JPH01289806A - 官能基含有オレフィン性不飽和ポリマーの選択的水添法 - Google Patents

官能基含有オレフィン性不飽和ポリマーの選択的水添法

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JPH01289806A
JPH01289806A JP11814388A JP11814388A JPH01289806A JP H01289806 A JPH01289806 A JP H01289806A JP 11814388 A JP11814388 A JP 11814388A JP 11814388 A JP11814388 A JP 11814388A JP H01289806 A JPH01289806 A JP H01289806A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、官能基含有オレフィン性不飽和ポリマーの選
択的水添方法に関する。より詳しくは、新規なロジウム
錯体触媒を用いて、特定の官能基を一個以上有するオレ
フィン性不飽和二重結合含有ポリマーの不飽和二重結合
を、温和な条件下で官能基を実質的に水素化せずに、選
択的に水添する方法に関する。
[従来の技術] 官能基含有オレフィン性不飽和ポリマーの官能基を実質
的に水添せずに、オレフィン性不飽和二重結合を選択的
に水添する方法としては、担持型不均一触媒や、有機金
属錯体の均一触媒を用いる方法等が数多く提案されてい
る。
例えば、ニトリルゴム(ブタジェン−アクリロニトリル
コポリマー)を、シアノ基を保持して、炭素−炭素不飽
和二重結合を選択的に水添する方法(特開昭60−60
106号公報、特開昭61−78802号公報、特開昭
61−247706号公報等)、水酸基末端を持つポリ
ブタジェンの水添方法(特開昭62−132902号公
報等)等が知られている。
[発明が解決しようとする課題] 周知のように種々の官能基を有するオレフィン性不飽和
ポリマーは、その官能基によって種々の性質を呈する。
例えばシアン基は耐油特性があり、酸無水物基を持つポ
リマーは他の極性基含有ポリマーとの相溶性改良に優れ
る。また両末端にOH基、C0OH基、NH2基、0−
CO−CH−CH2基などを持ついわゆるテレケリツク
タイプの液状ゴムは、その官能基を利用して鎖延長や架
橋反応、また他のポリマーと縮合したり、多価イソシア
ネート基と反応させて種々のブロックポリマーの合成に
利用されている。
ところが、これらのポリマーは炭素−炭素不飽和二重結
合を有するため、耐候性、耐熱性、耐酸化性に劣るとい
う欠点を有する。
官能基を保持して炭素−炭素不飽和二重結合を選択的に
水添すると、官能基の特性を有し、しかも上記の欠点を
著しく改善した新しいポリマーを合成することができる
しかし、従来知られているオレフィン性不飽和二重結合
含有ポリマーの水添に用いられる担持型不均一系触媒や
、チーグラー型の均一系触媒では官能基の多くが還元を
受けてしまい選択性が不十分である。
またロジウム、ルテニウム、イリジウム等のトリフェニ
ルホスフィン錯体触媒は、官能基を保持して、温和な条
件下での炭素−炭素不飽和二重結合の選択的水添に優れ
るが、ポリマー溶液のごとく高粘度溶液で斌反応は著し
く遅くなる。
このため、高温高圧の条件を選択したり、あるいは溶媒
で希釈して粘度を下げる必要が生じる。
とるこがこれらの触媒は温度が高くなると失活がおこっ
たり一部の特定の官能基は水添を受ける等の欠点を有す
る。溶媒で希釈して粘度を下げることは生産効率を著し
く低下させ、また高温高圧等の苛酷な条件ではポリマー
鎖自体の切断や官能基も水添される等の副反応を招き、
工業上有用ではない。
そこで官能基含有オレフィン性不飽和ポリマーの官能基
を実質的に水添せずに、オレフィン性不飽和二重結合を
工業上実用的な温度範囲で選択的かかる状況下にあって
