JPH0127377B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0127377B2
JPH0127377B2 JP17574783A JP17574783A JPH0127377B2 JP H0127377 B2 JPH0127377 B2 JP H0127377B2 JP 17574783 A JP17574783 A JP 17574783A JP 17574783 A JP17574783 A JP 17574783A JP H0127377 B2 JPH0127377 B2 JP H0127377B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damage
amount
temperature
stress
calculator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP17574783A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6067837A (ja
Inventor
Kazunari Kimura
Kyoshi Saito
Kazunari Fujama
Takao Inukai
Eiji Tsunoda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority to JP17574783A priority Critical patent/JPS6067837A/ja
Publication of JPS6067837A publication Critical patent/JPS6067837A/ja
Publication of JPH0127377B2 publication Critical patent/JPH0127377B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N3/00Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress
    • G01N3/32Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress by applying repeated or pulsating forces
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2203/00Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress
    • G01N2203/02Details not specific for a particular testing method
    • G01N2203/022Environment of the test
    • G01N2203/0222Temperature
    • G01N2203/0226High temperature; Heating means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕 本発明は高温で10年以上の長期間にわたつて使
用される構造部材の損傷診断方法およびその装置
に関する。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 一般に発電プラントや化学プラントを構成する
各種機器は高温で10年以上の長期間にわたつて使
用されるものが多い。これらの熱機器を構成する
構造部材には機器の起動停止や負荷変動等の非定
常運転の繰り返しにより部材を構成する金属結晶
の結晶粒内にすべり線が発生増加してすべり帯を
形成した後にすべり帯に沿つて金属結晶粒オーダ
の寸法の微少き裂が発生することが知られてい
る。一方、定常運転の継続中にはクリープにより
部材を構成する金属結晶の結晶粒界で空孔が発生
し、それらが互いに連結する等により微小き裂が
発生し、材料が受ける損傷は蓄積される。また、
微小き裂や製造当初から材料内に存在するき裂が
非定常運転の繰り返しや、定常運転の継続により
徐々に伝播して損傷は進行する。さらに高温で使
用される機器の構造部材には高温強度の優れた耐
熱鋼が用いられているが、耐熱鋼の上記疲労やク
リープに関する各種材料特性は高温に長時間さら
されるというだけで徐々に変化して初期の強度的
特性は徐々に失われていく。 このように高温で使用される構造部材には、機
器の運転状態と部材の材料特性とが関わりあつて
種々の損傷が蓄積あるいは進行する。この様な損
