JPH01294945A - ピストンの表面処理方法 - Google Patents

ピストンの表面処理方法

Info

Publication number
JPH01294945A
JPH01294945A JP29481587A JP29481587A JPH01294945A JP H01294945 A JPH01294945 A JP H01294945A JP 29481587 A JP29481587 A JP 29481587A JP 29481587 A JP29481587 A JP 29481587A JP H01294945 A JPH01294945 A JP H01294945A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
ring groove
pin
mask
top ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29481587A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2678248B2 (ja
Inventor
Atsushi Tenkou
天孝 篤志
Yoshitoshi Hagiwara
好敏 萩原
Hitoshi Yamamoto
均 山本
Tadashi Kobayashi
正 小林
Ichiji Watanabe
一司 渡邊
Toshiaki Kobayashi
敏明 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINETSU RIKEN KK
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
SHINETSU RIKEN KK
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHINETSU RIKEN KK, Honda Motor Co Ltd filed Critical SHINETSU RIKEN KK
Priority to JP62294815A priority Critical patent/JP2678248B2/ja
Publication of JPH01294945A publication Critical patent/JPH01294945A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2678248B2 publication Critical patent/JP2678248B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F3/00Pistons 
    • F02F3/10Pistons  having surface coverings
    • F02F3/12Pistons  having surface coverings on piston heads
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、自動2輪車等の車両用エンジンに用いられ
るピストンであって、トップリング溝内にピストンリン
グの回り止めピンが一部を露出して取付けられているも
のに対して、そのトップ部にニッケルメッキを、トップ
リング溝に陽極酸化処理を、さらにスカート部にスズメ
ッキをそれぞれ施すための表面処理方法に関する。
[従来の技術] 燃焼温度の高い高出力エンジンにおけるピストンの熱対
策等を目的として、そのトップ部にニッケルメッキを施
してから、ピストンリングのトップリングを収容するト
ップリング溝に陽極酸化処理を施し、さらに最終工程で
セカンドリング溝より下方のスカート部にスズメッキを
施したものが既に提案されている(例えば、特願昭62
−227788号、同62−227789号参照)。
第1図はこの陽極酸化処理におけるマスキング構造を示
し、1はピストン、2はニッケルメッキが施されている
トップ部である。3は陽極酸化処理層が形成されている
トップリング溝、4はトップリングのための鉄製の回り
止めピン、5はセカンドリング溝である。6は第2図に
示したキャップ状をなすトップ部のマスクであり、トッ
プリンク溝3より上方部分を覆う。7はその開口縁部に
一体に形成された回り止めピン4用のマスク片であり、
大半の金属に対して腐食作用のある強酸性の陽極酸化処
理液が回り止めピン4の露出部分(以下、頭部という)
を侵さないよう液密にシールするべくトップリング溝3
に嵌合している。
8はキャップ型マスク6に埋設一体化された内装式の板
バネであり、マスク片7をトップリング溝3内へ圧接し
ている。9はセカンドリング4の下方のスカート部を覆
うマスクである。