本発明者らは特定のジヒドリドロジウム錯体が実用的な
温度域で官能基含有オレフィン性不飽和ポリマーの炭素
−炭素不飽和二重結合のみを選択的に水添し、官能基を
実質的に水添しないことを見出し、本発明を完成するに
至った。
即ち、本発明は下記(A)から選択された少なくとも一
種の官能基を1個以上有するオレフィン性不飽和二重結
合含有ポリマーを下記一般式(B)で示されるジヒドリ
ドロジウム錯化合物の少なくとも一種からなる水添触媒
の存在下に、不活性有機溶媒中、水素と接触させて、該
ポリマー中の官能基を実質的に水添せずに、オレフィン
性不飽和二重結合を選択的に水添する方法を提供するも
のである。
(A)−OH,−OR,−COOH,−COOR。
CHO (但しRはアルキル、フェニル、アリール基を示す。) (以下余白) (B) (但し、R1はフェニル、アリール基を、R2は水素ま
たは01〜C6のアルキル基を、R3は水素、C””C
eのアルキル基、フェニル基、またはアリール基を示す
。) 本発明で用いる官能基含有オレフィン性不飽和ポリマー
は、−OH,−OR,−COOH。
−CO3H,−CO8R,−C−C。
\ / −CH0,−COOR (但しRは水素、フェニル、アリール基を示す。)等の
官能基をポリマー側鎖および/または末端に少なくとも
1つ持ち、オレフィン性炭素−炭素不飽和二重結合を有
するポリマーである。なお、これら官能基は、ポリマー
の片末端、両末端または側鎖についていても良く、後反
応で側鎖にっけたり、官能基含有上ツマ−をグラフトさ
せたものでもよい。
好ましい代表例としては、ポリマー末端および/または
側鎖に上記官能基を少なくとも1つ有する共役ジエンポ
リマーや、共役ジーンと共重合し得る少なくとも一種の
オレフィン性七ツマ−とから得られるコポリマーがある
オレフィン性七ツマ−がすでに官能基を含んでいる場合
には、そのポリマーの末端および/または側鎖に別の官
能基を有しても有ざなくても良い。
かかるポリマーの製造に用いられる共役ジエンとしでは
、−船釣には4〜約12個の炭素原子を有する共役ジエ
ンが挙げられ、具体的な例としては、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3ブタジエン
、1,3−ペンタジェン、2−メチル−1,3〜ペンタ
ジエン、1.3−へキサジエン、 4,5−ジエチル−
1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジ
エン、クロロプレン等が挙げられる。工業的に有利に展
開でき、物性の優れたエラストマーを得る上からは、1
,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましく、ポリブ
タジェン、ポリイソプレン、ブタジェン/イソプレンコ
ポリマーのltuき弾性体が本発明の実施に特に好まし
い。
一方、共役ジエンと共重合し得るオレフィン性モノマー
としては、共役ジエンと共重合可能な全てのモノマーが
挙げられるが、特にビニル芳香族炭化水素が好ましい。
かかるコポリマーの製造に用いられるビニル芳香族炭化
水素の具体例としては、スチレン、t−ブチルスチレン
、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニル
ベンゼン、1.1−ジフェニルエヂレン、N、N−ジメ
チル−p−アミンエチルスチレン、N、N−ジエチル−
p−アミンエチルスチレン等が挙げられ、特にスチレン
、α−メチルスチレンが好ましい。
またオレフィン性モノマーが官能基を有するものとして
は、共役ジエンと共重合可能な全ての七ツマ−が含まれ
るが、特にメチルアクリレート、メチルメタアクリレー
ト、エチルアクリレート、エチルメタアクリレート等の
アクリル酸エステルや、メタアクリル酸エステル、アク
リル酸、メタアクリル酸、無水マレイン酸、グリシジル