傷の蓄積や進行が放置された場合には、部材にき
裂が発生して伝播し、部材の破壊という致命的か
つ、影響の大きい事態に至る可能性がある。元来
これらの高温部材は裕度のある設計をし製作され
ているが、例えば火力発電プラントでは近年電力
需要にあわせて比較的使用期間の長いものでは起
動停止等の非定常運転が頻繁に繰り返されるもの
が多くなり、当初の予想以上に損傷量の蓄積や進
行が速くなる場合がある。特に高温で長期間にわ
たつて使用される火力発電プラント等の機器の構
造部材について損傷量の蓄積や進行状態を正確に
把握して支障なく使用できる期間を予知診断する
技術の開発が強く望まれている。 しかるに、従来の構造部材の損傷診断方法は、
高温で使用される機器の使用状態を表わす温度や
圧力の状態量から構造部材の損傷の度合いや寿命
を予知するものにすぎず、構造部材を構成する材
料固有の特性とその変化を表わす状態量について
は全く考慮されていなかつた。また、既に設置さ
れて数年にわたつて稼動している熟機器について
は、過去の運転モードや履歴に応じて材料特性が
初期状態から変化しているはずであるから、材料
特性の初期状態からの変化を定量的に算出して修
正してやらない限り構造部材の正確な損傷の度合
や寿命を予知することはできない。 〔発明の目的〕 そこで、本発明の目的はこれら従来未解決であ
つた諸問題を解決し、高温で使用される構造部材
の使用状態を表わす使用状態量と、構造部材を構
成する材料固有の特性およびその変化を表わす材
料状態量と、構造部材を使用した機器の運転履歴
を考慮して構造部材の損傷量の蓄積や進行を正確
に把握できるようにした高温で使用される構造部
材の損傷診断方法およびその装置を提供すること
にある。 〔発明の概要〕 上記目的を達成するために本発明は高温構造部
材の使用環境状態を表わす物理量である使用状態
量を検出し、これを基に構造部材に作用する温度
と応力を算出する一方、上記構造部材の材料固有
の特性とその経年変化を代表する計測量材料状態
量を計測し、これを基にして損傷診断に必要な機
械的材料特性を算出し、それらの算出値を使用し
上記構造部材が使われている機器の非定常運転の
くり返し毎、および定常運転の継続中に疲労やク
リープのき裂発生およびき裂伝播の破壊に対する
損傷量を算出して加算し、それらの損傷量や作用
応力に対する許容値と比較することにより支障を
来たすことなく使用できる期間を予知診断できる
ようにしたことを特徴とするものである。 〔発明の実施例〕 以下本発明による高温で使用される構造部材の
損傷診断方法およびその装置の実施例を図面を参
照して説明する。 第1図は本発明による構造部材の損傷診断方法
の原理をブロツク線図で示したものであり、符号
1は検出装置を示し、この検出装置1は高温部材
の使用状態量である高温流体温度、高温流体圧
力、部材温度、回転数、負荷、振動の検出装置で
あり、実際には熱電対、圧力計、回転計等が1個
もしくは複数個が使用される。符号2は温度・応
力算出器を示し、これは検出装置1によつて検出
された使用状態量から損傷診断をすべき部材の温
度と作用応力を算出するものである。 符号3は計測装置を示し、これは材料状態量と
して材料の硬さ、金属組織、分極特性、欠陥、電
磁気特性、音響特性を計測する装置である。この
装置として具体的には硬さ計、腐食装置、分極試
験装置、非破壊検査装置等が予定され、必要な数
だけ機器の被測定場所にセツトする。 符号4は材料特性算出器を示し、上記材料状態
量の計測結果に基づいて、計測時点における材料
特性を算出するものであり、材料特性としては引
張特性(引張強さ、耐力)、疲労特性(低サイク
ル疲労、高サイクル疲労)、クリープ特性(クリ
ープ速度、クリープラプチヤ強度)、き裂伝播特
性(疲労き裂伝播速度、クリープき裂伝播速度)、
破壊特性(破壊じん性、50%破面遷移温度、衝撃
値)が考えられる。 前記温度応力算出器2と材料特性算出器4との
出力は損傷演算器5に加えられ、この損傷演算器
5は非定常運転の繰り返しによる疲労損傷量や定
常運転の継続によるクリープ損傷量の蓄積を演算
する。また、構造部材中に欠陥が存在する場合や
欠陥の存在を想定する場合には、非定常運転の操
り返しによる疲労き裂伝播損傷量や定常運転の継
続によるクリープき裂伝播損傷量の進行を演算す
ることができる。 また、前記温度・応力算出器2と材料特性算出
器4との出力は許容値算出器6にも加えられ、こ
の許容値算出器6は、作用応力や損傷量の蓄積ま
たは進行に対する許容値を算出するもので、作用
応力に対する許容値である許容応力値は、材料特
性算出器4の出力のうち、引張強さ、耐力、クリ
ープラプチヤ強度、疲労強度を基に適切な安全率
を設けて算出する。き裂伝播損傷量の進行に対す
