JPH0128711B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、コンピユータ、ワードプロセツサ等
と一緒に用いられるプリンターに関連して利用さ
れる形式のシート供給トラクタに係る。

近年、データ処理及びワード処理の利用は急激
に増加し、それらに関連する販売高も急激に増加
したが、それに伴い、最終製品のみならず、その
製品に用いられる構成部品にまでも激しい価格競
争が起つている。シート供給トラクタとはこれら
構成部品のうちの一つであり、自動タイプ打ちが
行われる孔のあけられた紙を駆動するのに用いら
れるものである。

比較的低価格で製造されるよう構成されたシー
ト供給トラクタの一例としては、コネチカツト
州、トリントン（Torrington）に在るデータモ
ーシヨン（Data Motion）社により製造された
ものがあり、このシート供給トラクタは「偏心ク
ランプ装置を備えたシート供給トラクタ」と題し
てアランエフ・サイツ（Alan F.Seitz）の名前
で出願された米国特許出願（米国特許第4315585
号）第128590号に記載されている。そのトラクタ
はほとんど成形プラスチツク部品で作られてお
り、２つの概ね平行をなすフレーム半体を有して
おり、それら２つのフレーム半体間に、成形され
たスプロケツトが装備されるようになつている。
そして、その成形されたスプロケツトのまわりに
は、成形された駆動ベルトが掛け渡されており、
また、２つのフレーム半体の間にはクランプ部分
に設けられているタブが保持されていて、成形さ
れたクランプをトラクタ上に保持せしめるように
なつている。このように、このトラクタは、成形
されたカバーを装着せしめるのに用いられるピン
及び該カバーを押え付けておくのに用いられるス
プリングを除き、総べて成形プラスチツク部品で
作られており、これら部分はスナツプ嵌合
（snap fit）（いわゆるパチンと嵌合せしめるやり
方）、又は摩擦嵌合によつて一体に保持されるよ
うになつている。

この形式のトラクタは低コストであり、また信
頼性が高いという利点を有しているけれども、ト
ラクタ製造に係るコストを更に低減せんとする数
数の試みがなされてきている。このような試みの
うちの一つはハバード（Hubbard）に付与され
た米国特許第4199091号に開示されており、この
米国特許に開示されているトラクタにおいては、
２つのフレーム半体のうちの一方のフレーム半体
がラツチを備えた可撓ロツドを有していてこのラ
ツチによつてその一方のフレーム半体が他方のフ
レーム半体に一体に保持されるようになつてい
る。このラツチを備えた可撓ロツドを用いた意図
は、そのロツドを手で撓ませることによりトラク
タを簡単に分解せしめ得るようにすることにあ
る。この米国特許に開示されているトラクタの構
成により何等かの利点は得られるけれども、クラ
ンプ部品は分解せしめるのにかなりの抵抗が生じ
せしめられるような態様で互いにスナツプ嵌合せ
られねばならない。

本発明の目的は、工具あるいは過度の労力を必
要とすることなく容易に組立及び分解することの
できるシート供給トラクタを提供することであ
る。

本発明の他の目的は、作動中における支持軸と
駆動軸との間の間隔の変動を許容し、尚且つ部品
点数を最小化することの可能なシート供給トラク
タを提供することである。

本発明の別の目的は、第１及び第２のフレーム
部材の端部での安定性を強化して、これらフレー
ム部材がそれらの端部の所定位置にスプロケツト
及び駆動ベルトを保持する信頼性を高めることの
可能なシート供給トラクタを提供することであ
る。

上記本発明の目的の或るものを達成せしめるシ
ート供給トラクタは、互いに離隔せしめられ且つ
互いにほぼ平行をなして延びている細長い支持軸
及び駆動軸に摺動可能に装着されるようになつた
もので、第１及び第２のフレーム部材と、駆動ス
プロケツトと、無端駆動ベルトと、クランプ装置
とを有している。そして、その第１のフレーム部
材には支持軸用開口が備えられており、また、第
２のフレーム部材はその第１のフレームに組付け
られていてその第１のフレーム部材と一緒にトラ
クタフレームを形成している。駆動スプロケツト
はそれの軸線のまわりで回転するようトラクタフ
レームに装備されている。その駆動スプロケツト
はそれを貫通した孔を有しており、その孔には駆
動軸が受入れられるようにされており、駆動スプ
ロケツトはその駆動軸に沿つて摺動するようにさ
れていると共に、その駆動軸がそれの長手方向軸
線のまわりで回転せしめられる際その駆動軸によ
つて駆動されるようになつている。無端駆動ベル
トは駆動スプロケツトに係合してトラクタフレー
ムのまわりに配置されていて、駆動スプロケツト
が駆動軸により駆動移動せしめられる際その駆動
スプロケツトによつて駆動されるようになつてい
る。また、その駆動ベルトは、側縁部の所で孔が
あけられているシート材料のその孔に係合するよ
うにされたシート係合歯を有している。そして、
そのシート係合歯は、駆動ベルトがスプロケツト
により駆動せしめられる際シート材料を前進せし
めるようそのシート材料に係合せしめられてい
る。クランプ装置にはそれを貫通して孔が備えら
れていて該孔に支持軸が受入れられるようにされ
ており、クランプ装置は該孔に受入れられた支持
軸をクランプせしめるようになつている。クラン
プ装置は第２のフレーム部材に設けられた第１の
クランプ部分を有しており、該第１のクランプ部
分は第１のフレーム部材の支持軸用開口を通つ
て、第２のフレーム部材が配置されている側と反
対側の第１のフレーム部材の側部まで延びてい
る。クランプ装置はまた、第２のクランプ部分を
有しており、該第２のクランプ部分は第１のクラ
ンプ部分に係合解除可能に装着されていると共
に、該第１のクランプ部分に相対して移動可能に
されていてクランプ装置に設けられている孔に受
入れられた支持軸をクランプするようになつてい
る。第２のクランプ部分は第２のフレーム部材と
反対側の第１のフレーム部材の側部に当接せしめ
られていて第１及び第２のフレーム部材を組立状
態に保持している。このようにして、第１及び第
２のフレーム部材は第１及び第２のクランプ部分
により組立状態に保たれており、第２のクランプ
部分が第１のクランプ部分から取外されることに
より第１及び第２のフレーム部材が互いに分解せ
しめられ得るようになつている。

好ましくは、第２のクランプ部分は第１のクラ
ンプ部分上で回転可能にされていて、少なくとも
一つの回転位置において該第１のクランプ部分か
ら取外され得るようになつていると共に少なくと
も一つの他の回転位置において該第１のクランプ
部分に確実に保持されるようになつている。

