JPH0128850Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電動噴霧器のノズルに係り、薬液の霧
状散布とシヤワー状散布を簡単に切換えられるよ
うにしたものである。

園芸用などに使用される電動噴霧器は、薬液タ
ンクと本体部とから成つており、薬液タンクの薬
液を本体部側のポンプにより吸い上げてノズルへ
送り、ノズルから樹木や草花等に散布するように
なつている。薬液はその散布目的に応じて散布す
ることが望ましく、例えば草花や樹木等を消毒す
るような場合は薬液を霧状に噴出させて草花や樹
木全体に散布し、また土壌に養液や水を与えるよ
うな場合は霧状に散布せずに必要な箇所だけにシ
ヤワー状に散布するのが望ましい。

そこで本考案は上記の点を勘案し、薬液の霧状
散布とシヤワー状散布を簡単に切換えられるよう
にした電動噴霧器のノズルを提供することを目的
としてなされたものであつて、先端面の軸心上に
液出孔を形成して成るキヤツプ体に、該キヤツプ
体の軸心と異なる位置に軸心を有しかつ複数個の
開口部を開設してなるシヤワーピースを回転自在
に装着し、上記開口部の少なくとも一個所がキヤ
ツプ体の流出孔と対向してなるものであり、かく
することにより、上記シヤワーピースを回転させ
ることにより薬液の霧状散布とシヤワー状散布と
を簡単に切換えられるようにしたものである。以
下、図面を参照しながら本考案の実施例の説明を
行う。

第１図および第２図は本考案に係る電動噴霧器
のノズル１を示すものであつて、ノズル１はノズ
ル基体２と、該ノズル基体２に着脱自在に装着さ
れるキヤツプ体３から成つている。ノズル基体２
は、略円板状の先端膨大部２１、該膨大部２１の
後部に連設された胴部２２、該胴部２２の後部に
連設された連結部２３から成つており、その中心
には長さ方向に通水路６が形成されている。また
連結部２３は連結管４を介して電動噴霧器本体
（後述）に接続されている。膨大部２１には通水
案内用の切欠溝７，７が形成されている。上記胴
部２２は膨大部２１よりもやや径小の前胴部２２
ａ、該前胴部２２ａよりもやや径大の中胴部２２
ｂ、該中胴部２２ｂよりもさらに径大の後胴部２
２ｃから成つている。前胴部２２ａには上記通水
路６に連通する通水孔８，８が二個形成されてお
り、該通水孔８，８の後方には止水部材としての
Ｏリング９が装着されている。１０は前胴部２２
ａに膨出形成されたＯリング９の抜け止め用凸部
である。１１は後胴部２２ｃ周胴部に形成された
ネジ部であつて、該ネジ部１１に上記キヤツプ体
３を螺着する。

キヤツプ体３は略円筒体であつて、前胴部３１
と該前胴部３１よりもやや径大の後胴部３２から
成つている。前胴部３１から円錐状に膨出する先
端面３１１のその軸心N.A１上には流出孔１２が
形成されている。後胴部３２の内周面には上記ネ
ジ部１１に螺合するネジ部１３が形成されてお
り、キヤツプ体３を指先にて回転させると、該キ
ヤツプ体３はノズル基体２の長さ方向に前進後退
して該ノズル基体２に着脱される。１４は後胴部
３２周胴面に形成された滑り止め用凹条溝であ
る。ａ１〜ａ６は前胴部３１周胴面に等間隔にて
立設された板状突片であつて、第３図に示すよう
に最上部の突片ａ１の高さが最大、最下部ａ４の
高さが最小であり、各突片ａ１〜ａ６の上端面
は、上記ノズル１の軸心N.A１からややずれた点
Ｏを中心とする同一円周上にある。４０，４１は
突片ａ１，ａ４の上面に突設された節度用突起、
３３は前胴部３１後部周胴面に立設された壁板で
ある。

５は筒状シヤワーピースであつて、その前壁５
１の該シヤワーピース５の軸心N.A２からややは
ずれた位置に噴霧孔５２が形成されており、また
該噴霧孔５２の周辺には吐出孔５３が複数個同心
円状に形成されている。シヤワーピース５は上記
キヤツプ体３に被着され、その状態で上記各突片
ａ１〜ａ４の上端面はシヤワーピース５の円筒状
胴部５４の内周面に摺接し、シヤワーピース５は
その軸心N.A２を中心に回転自在である。シヤワ
ーピース５の軸心N.A２は、ノズル１の軸心N.A
１からややずれており、上記点Ｏに一致してい
る。５５，５６は胴部５４内周面に互いに相対し
て凹設された位置決め用凹部であり、突片ａ１，
ａ４の突起４０，４１をそれぞれ各凹部５５，５
６に嵌着させた状態で、上記噴霧孔５２は上記軸
心N.A１上に位置し、上記キヤツプ体３先端面３
１１のその軸心N.A１上に形成された流出口１２
に対向一致する（第２図参照）。またシヤワーピ
ース５をその軸心N.A２を中心に180゜回転させて
各突片ａ１，ａ４の各突起４０，４１を各凹部５
６，５５に嵌着させると、噴霧孔５２は流出孔１
２から離れる（第４図参照）。４２はキヤツプ体
３とシヤワーピース５とにより囲まれた減圧室で
ある。

第５図は上記ノズル１を装着した電動噴霧器１
７により鉢植２０に薬液散布を行つている様子を
示すものであつて、１７１は本体部、１７２は薬
液タンクである。シヤワーピース５を回転させ、
第２図に示すようにその噴霧孔５２をノズル１の
流出孔１２に対向一致させ、操作ボタン１７３を
操作すると、通水路６へ流れてきた薬液は通水孔
８，８、切欠溝７，７を通り、さらに流出孔１２
を通つて噴霧孔５２から霧状に噴出する。薬液を
シヤワー状に散布するときは、シヤワーピース５
を180゜回転させてその噴霧孔５２を第４図にて示
すように流出孔１２から離せば、流出孔１２から
吐出された薬液は一旦減圧室４２に溜り、各吐出
孔５３からシヤワー状に噴出する。このようにシ
ヤワーピース５を回転させることにより、薬液の
霧状散布とシヤワー状散布を簡単に切換えること
ができる。

以上説明したように本考案に係る電動噴霧器の
ノズルは、先端面３１１の軸心N.A１上に流出孔
１２を形成して成るキヤツプ体３に、該キヤツプ
体３の軸心N.A１と異なる位置に軸心N.A２を有
しかつ複数個の開口部５２，５３を開設してなる
シヤワーピース５を回転自在に装着し、上記開口
部５２，５３の少なくとも一個所がキヤツプ体３
の流出孔１２と対向してなるので、シヤワーピー
ス５を回転させることにより、薬液の霧状散布と
シヤワー状散布を簡単に切換えることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであつて、第１
図は要部分解斜視図、第２図、第３図、第４図は
断面図、第５図および第６図は使用中の側面図で
ある。 １……ノズル、１２……流出孔、３１１……先
端面、５……シヤワーピース、５１……前壁、５
２……開口部としての噴霧孔、５３……開口部と
しての吐出孔、N.A１，N.A２……軸心。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端面３１１の軸心N.A１上に流出孔１２を形
   成して成るキヤツプ体３に、該キヤツプ体３の軸
   心N.A１と異なる位置に軸心N.A２を有しかつ複
   数個の開口部５２，５３を開設してなるシヤワー
   ピース５を回転自在に装着し、上記開口部５２，
   ５３の少なくとも一個所がキヤツプ体３の流出孔
   １２と対向してなる電動噴霧器のノズル。