る許容値である限界き裂寸法は温度・応力算出器
2と材料特性算出値4の出力である破壊じん性と
から適当な安全率を設けて算出する。疲労クリー
プ損傷量の蓄積および疲労クリープ組合せ損傷量
の蓄積に対する許容値であるき裂発生限界損傷値
は許容値算出器6に予め設定されている。 符号7は診断装置を示し、診断装置7は損傷演
算器5と許容値算出器6との出力を比較して構造
部材が支障を来たすことなく使用できる期間の予
知診断を行なう装置であり、その結果は表示警報
装置8に伝えられ、診断装置7の出力に応じて診
断結果の表示または必要な警報を発するものであ
る。 ところで、上述した検出装置1から表示警報装
置8に至る各装置を既に設置されて稼動している
熟機器の構造部材に設置した場合、設置以降のデ
ータを採取することはもちろんできるが、設置以
前のデータについては採取不能である。そのため
に、設置以前の構造部材の損傷量の蓄積や進行が
未知のままでそれによる修正が行われないと精度
の高い損傷診断は出来ないことになる。そこで、
本発明では設置以前の損傷量蓄積や進行を正確に
把握するために条件設定器9が設けられている。
この条件設定器9は、それ以前の運転履歴と、代
表的な運転パターンでの温度・応力状態と各非定
常運転回数、定常運転時間等、損傷量の蓄積、進
行の演算に必要な全てのパラメータを設定するも
のである。又、条件設定器9は、今後予想される
運転履歴と、代表的な運転パターンでの温度・応
力状態と各非定常運転回数、定常運転時間等、損
傷量の蓄積や進行の演算に必要なパラメータも設
定するもので、これらのパラメータを通して損傷
演算器5は、本発明の装置設置以前の損傷量蓄積
や進行状態、設置後の実稼動中の損傷量蓄積や進
行状態、更に、今後に予想される運転履歴での損
傷量蓄積や進行状態の全てを演算することができ
る。従つて、診断装置7により、構造部材が支障
なく使用できる期間を適切に予知診断することが
できる。 なお実稼状態での温度・応力を精度よく算出す
るためには検出器1による使用状態の検出が望ま
しいが、構造部材によつては形状の複雑さ等から
検出器1の設置が困難か、あるいは設置すること
によつて応力集中が生じる等、構造部材に悪影響
を及ぼすことが懸念されるものもある。そこで、
このような場合には、損傷量の蓄積や進行の演算
に必要な全てのパラメータを設定する条件設定器
9で代行することもできる。 次に本発明を蒸気タービンの高温部ロータの中
心孔の損傷診断装置に適用した実施例について説
明する。 第2図は高中圧蒸気タービンの断面図を示し、
外部ケーシング11内には第1内部ケーシング1
2および第2内部ケーシング13が軸方向に離間
して配設されている。さらに両内部ケーシング1
2,13内にはロータ14が貫挿され、外部ケー
シング11の両端部に設けられたグランドパツキ
ンヘツド15,16および第1内部ケーシング1
2の一端に設けられたグランドパツキンヘツド1
7によつて上記ロータ14に沿う蒸気洩れを防止
するようにしてある。 しかして、高温高圧の蒸気は蒸気供給口18か
ら伸縮可能な連通管19を経て第1内部ケーシン
グ12内にあるノズルボツクス20に供給され
る。蒸気はここから高速流となつてロータ4に植
設された羽根21に当りロータ14に運動エネル
ギを与えた後、再びノズルダイアフラム22にあ
るノズルを通り高速流となつて次の羽根に当る。
このようにして順次羽根およびノズルを通過する
毎に蒸気は圧力および温度が低下し、高圧タービ
ン出口部23に到り、そこでは蒸気供給口18部
の1/4〜1/8程度の圧力となる。高圧タービン出口
部23の蒸気は、一旦蒸気タービン出口23より
外部に導き出され、ボイラの再熱器(図示省略)
を通つて再熱され、再び高温蒸気となつて中圧タ
ービン入口部24に供給される。そこで、この中
圧ターピン入口部24に供給された蒸気は再びノ
ズルおよび羽根を通りロータ14に回転エネルギ
を与えて中圧タービン出口部25から排出され
る。 タービンの運転中、ロータ14は高温にさらさ
れたまま高速で回転し、ロータ中心孔の表面26
にはロータ円周方向に最大の遠心応力が作用す
る。また、タービンの起動停止等の非定常運転中
にはロータ中心孔26とロータ外表面27との間
の温度差に起因して中心孔表面26にはロータ円
周方向に熱応力が引張最大となり、前記遠心応力
と重畳して極めて高い応力状態が発生する。また
外表面27でも大きな熱応力が発生する。このよ
うにロータは高温にされされつつ長時間使用され
る間に材料特性に変化が生じると共に前記定常運
転の継続および非定常運転の繰り返しによりクリ
ープや疲労の損傷の蓄積やクリープき裂伝播や疲
労き裂伝播による損傷が進行する。 このように構成されたタービン高温部ロータ中