[発明が解決しようとする問題点コ ところで上記表面処理方法では、ニッケルメッキの後に
陽極酸化処理を行うので、ニッケルメッキ層が処理液に
より剥離されないよう、高精度のマスキングを必要とす
る。すなわち、陽極酸化処理を行うとき、既に形成され
ているニッケルメッキ層にとって逆電解となるから、ト
ップ部のマスク6の微細な隙間から処理液やそのガスが
僅かでも侵入すれば、ニッケルメッキ層が容易に剥離す
ることになる。ニッケルメッキ層に対するこの液漏れ又
はガス漏れの危険性は、トップリング溝3がトップ部2
の近傍に形成され、ニッケルメッキ層と陽極酸化処理層
が隣接しているので極めて大きいものである。したがっ
て、この場合におけるマスキングは極めて厳重な注意の
もとに行わなければならず、しかも、トップ部のマスク
6等のマスキング部材は反復使用中に摩耗等するので、
このような厳格な用途における使用可能回数も比較的少
なくなる。
さらに、上記マスキング構造の場合、マスク片7がトッ
プ部のマスク6と一体であり、かつスプリング8が内装
式であるから、ピストンlに取付けたとき、マスク片7
及びスプリング8の自由端側はトップ部のマスク6の中
心部すなわち第1図の上方へ向って引張される。そのた
めスプリング8によってマスク片7をピストン1の半径
方向から中心へ向ってバネ付勢する力が弱くなり、腐食
作用のある陽極酸化処理液に対してマスク片7による回
り止めピン4のシールが不十分となる場合がある。しか
も、ピストン1は一般的に表面処理に先立ってプロフィ
ール加工されているから、ピストン1の精度維持上、表
面処理後に回り止めピン4を取付けることは困難である
また、スカート部のスズメッキ層は軟らかくかつ薄く形
成されるので、表面が傷つき易いため、できるだけ後の
工程で行う必要がある。
そこで本発明の目的は、上記の諸問題を解消できる表面
処理方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段コ 本発明に係るピストンの表面処理方法は、ピストンリン
グの回り止めピンがトップリング溝内に一部を露出して
取付けられているピストンに対するものであって、前記
トップリング溝を残してその周囲をマスキング部材で覆
うとともに、該マスキング部材と別体に構成されたピン
用マスクを前記トップリング溝に嵌合し、かつ該ピン用
マスクに外装したスプリングで前記ピストンの半径方向
から中心へ向ってバネ付勢することにより前記回り止め
ピンの露出部分を前記ピン用マスクで液密にシールした
後、前記トップリング溝に沿って陽極酸化処理層を形成
する工程と、該陽極酸化処理層より下方をマスクして前
記ピストンのトップ部にニッケルメッキ層を形成する第
1のメッキ工程と、該ニッケルメッキ層及び前記陽極酸
化処理層をマスクして前記ピストンのスカート部にスズ
メッキ層を形成するする第2のメッキ工程とからなるこ
とを特徴とする。
[発明の作用] 本発明に係る陽極酸化処理に先立つマスキング工程にお
いて使用されるピン用マスクは、他のマスキング部材と
別体に形成されている。そこでピン用マスクを回り止め
ピン部分のトップリング溝に嵌合し、かつこのピン用マ
スクにスプリングを外装すると、スプリングの弾力によ
りピン用マスクは、ピストンに対してその半径方向から
中心へ向って圧接され、回り止めピンの周囲を液密にシ
ールするので、回り止めピンの周囲へ陽極酸化処理液が
侵入しない。
また、陽極酸化処理を最初に行い、その後ニッケルメッ
キをするので、ニッケルメッキ層が逆電解されることが
なくなり、陽極酸化処理液によるニッケルメッキ層の剥
離が生じない。
さらに、スズメッキを最終工程としたので、表面処理作
業中にスズメッキ層と接触してその表面を傷つける機会
が少くなる。
[実施例コ 第3図乃至第10図に基づいて、本発明の一実施例を説
明する。
まず、第3図及び第4図は本実施例によって表面処理さ
れた自動2輪車用2サイクルエンジンのピストンを示す
ものであり、アルミ合金製のピストン10にはその頭部
をなすトップ部11と側面のスカート部12が形成され
、両者の接続部分はテーパ一部10aとされ、スカート
部12のトップ部11近くには、トップリング溝13及
びセカンドリング溝」4がこの順で上下に所定間隔をも
って形成されている。これらの溝にはそれぞれピストン
リングのトップリングRt及びセカンドリングR,(第
4図参照)が収容される。
トップリング溝13の一部には、第7図においても明ら
かなように、ピストンlOの半径方向に向かうピン穴1
5が上縁部1obへ食い込むようにオフセットされて形
成され、これにトップリングRtの回転を止める鉄製の
回り止めピン16が圧入されている。回り止めピン16
の一端部はトップリング溝13内へ露出している。但し
、回り止めどン16の取付けは、トップ部11からピス
