JPH01297252A - インクジェット記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はインクジェット記録装置に関し、さらに詳しく
は、インクジェット記録装置のインクジェットヘッドに
おける混入気泡除去機能並びにインク吐出性能を向上さ
せる手段に関する。

〔従来の技術〕

インクジェット記録装置の記録方式は、連続噴射型、イ
ンパルス型（オンデマンド型）および静電吸引型の３つ
の方式に分類することができる。

連続噴射型は、連続的に吐出しているインクを荷電偏向
させることによって所定のインク滴を選択的に付着させ
て記録する方式であり、インクを回収し清浄化するため
のインク再生システムなど余分の装置を必要とするため
構成が複雑になるという難点がある。

また、静電吸引型は、構造は比較的簡単であるが、高電
圧を必要とするため取扱いに特別の注意が要請され、そ
の上、導電率などインク物性に多くの制限があり、しか
も周波数応答性が劣るという難点がある。

しかし、オンデマンド型は、必要な時だけ圧電素子等の
吐出エネルギー発生素子で圧力を発生させ、インク滴を
吐出させる方式であり、余分の装置を必要とせず構造が
非常に簡単であり、しかも取扱いが容易であり周波数応
答性にもすぐれており、記録装置として最も普及してい
く型式であると考えられている。

ところで、前述のようなインクジェット記録方式でフル
カラープリンタを実現しようとすると、高解像度ととも
に忠実な中間調表現を達成する必要がある。

中間調表現としては、デイザ法等のデジタル的なものと
、記録ドツトサイズを変化させるアナログ的なものとの
２通りが考えられるが、デジタル的中間調表現では階調
数を上げるために解像度を犠牲にしなければならない。

したがって、中間調表現法としては、記録ドツトサイズ
を変化させて記録濃度を制御するアナログ的表現法の方
により大きな期待が寄せられている。

オンデマンド型ヘッドでは、圧電素子等のエネルギー変
換素子に印加する電圧やパルス巾を変化させることで記
録ドツトサイズを簡単かつ正確に制御することができる
。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、従来のオンデマンド型のインクジェットヘッド
では、インクを連続的に吐出させると、一定時間経過後
にはヘッド内に微小気泡を取り込んでしまい、この状態
で印字すると泡抱き込み吐出となり、インク吐出量や吐
出方向などが一定にならず、場合によっては吐出不能に
なり、画像品質が劣化してしまうという問題があった。

このような泡抱き込み吐出による印字不良は、溶存空気
を除去した脱気インクを使用する場合には発生しないが
、脱気しない普通のインクを使用する場合には連続吐出
によって発生する。

すなわち、脱気していない普通インクを使用して連続吐
出する場合、インク中に溶存している空気がキャビテー
ション等により微小気泡として発生し、この気泡がその
まま成長して吐出が不安定になり、最終的にはヘッド先
端から空気を取り込んでしまうため、上記泡抱き込み吐
出による印字不良の現象が発生する。

なお、脱気インクの脱気効果は、開放系では一般に数時
間以内した持続しないので、脱気インクを使用して前記
印字不良に対処することは現実的でない。

そこで、−船釣に、インクジェット記録装置にあっは、
泡抱き込み吐出になった時、加圧系もしくは減圧系のポ
ンプを作動させてインクの性状を回復させる回復装置が
別に設けられている。

しかし、従来のインクジェット記録装置では、この種の
回復装置を使用しても、ヘッド自体が微細かつ精密な構
造であるため、ヘッド内に取り込まれた気泡を除去する
ことが非常に困難であり、事実上泡抱き込み吐出をなく
すことができなかった。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであ
り、ヘッド内の気泡を容易に取り除くことができ、イン
ク吐出の安定性を向上させ、かつ周波数応答性および階
調性にすぐれた記録ドツトを形成しうるインクジェット
記録装置を提供することを目的とする。

本発明は、インク供給部を通してインク加圧室にインク
を導きインク滴を吐出させるインクジェットヘッドと、
該インクジェットヘッド内の気泡を除去する気泡除去手
段とを備えたインクシェアド記録装置において、前記イ
ンク供給部の一部でありかつ前記インク加圧室の直前で
ある部分に、前記気泡除去手段を使用して気泡除去を行
うとき、前記インク加圧室内のインクの流れをうす流や
乱流など層流とは異なった流れにする流体抵抗素子を設
ける構成により、上記目的を達成するものである。