後述する実施例においては、第１のクランプ部
分は概ね円筒状をした外面を有しており、また、
第２のクランプ部分は該第１のクランプ部分の概
ね円筒状をした外面を受入れるリング部分を有し
ている。そして、該リング部分の内面と第１のク
ランプ部分の外面とのうちのいずれか一方には半
径方向に突出したタブが備えられ、他方には係合
面と軸線方向溝孔とが備えられている。該係合面
は第２のクランプ部分の第１の回転位置範囲全体
を通してタブに係合せしめられていて第１のクラ
ンプ部分からの第２のクランプ部分の軸線方向取
外しを阻止するようになつている。溝孔は、第２
のクランプ部分の少なくとも一つの第２の回転位
置においてタブと整合せしめられ、第１のクラン
プ部分からの第２のクランプ部分の軸線方向取外
しを許し、もつて第１及び第２のフレーム部材の
分解を許すようになつている。

本発明の好適実施形態においては、トラクタは
カバー部材を有しており、該カバー部材はトラク
タフレームに係合解除可能に且つ枢動可能に装着
されていて開位置と閉位置との間で枢動するよう
になつている。そのカバー部材はそれが閉位置に
ある時紙を駆動ベルトに係合せしめた状態に保つ
ようにされた紙係合面を有している。また、その
カバー部材は第２のクランプ部分がそれの第２の
回転位置に回転するのを阻止するための停止面を
有している。それにより、カバー部材はそれがト
ラクタフレームに装着されている間該トラクタフ
レームの分解を阻止しており、カバー部材が取外
されると、第２のクランプ部分は第２の回転位置
に移動するのが許され、こうして第２のクランプ
部分の軸線方向取外しが許されると共に第１及び
第２のフレーム部材の分解が許されるようになつ
ている。好ましくは、カバー部材はトラクタフレ
ームにスナツプ嵌合せしめられている。また、後
述する実施例においては、第２のクランプ部分は
半径方向に突出したレバー部分を有しており、カ
バー部材に設けられている停止面はそのレバー部
分に係合せしめられている。

更に、上記本発明の目的のうちの或るものを達
成せしめるシート供給トラクタは、互いに離隔せ
しめられ且つ互いにほぼ平行をなして延びている
細長い支持軸及び駆動軸に摺動可能に装着される
ようになつたもので、第１のフレーム部材と、第
２のフレーム部材と、駆動スプロケツトと、無端
駆動ベルトと、クランプ装置と、第２のフレーム
部材に備えられたポストとを有している。そし
て、第１のフレーム部材には支持軸用開口が備え
られ、また、第２のフレーム部材は第１のフレー
ム部材に組付けられていて該第１のフレーム部材
と一緒にトラクタフレームを形成している。駆動
スプロケツトはそれの軸線のまわりで回転するよ
うトラクタフレームに装備されており、また、そ
の駆動スプロケツトにはそれを貫通して孔が備え
られており、駆動軸はその孔内に受入れられるよ
うにされており、駆動スプロケツトは該駆動軸に
沿つて摺動するようになつていると共に該駆動軸
がそれの長手方向軸線のまわりで回転せしめられ
る際該駆動軸によつて駆動せしめられるようにな
つている。無端駆動ベルトは駆動スプロケツトに
係合してトラクタフレームのまわりに配置されて
いて、該駆動スプロケツトが駆動軸により駆動移
動せしめられる際該駆動スプロケツトによつて駆
動されるようになつている。また、駆動ベルト
は、側縁部の所で孔があけられたシート材料のそ
の孔に係合するようにされたシート係合歯を有し
ていて、駆動ベルトが駆動スプロケツトにより駆
動せしめられる際該シート材料を前進せしめるよ
うになつている。クランプ装置にはそれを貫通し
て孔が備えられており、該孔内には支持軸が受入
れられるようになつている。クランプ装置はそれ
に設けられている孔に受入れられた支持軸をクラ
ンプせしめるべく備えられている。そして、その
クランプ装置は第２のフレーム部材に備えられた
第１のクランプ部分を有しており、該第１のクラ
ンプ部分は第１のフレーム部材に設けられている
支持軸用開口を通つて、第２のフレーム部材が配
置されている側と反対側の第１のフレーム部材の
側部まで延びている。第１のクランプ部分は概ね
円筒状の外面を有している。クランプ装置は第２
のクランプ部分も有しており、該第２のクランプ
部分は第１のクランプ部分に係合解除可能に装着
されていると共に、該第１のクランプ部分に相対
して移動可能にされていてクランプ装置に設けら
れている孔に受入れられた支持軸をクランプせし
めるようになつている。第２のクランプ部分は第
１のクランプ部分の概ね円筒状をした外面を受入
れるリング部分を有している。そして、該リング
部分の内面と第１のクランプ部分の概ね円筒状を
した外面とのうちのいずれか一方には半径方向に
突出した第１のタブが備えられ、他方には第１の
係合面と軸線方向溝孔とが備えられている。該第
１の係合面は第２のクランプ部分の第１の回転位
置範囲全体を通して第１のタブに係合せしめられ
ていて第２のフレーム部材が配置されている側と
反対側の第１のフレーム部材の側部にリング部分
を当接せしめており、こうして第１及び第２のフ
レーム部材が組立状態に保持されるようになつて
いると共に第１のクランプ部分からの第２のクラ
ンプ部分の軸線方向取外しが阻止されるようにな
つている。溝孔は、第２のクランプ部分の少なく
とも一つの第２の回転位置において第１のタブと
整合せしめられて第１のクランプ部分からの第２
のクランプ部分の軸線方向取外しが許されるよう
になつている。第２のクランプ部分はリング部分
から突出した延長部を有しており、該延長部は、
支持軸用開口の軸線に対し概ね直角をなす方向に
おいて第１の係合面から離隔せしめられた第２の
係合面を有している。第２のフレーム部材に備え
られているポストは、支持軸用開口から離隔せら
れて第１のフレーム部材に設けられているポスト
用孔を通つて第２のフレーム部材から突出してお
り、また、該ポストには第２のフレーム部材が配
置されている側と反対側の第１のフレーム部材の
側部に第２のタブが備えられている。該第２のタ
ブは第２のクランプ部分の第１の回転位置範囲全
体を通して第２の係合面に係合せしめられてい
て、第２のフレーム部材が配置されている側と反
対側の第１のフレーム部材の側部に延長部を当接
せしめるようになつており、これにより、第１及
び第２のフレーム部材は組立状態に保持され、第
１のクランプ部分からの第２のクランプ部分の軸
線方向取外しが阻止されるようになつている。第
２の係合面は第２のクランプ部分の第２の回転位
置において前記第２のタブから外れて第１のクラ
ンプ部分からの該第１のクランプ部分の軸線方向
取外しを許す。第１及び第２のフレーム部材は第
１及び第２のクランプ部分によつて組立状態に保
持されているので、第２のクランプ部分が第１の
クランプ部分から軸線方向に取外されることによ
り該第１及び第２のフレーム部材は互いに分解せ
しめられ得る。