トン10の軸心方向に沿って圧入し、トップリング溝1
3を横断させてカシメ止めしたものであってもよい。
第4図に示すように、トップリング溝13は上部が内方
へ向って傾斜している上壁面13aと下壁面13b及び
奥壁面13cからなる。なお、第4図はピストン10の
回り止めピン16以外の部位における断面を示すもので
あり、図中の符号10cはトップリング溝13下側の下
縁部、17はニッケルメッキ層、18は陽極酸化処理に
より形成された硬質アルマイト層、19はスズメッキ層
である。
硬質アルマイト層18は、第3図に示すようにトップリ
ング溝13を含み、かつその上下の縁部lOb及び10
c部分まで幅Aで示す一定の範囲でほぼ全周に形成され
ている。また、ピン穴16の周囲には幅AXBなる長方
形のマスキング部Cが形成され、この部分だけには硬質
アルマイト層が形成されていない。
第5図及び第6図は、陽極酸化処理に使用されるマスキ
ング部材の構成を示すものであり、第1のキャップ型マ
スク20、ピン用マスク30及び第1の筒型マスク50
とからなる。なお符号40はスプリングである。
第1のキャップ型マスク20はトップ部11及びテーパ
一部10aを被覆対象とする有底筒状のマスキング部材
であり、その開口縁部の内周面にはリップ21が形成さ
れ、またコーナ一部には肉抜き部22がそれぞれ全周に
形成されている。
ピン用マスク30はピン穴15の周囲に形成されるマス
キング部Cを覆う部材であり、第6図にその詳細形状を
示すように、トップリング溝13の上下の縁部10b及
び10cと接する本体部31と、その内周面にトップリ
ング溝13内へ嵌合可能に一体に突設された略U字状を
なす一対のリップ32と、左右のリップ32間に形成さ
れ、回り止めどン16の露出する頭部両側を密に収容す
るための溝33とからなる。溝33の幅Wは回り止めど
ン16の外径に略等しく、かつリップ32の側面形状は
トップリング溝13の断面形状に−致し、したがってそ
の高さHも変化している。符号32aはリップ32の上
面であり、トップリング溝13の上壁面13aに密接し
て沿うよう傾斜している。32bは下面でありトップリ
ング溝13の下壁面13bに密接可能である。32cは
先端部であり、トップリング溝13の底部をなす奥壁面
13cと密接可能である。したがってリップ32をトッ
プリング溝13に嵌合すると、その内部を液密に仕切る
ことができる。
第1の筒型マスク50は硬質アルマイト層18より下方
のスカート部12を被覆対象とする筒状の部材でり、そ
の内周面には開口縁部にリップ51が、セカンドリング
溝14の対応位置には、これと係合可能な突部52が形
成されている。
なお、これらマスキング部材は1例えばエチレンプロピ
レンゴム(EPDM)やブチル系ゴムのような耐薬品性
良好の弾性材料を用いている。
スプリング40は全周にポリエチレンコートが施された
ステンレス鋼製の略コ字形をなすバネ材であり、トップ
リング溝13に係合可能な程度の線径を有し、対向する
腕部41及び42の間隔はピストンlOの外径より若干
狭くされ、各自由端43及び44は外方へ拡開している
。また、一方の腕部42の自由端44側部分に外方に向
って屈曲部45が形成されている。
次に、第7図乃至第10図に基づいてこのピストン10
の表面処理方法を説明する。なお、各図におけるピスト
ン10の断面のうち、第7図乃至第9図は回り止めピン
16を含み、第10図はこれを含まない他の部位をそれ
ぞれ示している。
まず、第7図は鋳造及び機械加工後のピストン10を示
すものであり、この機械加工は、荒仕上げ、ピン穴15
の加工、トップリング溝13及びセカンドリング溝14
の加工、回り止めピン16の圧入、プロフィール加工(
仕上げ加工)等よりなる。なお、回り止めピン16の圧
入は、ピストン10の精度を維持するためにプロフィー
ル加工に先立って行われる必要がある。
第7図のピストン10に対しては、トップリング溝13
に沿う陽極酸化処理、トップ部11及びテーパ一部10
aに対するニッケルメッキ及びセカンドリング溝14下
方のスカート部12に対するスズメッキの順に表面処理
が行われる。以下、各工程をさらに詳しく説明する。
陽極酸化処理: まず、陽極酸化処理に先立って第8図に示すマスキング
工程が行われる。これは第5図に示すようにして各マス
キング部材でピストン10の周囲を覆うものであり、ト
ップ部11及びテーパ一部10aに第1のキャップ型マ
スク20を被せてピストン10の硬質アルマイト理工8
相当部上方をマスキングし、さらにピストン10のスカ
ート部12外周に第1の筒型マスク50を装着し、突部
52をセカンドリング溝14へ係合させて位置決めする
ことにより、硬質アルマイト層18相当部よりも下方を
マスキングする。また、ピン用マスク30を回り止めピ
ン16が取付けられているマスキング部Cに被せると、