アクリレート、グリシジルメタアクリレート、N−フェ
ニルマレイミド、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リル等が好ましい。
共役ジエンの少なくとも一種と、共重合可能な上記オレ
フィン性モノマーの少なくとも一種から得られるコポリ
マーの具体例としては、1,3−ブタジエン/スチレン
、イソプレン/スチレン、1.3−ブタジエン/α−メ
チルスチレン、1,3−ブタジエン/アクリロニトリル
、1,3−ブタジエン/アクリロニトリル/スチレン、
 1.3−ブタジエン/メタアクリロニトリル、イソプ
レン/アクリロニトリル、 1,3−ブタジエン/メチ
ルアクリレート、1,3−ブタジエン/メチルメタアク
リレート、 1,3−ブタジエン/エチルアクリレート
、1.3−ブタジエン/エチルメタアクリレート、グリ
シジルメタアクリレート/1,3−ブタジエン/スチレ
ン、■、3−ブタジエン/アクリル酸/入/スチレン水
マレイン酸/1,3−ブタジエン、無水マレイン酸/1
,3−ブタジエン/スチレン等を共重合あるいは付加さ
せて得られるポリマーが挙げられる。
一方、官能基含有ポリマ〜は、ポリマー鎖末端に官能基
を有するものでも良(、またポリマーが官能基を有さな
い場合は、ポリマー末端および/または側鎖に、反応、
変性等により官能基を導入したものでも良い。
これらポリマーをラジカル重合で得る場合これらの官能
基を有する開始剤や連鎖移動剤を用いたり、リビングア
ニオン重合の場合には、炭酸ガス、エチレンオキサイド
等と反応させることによって目的が達成される。あるい
はベンゼン環のリチウム化から、官能基を導入したり、
押出機等で官能基含有モノマーとポリマーとを混練する
後反応によってでも良い。
かかるポリマーのモノマー組成は特に限定されないが、
使用する溶媒に、好ましくは水添温度で溶けていればよ
い。
一方、コポリマーにおいては、モノマーはポリマー鎖全
体に統計的に分布しているランダムコポリマー、漸減ブ
ロックコポリマー、完全ブロックコポリマー、グラフト
コポリマーが含まれる。ブロックポリマーは直鎖状の他
にカップリング剤でカップリングしたいわゆる分岐型、
ラジアル型あるいは星型のブロックポリマーを含んでい
る。
本発明の水添反応に用いるポリマーは一般的には分子量
が500〜100万程度有するもので、公知のいかなる
重合方法、例えばアニオン重合法、カヂーオン重合法、
配位重合法、ラジカル重合法、あるいは溶液重合法、エ
マルジョン重合法等で製造されるポリマーを用いること
ができる。
本発明の水添方法は、ポリマーを適当な溶媒に溶解し、
触媒を入れ、水素パージを十分行なってから所定温度に
昇温し、分子状水素を撹拌下吹き込むことによって実施
される。
本発明の官能基含有オレフィン性不飽和二重結合含有ポ
リマーの官能基を実質的に水添せずに、オレフィン性不
飽和二重結合を選択的に水添する触媒としては、下記一
般式で表わされるジヒドリドロジウム錯化合物の少な(
とも一種からなるものである。
(Rはフェニル基、アリール基を、R2は水素またはC
−Cのアルキル基を、R3は水素、01〜C6のアルキ
ル基、フェニル基、またはアリール基を示す。) 該触媒の具体例としては、ジヒドリド(1,3−ジフェ
ニルトリアゼニド)〔ビス(1,2−ジフェニルホスフ
ィノ)ベンゼン〕ロジウム(■)、ジヒドリド(1,3
−ジフェニルトリアゼニド)〔ビス(1,2−ジ−p−
メチルフェニルホスフィノ)−3−メチルフェニル〕ロ
ジウム(■)、ジヒドリド(1,3−ジトリルトリアゼ
ニド)〔ビス(1,2−ジフェニルホスフィノ)ベンゼ
ン〕ロジウム(III)が挙げられる。これらの触媒は
単独または混合物として使用することができ、合成の容
易さ、水添の活性・選択性・安定性等を考慮すると、ジ
ヒドリド(1,3−ジフェニルトリアゼニド)〔ビス(
