ５ａによって開繊された短１ｍ維はチャ
ンバー４ａ内を通過して前記吐出口４ｂから近接隙間７
に向って吐出され、さらにサクション用スリット３ａの
吸引負圧によって多孔ドラム２面上に吸着・集束され、
前記近接隙間７の近傍において無孔ドラム１との間で加
撚を受けた後、糸条Ｙとして高速で取り出される。

［発明が解決しようとする課題］ 上記装置において、多孔ドラム２面上への短繊維の集束
範囲を狭くして堆積むらを生じない様にするには、前記
スリット３ａの幅Ｗは２〜５ｍｍの細幅に形成すること
が必要であるとされており、しかもこのスリット３ａの
配設位置は短繊維の加撚位置を安定化する目的で無孔ト
ラム１にできる限り近い位置に設けられる。即ちスリッ
ト３ａは第５図に示す如く回転ドラム１．２の中心点を
結ぶ中心線ＣＬの近傍に細い幅で配設される。従フてチ
ャンバー４ａを経て吐出口４ｂから供給される短繊維を
含む搬送気流は、最小幅が０．１〜１．０ｍ＋ｎに形成
された近接隙間７の奥部に向かって進行しなければなら
ないことになる。ところが該近接隙間７の下方部には空
間が形成されているため、スリット３ａにおける吸引負
圧によフて破線矢印り方向への空気の流入が生じ、前記
吐出口４ｂから吐出される気流の進行を阻害し、短繊維
の多孔ドラム２面上の吸着や集束を不安定なものとして
紡績糸の品質を低下するという不具合を引き起こしてい
る。またスリット３ａにおける吸引負圧は上記の空気流
入量を見込んで設計しなければならず、必要以上に大容
量の真空ポンプを設けて運転を行なわなければならず、
設備コスト及び操業コストの面で不経済となっていた。

さらに短繊維の多孔ドラム２面上への吸着量分布をスリ
ッ）−３ａの長さ方向にバランス良く制御しようとして
も、該流入空気の影響を強く受けるため、正確なコント
ロールをすることは非常に困難であった。そこで本発明
者らは高品質の糸条を安定して製造することを究極の目
的として種々研究を重ねた結果、本発明を完成した。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成し得た本発明は、近接隙間を残して平行
配設された２個の同一方向回転ドラムによって構成され
、該近接隙間を臨む様に短繊維の吐出口を配設した吸着
摩擦紡績装置において、前記近接隙間をはさんで上記短
繊維の吐出口と対向する側に封鎖部材を配設したことを
要旨とするものである。

［作用及び実施例コ 第１図は本発明の代表的な実施例を示す断面説明図、第
２図は第１図のｎ　−ｎ線断面矢視図である。本発明の
特徴的な構成としては、近接隙間７をはさんで吐出口４
ｂに対向する位置、すなわち多孔ドラム２と無孔ドラム
１の対面する乍側位置に、ドラム軸芯方向に沿って封鎖
部材１１が設けられる。前記回転ドラム１．２に対面す
る封鎖部材１１の湾曲面１１ａは、該回転ドラム１，２
の曲面に沿う様な形状に形成され、該湾曲面１１ａと各
回転ドラム１．２外面の間には微小隙間Ｃが形成される
。該微小隙間Ｃは回転ドラム１，２の振れや誤差を考慮
して前記湾曲面１１ａと回転ドラム１．２が接触するこ
とがない様に設定することが望ましく、０．１〜１．５
　＋ｎ＋ｎの範囲とするのが好ましい。

該封鎖部材１１はボルト１２によって基盤１３上に固定
され、該封鎖部材１１のドラム軸芯方向の長さＩＬｏ（
第２図）は、多孔ドラム２内の筒体３に形成されるサク
ション用スリット３ａの長さ２ｓより若干長く形成され
る。従って該スリット３ａにおける吸引負圧は近接隙間
７の下方部の影グを受けることがほとんどなくなり、安
定した吸引負圧分布を形成できる。