好ましくは、第２の係合面は、リング部分から
遠く離れた延長部の遠方縁部に隣接して位置して
おり且つ支持軸用開口の軸線に対し概ね直角をな
す方向において第１の係合面から離隔せしめられ
ている。また、好ましくは、ポストは延長部の遠
方縁部を半径方向に越えた所に位置決めされてお
り、第２のタブは延長部の遠方縁部の半径方向内
側に延びていて第２のクランプ部分の第１の回転
位置範囲全体を通して第２の係合面に係合せしめ
られるようになつている。

後述する実施例においては、第２のフレーム部
材、第１のクランプ部分及びポストは単品として
一体成形されている。また、後述する実施例にお
いては、第１のタブは第１のクランプ部分に備え
られており、第１の係合面は第２のクランプ部分
に備えられている。

以下本発明の実施例について添附図面を参照し
て説明する。

第１図乃至第７図には、工具を用いることな
く、また、組立作業員の手を過労させてしまう程
の力を必要とすることなく、該組立作業員の手に
よつて完全に組立てることのできる、本発明の第
１の実施例によるシート供給トラクタ１０が示さ
れている。第１図に示されているごとく、そのト
ラクタ１０は第１のフレーム部材１８と、その第
１のフレーム部材に装着されてトラクタフレーム
を形成する第２のフレーム部材２０とを有してい
る。それら第１及び第２のフレーム部材１８及び
２０は第２図に示されているごとく、クランプ装
置だけで一体に保持されるようになつており、そ
のクランプ装置は、第２のフレーム部材２０に一
体成形された第１のクランプ部分５４と、該第１
のクランプ部分５４に嵌合せしめられて第１及び
第２のフレーム部材１８及び２０を一体に保持す
る第２のクランプ部分５２とを有している。第１
及び第２のフレーム部材１８及び２０はそれら第
１及び第２のクランプ部分５４及び５２だけで一
体に保持されていて、それら第１及び第２のフレ
ーム部材１８及び２０を摩耗嵌合によつて互いに
結合せしめる必要がないようになつている。そし
て、第１のフレーム部材１８に設けられている孔
８０は細長くされていて第１及び第２のフレーム
部材１８及び２０が互いに相対して長手方向に移
動できるようになつており、また、同じ目的で、
第２のフレーム部材２０に設けられている孔２７
（第１図）も細長くされている。

第２図に示されている数個の部品は、第３図及
び第４図に示されるように、第２のクランプ部材
５２の回転位置によつて組立てられるようになつ
ている。即ち、その第２のクランプ部材５２を第
１のクランプ部材５４上に嵌合せしめ、次いで、
その第２のクランプ部材５２を第４図に示された
位置まで回転させることにより、第２のクランプ
部分５４が第１のクランプ部分５２から軸線方向
に外れてしまうのを阻止するようになつている。
次いで、第５図に示すように、カバー部材１２を
トラクタフレームにスナツプ嵌合（snap fit）せ
しめることによつて第２のクランプ部材５２が第
３図に示された位置へ回転するのを阻止し、もつ
てカバー部材１２が所定の位置に位置される限
り、諸部品が分解せしめられてしまうのを防ぐよ
うになつている。

第１図を参照してより詳細に述べると、シート
供給トラクタ１０は２個の細長い、且つ概ね平行
をなす第１及び第２のフレーム部材１８及び２０
を有しており、また、そのシート供給トラクタ１
０の一端には第１のフレーム部材１８内に軸承せ
られた駆動スプロケツト２８が備えられ、そのス
プロケツト２８は第２のフレーム部材２０によつ
て第１のフレーム部材１８の所定の位置に保持さ
れている。そして、そのスプロケツト２８の一部
は第２のフレーム部材２０に設けられている孔２
７内に位置せしめられている。その孔２７はわず
かに細長くされていて第１のフレーム部材１８
の、従つてスプロケツト２８の、第２のフレーム
部材２０に対する長手方向移動が許されるように
なつている。第１及び第２のフレーム部材１８及
び２０間には駆動ベルト３４も配置されており、
該駆動ベルト３４はスプロケツト２８に係合せし
められていると共に第１及び第２のフレーム部材
１８及び２０の端部によつて所定の位置に保持さ
れるようになつている。

第２のフレーム部材２０には不規則な形状をし
た孔２２が備えられており、該孔２２は支持軸２
９を受入れるべく備えられているものであり、ト
ラクタ１０は後に詳述するクランプ装置により、
即ち第１図に示されている限りにおいてはそのク
ランプ装置のレバー部分１４により支持軸２９に
クランプされるようになつている。第２の軸、即
ち駆動軸３１は断面四角形をしており、また、ス
プロケツト２８に設けられた同様の形状の開口２
６に嵌合せしめられている。トラクタ１０はそれ
が所定の位置に最初に設定された時には両方の軸
２９及び３１に沿つて摺動できるけれども、レバ
ー部分１４が枢動せしめられると、支持軸２９は
第２のフレーム部材２０上の所定の軸線方向位置
にクランプせしめられるようになつている。この
ようにしてトラクタ１０は、両方の軸２９及び３
１の他端に配備されている図示していない相手側
トラクタに対し、それら両方の軸に沿つた所定の
位置に調節され得るようになつている。トラクタ
１０が適正な軸線方向位置に達すると、そのトラ
クタ１０はレバー部分１４の枢動により生じせし
められるクランプ作用によつてその適正な軸線方
向位置に維持せしめられる。

第１図には複数の別の孔２４が示されており、
これら孔２４は何等の作動機能を有するものでな
く、単に形成作業を容易ならしめる目的で形成さ
れているものである。

トラクタ１０が軸２９及び３１上に嵌合せしめ
られ、レバー部分１４の枢動により所定の位置に
固定されると、二点鎖線で示されたごとき孔のあ
けられたシート材料即ち紙３０はそれら孔が駆動
ベルト３４のシート係合歯３２（第６図）に合致
するよう位置決めされる。その後に、カバー部材
１２は第１図に示された位置に枢動せしめられて
紙３０をベルト３４上の所定の位置に保持せしめ
るようになつている。紙３０を前進させる際に
は、駆動軸３１が回転せしめられてスプロケツト
２８を回転せしめ、こうしてベルト３４及び紙３
０を前進せしめるようになつている。