1,2−ジフェニルホスフィノ)ベンゼン〕ロジウム(
m)が最も好ましい。
本願発明のジヒドリドロジウム(■)錯体の製法は特願
昭62−097512号明細書に記載されている。
これらの錯体触媒は、水添するポリマーが溶解する溶媒
であれば何れも使用できるが、好ましくは該触媒も反応
条件下で溶解する溶媒が好適である。
本発明で使用できる有機溶媒の例として脂肪族炭化水素
、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル類、ケト
ン類、塩基性極性溶媒が挙げられる。脂肪族炭化水素の
例としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へブタ
ン等、脂環式炭化水素の例としては、シクロペンタン、
メチルシクロペンタン、シクロヘキサン等、芳香族炭化
水素の例としてはベンゼン、トルエン、キシレン等、エ
ーテル類としては、テトラヒドロフラン(THF) 、
テトラヒドロビラン(THP)等がそれぞれ挙げられる
。これらは単独で用いても良いし、二種以上を混合して
用いても良い。好適には工業的に安価に入手でき、しか
もポリマー、錯体触媒ともに溶解力のあるTHFまたは
ベンゼン、トルエン、アセトンが好ましい。しかしこれ
以外の溶媒でも水添活性は制限されるものではない。
本発明の水添反応はポリマーを溶媒に対して1〜50重
量%、好ましくは5〜25重量%の濃度に溶解した溶液
中で行なわれる。
本発明の水添反応は一般的には、上記ポリマー溶液を所
定の温度に保持し、攪拌下にて該水添触媒を添加し、次
いで水素ガスを導入して所定圧に加圧することによって
実施される。
また、該触媒はそのままポリマー溶液に加えてもよいし
、上記溶媒に溶解させて加えても良い。
また、該触媒は、乾燥した不活性雰囲気下で取り扱うの
が好ましい。不活性雰囲気とは、例えばヘリウム、ネオ
ン、アルゴン等の水添反応のいかなる関与体とも反応し
ない雰囲気下を意味する。
空気、酸素、水は触媒を酸化させたり、劣化させるので
好ましくない。
一方、本発明における触媒の好ましい添加量は、ポリマ
ー100gに対し、ロジウム原子として0.1mmol
 〜10mmo! (触媒として0.07〜7重世%)
、好ましくは0.3mmol 〜5.Ommolである
この添加量の範囲であれば、ポリマー中の官能基を実質
的61こ水添せず、オレフィン性不飽和二重結合を選択
的に水添することができる。触媒が10mmolを越え
ても水添反応は進行するが1、いくつかの官能基が水添
され、選択性が十分でない。
0.01mmo1未満であっても選択性はあるが、オレ
フィン性不飽和二重結合のうち側鎖がはじめに水添され
、主鎖が水添されるまでに長時間を必要とするために好
ましくない。
本発明の水添反応は、攪拌下、水素ガスを吹き込んで十
分ポリマーと水素ガスとを接触させることが好ましい。
水添反応は一般的には0〜120’cで行なわれ、好ま
しくは50〜100℃で実施される。
温度が低いとポリマー溶液の粘度が高くなり、均一な反
応が行ないにくくなり、反応速度も遅い。
温度が高いとポリマーのゲル化や、官能基の水添等の副
反応を招きやすい。
水添反応に使用される水素の圧力は1〜70 kg /
cJが好適である。圧力が低いと水添速度が遅くなって
実質的に頭打ちとなるので水添率を一ヒげるのが難しく
なり、圧力が高過ぎると溶媒やいくつかの官能基は水添
される等の副反応やゲル化を招きやすい。より好ましい
水添水素圧力は2〜30kg/cdであるが、触媒添加
量等との相関で最適水素圧力は選択され、実質的には前
記好適触媒量が少量になるに従って水素圧力は高圧側を
選択して実施するのが好ましい。
本発明の水添反応時間は通常数分ないし50時間である
。他の水添反応条件の選択によって水添反応時間は上記
範囲内で適宜選択して実施される。
本発明の水添反応はバッチ式、連続式等のいかなる方法