心孔の診断に本発明を適用する際、ロータの使用
状態量の検出と材料状態量の計測を次のように行
なう。 ロータの使用状態量は、主蒸気温度、主蒸気圧
力、ケーシング内面温度、負荷、回転数であり、
いずれも蒸気タービンでは通常連続的に検出、監
視されているもので検出結果は後述するようにロ
ータ中心孔の温度・応力の算出に使用される。一
方、ロータの材料状態量は硬さ、分極特性、欠陥
であり、これらはタービン停止時に計測されるも
のである。硬さ計測位置は高温低応力部位である
外表面ラビリンスグループであり、計測結果は後
述するように損傷量の演算に必要な材料特性の算
出および許容値の算出に使用される。分極特性の
計測位置はロータ外表面で運転時の温度が450℃
以上の部位であり、計測結果は同じくき裂伝播損
傷量演算に必要な材料特性の算出および許容値の
算出に使用される。また、欠陥はロータ中心孔で
計測されき裂伝播損傷量の演算に使用される。 次に上記使用状態量の検出結果と材料状態量の
計測結果を基にしてロータが支障を来たすことな
く使用できる期間の予知診断方法とその装置を第
3図を参照して説明する。 第3図中、検出装置31は、ロータの使用状態
量である主蒸気温度、主蒸気圧力、ケーシング内
面温度、負荷を検出する熱電対、圧力計等の総称
であり検出装置32は、ロータの使用状態量のひ
とつである回転数を検出する回転計である。又、
計測装置33は、ロータの硬さを計測する為の硬
さ計、計測装置34はロータの分極特性を計測す
る為の分極試験装置であり、計測装置35は、中
心孔の欠陥検査を行なう為の非破壊検査装置の総
称である。 これらの検出装置と計測装置による検出および
計測結果から部材の温度、応力、材料特性が次の
様に算出される。 まずロータ中心孔の温度は、検出装置31で検
出される主蒸気温度を初めとする使用状態量36
の時間変化から熱伝達率の時間変化を算出し、(1)
式に示す熱伝導の微分方程式を解くことによつて
算出され、 ∂θ/∂t=λ(∂2θ/∂r 2+1/r∂θ/∂r
……(1) ここで、λ;温度伝導率、θ;温度、t;時
間、r;半径 ロータ体積平均温度Tave、中心孔温度TBが求
まる。次にこの結果をもとに(2)式からロータ中心
孔応力σBRが算出できる。 σBR=E・α/1−ν(Tave−TB) ……(2) ここで、E:ヤング率、ν:ポアツソン比、
α:線膨脹係数 上記ロータ温度の算出は温度算出器37が行な
い、また熱応力の算出は熱応力算出器37′が行
なうが、後述する損傷量演算の精度は応力の算出
精度にもよるため、温度と応力のいずれも差分法
により精度よく算出することが望ましい。また、
検出装置32は使用状態量としての回転数を検出
し、遠心応力算出器39がロータの内外径、ホイ
ール厚等の形状をもとにしてロータ中心孔の遠心
応力を算出する。上記熱応力算出器37′と遠心
応力算出器39との出力は応力加算器40に加え
られロータ中心孔の熱応力と遠心応力との合成応
力とを算出する。 次に材料の引張強さ、耐力、低サイクル疲労特
性、クリープラプチヤ特性等き裂発生に対する損
傷蓄積の演算や作用応力の許容値算出のための材
料特性の算出について説明する。 まず材料の硬さと引張強さσBとの間には、第4
図に示したように温度をパラメータにした相関が
あり、引張強さσBは、温度と硬さを含む(3)式で記
述することができ、 σB=f1(温度、硬さ) ……(3) 材料特性算出器42は、硬さ計測結果を用い、
(3)式から所定の温度での引張強さσBを算出する。
又、耐力σysも同様に第5図の様に硬さとの相関
があり(4)式による記述ができ、 σyz=f2(温度、硬さ) ……(4) 材料特性算出器42は、硬さ計測結果と、(4)式
とから所定の温度 なお、第4図、第5図とも温度1<温度2<温
度3の順に温度が高いことを示している。 また、ある温度での硬さと低サイクル疲労特性
との間には第6図に示したような相関があり、硬
さの異なるいずれの曲線も温度と硬さをパラメー
タにした(5)式で応力σと破損くり返し数Nfの関
係が表わされる。 Nf=f3(σ、温度、硬度) ……(5) 材料特性算出器42は(5)式をもとに硬さ計測結
果を用い所定の温度での低サイクル疲労特性を算
出する。この図で硬さ1<硬さ2<硬さ3<硬さ
4の順に硬さが高く、低サイクル疲労特性は良好
であることを示し、ロータの高温長時間使用によ
り初期状態から変化した低サイクル疲労特性は硬
さの変化から算出できる。 クリープラプチヤ特性は、第7図の様に、硬さ
との相関があり、硬さの異なるいずれの曲線も、
硬さ、ラーソンミラーパラメータP、応力σの関
係を(6)式の様に表わすことができる。 P=f4(σ、硬さ) ……(6) 材料特性算出器42は(6)式をもとに硬さ計測結
