JPH01277685A - ピストンポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はピストンポンプに係り、特にピストンの慣性力
による斜板軸部の焼付きを防止するのに好適なピストン
ポンプに関する。

〔従来の技術〕

第２図はピストンポンプの一例であり、第５図はピスト
ンポンプに使用される従来の弁板の一例を示す。

この種のポンプでは、シリンダブロックが弁板に当接さ
れて回転することにより、シリンダポートが弁板の吸入
ポートと吐出ポートに交番的に連通し、流体が吸排され
る。またシリンダブロックに移動自在に嵌挿されるピス
トンの頭部は斜板の傾斜面にシューを介して係合されて
おり、シューはホールドダウンプレートによって斜板に
移動自在に支持され、ホールドダウンプレートは、ライ
ナを介してナツトあるいは止メワの如き止メ具によって
、斜板に回転自在に保持されている。第４図に示す如く
、斜板の傾転角αに応じてピストンは軸方向に力を受け
る。この力はピストンがシューを介して斜板上を回転運
動する際に生じる慣性力の軸方向成分（以下、慣性軸力
という）である。

この力は吸入行程の後半から吐出行程の前半の領域では
斜板に押しつけられる方向に作用し、吐出行程の後半か
ら吸入行程の前半の領域では斜板から離反する方向に作
用する。この慣性軸力をＦ！＾とすればＦＸ＾は回転周
波数の２乗に比例して増大する。通常ポンプは回転速度
が比較的低いため、回転運動に伴う慣性軸力はほとんど
無視し得る程小さく、ポンプが吐出行程の後半から吸入
行程の前半に至る領域でピストンが斜板から離反しよう
とする力は無視できるのでピストン保持力も小さかった
。しかし、回転速度が比較的高くなると、回転運動に伴
う慣性軸力は無視できないほど大きくなり、ポンプが吐
出行程の後半から吸入行程の前半に至る領域でピストン
が斜板から離反しようとする力は無視できなくなる。し
かるに、吐出行程後半にあるときは、ポンプの吐出圧に
よってピストンは斜板に押し付けるような方向に力が作
用するので、ピストンが慣性軸力によって反斜板側に引
張られることはない、しかし、吸入行程前半にあるとき
は吐出圧力に比べてかなり低い圧力しかピストンに作用
しない、したがってピストンは斜板には押し付けられな
いので、慣性軸力によって反斜板側に引張られる。この
ような場合、その慣性軸力に打ち勝ってピストンを斜板
の方へ引きもどさなければいけない。この役目をするの
がホールドダウンプレートである。したがってホールド
ダウンプレートはピストンにより反斜板側へ引張られる
。

第３図（Ａ）に従来のピストン保持力を示す。

吐出行程の後半から吸入行程の前半に至る領域では、ピ
ストンを斜板から引き離そうとする慣性軸力Ｆ！＾と、
油圧によってピストンを斜板に押し付ける力ＦＨの大小
によってピストン保持力は変化する。ピストン保持力Ｆ
はＦ　＝　Ｆ　１＾−ＦＨである。Ｆ！＾が最大となる
地点はピストンが上死点に到達した瞬間である。すなわ
ち、ピストンが吐出行程から吸入行程に切換わる領域で
ある。また、ピストンが上死点に達したとき、シリンダ
ポートは瞬間的に弁板の吐出ポートから吸入ポートに切
換わるような弁板ポートの形状となっていたため、油圧
押付力ＦＨは上死点で瞬間的に吐出圧から吸入圧に低下
する。したがってピストン保持力Ｆは上死点で瞬間的に
最大となる。このときホールドダウンプレートは斜板軸
に対してだけ傾斜する。

ホールドダウンプレートが傾いたときに斜板軸の外周面
とホールドダウンプレートの内周面とが接触し、焼付き
を生じ、ポンプが停止する事故が発生していた。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術はピストンが受ける慣性軸力によってホー
ルドダウンプレートが反斜板方向に引張られ、そのため
に軸に対して傾いて回る点について配慮がされておらず
、ホールドダウンプレートと軸との間に焼付きを生じる
という問題があった。

本発明の目的は、ホールドダウンプレートが受ける引張
力を軽減するピストンポンプを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、弁板の吐出ポートの終端側に、上死点に向
けて延長部を設けるとともに、吸入ポートの始端側を前
記延長部に対応させて短縮部を設けることにより、達成
される。