本体部分31内側の上下部がトップリング溝13の上下
縁部10b及び10cにそれぞれ密接し、かつリップ3
2がトップリング溝13内に嵌合する。さらに、スプリ
ング40をトップリング溝13に沿ってピストン10の
軸心と直交する方向から押込むと、腕部41及び42が
拡開しながらピストン10の側部な弾力的に挟むので、
腕部42の屈曲部45を本体部分31の外表面に接触さ
せると、スプリング40は腕部41及び42の一部がト
ップリング溝13に係合位置決めされた状態でピン用マ
スク30に外装されたことになり、ピン用マスク30は
スプリング40の復元弾性によって、ピストン10の半
径方向中心へ向かって圧接される。このため、ピン用マ
スク30の本体部分31内側の上部がトップリング溝1
3の上縁部10bにオフセットして形成されたピン穴1
5を覆って密着し、かつ、リップ32の上下面32a、
32b及び先端部32cがそれぞれトップリング溝13
内の上下壁面13a及び13b並びに奥壁面13cとそ
れぞれ密着する。同時に溝33(第6図参照)内に回り
止めピン16のトップリング溝13内に露出している頭
部が収容される。ゆえにピン用マスク3゜がピン穴15
及び回り止めどン16の頭部を液密にシールすることが
できる。
なお、ピン用マスク30とスプリング40は、それぞれ
キャップ型マスク20と別体に形成されているから、こ
れらはキャップ型マスク2oによってトップ部11方向
へ引張されることながく、常時スプリング40によるピ
ストン10の半径方向中心に向うばね付勢を可能とし、
ピン用マスク30の液密なシールを確実にする。
次に、このようにしてマスキングされたピストン10を
陽極とし、15〜30%の硫酸浴中で陽極酸化処理を行
い、トップリング溝13に沿う非マスク部分に例えば膜
厚約1101L程度の硬質アルマイト層18を形成する
。このとき、ピン用マスク30に覆われ硫酸浴と接触し
ないピン穴15の周囲は、酸化されずに残ってマスキン
グ部C(第3図参照)となる。しかもピン穴15の内部
及び回り止めピン16頭部は、ピン用マスク30により
液密にシールされているから、回り止めどン16の周囲
へ硫酸が侵入せず、その結果、ピン穴15の内周面及び
回り止めピン16の硫酸による腐食かほぼ確実に防止さ
れる。
その後所定の後処理を行い、各マスキング部材を外す。
ニッケルメッキ処理: 前記陽極酸化処理後、第9図に示すようにスカート部1
2の周囲に第2の筒型マスク60を取付ける。このマス
クは前記第1の筒型マスク50とほぼ同様の形状をなす
筒状部材であるが、その先端部のリップ61がトップリ
ング溝13の上方で硬質アルマイト層18の上端部まで
を覆うようになっており、トップ部11及びテーパ一部
10aがマスキングされていない。符号62は位置決め
用の突部であり、セカンドリング溝14に係合している
この状態で所定の前処理を行った後、ピストン10を陰
極としてPH約4程度、約90°Cのニッケルメッキ浴
中で、例えば膜厚的30pmとなるまで無電解ニッケル
メッキを行う。但し、電気メッキとすることも可能であ
る。これにより、トップ部11とテーパ一部10aの各
表面のみにニッケルメッキ層17が形成される。その後
所定の後処理を行い、第2の筒型マスク60を外す。
スズメッキ処理: 前記ニッケルメッキ後のものに対して、第10図に示す
ように第2のキャップ型マスク70を被せる。第2のキ
ャップ型マスク70は第1のキャップ型マスク20と類
似した形状であるが、先端部がスカート部12の下方ま
で覆うようになっている。符号71はリップ、72は突
部である。この状態でスズメッキを行うと、セカンドリ
ング溝14より下方のスカート部12部分のみにスズメ
ッキ層19が形成される。その後所定の後処理を行い、
第2のキャップ型マスク70を外す。
このようにして、表面処理が完了し、第3図及び第4図
に図示したピストン10が得られる。
なお、このスズメッキ処理は表面処理の最終工程である
から、表面処理作業中にスズメッキ層と接触する機会が
少くなるので、これを傷つけるおそれが少ない。
以上のように本実施例では、陽極酸化処理をトップ部1
1のニッケルメッキ処理よりも先に行うようにしたので
、ニッケルメッキ層17に逆電解がかからない。したが
って、トップリング溝13がトップ部11の近傍に形成
されていることにより、ニッケルメッキ層17と陽極酸
化処理層18が隣接していても、トップ部11のマスキ
ング工程に要求される厳格な管理条件は相対的に緩和さ
れるので作業性が向上する。しかも、マスキング部材に
要求されるシール性能も緩和されるから、より多くの回
数を反復使用可能となり、マスキング部材が長寿命化す
る。
なお、同一対象物のある部分に陽極酸化処理を先に行っ
て、その後他の部分にニッケルメッキ等のメッキ処理を
施すことにより、マスキングを容易化する表面処理方法