で実施しても良い。水添反応の進行は水素吸収口を追跡
することによって把握することができる。
本発明の方法によって、既述の官能基は実質的に水添を
受けず、オレフィン性不飽和二重結合が選択的に50%
以上、好ましくは80%以上水添される。またビニル芳
香族炭化水素とのコポリマーを水添した場合、芳香環の
不飽和二重の結合水添率は10%以下、好ましくは5%
以下に制御された水添ポリマーを得ることができる。
本発明の方法により水嵩反応を行なったポリマー溶液か
らは好ましくは触媒の残渣を除去し、水添されたポリマ
ーを溶液から容易に単離することができる。例えば、水
添後の反応液にアセトンまたはアルコール等の水添ポリ
マーに対する貧溶媒となる極性溶媒を加えてポリマーを
沈殿せしめる方法、または反応液を熱湯中に攪拌下投入
した後、溶媒と共に蒸留することによって溶媒を除去す
る方法等で行なうことができる。これらの水添ポリマー
の単離過程においても触媒も大部分が分解、除去され、
ポリマーより除かれる。従って触媒を脱灰、除去するた
めの特別は操作は特に必要としないが、触媒除去をより
効果的に実施する場合は、酸性の極性溶媒または水をポ
リマー水添反応液に加えることが好ましい。
[発明の効果] 以上のように本発明の新規なジヒドリドロジウム錯化合
物触媒を用いる方法によって、既述の官能基を実質的に
水添せずにオレフィン性不飽和二重結合を工業上有利な
条件で水添することが可能となった。即ち官能基は保持
され、オレフィン性不飽和二重結合が選択的に50%以
−し、好ましくは80%以上水添される。またビニル芳
香族炭化水素とのコポリマーを水添した場合、芳香環の
不飽和二重結合の水添率は10%以下、好ましくは5%
以下に制御された水添ポリマーを得ることができる。
本発明の方法によって得られたテレケリツクタイプ(両
末端OH,C00H)の液状ゴムはポリアミド等他のポ
リマーとブロック化することにより、耐熱性、耐酸化性
の新しいブロックポリマーをつくることができる。また
テレケリツクタイプの共役ジエン−アクリロニトリル液
状ゴムを水添することにより同様に耐熱性、耐酸化性、
耐油性のポリマーを得ることができる。さらに水添NB
R(水添ニトリルゴム)の製造や、無水マレイン酸・グ
リシジルメタクリレート等で化学修飾したテレケリツク
液状ゴムを水添し、同様にブロック化を行なえば、新し
い高機能性エラストマーの設計も可能となる。
その他、本発明の方法によって得られた水添ポリマーは
、官能基を持った水添ポリマーとして耐候性・耐酸化性
・耐オゾン性・耐熱性・耐油性の優れたポリマーや、エ
ラストマーとして特殊機能をもつ粘接着剤等に使用され
、また紫外線吸収剤、オイル、フィラー等の添加剤を加
えたりして、組成物としても使用されたり、あるいは他
のエラストマー、樹脂とブレンドして耐衝撃性の改良や
可撓性付与の目的で使用される等工業上極めて有用なポ
リマーといえる。
[実 施 例コ 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
尚、共役ジエン部分のビニル含量、水添率およびスチレ
ン、アクリロニトリル含量はIH−NMR(270MH
z JEOL製GX−270FT−NMIン)で求めた
。また、水添前後の水酸基価は日本工業規格で定められ
た滴定法を、カルボン酸価はKOH滴定法(高分子分析
ハンドブック(朝食書店) P2S5)によった。
また無水マレイン酸の付加量および水添前後の酸無水物
基 JIR−too FT−IR)の1800cm−1(芳
香環)の吸収強度と1733cm’および1780cm
−1の吸収強度の和との比から求めた。
LH−NMRは5%(w/v)の重クロロホルム溶液(
0,1%TMS含有)にして、50℃で200回積算し
、FT−IRは、厚さ約50μのフィルムにして、室温
にて測定した(積算50回)。
また、実施例で用いたポリマーは次に示すポリマーまた