果を用いクリープラプチヤ特性を算出する。 ラーソンミラーパラメータPは、ロータ材のク
リープラプチヤ試験における試験温度T(絶対温
度)と破断時間tとの関係を(7)式の様に与えるも
のである。 P=T(C+logt) ……(7) ここで、Cは材料定数である。 第7図で、硬さ1<硬さ2<硬さ3<硬さ4の
順に硬さが高く、同一応力では硬さが高い程、ラ
ーソンミラーパラメータPは大きな値となりクリ
ープラプチヤ特性が優れていることを示し、ロー
タの高温長時間使用により初期状態から変化した
クリープラプチヤ特性は硬さの変化から算出する
ことができる。 続いて、計測装置34により計測されたロータ
の材料状態量43であるロータ高温部の分極特性
から、材料特性算出器44による疲労き裂伝播速
度、クリープき裂伝播速度の、き裂伝播損傷量進
行の演算や、その許容値である限界き裂寸法算出
のための材料特性である破壊じん性の算出につい
て説明する。 第8図は、ある温度での分極特性と疲労き裂伝
播速度da/dNの関係を示すものであるが、温度の効 果も含み疲労き裂伝播速度da/dNは、温度、応力拡 大係数範囲ΔK、分数特性をパラメータとする(8)
式で表わすことができる。 da/dN=f5(ΔK、温度、分極特性)……(8) 材料特性算出器44は(8)式をもとに分極特性計
測結果を用い疲労き裂伝播速度da/dNを算出する。 第8図において、分極1<分極2<分極3の順
にじん性が低下していることを示し、ロータの高
温長時間使用に伴なうじん性低下により初期状態
から変化した疲労き裂伝播速度da/dNは分極特性の 変化から算出することができる。 第9図は、ある温度での分極特性とクリープき
裂伝播速度da/dtの関係を示すものであるが、クリ ープき裂伝播速度da/dtは、温度、応力拡大係数 K、分極特性を含む(9)式の様に表わすことができ
る。 da/dt=f6(K、温度、分極特性) ……(9) 第9図で、分極1<分極2<分極3の順にじん
性が低下していることを示し、ロータの高温長時
間使用によるじん性低下に伴ない、初期状態から
変化したクリープき裂伝播速度da/dtも分極特性の 変化から算出することができる。材料特性算出器
44は(9)式をもとに分極特性計測結果を用いクリ
ープき裂伝播速度da/dtを算出する。 第10図は、分極特性と破壊じん性KICの関係
を示すもので、破壊じん性KICの温度変化は分極
特性毎に別々の線図になるが、温度、分極特性を
含む(10)式で表わすことができる。 KIC=f7(温度、分極特性) ……(10) 第10図において、分極1<分極2<分極3の
順にじん性が低下していることを示し、ロータの
高温長時間使用によるじん性低下に伴ない初期状
態から変化した破壊じん性KICも分極特性の変化
から算出できる。材料特性算出器44は(10)式をも
とに分極特性計測結果を用い破壊じん性KICを算
出する。 これらの方法により、従来未解決であつたロー
タの高温長時間使用により初期状態から変化した
材料特性を定量的に算出することができるので損
傷量の蓄積や進行は従来にも増して高い精度で演
算することができる。 次に第3図を参照しながら、損傷量の蓄積と進
行の演算について説明する。 まず、き裂発生に対する損傷量の蓄積の演算に
ついて説明する。 き裂発生に対する損傷蓄積のひとつである疲労
損傷量の蓄積は、応力が変動する非定常運転の繰
り返しによるものであるが、非定常運転1回当り
で蓄積される疲労損傷量Δφfは(11)式で算出され
る。 Δφf=1/Nf ……(11) ここでNfは非定常運転時の温度での応力の繰
り返し(低サイクル疲労)による破損くり返し数
である。従つて、非定常運転1回当りに蓄積され
る疲労損傷量Δφfは破損くり返し数Nfを求めるこ
と、(11)式の演算を行なうことによつて成される。
第3図において、材料特性算出器42により、前
記した様に、ロータの硬さ計測から、ロータの高
温長時間使用による特性の変化を考慮した低サイ
クル疲労特性が(5)式で算出されているので、損傷
量演算器45は、温度算出器37と応力加算器4
0の出力を使用して、前記した(5)式より破損くり
返し数Nfを算出し(11)式の演算を実行して非定常
運転1回当りで蓄積される疲労損傷量Δφfを算出
する。損傷量加算器46は非定常運転毎に損傷量
演算器45の出力を加算するものである。第11
図は、以上述べた第3図の損傷量演算器45と損
傷量加算器46の機能手順を疲労損傷量蓄積演算
部について示したものである。 次に、き裂発生に対する損傷蓄積のもうひとつ
のものであるクリープ損傷量の蓄積は、高温一定
応力の定常運転が継続されることによるもので、