もちろん、作動中事故等によつて第１及び第２
のフレーム部材１８及び２０及びクランプ装置の
構成部品が分解せしめられないようにすることは
重要なことである。この目的で、当業界では２つ
のフレーム部材を一体に保持するのにねじのごと
き或る種の締着手段を用いることが常識であつ
た。あるいは、２つのフレーム部材は互いに摩擦
嵌合せられており、そしてこの場合の摩擦力は、
それら２つのフレーム部材が事実上互いに分離せ
しめられた状態となる見込みが全く無い程充分な
大きさのものであつた。また、クランプ部分が実
際上偶然にも分解されることないような複雑さで
それらクランプ部分を構成するのが常識であつ
た。不幸にも、このような構成にしたがために、
それらクランプ部分を組立てるのに或る種の工具
又は固定具が必要となつてしまつていた。

第２図には、工具又は過渡の力を必要とするこ
となく、しかも隅然に分解されることを防止する
ことの可能なトラクタの構成が図示されている。

第２のフレーム部材２０には概ね円筒状をした
第１のクランプ部分５４とポスト４４とが備えら
れており、これらクランプ部分５４及びポスト４
４は第２のフレーム部材２０の基準面に対し直角
をなして突出している。図示実施例においては、
クランプ部分５４及びポスト４４は第２のフレー
ム部材２０に単品として一体成形されていて部品
点数を減らすようになつているけれども、もちろ
んこのことは必須のことではない。第１のクラン
プ部分５４の内部には、「偏心クランプ装置を備
えたシート供給トラクタ」と題してアランエフ．
サイツ（Alan F.Seitz）の名前で出願された米
国特許出願第128590号（米国特許第4315585号）
に開示されている形式のクランプ面８２が備えら
れている。この形式のクランプ装置の作動につい
ては上記米国特許出願で詳述されているので、そ
れを参照されたい。

第１のクランプ部分５４にはタブ７０が備えら
れており、該タブ７０はその第１のクランプ部分
５４の概ね円筒状をなす外面から半径方向外方に
突出しており且つ軸線方向に細長くされている。
そしてそのタブ７０は第１のクランプ部分５４に
第２のクランプ部分５２を保持するべく用いられ
るものであり、このことについては後に詳述する
ことにする。同じ目的で、ポスト４４の端には第
２のタブ４６が備えられており、そのタブ４６の
機能についても後に詳述する。

第１のフレーム部材１８には孔７６及び８０が
備えられており、その孔７６は溝孔７８を備えて
いて第１のクランプ部分５４のタブ７０を受入れ
るようになつている。孔８０は第１のフレーム部
材１８の長手方向にやや細長くされていて第１及
び第２のフレーム部材１８及び２０間の相対長手
方向運動を可能ならしめるようになつている。孔
７６もこのような運動をすべく寸法決めされてい
る。第１のフレーム部材１８にはスペーサ６８が
一体成形されており、また、孔７６はそのスペー
サ６８を貫通して設けられていてポスト４４がそ
の孔７６内に受入れられ得るようになつていると
共に第２のフレーム部材２０に関し反対側の第１
のフレーム部材１８の側部までそのポスト４４が
突出せしめられ得るようになつている。

第２のクランプ部分５２の内部には上記米国特
許出願に概ね記載された形式のクランプ面８４が
備えられている。第２のクランプ部分５２は概ね
リング状をした部分を有しており、レバー部分１
４はそのリング部分から半径方向外方に突出せら
れている。これらリング部分及びレバー部分１４
に加え、第２のクランプ部分５２には薄い板状を
した延長部即ち翼部分４８も一体成形せしめられ
ている。

トラクタ１０を組立てるには、まずスプロケツ
ト２８と駆動ベルト３４とを第１のフレーム部材
１８上に組付ける。第６図に示されているごと
く、その駆動ベルト３４はスプロケツト２８と、
第１のフレーム部材１８のアイドラ面６０とのま
わりに掛け渡されている。次いで、第１のクラン
プ部分５４とポスト４４とが夫々孔８０及び７６
を通つて第２のフレーム部材２０に関し反対側の
第１のフレーム部材１８の側部に達するようにそ
の第２のフレーム部材２０を第１のフレーム部材
１８上に組付ける。次いで、第２のクランプ部分
５２を第３図に示された向きにして第１のクラン
プ部分５４上に組付ける。第３図に示されている
ごとく、溝孔７２は第２のクランプ部分５２の内
面の一部に沿つて軸線方向に延びており、第２の
クランプ部分５２が第３図に示された向きに置か
れている時、その溝孔７２は第１のクランプ部分
５４のタブ７０に整合せしめられている。また、
第３図に示された向きにおいては、翼部分４８は
ポスト４４のタブ４６から外れていて第２のクラ
ンプ部分５２が第１のクランプ部分５４上に嵌合
せしめられ得るようになつている。

第２のクランプ部分５２が第１のクランプ部分
５４上に組付けられた後、その第２のクランプ部
分５２は第４図に示された位置に枢動せしめら
れ、その第４図に示された位置では、第２のクラ
ンプ部分５２に設けられた係合面７４がタブ７０
に係合し、こうして第１のクランプ部分５４に対
する第２のクランプ部分５２の軸線方向移動が阻
止され、第２のクランプ部分５２のリング部分は
第１のフレーム部材１８に当接せしめられる。第
２のクランプ部分５２が第４図に示された位置に
枢動せしめられると、翼部分４８の外縁部に隣接
した該翼部分４８の係合面はタブ４６に係合せし
められる。この係合によつて第１のクランプ部分
５４から第２のクランプ部分５２が軸線方向に外
れてしまうのが防止されると共に、その翼部分４
８は第１のフレーム部材１８に当接せしめられ
る。従つて、第２のクランプ部分５２が第３図に
示された位置以外の総べての位置に位置せられて
も、その第２のクランプ部分５２が第１のクラン
プ部分５４から軸線方向に外れてしまうというこ
とが確実に阻止される。それ故、第２のクランプ
部分５２が第３図に示された位置に位置せしめら
れない限り、分解という事態は確実に防止され、
しかも上述したことから明らかなように、組立て
は工具又は過渡の力を要することなく単純な手作
業で行われ得る。

互いに離隔せしめられた２組のタブ及び係合面
を用いているので、第１及び第２のフレーム部材
１８及び２０はそれらの端部の所で、一つのタブ
と一つの係合面を用いた場合に較べ、よりしつか
りと一体に保持される。このことは極めて望まし
いことである。何故ならば、スプロケツト２８及
び駆動ベルト３４を所定の位置に保持させること
は、それら第１及び第２のフレーム部材１８及び
２０の端部によつて行われているからである。本
発明実施例によれば、ポスト４４は翼部分４８の
半径方向外側に配置されているので、その翼部分
４８に孔を設ける必要はなく、また、タブ４６と
タブ７０との間の間隔を最大ならしめることがで
きる。