は調製法によって得たポリマーである。
(1)ポリマーA(テレケリツク液状ゴム)日本曹達製
両末端OH液状ポリブタジェン(NISSOPB G−
2000、Lot、 239− B)(2)ポリマーB
(テレケリツク液状ゴム)日本曹達製両末端C0OH液
状ポリブタジェン(NISSOPB C−1000、L
ot、 296− H)(3)ポリマーC(テレケリツ
ク液状ゴム)宇部興産製両末端C0OH液状ブタジェン
−アクリロニトリルコポリマー 01ycar CTBN 13X 8. Lot、 3
20414>(4)ポリマーD(末端変性ポリマー)N
−置換した攪拌機つき5gオートクレーブ中にシクロヘ
キサン2460 gに、ブタジェンを540g加えて、
n −BuLi(0,055mol)と、テトラメチル
エチレンジアミンを6.42mmol加えて65℃で1
時間重合した。さらに0.55molのエチレンオキサ
イドをオートクレーブに直接吹き込んで75℃で1時間
反応させたのち、大過剰のメタノール中に抜き出し、薄
膜蒸留器にてポリマーと溶剤を分離した。
真空乾燥(80℃x 2011r)の後、ポリマー構造
を調べたところ、Mnで8200 (G P C) 、
ミクロ構造は、トランス38.7%、ビニル37.3%
、シス24%であった。滴定法による一〇H基の定量で
は1分子中に−OHが1.24個ついていた。
(5)ポリマーE(末端変性ポリマー)エチレンオキサ
イドのかわりに大過剰の炭酸ガスを用いた以外はポリマ
ーDと同じ。
Mn =8800、ミクロ構造トランス36.5%、ビ
ニル3865%、シス25%であり、滴定法による一C
OOH基の定量では1分子中に−COOHが1.15個
ついていた。
(6)ポリマーF(末端変性ポリマー)ブタジェン54
0gのかわりに、ブタジェン340g入れて75℃で3
0分間反応させ、ついでスチレンを200g入れて同温
で30分反応させた以外はポリマーEと同じ。
Mn =8.800 、スチレン結合ff137.2w
t%、ポリブタジェン部分のミクロ構造は、トランス3
7.5%、ビニル43.2%、シス19.3%であり、
滴定法で求メたC0OH基の定量では、1分子中にC0
OHが1.26個ついていた。
(7)ポリマーG(グラフトポリマー)旭化成工業製タ
フプレンA100重量部と、変性剤として無水マレイン
酸2重量部および安定剤としてフェノチアジン0.5重
量部を混合し、240℃に設定した30mmφ二軸押出
機で付加変性反応を行なった。得られたポリマーをアセ
トンで十分に抽出し、IRで付加量を定量したところ、
0.55重置部付加していた。
(8)ポリマーH(グラフトポリマー)変性剤として無
水マレイン酸を使うかわりに、グリシジルメタアクリレ
ート(GMA)を用いた以外は、ポリマーGと同じ。I
Rでカルボニルを定量したところ、0.32重量部のG
MAが付加していた。
実施例1〜8 ポリマーA−Hを、攪拌機つき3Ωの金属オートクレー
ブ中で、各々30gを脱水トルエン270gに溶解させ
、系内を水素置換した後、攪拌下90°Cに保持した。
次いでジヒドリド(1,3−ジフェニルトリアセニド)
 〔ビス(1,2−ジフェニルホスフィノ)ベンゼン〕
ロジウム(m)を0.3g (触媒として1.0重量%
)トルエン20m1に溶解させてから添加した。
直ちに水素圧を5.Okg/crXGに昇圧し、同温で
4時間反応を行なったのちに、室温にもどし、窒素置換
を行なった。ポリマーA−Fは薄膜蒸留器で溶媒を除去
し、ポリマーG、Hは、多量のメタノール中に抜き出し
て沈殿させて分離した。それぞれ80℃で6時間真空乾
燥させ、IH−NMR1末端定示(滴定)、IR測測定
より求めた結果を表1に示す。なお、官能基保持率は水
添前後の官能基の2の比(IRi定で定量)から求めた
(以下余白) 比較例 1 触媒をトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I