〔実施例〕

以下図面を参照して本発明を具体的に説明する。

第１図は本発明によるオンデマンド型インクジェット記
録装置のインクジェットヘッド１０および気泡除去手段
２０の模式的縦断面を示す。

第１図において、インクジェットヘッド１０は長さｌの
直管状のノズルｌ　（通常複数本のノズル１を配列した
構造）で構成され、該ノズル１の後端部はサブインクタ
ンク（不図示）等へ通じるインク供給部８に流体抵抗素
子を兼ねたフィルター６を装着した構造を存し、該ノズ
ル１の先端はインク吐出口（オリフィス）４になってお
り、さらに、該ノズルｌ内の前記インク吐出口４と前記
フィルター（流体抵抗素子）６との間はインク加圧室３
になっている。

前記ノズルｌの前記インク吐出口４に近い部分の外周に
は円筒状または円弧断面形状の圧電素子等の吐出エネル
ギー発生素子２が配置されている。

前記ノズル１のインク加圧室３の前記圧電素子２に対応
部分は、吐出エネルギー作用室３Ａを形成している。

駆動部（ヘッド駆動回路）７から圧電素子２に電気信号
（駆動電圧パルス）が供給されると、吐出エネルギー作
用室３Ａを含むノズル内のインク加圧室３の容積が減少
または増加するので、インク吐出口（オリフィス）４か
らインク？Ｆｉ５が吐出される。

ノズル１のインク供給部に装着したフィルター６は、イ
ンク中の塵埃や気泡がノズルｌ内へ侵入することを阻止
するだけでなく、流体抵抗素子としての役目（機能）を
も備えており、反対側端部のインク吐出口（オリフィス
）４との流体抵抗のバランスがとられている。

前記フィルター（流体抵抗素子）６の内部にはインク供
給側からインク圧力室３内へ通じるらせん状の通路孔９
が形成されている。この通路孔９は通常複数本（例えば
４〜１０本）形成される。

前記気泡除去手段２０は、キヤ・７プ１１、回復系チュ
ーブ（吸引チューブ）１２、および減圧（吸引）ポンプ
１３等で構成されている。

インクジェットヘッドｌＯを気泡除去手段２゜と対面す
る位置（印字範囲外のホームボジショッ）まで移動させ
ると、該気泡除去手段２ｏを前進駆動させて、そのキャ
ップ１１でインクジェットヘッド１０の吐出口面を気密
状態でキャッピングすることができる。

キャッピングした状態で前記減圧ポンプ１３を駆動する
と、回復系チューブ１２を介してキャップ１１内が負圧
になり、ヘッド１０内のインクが吐出口４を通して引き
出され、この引き出されるインクとともにヘッド１０内
の気泡を除去することができる。

然して、インク供給部８に設けた前記フィルター６の内
部を貫通するインク導入用の通路孔９　（通常複数本）
は前述のごとくらせん状に形成されている。

気泡除去手段２０によってヘッド１０内のインクが吸引
されるとき、前記フィルター６内にらせん状のインク通
路孔が形成されているので、ノズルｌ内（インク加圧室
３内）のインクの流れはうす状に旋回しながら流れるう
す流になる。

第２図はノズル１内のインク流が層流の場合の流速分布
を示し、第３図はノズル１内のインク９゜が前述のうず
流である時の流れの状態を模式的に示す。

ノズルｌ内のインク流量が一定であれば、前述のうず流
の場合は、第２図に示す層流の場合に比べ、第３図に示
すようにノズル１の内壁面付近での流速が大きくなる。

このため、第３図に示すごとく、流体抵抗素子６付近の
ノズルエ内壁面に付着した気泡１５、すなわち最も除去
し難い気泡１５が存在する場合でも、これを速いインク
流れとともに確実に除去することができる。

次に、本発明を通用して実際に製作したインクジェット
ヘッドを使用した試験例の結果を、本発明を通用しない
インクジェットヘッドを使用した比較例の場合を併記し
て、以下に説明する。

試験例■： 第１図および第３図に示すようならせん状通路孔９を有
するフィルター（流体抵抗素子）６を装着したインクジ
ェットヘッド１０を使用して、振動周波数３ＫＨｚで駆
動パルス電圧３０〜８０Ｖの駆動パルスを圧電素子２に
印加し、ヘッド１０からインク滴を吐出させた。

その結果、周波数応答性、吐出安定性および階調性に優
れた良好なインク吐出が得られ、この吐出を連続的に３
時間程作動させたところ泡を取り込んだが、気泡除去手
段２０で泡を除去することにより再び良好な吐出になり
、やはり３時間程連続的に吐出を行うことができた。