トラクタ１０の最終組立工程は第５図及び第６
図に示されており、即ち、この第５図及び第６図
にはカバー部材１２をトラクタフレーム上に組付
ける工程及びカバースプリング４０を取付ける工
程が示されている。カバー部材１２に設けられて
いる矩形開口１５にはレバー部分１４が収容され
ている。第１のフレーム部材１８の上面の各端部
からはポスト６２が突出しており、これらポスト
６２の上端には夫々球形ビード３６が備えられて
いる。これらビード３６はカバー部材１２に設け
られている凹所６４内に受入れられており、これ
ら凹所６４はビード３６に合致した形状の着座面
６６を有していてカバー部材１２がトラクタフレ
ーム上の所定位置にスナツプ嵌合せしめられるよ
うになつている。カバー部材１２は所定位置にス
ナツプ嵌合せしめられるようになつているけれど
も、この組付けに要する力は比較的小さく、工具
又は固定具を用いることなくカバー部材１２を繰
返して組付けることが可能である。

第６図に示されているごとく、カバー部材１２
には取付け用ポスト３８が備えられており、ま
た、第１のフレーム部材１８には同様の取付け用
ポスト４２が備えられている。取付けポスト３８
は、スプリング４０が中心位置からずれた状態即
ちオーバーセンター（over―center）位置で作動
するよう位置決めされていて、枢動可能に装着さ
れているカバー部材１２が２つの安定した位置、
即ち開位置と閉位置との間で移動可能にされてい
る。これら２つの安定した位置は第７図に示され
ており、開位置は実線で、また、閉位置は二点鎖
線で夫々示されている。

第６図及び第７図には組立てられたトラクタが
図示されている。第６図に示されているごとく、
カバー部材１２には停止面５０が備えられてお
り、この停止面５０により第２のクランプ部分５
２が第３図に示された向き即ち位置に枢動するの
が阻止されるようになつている。従つて、第２の
クランプ部分５２は、カバー部材１２がトラクタ
フレームに組付けられている限り、取外され得な
いようになつている。

トラクタの作動は第６図を参照することにより
容易に理解されよう。上述したごとく、スプロケ
ツト２８は第１のフレーム部材１８に関し固定さ
れた軸線のまわりで回転可能に装着されている。
そして、そのスプロケツト２８に駆動ベルト３４
が係合している。第６図で見て第１のフレーム部
材１８の右端近くにはアイドラ面６０が備えられ
ている。ベルト３４はスプロケツト２８及びアイ
ドラ面６０のまわりに掛け渡されており、これら
スプロケツト２８及びアイドラ面６０は第１のフ
レーム部材１８に関し長手方向位置に固定されて
いる。このようにして、駆動ベルト３４及びスプ
ロケツト２８の位置、即ち駆動軸３１の位置は第
１のフレーム部材１８によつて決定される。それ
に対し、第１のクランプ部分５４は第２のフレー
ム部材２０に一体成形されているので、その第１
のクランプ部分５４の位置はその第２のフレーム
部材２０によつて定められる。第１のクランプ部
分５４に装着されている第２のクランプ部分５２
の位置もその第２のフレーム部材２０によつて定
められるので、アランエフ．サイツ（Alan F.
Seitz）の名前で出された上記米国特許出願に記
載されているごとくクランプされている支持軸３
１の位置も第２のフレーム部材２０によつて定め
られる。第２図に関連して理解されるごとく、駆
動軸３１及び支持軸２９の軸線方向運動はクラン
プ装置によつて防止されているけれども、第１の
フレーム部材１８に相対する第２のフレーム部材
２０の或る程度の長手方向運動は許されている。
それ故、例えば駆動軸３１及び支持軸２９が曲が
つていてそれら軸間の間隔に変動が生じても、そ
の変動を、第１及び第２の主フレーム部材１８及
び２０間の相対長手方向運動によつて許容するこ
とができる。

次に第８図を参照して本発明の第２の実施例に
よるシート供給トラクタについて説明する。第８
図において、第１図乃至第７図に示された第１の
実施例の部材及び部分に対応するものには、100
を加えた参照番号が付されている。従つて、第８
図においては、第２図に示されたものと異つた部
分のみについて説明することにする。

第８図に示されているごとく、ポスト１４４及
びタブ１４６は第２図に示されたものに較べ、第
２のクランプ部分１５２のリング部分に対しより
近接した位置に配置されている。従つて、第８図
に示された第２の実施例においては、ポスト１４
４は翼部分１４８の外側縁部の半径方向外側に配
置されていない。その代わり、翼部分１４８には
ポスト１４４及びタブ１４６を受入れるための円
弧状の孔１９０が備えられている。

第８図に示された構造から明らかなように、そ
の第８図に示された構造の作動は第２図に示され
たものの作動と原理において同じである。基本的
な相違点は、第８図に示された構造におけるタブ
１４６及び１７０間の間隔が、第２図に示された
構造におけるタブ４６及び７０間の間隔程大きく
なつていず、従つて第８図に示された構造の、第
１及び第２のフレーム部材の端部をしつかりと一
体に保持するという効果は、第２図に示された構
造のもの程大きくはない。

