JPH0129079Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は、上部平面を下部平面に均一に圧接さ
せる位置決め装置に関するものである。

［従来技術およびその問題点］ 従来、プラスチツクス等の熱溶融性部材ででき
たケーシ上に不織布等よりなるシートを貼着する
のには、一定温度に加熱した金型を圧接して圧接
個所を熱融着させて行つている。

ここで、ケースを載置する載置台が金型に対し
て常に１に決定しており、金型と載置台の位置関
係も１度調整すれば両者間で変動しない場合に
は、金型を載置台に対して平行になるようにネジ
等で昇降装置に固定的に取り付ければ均一な熱融
着が行える。

しかし、載置台が複数存在し、この載置台が順
次金型下部に移動してくるような場合には、金型
と載置台間の平行度を全ての載置台に対して均一
に保つことはほとんど不可能であつた。

このため、このような場合には熱融着面が不均
一となつてしまい、外観上も、性能面においても
共に問題があつた。

［考案の目的］ 本考案は上述従来技術の問題点を除去すること
を目的とし、上部平面と下部平面とを均一に圧接
できる位置決め装置を提供することにある。

［考案の概要］ 以上の目的を達成するための一手段として、本
実施例は、下部平面である載置台に圧接する上部
平面である金型を、下部平面に均一に圧接するよ
う少くとも１の球面軸受けと共に弾性部材を介し
て昇降機構に支持されている。

［実施例］ 以下、図面を参照して本考案の一実施例を詳細
に説明する。

第１図は本考案に係る一実施例の正面図であ
り、図中１は金型、２はヒータブロツク、３は断
熱プレート、４はヒータ支持プレート、５は金型
吊下げプレート６とヒータ支持プレート４とを接
続するための接続プレート、６は金型吊下げプレ
ート、７はガイドシヤフト、８ａ，８ｂは水平調
整ボルト、９はバネ部材である。また、１１はイ
ンデツクスプレート、１２はケース載置台、１３
はケース載置台に載置されたケースである。金型
吊下げプレート６は２本のガイドシヤフト７ａ，
７ｂ（第２図参照）により第１図の上下に昇降し、
ケース載置台１２に圧接／離反する。

本実施例の金型吊下げプレート６の上面より見
た図を第２図に示す。

金型吊下げプレート６は金型接続シヤフト２０
により接続プレート５と接続されており、金型吊
下げプレート６とヒータ支持プレート４との間に
は４本の水平調整ボルト８ａ〜８ｄ及びバネ部材
９があり、金型吊下げプレート６とヒータ支持プ
レート４との間を略均一面になるよう互いに接続
している。金型接続シヤフト２０は球面軸受け機
構で接続プレート５と接続されている。また、２
５は位置規制用シヤフトであり、接続プレート５
の回転を規制している。この位置規制用シヤフト
２５もやはり接続プレート５と球面軸受けと同様
の機構で接続されている。

これを第２図Ａ−Ａ面の断面図である第３図を
参照して詳細に説明する。

第３図中２１は金型接続シヤフト２０下部の球
体、２２は球体２１を軸受け保持する軸受け部、
２６は位置規制用シヤフト２５の下部球体、２７
は接続プレート５の位置規制用シヤフト２５に対
する位置規制用溝である。位置規制溝２７は第２
図に示す如く下部球体２６と略同一の幅を有する
楕円形の溝である。

接続プレート５は金型接続シヤフト２０のみに
より金型吊下げプレート６と接続されており、金
型吊下げプレート６に対して接続プレート５が回
転するのを位置規制用シヤフト２５と位置規制溝
２７により保ち、水平面の平行度を水平調整ボル
ト８ａ〜８ｄおよびバネ部材９により保つてい
る。

そして、ケース載置台１２上に載置され且つそ
の上面にシートをのせたケース１３上に金型１を
圧接する時には、ガイドシヤフト７ａ，７ｂに接
続された不図示の昇降装置が降下し、ガイドシヤ
フト７ａ，７ｂを下げる。これに伴ない金型吊下
げプレート６及び接続プレート５以下も共に降下
し、やがてケース載置台１２上のケース１３上に
当接する。ここで、金型１とケース載置台１２と
の間が完全な平行面でない場合には、金型１は球
面軸受け機構２１，２２を中心にしてバネ機構
８，９のバネ力に逆らい揺動し、金型１は全面に
渡り均一な圧力でシートを介してケースに圧接す
る。このとき、位置規制機構２６，２７により金
型１の回転も同時に規制され、金型１はケース載
置台１２上に載置されたケース１３の所定位置に
正しく位置決めされる。このため、シートはケー
ス上の所望の位置で正しく熱融着されることにな
る。

この正確性のため、本実施例を小型のフレキシ
ブル磁気デイスクメデイア（例えば３，５′）の
ケース内面に貼着されている不織布等をケースに
貼着するものに利用できる。

この場合における金型１の例を第４図に示す。
図中の斜線で図示した金型凸部１ａがケース１３
上の不織布に圧接し、ケースが熱溶解して不織布
をケースに熱融着する。

また、以上の説明では金型として、熱融着に用
いるものを例として説明したが、本考案はこれに
限るものではなく、下部平面と、上部平面との均
一な当接状態を得る必要のあるもの全てに利用出
来る。

［考案の効果］ 以上説明した如く本考案によれば、簡単な構造
で、かつ面倒な調整を繰りかえすことなく、確実
に下部平面と昇降する上部平面とを同一平面とす
ることができる位置決め装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る一実施例の正面図、第２
図は本実施例の一部上面図、第３図は第２図Ａ−
Ａ面の断面図、第４図は本実施例の金型形状の一
例を示す図である。 図中１……金型、２……ヒータブロツク、３…
…断熱プレート、４……ヒータ支持プレート、５
……接続プレート、６……金型吊下げプレート、
８……水平調整ボルト、９……バネ部材、１２…
…ケース載置台、２０……金型接続シヤフト、２
１……球体、２５……位置規制用シヤフト、２６
……下部球体、２７……位置規制用溝である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 下部平面に圧接する上部平面を該下部平面に
   均一に圧接するよう少なくとも１の球面軸受け
   で昇降機構に支持されていることを特徴とする
   位置決め装置。 (2) 上部平面は球面軸受けと共に弾性部材を介し
   て昇降機構に支持されていることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の位置決め
   装置。 (3) 上部平面を熱融着用の金型とし、下部平面上
   には被圧接部材が載置されていることを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の位置
   決め装置。 (4) 金型略中央部に球面軸受けを配設し、端部に
   弾性部材を配設したことを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第３項記載の位置決め装置。