JPH01288269A

JPH01288269A - 複合化成形物

Info

Publication number: JPH01288269A
Application number: JP63118433A
Authority: JP
Inventors: Shoichi Mori; 森　省一; Kazufumi Egawa; 江川　和文; Masao Yoshizawa; 吉沢　昌夫
Original assignee: Tonen Corp
Current assignee: Tonen General Sekiyu KK
Priority date: 1988-05-16
Filing date: 1988-05-16
Publication date: 1989-11-20

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］この発明は、医学分野における骨充填材として有用な新
規な複合化成形物及びその骨充填材としての用途に関す
る。

［従来の技術］骨折や骨腫瘍の手術のために骨に欠損部又は空隙部が生
じることがある。このような欠損部や空隙部を埋めるた
めに、古くから患者の他の部分から採取した自家骨、あ
るいは、患者の近親者から採取した同種骨が用いられて
いる。しかしながら、この方法によると、損傷箇所以外
の部分に手術を施して骨を採取しなければならず、患者
又はその近親者の負担が大きい、さらに、欠損部や空隙
部が大きな場合には、十分量の骨を採取できない場合が
たびたびある。

このため、人工の骨充環材が開発され、使用されている
６人工の充填材の材質としては金属やセラミックスが知
られているが、これらのうち、生体適合性の観点から特
に好ましいものはリン酸カルシウム系化合物である。リ
ン酸カルシウム系化合物の中でも、とりわけ、骨の成分
である水酸アパタイトが好ましいことが知られている。

従来開発された水酸アパタイト充填材には、顆粒状、粉
末状（特開昭５６−５４８４１号）、多孔状及び繊維状
成形物（特開昭６２−２２１３５８号）がある、しかし
ながら、顆粒状、粉末状及び多孔状のものは手術時の操
作性作業性に難点がある。顆粒状、粉末状及び多孔状の
ものが有する欠点は繊維状成形物においておおむね解決
できているが、従来の水酸アパタイト系繊維状成形物は
繊維状成形物を構成する繊維が手術中にばらけやすく、
操作性に問題がある。

［発明が解決しようとする問題点］従って、この発明の目的は、骨充環材として用いた場合
に優れた操作性を発揮することができる、新規な複合化
成形物を提供することである。

Ｅ問題点を解決するための手段〕すなわち、この発明は、１重量％ないし９５重量％のリ
ン酸カルシウム系繊維状物と、５重量％ないし９９重量
％の生体適合性を有する有機高分子物質とを含む、シー
ト状又はブロック状の複合化成形物を提供する。

［発明の効果］この発明の複合材を骨充環材として用いた場合、繊維の
ばらけもなく、また、柔軟性が高く、充填部位に応じて
手術中に自由に裁断、加工ができ、操作性が良い、さら
に、繊維による強化効果により、機械的な強度が大きく
、耐久性に富む。

［発明の詳細な説明〕上述のように、この発明の複合化成形物は。

リン酸カルシウム系繊維状物を含む、リン酸カルシウム
系繊維としてはアパタイト系繊維状物が好ましく、特に
骨の成分と同じ水酸アパタイトが好ましい、アパタイト
繊維中にリン酸カルシウムを配合してその強度を高めた
ものも好ましく使用することができる。

リン酸カルシウム系繊維状物としては、特開昭６１−１
７４４６０号、特開昭６１−２０１０１８号又は特開昭
６２−２２１３５８号に記載されたアパタイト系繊維状
物のような公知のものを用いることができる。これらは
、常法により得られたアパタイト化合物の結晶と、例え
ばプルランのような有機高分子バインダーを含む水系懸
濁液をノズルから噴出すると同時に、このノズルの周囲
から空気を噴出させて延伸させたファイバー流を形成し
、これをヒーターで加熱乾燥させて移動する回収装置上
に回収することにより得られるものである。この発明に
用いるアパタイト繊維状物としては繊維径が１μ糟ない
し３０μｍ、特に１ないし１０μ−１目付重量が５　ｇ
ｅｍ”ないし５０Ｏｇ／ｗ”のものが好ましい。