以上述べたことから明らかなように、本発明実
施例によるトラクタは数々の利点を有している。
より具体的には、第１及び第２のフレーム部材の
うちの一方と第１及び第２のクランプ部分のうち
の一方とを一つの一体部品として成形することが
できるので、部品点数を減らすことが可能であ
る。しかも、この利点に加え、支持軸と駆動軸と
の間の間隔の変動を許容することができるという
利点も同時に得られる。更に、部品は所定位置に
確実に保持され、しかも組立ては工具又は過渡の
力を必要とすることなく達成され得る。加えて、
カバー部材を取外し、次いで一方のクランプ部分
を他方のクランプ部分から軸線方向に取外せば、
残りの部品を総べて自由に分解することができ、
こうしてトラクタを容易に分解することができる
という利点も得られる。このように、本発明実施
例によるトラクタは容易に且つ低コストで製造す
ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例によるシート供
給トラクタの斜視図であり、第２図は第１図に示
されたトラクタのクランプ装置近傍の部分を示す
分解図であり、第３図は第１図に示されたトラク
タの概略部分正面図で、カバー部材が取外され且
つクランプ装置のレバー部分がクランプ部分の軸
線方向取外しを可能ならしめる位置に枢動せしめ
られた状態を示している図であり、第４図は第３
図と同様の図であるが、クランプ装置のレバー部
分がクランプ部分の軸線方向取外しを阻止する位
置に枢動せしめられた状態を示している図であ
り、第５図は第１図に示されたトラクタの分解正
面図で、カバー部材が一部破断されて示されてい
る図であり、第６図は第１図に示されたトラクタ
の正面図で一部破断してスプロケツト及びアイド
ラ面を示している図であり、第７図は第６図の７
―７線に沿つた断面図であり、第８図は第２図と
同様の図であるが、本発明の第２の実施例を示し
ている図である。 １０…シート供給トラクタ、１２…カバー部
材、１４…レバー部分、１５…矩形開口、１８…
第１のフレーム部材、２０…第２のフレーム部
材、２２…不規則な形状をした孔、２４…孔、２
６…開口、２７…細長くされた孔、２８…スプロ
ケツト、２９…支持軸、３１…駆動軸、３２…シ
ート係合歯、３４…駆動ベルト、３６…球形ビー
ド、３８…取付け用ポスト、４０…スプリング、
４２…取付け用ポスト、４４，１４４…ポスト、
４６，１４６…タブ、４８，１４８…延長部即ち
翼部分、５０…停止面、５２，１５２…第２のク
ランプ部分、５４，１５４…第１のクランプ部
分、６０…アイドラ面、６２…ポスト、６６…着
座面、７０，１７０…タブ、７２…溝孔、７４…
係合面、７６…孔、７８…溝孔、８０…孔、８
２，８４…クランプ面、１９０…円弧状の孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 互いに離隔せしめられ且つ互いにほぼ平行を
   なして延びている細長い支持軸及び駆動軸に摺動
   可能に装着されるようにされたシート供給トラク
   タにして、 (イ) 支持軸用開口を有している第１のフレーム部
   材と、 (ロ) 前記第１のフレーム部材上に組付けられて該
   第１のフレーム部材と一緒にトラクタフレーム
   を形成している第２のフレーム部材と、 (ハ) 前記トラクタフレームに装着された駆動スプ
   ロケツトであつて、該駆動スプロケツトはそれ
   の軸線のまわりで回転可能にされており、ま
   た、前記駆動スプロケツトにはそれを貫通して
   孔が設けられていて前記駆動軸を該孔に受入れ
   られるようにされており、前記駆動スプロケツ
   トは該駆動軸に沿つて摺動するようにされてい
   ると共に、該駆動軸がそれの長手方向軸線のま
   わりで回転せられる際該駆動軸により駆動せし
   められるよう構成されている駆動スプロケツト
   と、 (ニ) 前記トラクタフレームのまわりに配置された
   無端駆動ベルトであつて、該無端駆動ベルトは
   前記駆動スプロケツトに係合していて、該駆動
   スプロケツトが前記駆動軸によつて駆動運動せ
   しめられる際該駆動スプロケツトにより駆動さ
   れるよう構成されており、前記駆動ベルトは、
   側縁部の所で孔のあけられたシート材料のその
   孔に係合するシート係合歯を有していて該駆動
   ベルトが前記スプロケツトによつて駆動せしめ
   られる際該シート材料を前進せしめるよう構成
   された無端駆動ベルトと、 (ホ) クランプ装置であつて、該クランプ装置には
   それを貫通して孔が備えられており、該孔には
   前記支持軸が受入れられるようにされていて該
   クランプ装置が該孔に受入れられた該支持軸を
   クランプせしめるよう構成されており、前記ク
   ランプ装置は前記第２のフレーム部材に設けら
   れた第１のクランプ部分を有しており、該第１
   のクランプ部分は前記第１のフレーム部材に設
   けられている前記支持軸用開口を通つて、前記
   第２のフレーム部材が配置されている側と反対
   側の前記第１のフレーム部材の側部まで延びて
   おり、前記クランプ装置は前記第１のクランプ
   部分に係合解除可能に装着された第２のクラン
   プ部分も有しており、該第２のクランプ部分は
   前記第１のクランプ部分に相対して移動可能に
   されていて前記クランプ装置に設けられている
   前記孔に受入れられた前記支持軸をクランプす
   るよう構成されており、前記第２のクランプ部
   分は前記第２のフレーム部材と反対側の前記第
   １のフレーム部材の側部に当接せられていて該
   第１及び第２のクランプ部材を組立状態に保持
   しており、前記第１及び第２のフレーム部材は
   前記第１及び第２のクランプ部分によつて組立
   状態に保持されており、前記第２のクランプ部
   分が前記第１のクランプ部材から取外されるこ
   とにより、前記第１及び第２のフレーム部材が
   互いに分解せしめられ得るよう構成されている
   クランプ装置と、を有していることを特徴とす
   るシート供給トラクタ。 ２ 特許請求の範囲第１項記載のシート供給トラ
   クタにおいて、前記第２のクランプ部分は前記第
   １のクランプ部分上で回転可能であると共に少な
   くとも一つの回転位置において該第１のクランプ
   部分から軸線方向に取外し可能にされているが、
   少なくとも一つの別の回転位置においては該第１
   のクランプ部分に確実に保持されるよう構成され
   ているシート供給トラクタ。 ３ 特許請求の範囲第２項記載のシート供給トラ
   クタにおいて、前記第１のクランプ部分は概ね円
   筒状をした外面を有しており、また、前記第２の
   クランプ部分は該第１のクランプ部分の概ね円筒
   状をした外面を受入れるリング部分を有してお
   り、前記リング部分の内面と前記第１のクランプ
   部分の概ね円筒状をした外面とのうちの一方には
   半径方向に突出したタブが備えられていると共に
   他方には係合面と軸線方向溝孔とが備えられてお
   り、前記係合面は前記第２のクランプ部分の第１
   の回転位置範囲全体を通して前記タブに係合して
   前記第１のクランプ部分からの前記第２のクラン
   プ部分の軸線方向取外しを阻止するよう構成され