は、回り止めピンを有しない4サイクル用ピストンに対
しても当然適用可能である。
[発明の効果] 本発明は、トップリング溝の周囲を陽極酸化処理する場
合、これに先立って、他のマスキング部材と別体に構成
され、かつ外装されたスプリングによってピストンの半
径方向から中心へ向ってバネ付勢されるピン用マスクを
用いたので、回り止めピン周囲のシールがより確実とな
り、陽極酸化処理の処理液による回り止めピンの腐食を
有効に防止できる。
また、陽極酸化処理を最初に行い、その後ニッケルメッ
キを行ってから最終工程でスズメッキするので、陽極酸
化処理に起因するニッケルメッキ層の剥離を防止するこ
とができ、かつスズメッキ層を極力傷付けないようにす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は先行技術に係り、第1図は要部工程
におけるマスキング状態を示す拡大部分断面図、第2図
は一部を切欠いたマスク部材の斜視図である。第3図乃
至第10図は一実施例を示し、第3図はピストンの斜視
図、第4図はその部分拡大断面図、第5図は陽極酸化処
理におけるマスキング部材の組付図、第6図はピン用マ
スクの斜視図、第7図は表面処理前のピストンを示す拡
大部分断面図、第8図乃至第10図は各表面処理工程に
おけるマスキング状態を示す拡大部分断面図である。 (符号の説明) lO・・・ピストン、11・・・トップ部、12・・・
スカート部、13・・・トップリング溝、14・・・セ
カンドリング溝、15・・・ピン穴、16・・・回り止
めピン、17・・・ニッケルメッキ層、18・・・硬質
アルマイト層、20・・・第1のキャップ型マスク、3
0・・・ピン用マスク、40・・・スプリング、50・
・・第1の筒型マスク、60・・・第2の筒型マスク、
70・・・第2のキャップ型マスク。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ピストンリングの回り止めピンがトップリング溝内に一
    部を露出して取付けられているピストンに対して、前記
    トップリング溝を残してその周囲をマスキング部材で覆
    うとともに、該マスキング部材と別体に構成されたピン
    用マスクを前記トップリング溝に嵌合し、かつ該ピン用
    マスクに外装したスプリングで前記ピストンの半径方向
    から中心へ向ってバネ付勢することにより、前記回り止
    めピンの露出部分を前記ピン用マスクで液密にシールし
    た後、前記トップリング溝に沿って陽極酸化処理層を形
    成する工程と、該陽極酸化処理層より下方をマスクして
    前記ピストンのトップ部にニッケルメッキ層を形成する
    第1のメッキ工程と、該ニッケルメッキ層及び前記陽極
    酸化処理層をマスクして前記ピストンのスカート部にス
    ズメッキ層を形成するする第2のメッキ工程とからなる
    ことを特徴とするピストンの表面処理方法。
JP62294815A 1987-11-20 1987-11-20 ピストンの表面処理方法 Expired - Fee Related JP2678248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62294815A JP2678248B2 (ja) 1987-11-20 1987-11-20 ピストンの表面処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62294815A JP2678248B2 (ja) 1987-11-20 1987-11-20 ピストンの表面処理方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63297417A Division JP2678250B2 (ja) 1988-11-24 1988-11-24 ピストンの表面処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01294945A true JPH01294945A (ja) 1989-11-28
JP2678248B2 JP2678248B2 (ja) 1997-11-17

Family

ID=17812611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62294815A Expired - Fee Related JP2678248B2 (ja) 1987-11-20 1987-11-20 ピストンの表面処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2678248B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1464821A1 (de) * 2003-04-03 2004-10-06 Federal-Mogul Nürnberg GmbH Kolben für einen Verbrennungsmotor und Verfahren zur Herstellung eines Kolbens