〔作用〕

弁板の吐出ポートの終端側に延長部を、また吸入ポート
の始端側に短縮部を設けることにより。

ピストンに作用する慣性軸力が最も大きい領域において
、ピストンにポンプ吐出圧が残留して慣性軸力よりも大
きな押付力が作用するので、ピストン保持力が軽減し、
ピストン、さらにはホールドダウンプレートの引張力が
軽減する。それによって、ホールドダウンプレートの傾
きを小さくすることができるので、ホールドダウンプレ
ートと斜板軸との焼付きを防止する。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図、第２図により説明す
る。

第２図において６はポンプ、７はポンプを駆動するモー
タである。８は複数個のシリンダをもつシリンダブロッ
クで、モータ７の出力軸につながっている。シリンダブ
ロック８のシリンダにはピストン９が移動自在に嵌挿さ
れている。ピストン９の頭部はピストンシュー、１０を
介して斜板１１に摺動自在に係合している。斜板１１か
らシリンダブロック８の方向に斜板軸１−１′　が突出
しており、斜板軸１１′には、ピストンシュー１０を引
きもどすためのホールドダウンプレート１２が嵌まつ゛
ており、ホールドダウンプレート１２はリング１３を介
して止メワ１４によって回転自在に固定されている。斜
板１１には上下にポンプケーシング１５からビン１６ａ
、１６ｂが出ており、軸受１７ａ、１７ｂを介してポン
プケーシング１５に軸承されている。シリンダブロック
８の右端には、三日月状をした弁板ポート２，３を備え
た弁板１が係合している。

第１図に本発明の弁板を示す。本図はシリンダブロック
８側から見た形状とし、シリンダブロック８は矢印の方
向に回転しているものとする。左側が上死点、右側が下
死点となっているとすると。

弁板ポート２が吐出ポート、弁板ポート３が吸入ポート
となる。吐出ポート２の終端側に角度β延長した延長部
４ａ、吸込ポート３の始端側に角度β短縮した短縮部５
ａが設けられている。また、本図では、吸排方向を逆に
した場合に備えて延長部４ｂ、短縮部５ｂを設けている
が、片傾転の場合は必要ない。

以上の如き構成において、モータ７を駆動することによ
り、シリンダブロック８が回転する。シリンダブロック
８の回転によってピストン９も回転する。そのとき斜板
１１の傾転角に応じてピストン９は吸込行程ではホール
ドダウンプレート１２によってピストンシュー１０を介
して引き出され、吐出行程では斜板】１がピストンシュ
ー１０を介して押し出されることにより往復運動を生じ
、それによって弁板１１を介して流体を吸排する。

第３図（Ｂ）に本発明の弁板を使用した場合のピストン
保持力を示す。

ピストン引張力はピストン９が吐出行程から吸込行程に
切り替わる上死点で最大で、その前後で減少する。弁板
の吐出ポートの終端側に上死点に向けて延長部、吸込ポ
ートの始端側に前記延長部に対応させて短縮部を設ける
と、この引張力の最大点付近の領域においてもピストン
押付力が作用するのでこの領域において実際にピストン
９が引張られることはない。そしてピストン引張力が小
さくなったときに吸込行程に入るので、ホールドダウン
プレート１２に作用する引張力は小さくなり、ホールド
ダウンプレート１２が傾いても斜板軸１１′に焼付きを
生じることはない。

なお、弁板ポートには閉じ込み防止用の切欠きかついて
いてもよい。

〔発明の効果〕 本発明によれば、ホールドダウンプレートに作用する引
張力を軽減し、ホールドダウンプレートの傾きを減少さ
せることができるのでホールドダウンプレートが斜板軸
に焼付きを生じるのを防止する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す弁板の正面図、第２図
はピストンポンプの縦断面図、第３図（Ａ）。 （Ｂ）はピストン保持力を示す図、第４図はピストンに
作用する慣性力を示す図、第５図は従来の弁板の正面図
である。 】、・・・弁板、２，３・・・弁板ポート、４ａ、４ｂ
・・・延長部、５　ａ　ｔ　５　ｂ・・・短縮部。 第　１　已 不　Ｚ　図 不　３　図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．　弁板に当接されて回転するシリンダブロツクに、
   前記弁板の吸入ポートと吐出ポートに交番的に連通され
   るシリンダポートを備えた複数のシリンダを配設し、前
   記各シリンダに嵌挿され斜板で支持されて往復動される
   ピストンを設けて流体を吸排するようにしたピストンポ
   ンプにおいて、前記吐出ポートの終端側に、上死点に向
   けて延長部を設けるとともに、前記吸入ポートの始端側
   を前記延長部に対応させて短縮部を設けたことを特徴と
   するピストンポンプ。