   ており、前記溝孔は前記第２のクランプ部分の少
   なくとも一つの第２の回転位置において前記タブ
   に整合せしめられて前記第１のクランプ部分から
   の該第２のクランプ部分の軸線方向取外しを許
   し、もつて前記第１及び第２のフレーム部材の分
   解を許すよう構成されているシート供給トラク
   タ。 ４ 特許請求の範囲第３項記載のシート供給トラ
   クタにおいて、前記トラクタフレームにはカバー
   部材が係合解除可能に且つ枢動可能に装着されて
   いて開位置と閉位置との間で枢動するようになつ
   ており、前記カバー部材はそれが前記閉位置にあ
   る時紙を前記駆動ベルトに係合した状態に維持す
   るようにされた紙係合面を有しており、前記カバ
   ー部材は更に、前記第２のクランプ部分がそれの
   前記第２の回転位置に回転するのを防ぐための停
   止面を有しており、こうして前記カバー部材は前
   記トラクタフレームに装着されている間シート供
   給トラクタの分解を阻止しており、前記カバー部
   材が取外されると、前記第２のクランプ部分は前
   記第２の回転位置に移動するのが許されて該第２
   のクランプ部分が軸線方向に取外され、もつて前
   記第１及び第２のフレーム部材が分解せしめられ
   るよう構成されているシート供給トラクタ。 ５ 特許請求の範囲第２項記載のシート供給トラ
   クタにおいて、前記トラクタフレームにはカバー
   部材が係合解除可能に且つ枢動可能に装着されて
   いて開位置と閉位置との間で枢動するようになつ
   ており、前記カバー部材はそれが前記閉位置にあ
   る時紙を前記駆動ベルトに係合した状態に維持す
   るようにされた紙係合面を有しており、前記カバ
   ー部材は更に、前記第２のクランプ部分がそれの
   前記第２の回転位置に回転するのを防ぐための停
   止面を有しており、こうして前記カバー部材は前
   記トラクタフレームに装着されている間シート供
   給トラクタの分解を阻止しており、前記カバー部
   材が取外されると、前記第２のクランプ部分は前
   記第２の回転位置に移動するのが許されて該第２
   のクランプ部分が軸線方向に取外され、もつて前
   記第１及び第２のフレーム部材が分解せしめられ
   るよう構成されているシート供給トラクタ。 ６ 特許請求の範囲第５項記載のシート供給トラ
   クタにおいて、前記カバー部材は前記トラクタフ
   レームにスナツプ嵌合せしめられているシート供
   給トラクタ。 ７ 特許請求の範囲第５項記載のシート供給トラ
   クタにおいて、前記第２のクランプ部分は半径方
   向に突出したレバー部分を有しており、前記カバ
   ー部材に設けられている前記停止面は前記レバー
   部分に係合せしめられているシート供給トラク
   タ。 ８ 特許請求の範囲第１項記載のシート供給トラ
   クタにおいて、前記第１のクランプ部分と前記第
   ２のフレーム部材とは単品として一体成形されて
   いるシート供給トラクタ。 ９ 特許請求の範囲第８項記載のシート供給トラ
   クタにおいて、前記第１のクランプ部分は概ね円
   筒状をした外面を有しており、また、前記第２の
   クランプ部分は該第１のクランプ部分の概ね円筒
   状をした外面を受入れるリング部分を有してお
   り、前記リング部分の内面と前記第１のクランプ
   部分の概ね円筒状をした外面とのうちの一方には
   半径方向に突出したタブが備えられていると共に
   他方には係合面と軸線方向溝孔とが備えられてお
   り、前記係合面は前記第２のクランプ部分の第１
   の回転位置範囲全体を通して前記タブに係合して
   前記第１のクランプ部分からの前記第２のクラン
   プ部分の軸線方向取外しを阻止するよう構成され
   ており、前記溝孔は前記第２のクランプ部分の少
   なくとも一つの第２の回転位置において前記タブ
   に整合せしめられて前記第１のクランプ部分から
   のの前記第２のクランプ部分の軸線方向取外しを
   許し、もつて前記第１及び第２のフレーム部材の
   分解を許すよう構成されているシート供給トラク
   タ。 １０ 特許請求の範囲第１項記載のシート供給ト
   ラクタにおいて、前記第１のクランプ部分は概ね
   円筒状をした外面を有しており、前記第２のクラ
   ンプ部分は該第１のクランプ部分の概ね円筒状を
   した外面を受入れるリング部分を有しており、該
   リング部分の内面と前記第１のクランプ部分の概
   ね円筒状をした外面とのうちの一方には半径方向
   に突出した第１のタブが備えられていると共に他
   方には第１の係合面と軸線方向溝孔とが備えられ
   ており、前記第１の係合面は前記第２のクランプ
   部分の第１の回転位置範囲全体を通して前記第１
   のタブに係合せしめられていて前記第２のフレー
   ム部材が配置されている側と反対側の前記第１の
   フレーム部材の側部に前記リング部分を当接せし
   め、もつて該第１及び第２のフレーム部材を組立
   状態に保持すると共に前記第１のクランプ部分か
   らの前記第２のクランプ部分の軸線方向取外しを
   阻止するよう構成されており、前記第２のクラン
   プ部分が少なくとも一つの第２の回転位置に位置
   せしめられる際前記溝孔は前記第１のタブに整合
   せられて前記第１のクランプ部分からの前記第２
   のクランプ部分の軸線方向取外しを許し、前記第
   ２のクランプ部分は前記リング部分から突出せら
   れた延長部を有しており、該延長部は前記支持軸
   用開口の軸線に対し概ね直角をなす方向において
   前記第１の係合面から離隔せしめられた第２の係
   合面を備えており、前記第２のフレーム部材には
   ポストが備えられており、前記第１のフレーム部
   材は前記支持軸用開口から離隔せしめられたポス
   ト用孔を有しており、前記ポストは前記第２のフ
   レーム部材から、前記第１のフレーム部材に設け
   られている前記ポスト用孔を通つて突出してい
   て、前記第２のフレーム部材が配置されている側
   と反対側の前記第１のフレーム部材の側部に第２
   のタブを備えており、前記第２のタブは前記第２
   のクランプ部分の前記第１の回転位置範囲全体を
   通して前記第２の係合面に係合せしめられてい
   て、前記第２のフレーム部材が配置されている側
   と反対側の前記第１のフレーム部材の側部に前記
   延長部を当接せしめ、もつて該第１及び第２のフ
   レーム部材を組立状態に保持していると共に前記
   第１のクランプ部分からの前記第２のクランプ部
   分の軸線方向取外しを阻止しており、前記第２の
   クランプ部分の前記第２の回転位置において前記
   第２の係合面は前記第２のタブから外れて前記第
   １のクランプ部分からの前記第２のクランプ部分
   の軸線方向取外しを許すよう構成されているシー
   ト供給トラクタ。 １１ 特許請求の範囲第１０項記載のシート供給
   トラクタにおいて、前記トラクタフレームにはカ
   バー部材が係合解除可能に且つ枢動可能に装着さ
   れていて開位置と閉位置との間で枢動するように
   されており、前記カバー部材はそれが前記閉位置
   にある時紙を前記駆動ベルトに係合した状態に維