定常運転の継続中の単位時間当りに蓄積されるク
リープ損傷量Δφcは(12)式で算出される。 Δφc=1/Tr ……(12) ここで、Trは定常運転時の温度および、その
時の応力の作用によるクリープ破損時間である。
従つて定常運転単位時間当り蓄積されるクリープ
損傷量Δφcはクリープ破断時間Trを求めることと
(12)式の演算を実行することによつて成される。 第3図において材料特性演算器42により前記
した様にロータの硬さからロータの高温長時間使
用による特性の変化を考慮したクリープラプチヤ
特性が算出されているので損傷量演算器45は応
力加算器43の定常運転時の出力を使用し、ラー
ソンミラーパラメータPを(6)式より算出し、次
に、温度算出器37の定常運転時の出力を使用し
て(7)式のラーソンミラーパラメータP、温度T、
クリープ破損時間Trの関係から
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、高温で使用される構造部材の使用状態量から
温度応力を算出する一方、構造部材の材料固有の
特性とその変化を表わす材料状態量から材料特性
を算出し、これらの算出値を条件設定器によつて
運転履歴に応じて修正し損傷の蓄積量と進行状態
を算出して許容値と比較し構造部材が支障できる
期間を予知診断することができ、この損傷診断は
オンラインであつてもオフラインであつてもよく
常時構造部材を監視することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による装置の一実施例を示した
ブロツク線図、第2図は本発明を適用した蒸気タ
ービンの半部縦断面図、第3図は本発明を蒸気タ
ービン高温部ロータ中心孔の損傷診断へ適用した
例を示したブロツク線図、第4図は硬さと引張強
さとの関係を示した線図、第5図は硬さと耐力と
の関係を示した線図、第6図は破損くり返し数と
応力との関係を示した線図、第7図はラソンミラ
−パラメータと応力との関係を示した線図、第8
図は応力拡大係数範囲と疲労き裂伝播速度との関
係を示した線図、第9図は応力拡大係数とクリー
プき裂伝播速度との関係を示した線図、第10図
は温度と破壊じん性との関係を示した線図、第1
1図は第3図中損傷量演算器と損傷量加算器の機
能手順を示すフローチヤート、第12図はクリー
プ損傷量蓄積演算部の機能手順を示したフローチ
ヤート、第13図は疲労き裂伝播損傷量進行演算
部の機能手順を示したフローチヤート、第14図
はクリープき裂伝播損傷量進行演算部の機能手順
を示したフローチヤートである。 1……検出装置、2……温度・応力算出器、3
……計測装置、4……材料特性算出器、5……損
傷演算器、6……許容値算出器、7……進断装
置、8……表示警報装置、9……条件設定器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高温構造部材の使用環境状態を表わす物理量
    である使用状態量を検出し、これを基に構造部材
    に作用する温度と応力を算出する一方、上記構造
    部材の材料固有の特性とその経年変化を代表する
    計測量材料状態量を計測し、これを基にして損傷
    診断に必要な機械的材料特性を算出し、それらの
    算出値を使用し上記構造部材が使われている機器
    の非定常運転のくり返し毎、および定常運転の継
    続中に疲労やクリープのき裂発生およびき裂伝播
    の破壊に対する損傷量を算出して加算し、それら
    の損傷量や作用応力に対する許容値と比較するこ
    とにより支障を来たすことなく使用できる期間を
    予知診断できるようにしたことを特徴とする、高
    温で使用される構造部材の損傷診断方法。 2 前記構造部材の使用状態量として高温流体温
    度、高温流体圧力、部材温度、回転数、負荷、振
    動のすべて、もしくはいずれかを検出するように
    したことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の損傷診断方法。 3 前記材料状態量として構造部材の材料の硬
    さ、分極特性、欠陥、金属組織、電磁気特性、音
    響特性のすべて、もしくはいずれかを検出するよ
    うにしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の損傷診断方法。 4 前記構造部材の損傷量は、機器の非定常運転
    のくり返しによつて構造部材内に蓄積される疲労
    損傷量と定常運転の継続によつて蓄積されるクリ
    ープ損傷量とからなるき裂発生までの損傷蓄積量
    と、非定常運転や定常運転中に伝播し破壊力学的