この発明の複合化成形物中のリン酸カルシウム系繊維状
物の含量は１重量％ないし９５重量％、好ましくは３０
重量％ないし９０重量％、さらに好ましくは５０重量％
ないし７０重量％である。

この発明の複合化成形物に含まれる有機高分子物質とし
ては、生体適合性を有し、凝固液により凝固させること
が可能なものであるならばいずれの有機高分子物質であ
っても良く、水溶性であっても非水溶性であっても良い
、水溶性物質の例としてコラーゲン、フィプロイン、フ
ィプリン、アルギン酸、キトサン、ヒアルロン酸、コン
ドロイチン硫酸、アガロース、プルラン、ポリビニルア
ルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、
コンニャクマンナン、ポリビニルピロリドン等を挙げる
ことができる。非水溶性物質の例としてキチン、ポリヒ
ドロキシブチレート、ポリアルキレンカーボネート、ポ
リ乳酸及びポリ酪酸等を挙げることができる。これら有
機高分子物質の分子量は特に限定されないが、通常５０
００ないし１００万程度である。

複合化成形物中の有機高分子物質の含量は５％重量％な
いし９９重量％、好ましくは１０重量％ないし７０重量
％、さらに好ましくは３０重量％ないし５０重量％であ
る。

この発明の複合化成形物はシート状又はブロック状であ
り、好ましくは柔軟性の観点からシート状である。シー
ト状の場合、その目付重量は１０　ｇ／ｎ”ないし２０
００　ｇ／ｍ２が好ましく、さらに好ましくは５０ｇ／
ｍ”ないし５００　　ｇ／ｖｌ”である。

また、シート状の場合、その厚さは特に限定されないが
、通常５０μ閣ないし２０００μ票程度である。

この発明の複合化成形物は、上記した繊維状物及び有機
高分子物質に加え、例えば活性型ビタミンＤ、骨形成因
子（Ｂｏｎｅ　ＭｏｒｐｈｏｇｅｎｅｔｉｃＰｒｏｔｅ
ｉｎｌのような生理活性物質のような、第３成分を含ん
でいてもよく、それによってさらに機能性を高めること
ができる。

この発明の複合化成形物は、その含水率が５％ないし５
００％であることが好ましく、特に５０％ないし３００
％であることが好ましい、複合化成形物の含水率が上記
範囲内にあると、骨充環材として用いた場合の操作性が
一段と向上する。なお、ここで、含水率とは、次のよう
に定義されるものである。

この発明の複合化成形物は以下のようにして製造するこ
とができる。すなわち、シート状の成形物を製造する場
合には、上記した繊維状物を、有機高分子物質の溶液に
加え、これを押出し磯でスリットを有するシート成形グ
イから押し出し、グイから押し出されたシート状物を有
機高分子物質の凝固液に導いて凝固させることによりこ
の発明のシート状成形物を得ることができる。押し出し
櫟に供給する原料の組成としては、通常、繊維状物が２
重量％ないし１５重量％、有機高分子物質が１重量％な
いし１５重量％、有機高分子物質の溶媒が７０重量％な
いし９７重量％である。また、上記有機高分子物質を凝
固させることができる凝固液は、各上記有機高分子物質
のそれぞれについて公知であり、例えばアルギン酸につ
いてはカルシウムイオン含有水溶液、例えば５％塩化カ
ルシウム水溶液、ポリビニルアルコールについては没食
子酸（濃度１重量％〜５重量％）、ホウ酸（濃度１重量
％〜ｌＯ重量％）及びピロカテコール、コラーゲン及び
キトサンについてはアセトン、プルラン、ゼラチン及び
コンニャクマンナンについては例えばエチルアルコール
を挙げることができる。

また、ブロック状の成形物を製造する場合には、上記押
し出し機に供給する原料を、ブロックの型に入れ、これ
を凍結した後、前記凝固液で処理することによりブロッ
ク状成形物を得ることができる。

この発明の複合化成形物は、骨や歯の欠損部又は空隙部
に充填される充填材としての用途を有する。この発明の
複合化成形物は、骨や歯と同−又は類似の成分から成る
繊維状物を含んでいるので骨や歯との適合性が良く、さ
らに、上述のように、充填材として用いた場合、繊維の
ばらけもなく、また、柔軟性が高く、充填部位に応じて
手術中に自由に裁断、加工ができ、操作性が良い、さら
に、繊維による強化効果により、機械的な強度が大きく
、耐久性に富む。