   持するようにされた紙係合面を有しており、前記
   カバー部材は更に、前記第２のクランプ部分が前
   記第２の回転位置に回転するのを阻止する停止面
   を有しており、もつて前記カバー部材は前記トラ
   クタフレームに装着されている間前記シート供給
   トラクタの分解を阻止しており、前記カバー部材
   が取外されると、前記第２のクランプ部分は前記
   第２の回転位置へ回転するのが許されて該第２の
   クランプ部分が軸線方向に取外されると共に前記
   第１及び第２のフレーム部材が分解せしめられる
   よう構成されているシート供給トラクタ。 １２ 特許請求の範囲第１０項記載のシート供給
   トラクタにおいて、前記第２のフレーム部材、前
   記第１のクランプ部分及び前記ポストは単品とし
   て一体成形されているシート供給トラクタ。 １３ 特許請求の範囲第１項記載のシート供給ト
   ラクタにおいて、前記第１のタブは前記第１のク
   ランプ部分に備えられており、また、前記第１の
   係合面は前記第２のクランプ部分に備えられてい
   るシート供給トラクタ。 １４ 特許請求の範囲第１３項記載のシート供給
   トラクタにおいて、前記第２のフレーム部材、前
   記第１のクランプ部材及び前記ポストは単品とし
   て一体成形されているシート供給トラクタ。 １５ 互いに離隔せしめられ且つ互いにほぼ平行
   をなして延びている細長い支持軸及び駆動軸に摺
   動可能に装着されるようにされたシート供給トラ
   クタにして、 (イ) 支持軸用開口を備えている第１のフレーム部
   材と、 (ロ) 前記第１のフレーム部材に組付けられて該第
   １のフレーム部材と一緒にトラクタフレームを
   形成している第２のフレーム部材と、 (ハ) 駆動スプロケツトであつて、該駆動スプロケ
   ツトはそれの軸線のまわりで回転するよう前記
   トラクタフレームに装備されており、前記駆動
   スプロケツトにはそれを貫通して孔が備えられ
   ていて前記駆動軸が該孔に受入れられるように
   されており、前記駆動スプロケツトは前記駆動
   軸に沿つて摺動するようにされていると共に、
   該駆動軸がそれの長手方向軸線のまわりで回転
   する際該駆動軸によつて駆動されるよう構成さ
   れている駆動スプロケツトと、 (ニ) 前記駆動スプロケツトに係合して前記トラク
   タフレームのまわりに配置された無端駆動ベル
   トであつて、該駆動ベルトは前記駆動スプロケ
   ツトが前記駆動軸によつて駆動移動せしめられ
   る際該駆動スプロケツトにより駆動されるよう
   になつており、前記駆動ベルトは、側縁部の所
   に孔があけられているシート材料のその孔に係
   合するシート係合歯を有していて該駆動ベルト
   が前記スプロケツトにより駆動せしめられる際
   該シート材料を前進せしめるよう構成された無
   端駆動ベルトと、 (ホ) クランプ装置であつて、該クランプ装置には
   それを貫通して孔が備えられていて、該孔に前
   記支持軸が受入れられるようにされており、前
   記クランプ装置は該孔に受入れられた該支持軸
   をクランプせしめるよう構成されており、該ク
   ランプ装置は第１のクランプ部分を有してお
   り、該第１のクランプ部分は前記第２のフレー
   ム部材に備えせしめられていると共に、前記第
   １のフレーム部材に設けられている前記支持軸
   用開口を通つて、前記第２のフレーム部材が配
   置されている側と反対側の該第１のフレーム部
   材の側部まで延びており、前記第１のクランプ
   部分は概ね円筒状をした外面を有しており、前
   記クランプ装置はまた、第２のクランプ部分も
   有しており、該第２のクランプ部分は前記第１
   のクランプ部分に係合解除可能に装着されてい
   ると共に該第１のクランプ部分に相対して移動
   可能にされていて前記クランプ装置に設けられ
   ている前記孔に受入れられた前記支持軸をクラ
   ンプせしめるよう構成されており、前記第２の
   クランプ部分は前記第１のクランプ部分の概ね
   円筒状をした外面を受入れるリング部分を有し
   ており、該リング部分の内面と前記第１のクラ
   ンプ部分の概ね円筒状をした外面とのうちの一
   方には半径方向に突出した第１のタブが備えら
   れ且つ他方には第１の係合面と軸線方向溝孔と
   が備えられており、前記第１の係合面は前記第
   ２のクランプ部分の第１の回転位置範囲全体を
   通して前記第１のタブに係合せしめられていて
   前記第２のフレーム部材と反対側の前記第１の
   フレーム部材の側部に前記リング部分を当接せ
   しめ、もつて該第１及び第２のフレーム部材を
   組立状態に保持せしめて前記第１のクランプ部
   分からの前記第２のクランプ部分の軸線方向取
   外しを阻止しており、前記溝孔は前記第２のク
   ランプ部分の少なくとも一つの第２の回転位置
   において前記第１のタブに整合せられて前記第
   １のクランプ部分からの前記第２のクランプ部
   分の軸線方向取外しを許すよう構成されてお
   り、前記第２のクランプ部分は前記リング部分
   から半径方向に突出した延長部も有しており、
   該延長部は、前記リング部分から遠く離れた該
   延長部の遠方縁部に隣接して且つ前記支持軸用
   開口の軸線に対し概ね直角をなす方向において
   前記第１の係合面から離隔せしめられた第２の
   係合面を備えているクランプ装置と、 (ヘ) 前記第２のフレーム部材に設けられたポスト
   であつて、前記第１のフレーム部材は前記支持
   軸用開口から離隔せしめられたポスト用孔を有
   しており、前記ポストは前記第２のフレーム部
   材から前記第１のフレーム部材に設けられてい
   る前記ポスト用孔を通つて、前記第２のフレー
   ム部材が配置されている側と反対側の該第１の
   フレーム部材の側部まで延びており、また、前
   記ポストは前記延長部の前記遠方縁部を半径方
   向に越えて位置決めされており、前記ポストは
   第２のタブを有しており、該第２のタブは前記
   延長部の前記遠方縁部の半径方向内側に延びて
   いて前記第２のクランプ部分の前記第１の回転
   位置範囲全体を通して前記第２の係合面に係合
   せしめられ、もつて前記延長部を前記第２のフ
   レーム部材と反対側の前記第１のフレーム部材
   の側部に当接せしめて該第１及び第２のフレー
   ム部材を組立状態に保持せしめていると共に前
   記第１のクランプ部分からの前記第２のクラン
   プ部分の軸線方向取外しを阻止しており、前記
   第２の係合面は前記第２のクランプ部分の前記
   第２の回転位置において前記第２のタブから外
   れて前記第１のクランプ部分からの前記第２の
   クランプ部分の軸線方向取外しを許すよう構成
   されており、前記第１及び第２のフレーム部材
   は前記第１及び第２のクランプ部分によつて組
   立状態に保持されており、前記第２のクランプ
   部分が前記第１のクランプ部分から取外される
   ことにより前記第１及び第２のフレーム部材が
   互いに分解せしめられ得るよう構成されている
   ポストと、を有していることを特徴とするシー
   ト供給トラクタ。