    に算出される疲労き裂伝播損傷量とクリープき裂
    伝播損傷量とからなるき裂発生から破壊までの損
    傷進行量であることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項に記載の損傷診断方法。 5 前記構造部材の材料状態量である材料の硬さ
    からは高温長時間使用により変化した後の機械的
    材料特性である引張、低サイクル疲労、クリープ
    ラプチヤ特性を算出し、分極特性からは高温長時
    間使用により変化した後の機械的材料特性である
    き裂伝播破壊特性を算出するようにしたことを特
    徴とする特許請求の範囲第3項に記載の損傷診断
    方法。 6 前記構造部材の損傷量のうち、疲労損傷量は
    材料の硬さから算出される低サイクル疲労特性を
    使用して算出し、前記クリープ損傷量は材料の硬
    さから算出されるクリープラプチヤ特性を使用し
    て決定し、また疲労き裂伝播損傷量とクリープき
    裂伝播損傷量は材料の分極特性から算出されるき
    裂伝播破壊特性を使用して、前記構造部材を有す
    る機器の起動停止のくり返し毎、および定常運転
    の継続中に算出するようにしたことを特徴とする
    特許請求の範囲第4項に記載の損傷診断方法。 7 前記許容値は作用応力に対する許容応力値と
    疲労損傷量、クリープ損傷量、および疲労クリー
    プ組合せ損傷量に対するき裂発生限界損傷値と、
    疲労き裂伝播損傷量、クリープき裂伝播損傷量お
    よびその組合せ損傷量に対して部材にき裂が存在
    する場合の破壊限界き裂寸法であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載の損傷診断方
    法。 8 前記許容値の内、許容応力値は硬さから算出
    される機械的材料特性である引張特性、疲労特
    性、クリープラプチヤ特性から算出するように
    し、又き裂発生限界損傷値は予め設定し、更に限
    界き裂寸法は分極特性から算出される破壊特性を
    もとに算出するようにしたことを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載の損傷診断方法。 9 高温で使用される構造部材の使用状態量を検
    出する検出装置と、構造部材の材料状態量を計測
    する計測装置と、前記検出装置により検出された
    使用状態量から構造部材に発生する温度と応力を
    算出する温度応力算出器と、前記計測装置により
    計測された材料状態量から損傷量算出に必要な機
    械的材料特性を算出する材料特性算出器と、構造
    部材の損傷量演算に必要なパラメータを設定する
    条件設定器と、前記温度応力算出器と材料特性算
    出器の出力および条件設定器による設定値から損
    傷の蓄積量と進行量を演算する損傷量演算器と、
    前記温度応力算出器と材料特性算出器の出力から
    構造部材の許容値を算出する許容値算出器と、前
    記損傷量演算器と許容値算出器との出力を比較し
    て構造部材が支承なく使用できる期間を予知診断
    する診断装置と、診断装置からの診断データを表
    示し異常の発生が予知された場合に警報を発する
    表示警報装置とを備えたとを特徴とする高温で使
    用される構造部材の損傷診断装置。 10 前記条件設定器は、機器の運転開始時から
    本装置が設定されるまでの期間中および現在から
    将来にわたる運転履歴やその間の代表的運転パタ
    ーンでの温度、応力および機械的材料特性という
    損傷量の蓄積や進行の演算に必要なパラメータを
    設定できるようにしたことを特徴とする特許請求
    の範囲第9項記載の構造部材の損傷診断装置。 11 前記条件設定器は、使用状態量が直接検出
    できないような高温で使用される構造部材の任意
    の部位の損傷量演算に必要なパラメータを設定す
    ることができるようにしたことを特徴とする特許
    請求の範囲第9項記載の構造部材の損傷診断装
    置。
JP17574783A 1983-09-22 1983-09-22 高温で使用される構造部材の損傷診断方法およびその装置 Granted JPS6067837A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17574783A JPS6067837A (ja) 1983-09-22 1983-09-22 高温で使用される構造部材の損傷診断方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17574783A JPS6067837A (ja) 1983-09-22 1983-09-22 高温で使用される構造部材の損傷診断方法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6067837A JPS6067837A (ja) 1985-04-18