第３図は近接隙間７における吸引負圧を測定する装置の
説明図であり、測定用ノズル１４を該近接隙間７に指向
させて配設し、該測定用ノズル１４に接続したマノメー
タ１５によって吸引負圧を計測する。この測定装置を使
って、封鎖部材１１を設けた場合と設けない場合の夫々
について吸引負圧を測定した。

その結果筒体３に接続する真空ポンプの性能は同一であ
っても、封鎖部材１１を設けたときの吸引負圧は、設け
ないときに比較しておおよそ５〜２０％程度向上するこ
とが分かった。

また同一条件下で封鎖部材１１を設ける場合と設けない
場合の夫々について糸条の製造を行ない、製造された糸
の特性について強力、伸度及びＵ％を調べた。第１表は
紡糸条件及び糸の特性を示し、強力及び伸度は定速伸長
型引張試験機（テンシロン：東洋ボールドウィン社製）
を使用し、Ｕ％はＥｖｅｎｅｓｓ　　Ｔｅ５ｔｅｒ　　
（Ｂ型式二計測器工業社製）を用いた。

第　　　１　　　表 この結果本発明装置を使用して製造された糸条は、従来
装置によって製造されたものに比較して強度等が優れ、
しかも紡糸速度が２００（ｍ／分）以上の高速となって
も高い品質の糸条を連続して製造できることが分かった
。

本発明装置は上記の実施例に限定されるものではなく、
回転ドラム１．２及び封鎖部材１１を、高速で接触し続
けても焼付きや摩耗を生じない素材によって形成し、該
封鎖部材１１を回転ドラム１．２外面に軽く付勢して当
接する様に構成することもでき、或はエンドレスベルト
を用いてドラム１，２に摺擦させる様なものでもよい。

また対向する２個の回転ドラムをいずれも多孔ドラムで
形成する装置においても前述の例と同様に封鎖部材１１
を配設することができる。

［発明の効果］ 本発明により、多孔ドラムの最適位置には短繊維を吸着
し、安定して集束加撚でき、高品質の糸条を高速で製造
できる様になった。またスリットにおける余分な外気吸
入が抑制されるので、吸引負圧形成源の設備コスト及び
運転コストを低減して効率的な操、業が行なえる。さら
に背面からの外気流入が少なくなるので、スリットの長
さ方向での短繊維の集束分布も自由に且つ容易に制御で
きる様になった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の代表的な実ｈ１例を示す断面説明図、
第２図は第１図の１１−　ＩＩ線断面矢視図、第３図は
吸引負圧の測定装置を示す説明図、第４図は吸着摩擦紡
績装置の概略説明図、第５図は第４図のＶ−Ｖ線矢視断
面図である。 １・・・無孔ドラム　　　２・・・多孔ドラム３・・・
筒体　　　　　　４・・・供給ダクト６・・・スライバ
ー　　　７・・・近接隙間８・・・軸受取付部　　　１
１・・・封鎖部材１２・・・ボルト　　　　　１３・・
・基盤１４・・・測定用ノズル　　１５・・・マノメー
タ＝−一一一一ろ　　□ ５３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）近接隙間を残して平行配設された２個の同一方向
   回転ドラムのうち、少なくとも一方を多孔ドラムで構成
   し、該多孔ドラム内には前記近接隙間に向けて且つ該近
   接隙間と略平行なサクション用スリットを有する筒体を
   非回転的に設けると共に、前記近接隙間には短繊維の吐
   出口を臨設し、供給された短繊維を前記多孔ドラム表面
   に吸着保持しながら上記２個のドラム間で加撚し、この
   加撚された短繊維をドラム軸芯と平行に引出して紡績糸
   を得るようにした吸着摩擦紡績装置において、前記近接
   隙間をはさんで上記短繊維の吐出口と対向する側には封
   鎖部材を配設してなることを特徴とする吸着摩擦紡績装
   置。