以下、実施例に基づいてこの発明をより詳細に説明する
。なお、この発明は下記実施例に限定されるものではな
い。

叉ＪＪＬユニニヱ図１ないし図３に模式的に示す装置を用いてシート状の
成形物を製造した０表１に示す組成を有する、十分に混
合された原料液を原料供給ラインｌより原料タンク２に
送り、モーター３により駆動されるギアーポンプ４にて
表１に示すフィード量に調節した後、シート成形ダイ５
（スリット長１０ｃｍ、スリット幅０．０５　ｃａｌよ
りメインロール７へ押し出し、シート状成形物６を形成
した。メインロール７は凝固液層８内に設置されており
、凝固液層８内には表１に示す凝固液が入っている。シ
ート状成形物６はこの凝固液と接触することにより、凝
固されたシート状成形物９となり、これはさらにフリー
ロール１０を通過することにより十分な強度になるまで
固化した。さらに、必要に応じて、プレスローラー１２
及びフリーローラー１３を有するプレス乾燥機１１を通
過して含水率２００％ないし２５０％に調整した後、巻
取りロール１４にて巻き取った０巻き取り速度は０゜２
　ｍ１分であった。得られたシートの目付重量（水分を
完全除去した時のｌ＋ｗ’当たりの重量）を測定し、表
１に示した。なお、原料として用いた水酸アパタイト繊
維状物は、特開昭６２−２２１３５８号に記載の方法に
より製造したものであって、平均繊維径が１０μｍで目
付重量が約２００　ｇ／ｃｍ”のものであった。

叉１目引旦」ＪＬ旦表２に示す組成を有する均一混合原料を４　ｃｔｍｘ　
８　ｃｖａ　ｘ　２　ｃｍのケースに充填した後、凍結
処理し、次いで５％塩化カルシウム水溶液を含む凝固液
槽に浸漬して固化した後、乾燥機で含水率３００％ない
し３５０％に調整した。

表２

【図面の簡単な説明】

図１は実施例においてこの発明の複合化成形物に用いた
装置の模式正面図、図２は図１に示す装置の側面図、図３は図１及び図２に示す装置の凝固槽の内部並びに乾
燥機及び巻き取り部分を模式的に示す図である。ｌ・・・原料供給ライン、２・・・原料タンク、３・・
・モーター、４・・・ギアポンプ、５・・・シート成形
グイ、６・・・シート状成形物（凝固前）、７・・・メ
インロール、８・・・凝固液槽、９・・・シート状成形
物（凝固後）、ｌＯ・・・フリーロール、１１・・・プ
レス乾燥機、１２・・・プレスロール、１３・・・フリ
ーロール、１４・・・巻取りロール

Claims

【特許請求の範囲】

（１）１重量％ないし９５重量％のリン酸カルシウム系
繊維状物と、５重量％ないし９９重量％の生体適合性を
有する有機高分子物質とを含む、シート状又はブロック
状の複合化成形物。
（２）前記リン酸カルシウム系繊維状物はアパタイト系
繊維状物である請求項１記載の複合化成形物。
（３）前記アパタイト系繊維状物は水酸アパタイト系繊
維である請求項２記載の複合化成形物。
（４）前記有機高分子物質はコラーゲン、フィプロイン
、フィプリン、アルギン酸、キトサン、ヒアルロン酸、
コンドロイチン硫酸、アガロース、プルラン、ポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチ
ン、コンニャクマンナン、ポリビニルピロリドン、キチ
ン、ポリヒドロキシブチレート、ポリアルキレンカーボ
ネート、ポリ乳酸及びポリ酪酸並びにこれらの塩から成
る群より選ばれる請求項１ないし３のいずれか１項に記
載の複合化成形物。
（５）シート状であり、その目付重量が１０ｇ／ｍ＾２
ないし２０００ｇ／ｍ＾２である請求項１ないし４のい
ずれか１項に記載の複合化成形物。
（６）含水率が５％ないし５００％である請求項１ない
し５のいずれか１項に記載の複合化成形物。