)タロライド0.19 g (0,63重量%)にした
以外は実施例3と同様にして実施した。
結果を表2に示す。
(以下余白) 表   2 溶  媒;トルエン  反応時間;4時間ポリ? −;
 Hycar CTBN 実施例 9 反応温度を60℃にした以外は実施例3と同様にして実
施した。得られたポリマーを分析した結果を表3に示す
実施例 10 水添水素圧力を50kg/cJGにした以外は実施例3
と同様にして実施した。得られたポリマーを分析した結
果を表3に示す。
実施例 11 触媒量を1.5g (触媒として5.0重量%とじた以
外は実施例3と同様にして実施した。得られたポリマー
を分析した結果を表3に示す。
(以下余白) 表   3 溶  媒;トルエン(10νt%ポリマー)ポリ? −
; l1ycar CTBN反応時間;4時間 実施例 12 触媒をジヒドリド(1,3〜ジフエニルトリアゼニド)
〔ビス(1,2−ジ−p−メチルフェニルホスフィノ)
−3−メチルフェニル〕ロジウム(III)にした以外
は、実施例4と同様にして実施した。
得られたポリマーを分析した結果を表4に示す。
実施例 13 触媒をジヒドリド(1,3−ジトリル)・リアゼニド)
〔ビス(1,2−ジ−フェニルホスフィノ)ベンゼン〕
ロジウム(III)にした以外は実施例4と同様にして
実施した。得られたポリマーを分析した結果を表4に示
す。
(以下余白)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、下記(A)から選択された少なくとも一種の官能基
    を一個以上有するオレフィン性不飽和二重結合含有ポリ
    マーを下記一般式(B)で示されるジヒドリドロジウム
    錯化合物の少なくとも一種からなる水添触媒の存在下に
    不活性有機溶媒中、水素と接触させて、該ポリマー中の
    官能基を実質的に水添せずにオレフィン性不飽和二重結
    合を選択的に水添する方法。 (A)−OH、−OR、−COOH、−COOR、−C
    N、▲数式、化学式、表等があります▼、▲数式、化学
    式、表等があります▼、 ▲数式、化学式、表等があります▼、▲数式、化学式、
    表等があります▼、−SH、−SR、 −COSH、−COSR、▲数式、化学式、表等があり
    ます▼、 (但しRはアルキル、フェニル、アリール基を示す。) (B) ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、R_1はフェニル、アリール基を、R_2は水
    素またはC_1〜C_6のアルキル基を、R_4は水素
    、C_1〜C_6のアルキル基、フェニル基またはアリ
    ール基を示す。) 2、オレフィン性不飽和二重結合含有ポリマーが1,3
    −ブタジエンおよび/またはイソプレンを共重合して得
    られるコポリマー、または1,3−ブタジエンおよび/
    またはイソプレンとスチレンおよび/またはα−メチル
    スチレンを共重合して得られるコポリマー、または1,
    3−ブタジエンおよび/またはイソプレンとアクリロニ
    トリルを共重合して得られるコポリマー、または1,3
    −ブタジエンおよび/またはイソプレンとスチレンおよ
    び/またはα−メチルスチレンとアクリロニトリルとを
    共重合して得られるコポリマーでポリマーの末端が水酸
    基またはカルボキシル基である請求項1記載の方法。 3、触媒が(B)式のR_1、R_3がフェニル基、R
    _2が水素であり、触媒の添加量がポリマー100gに
    対して0.1〜10mmol(触媒として0.07〜7
    重量%)である請求項1または2記載の方法。
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