試験例■〜■： フィルター流体抵抗素子６の通路孔９の形状としては、
らせん状以外にも、第４図の各断面図に示すような孔分
布であれば、真直ぐな通路孔１９を有するフィルター１
６によっても、第３図のフィルター６の場合と同様の効
果が認められた。

すなわち、第４図の（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）のいずれの
孔分布によっても、ノズルｌ内のインク流は第２図のよ
うなｒｉｉ流ではなくうす流（第３図）もしくは乱流に
なり、ノズルｌ内壁面付近でのインク流速は層流の場合
より格段に大きかった。

第４図の（Ａ）の場合（試験例■）は、孔径が異なるも
のを周方向に交互に配列するよう通路孔１９が分布して
いる。

第４図の（Ｂ）の場合（試験例■）は、通路孔１９が半
径方向外側に集中して分布している。

第４図の（Ｃ）の場合（試験例■）は、通路孔Ｉ９は孔
径が周方向に順に変化するとともに流量が半径方向外側
に集中するように分布している。

第４図の（Ａ）〜（Ｃ）の通路孔１９を有するフィルタ
ー１６によれば、第２図のような層流とは異なりノズル
１の内壁面付近の流速が太きいうず流または乱流のイン
ク流を形成することができた。

また、試験例■の場合と同様に吐出性能を調べたところ
、周波数応答性、吐出安定性、階調性、泡の取り除き易
さなどの面にすぐれた良好なインク吐出を行うことがで
きた。

比較例Ｉ： 第５図に示すようなフィルター６　（第１図）を除去し
ノズル１後端をそのままにした状態のインクジェットヘ
ッドを使用した。

その結果、フィルター（流体抵抗素子）がないために気
泡の取り除き易さの点では非常にすぐれていたが、この
ようなヘッドでは、インク吐出口４の流体抵抗とのバラ
ンスがとれていないため、インク吐出が不安定になり、
さらに階調性等の吐出性能も劣っていた。

比較例■： 第６図に示すようにフィルターを除去する代わりにノズ
ルｌ後端を絞ってインク吐出口４との流体抵抗のバラン
スを図ったインクジェットヘッドを使用した。

吐出試験の結果、初期段階では吐出安定性、周波数応答
性、階調性等の吐出性能に優れていたが、連続吐出を行
うと次第に吐出が不安定になり、１時間程で泡抱き込み
吐出となった。

その後気泡除去手段２０で回復操作を行ったが、インク
の流れが層流（第２図）になるためノズル１内壁面付近
の流量が小さく、気泡を完全に取り除くことができず、
泡抱き込み吐出をなくすことはできなかった。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなごとく、本発明のインクジェッ
ト記録装置によれば、インク供給部に、気泡除去手段を
使用するとき、インク加圧室内のインク流を層流とは異
なるうず流や乱流にする流体抵抗素子を設けたので、ノ
ズル内壁面付近の気泡も容易に除去することができ、回
復性能、吐出安定性などの吐出性能にすぐれたインクジ
ェット記録が可能になった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例によるインクジェット記録装
置のインクジェットヘッドおよび気泡除去手段の模式的
縦断面図、第２図はインク流が層流の時の速度分布を示
す説明図、第３図は第１図のノズル内のインクのうす流
を示す模式図、第４図は本発明を実施するのに好適なイ
ンクジェットヘッドのフィルターの通路孔の種々の分布
を示す断面図、第５図は従来のインクジェットヘッドの
後端を示す模式図、第６図は従来のインクジェソトヘラ
ドの他の後端形状を示す模式図である。 ■−・−・〜ノズル、２−・−・−圧電素子、３−−−
−−インク加圧室、４−−−−−−−インク吐出口（オ
リフィス）　、５−一−−−−−インク滴、６．１６−
−−−−流体抵抗素子（フィルター）　　１０−−一・
・−インクジエノトヘンド、２０−・−・−気泡除去手
段。 代理人　弁理士　　大　音　康　毅

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）インク供給部を通してインク加圧室にインクを導
   きインク滴を吐出させるインクジェットヘッドと、該イ
   ンクジェットヘッド内の気泡を除去する気泡除去手段と
   を備えたインクジェット記録装置において、前記インク
   供給部の一部でありかつ前記インク加圧室の直前である
   部分に、前記気泡除去手段を使用するとき、前記インク
   加圧室内のインク流を層流とは異なった流れにする流体
   抵抗素子を設けることを特徴とするインクジェット器具
   装置。
2. （２）前記インク流がうず流であることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のインクジェット記録装置。
3. （３）前記インク流が乱流であることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載のインクジェット記録装置。