JPH0127377B2 true JPH0127377B2 (ja) 1989-05-29

Family

ID=16001541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17574783A Granted JPS6067837A (ja) 1983-09-22 1983-09-22 高温で使用される構造部材の損傷診断方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6067837A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63167299U (ja) * 1987-04-21 1988-10-31
AU752024B2 (en) * 2000-04-14 2002-09-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Method and equipment for assessing the life of members put under high in-service temperature environment for long period
DE102007009085A1 (de) * 2007-02-24 2008-08-28 Oerlikon Leybold Vacuum Gmbh Verfahren zur Bestimmung der Ermüdung eines Pumpenrotors einer Turbo-Gaspumpe

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6067837A (ja) 1985-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6568254B2 (en) Method for monitoring the creep behavior of rotating components of a compressor stage or turbine stage
US7412320B2 (en) Detection of gas turbine airfoil failure
JP5113874B2 (ja) 構造的完全性監視システム
EP0430857A2 (en) Method for extending the useful life of boiler tubes
JP2004132245A (ja) タービンの点検診断方法及び点検診断装置
JP2003090506A (ja) ボイラ伝熱管異材継手溶接部の損傷診断法と装置
US8746049B2 (en) Creep indication system and method for determining creep amount
US8784056B2 (en) System and turbine including creep indicating member
JPH0127377B2 (ja)
JP3652418B2 (ja) ボイラ水壁管の腐食疲労損傷診断予測方法
JPH0127378B2 (ja)
JPH0694589A (ja) 高温部品の寿命診断方法
JPS58211625A (ja) 高温流体容器の寿命予知法
JP3332971B2 (ja) フェライト系耐熱鋼の劣化診断方法
WO2022209810A1 (ja) コンプレッサ羽根車の余寿命評価方法
JP5492057B2 (ja) 耐熱鋼溶接部の損傷予測方法
JPH04282455A (ja) 構造部品の保守管理方法およびその保守管理装置
JPS61140838A (ja) 構造部材の診断方法
JPH0254514B2 (ja)
JPS6346242B2 (ja)
JP3533517B2 (ja) 高温部材の寿命予測方法
Armstrong et al. Paper 14: Fatigue Life of Compressor Blading
JPH04311606A (ja) 原動機厚肉部材の寿命診断法
JPS60182305A (ja) 蒸気タ−ビンの損傷判定装置
JPS6336133A (ja) 高温で使用される構造部材の寿命診断方法および装置