JP2008520880A (ja) * 2004-11-24 2008-06-19 マーレ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 内燃機関のためのピストンを製作する方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5318661A (en) * 1976-08-03 1978-02-21 Mitsubishi Rayon Co Ltd Thermoplastic resin composition
JPS55114330U (ja) * 1979-02-06 1980-08-12
JPS59215942A (ja) * 1983-05-24 1984-12-05 Honda Motor Co Ltd 2サイクル内燃機関のピストン

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5318661A (en) * 1976-08-03 1978-02-21 Mitsubishi Rayon Co Ltd Thermoplastic resin composition
JPS55114330U (ja) * 1979-02-06 1980-08-12
JPS59215942A (ja) * 1983-05-24 1984-12-05 Honda Motor Co Ltd 2サイクル内燃機関のピストン

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1464821A1 (de) * 2003-04-03 2004-10-06 Federal-Mogul Nürnberg GmbH Kolben für einen Verbrennungsmotor und Verfahren zur Herstellung eines Kolbens
JP2008520880A (ja) * 2004-11-24 2008-06-19 マーレ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 内燃機関のためのピストンを製作する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2678248B2 (ja) 1997-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR960012061A (ko) 전해콘덴서
US3806139A (en) Piston ring
JP2678250B2 (ja) ピストンの表面処理方法
JPH01294945A (ja) ピストンの表面処理方法
US4955353A (en) Piston for internal combustion engine
US5516120A (en) Two layer combustion flange
JP4305823B2 (ja) 表面処理のマスキング方法および装置
JPH10102296A (ja) ピストンのマスキング用治具
JPS6270598A (ja) アルマイト処理方法
JP2005022541A (ja) 車輪用転がり軸受装置
JP4751794B2 (ja) アルマイト処理方法
JPH0681711A (ja) 内燃機関用ピストン
JP2526723Y2 (ja) 密封装置
JP2000133410A (ja) ガスケット付きスパークプラグ
JPH0714518U (ja) 碍子用ベース金具とピンの固着構造および碍子
JPH0442605Y2 (ja)
JP2009275808A (ja) 金属ガスケット
JPH0623573Y2 (ja) 電着塗装等における塗料侵入防止具
EP3833880B1 (en) System and method for sealing a metal fastener from electrolyte in an area of dissimilar metals
JPH0467585B2 (ja)
JP3142258B2 (ja) 燃料タンクの給油口構造
JPS581047Y2 (ja) 小型ホィ−ルキャップの嵌合構造
JP2002093382A (ja) 蓄電池とその製造方法
JPS5824938Y2 (ja) メッキ治具
JP2023108343A (ja) ロッドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees