JPH0126696Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、紐状体の巻取り装置に関し、詳しく
は連続的に定速で送られてくる長尺物を渦巻状に
巻取る巻取り装置に関するものである。

〔背景技術〕 一般に未加硫ゴムの押出し成形品のような長尺
物は互いにひつついたりしないようにするため円
盤上に渦巻状に巻取り、その後加硫釜にて加硫す
るのである。ところで円盤を一定回転数で駆動回
転させるとき、円盤外周部の速度（角速度）は円
盤内周部の速度よりも速くなるものである。した
がつてこのように回転している円盤上に長尺物を
一定速度で供給した場合、、紐状体を整然と渦巻
状に巻取ることができないことになる。このた
め、従来では、紐状体を円盤上に渦巻状に巻くに
当つて、作業者が足等で円盤の回転駆動速度を調
整しながら、一定速度で供給されている紐状体を
手で案内して巻いていた故、作業能率が悪く、整
然と巻くことができないという問題があつた。と
ころで、このような作業を行なう自動機を構成す
るのに、紐状体の供給速度と紐状体の巻取り速度
とを駆動系の途中に設けた無段変速装置を手動操
作によつて調整して一致させるのであるが、この
ような設定状態が正しいか否かは装置を始動させ
て紐状体を実際に巻取つてみなくては判らず、
又、好ましく始動させても、巻取り中において未
硬化で柔軟な紐状体を渦巻状に巻取るのに、渦巻
の中心側と渦巻の外周側とでは曲率が大きく変わ
り、このため、供給速度に対して巻取り速度を設
定変更させた方が好ましいときにも、その設定変
更に習熟を要し、誰でもが望み通りにうまく設定
変更することが難かしいという問題があつた。

〔考案の目的〕 本考案はこのような問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、合理的な構成
により、巻取り用円盤上に紐状体を渦巻状に巻取
る際のその巻取り箇所における円盤部分の速度
を、紐状体の供給速度に等しくすることにより、
一定速度で供給される紐状体を自動的に整然と渦
巻状に巻取ることができ、そのうえ殊に本考案に
おいては、紐状体を実際に巻取らなくても供給速
度と巻取り速度とを所望通りに設定変更すること
ができ、又、巻取り途中においても誰でもが簡単
容易にミスなく設定変更することができる紐状体
の巻取り装置を提供することにある。

〔考案の開示〕

本考案は、回転自在に配設した巻取り用円盤１
の下面側に巻取り用円盤１の半径方向に長手方向
を向けて回転駆動軸２を配設し、回転駆動軸２の
長手方向にスライド自在で且つ回転駆動軸２と一
体に回転する駆動輪３の外周面を巻取り用円盤１
の下面に転接せしめ、駆動輪３にて回転駆動され
る巻取り用円盤１の角速度に同調して駆動輪３が
回転駆動軸２の長手方向に移動するように巻取り
用円盤１の中心軸４と駆動輪３とを連動せしめ、
駆動輪３の回転駆動軸２の長手方向に移動する移
動と同調して巻取り用円盤１の半径方向に移動す
る長尺物案内用のトラバーサ５を巻取り用円盤の
上方に配置し、紐状体ａを一定速度で供給するこ
とができる供給装置６をトラバーサ５に設けた紐
状体の巻取り装置であつて、上記駆動輪３の駆動
系と紐状体ａの供給装置６の駆動系とを無段変速
装置８６にて連動連結し、無段変速装置８６を人
為的に操作するための操作ハンドル５３を設け、
駆動輪３側の駆動系の回転軸１５の回転速度を検
出して表示する表示部８７を設け、供給装置６側
の駆動系の回転軸５０の回転速度を検出して表示
する表示部８８を設け、これら両表示部８７，８
８を近接配置して成る紐状体の巻取り装置に係る
ものであり、このように構成することによつて、
上記目的を達成できるに至つた。

以下本考案の実施例を図面に基いて詳述する。

８は機枠であつて、上面には巻取り用円盤１を
中心軸４に取付けて回転自在に配設してある。巻
取り用円盤１の下面側には巻取り用円盤１の半径
方向に長手方向が向くように回転駆動軸２を配設
してあり、回転駆動軸２の両端を第３図に示すよ
うに軸受９にて支持してある。回転駆動軸２はボ
ールスプライン軸となつており、内軸１０に対し
て外軸１１にボール（図示せず）を介して一体回
転可能に、かつ内軸１０に対して外軸１１が軸芯
方向に移動自在にしてある。外軸１１には駆動輪
３を取付けてあり、駆動輪３にはゴム帯１２を巻
いてある。そして駆動輪３をゴム帯１２を介して
巻取り用円盤１の下面に当接させてある。７は巻
取り兼紐供給用のモータであり、電圧の調節によ
り回転速度を容易に変更することができるもので
ある。モータ７からの出力軸１３に第１チエーン
１４を介して回転軸１５の一例としての第１中間
伝動軸１５ａを連動連結してある。１６は出力を
変更するための交換可能なスプロケツトである。
第１中間伝動軸１５ａと回転駆動軸２の内軸１０
とに夫々スプロケツト１７，１７を設け、これら
スプロケツト１７，１７間に第２チエーン１８を
巻回してある。しかしてモータ７の回転により、
第１中間伝動軸１５ａを介して、内外軸１０，１
１を回転させて駆動輪３を回転させ、そして駆動
輪３に転接している巻取り用円盤１を駆動回転で
きるようにしてある。

次に巻取り用円盤１に連動して駆動されるトラ
バーサ５の駆動系を説明する。

巻取り用円盤１を取付けてある中心軸４はポー
ルスプライン軸となつている。ボールスプライン
軸の内側軸１９を機枠８に回転自在に保持してあ
る。内側軸１９に対して外側軸２０をボール（図
示せず）を介して一体回転可能に、かつ軸芯方向
に移動自在にしてある。外側軸２０に巻取り用円
盤１を固着してある。内側軸１９の上端部には皿
受回転テーブル２２を取付けてある。又、内側軸
１９の下端部に第１ベベルギヤ２１を取付けてあ
る。２３はトラバーサ駆動軸であり、機枠８に回
転自在に保持してある。トラバーサ駆動軸２３の
軸端には第２ベベルギヤ２４を取付けてある。こ
の第２ベベルギヤ２４を第１ベベルギヤ２１に咬
合させて、内側軸１９の回転でトラバーサ駆動軸
２３を駆動回転できるようにしてある。トラバー
サ駆動軸２３とこれに略平行に設けた第２中間伝
動軸２５とに夫々円錐プーリ２６，２６を設け、
これら円錐プーリ２６，２６間に調速ベルト２７
を巻回し、トラバーサ駆動軸２３と第２中間伝動
軸２５とを連動連結してある。更に第２中間伝動
軸２５とこれに略平行に設けた第３中間伝動軸２
８とに第３チエーン２９を巻回し、又、この第３
中間伝動軸２８とトラバーサ駆動用のギヤボツク
ス３０の入力軸３１とに第４チエーン３２を巻回
してある。そしてギヤボツクス３０の出力軸３３
と、機枠８に保持した２個のスプロケツト３４，
３４間にトラバーサ移動チエーン３５を巻回して
トラバーサ移動チエーン３５を駆動回動できるよ
うにしてある。３６はトラバーサ支持体であり、
トラバーサ支持体３６の一端部を回転駆動軸２の
外軸１１に軸受３７を介して取付けてある。軸受
３７は外軸１１の回転は許し、外軸１１と一体と
なつて内軸１０に沿つて移動できるようにしてあ
る。トラバーサ支持体３６の他端を回転駆動軸２
と略平行でボールスプライン軸となつたトラバー
サ保持軸３８に軸受３９を介して取付けてある。
軸受３９はトラバーサ保持軸３８の外方軸４０の
回転は許し、外方軸４０と一体となつて内方軸４
１に沿つて移動できるようにしてある。つまり、
トラバーサ支持体３６を回転駆動軸２とこれに略
平行に設けたトラバーサ保持軸３８に両端部を架
設して、これら両軸に沿つて移動することができ
るようにしてある。そしてトラバーサ支持体３６
を接続具４２を介してトラバーサ移動チエーン３
５に接続してある。しかして、駆動輪３の駆動
で、これに転接している巻取り用円盤１を駆動回
転させ、巻取り用円盤１を取付けてある外軸１１
を介して内軸１０を駆動回転し、内軸１０に第
１、第２ベベルギヤ２１，２４を介して連動連結
したトラバーサ駆動軸２３を駆動し、トラバーサ
駆動軸２３から駆動力を入力されたギヤボツクス
３０の出力軸３３を経て、トラバーサ移動チエー
ン３５を駆動し、トラバーサ移動チエーン３５の
駆動回動により、トラバーサ支持体３６を回転駆
動軸２及びトラバーサ保持軸３８に沿つて移動さ
せることができるようにしてある。駆動軸３が回
転駆動軸２に沿つて移動する速度、つまりトラバ
ーサ支持体３６の移動速度は、ギヤーボツクス３
０に設けてあるチエンジギヤ４３，４３の取替え
交換により、更には、円錐プーリ２６，２６間に
わたつて巻回してある調速ベルト２７の位置を操
作ハンドル４４の操作により変更することにより
行なうことができるようにしてある。換言する
と、駆動輪３及びトラバーサ支持体３６の移動速
度は一定速度で供給される紐状体ａを渦巻状に巻
くのに、紐状体ａの太さや渦巻き間隔の設定に合
せて設定変更することができるようにしてある。
更にトラバーサ５の構成を説明する。

トラバーサ支持体３６の第２図において右側の
軸受３９には、支柱４５を立設してあり、支柱４
５に昇降基体４６を昇降自在に取付けてある。昇
降基体４６に紐状体ａを供給する供給装置６とし
てコンベア４７を取付けてある。支柱４５には取
付具４８を介してシリンダー４９を取付けてあ
り、シリンダー４９にて昇降基体４６を支持し、
シリンダー１９の伸縮により昇降基体４６を昇降
させてコンベアー４７を昇降できるようにしてあ
る。

次にコンベアー４７の駆動系を説明する。モー
タ７の出力軸１３に第１チエーン１４を介して連
動連結された第１中間伝動軸１５ａと、これに略
平行に配設した回転軸５０の一例としての第４中
間伝動軸５０ａとの夫々に円錐プーリ５１，５１
を取付け、これら円錐プーリ５１，５１間に変速
ベルト５２を巻回し、操作ハンドル５３の操作に
より、変速ベルト５２の位置を変更することで、
紐状体ａを供給する供給速度の変更を行なうこと
ができる無段変速装置８６を構成してある。そし
て、この無段変速装置８６の入力側となり、かつ
駆動輪３を駆動する駆動系の回転軸１５としての
第１中間伝動軸１５ａに電気式回転速度計を取付
けてあり、第１中間伝動軸１５ａの単位時間当り
の回転数を検出して、第１中間伝動軸１５ａに駆
動輪３を介して連動連結されていて駆動輪３が当
接している巻取り用円盤１部分の速度、つまり巻
取り速度を検出することができるようにしてあ
る。又、無段変速装置８６の出力側となり、かつ
供給装置６を駆動する駆動系の回転軸５０として
の第４中間伝動軸５０ａにも電気式回転速度計を
取付けてあり、第４中間伝動軸５０ａの単位時間
当りの回転数を検出して、第４中間伝動軸５０ａ
に連動連結されているコンベア４７の速度、つま
り供給速度を検出することができるようにしてあ
る。このような電気的回転速度計（タコメータ）
は発電機、電気的要素及び表示部８７，８７とし
ての表示メータから構成してあり、第１及び第４
中間伝動軸１５ａ，５０ａに発電機を取付け、第
１及び第４中間伝動軸１５ａ，５０ａの回転に基
づく発電量の変化により夫々の単位時間当りの回
転速度を検出し、この検出結果を表示部８７，８
８としての表示メータにて夫々表示することがで
きるようにしてある。このような夫々の表示部８
７，８８としての表示メータは操作盤８９に近接
させてある。しかして、並設されている表示部８
７，８８としての２個の表示メータを見ながら無
段変速装置８６の操作ハンドル５３を操作するこ
とで、巻取り速度と供給速度との設定を誰でもが
ミスなく簡単容易に行なうことができるのであ
る。

第４中間伝動軸５０ａと第５中間伝動軸５４と
にわたつて第４チエーン５５を巻回し、更に第５
中間伝動軸５４とボールスプライン軸であるトラ
バーサ保持軸３８間に第５チエーン５６を巻回し
てある。トラバーサ保持軸３８の外方軸４０とコ
ンベア４７駆動用の縦軸５７とをベベルギヤ（図
示せず）を介して連動連結してある。縦軸５７の
上方部において縦軸５７の第３ベベルギヤ５８と
コンベア入力軸５９の第４ベベルギヤ６０とをを
咬合させてある。しかしてモータ７の駆動によ
り、複数本の中間伝動軸、及びトラバーサ保持軸
３８を介してコンベア４７を駆動できるようにし
てある。図中６１は紐状体ａを押える押えロー
ラ、６２は紐状体ａをガイドするガイド、６３は
ホースカツター、６４はカツター用エアシリンダ
ーである。６５はダンサローラであり、コンベア
４７へ供給される途中の紐状体ａのたるみを検出
して、紐状体ａの繰出し装置（図示せず）側の繰
出し供給速度を修正するものである。

６６は駆動輪３と巻取り用円盤１の連動状態を
断つためのエアシリンダであり、機枠８に揺動自
在に保持させたＬ形リンク６７をエアシリンダ６
６の伸長で揺動させることで、巻取り用円盤１を
持上げて、巻取り用円盤１を駆動輪３から離し、
巻取り用円盤１の駆動を断つのである。巻取り用
円盤１が押上げられて駆動輪３が巻取り用円盤１
から離れている状態で、巻取りを終えて巻取り用
円盤１の中心側に移動している駆動輪３及びトラ
バーサ支持体３６を第３図で実線で示す巻始め位
置に戻すのであるが、この戻し動作は、例えば、
トラバーサ支持体３６が巻終り位置にきたことを
リミツトスイツチのような検出手段にて検出し、
この検出結果に基いて、ギヤボツクス３０内の逆
転ギヤをギヤトレン内に組込み、トラバーサ移動
チエーン３５を逆方向に回動移動させトラバーサ
支持体３６を巻始め位置に戻すものである。６８
は戻しモータであり、トラバーサ支持体３６が巻
取り途中位置にあるときに、戻しモータ６８を作
動させて、戻し用中間伝動軸６９を介して第３中
間伝動軸２８を逆回転させ、しかしてトラバーサ
移動チエーン３５を戻し回動移動させるのであ
る。戻しモータ６８の作動時は、巻取り用のモー
タ７の駆動伝動はクラツチなどにより断たれてい
る。

次に、紐状体ａを渦巻き状に巻く受皿７０の交
換装置７１を説明する。

ボールスプライン軸から構成した受皿交換軸７
２の外軸７３を機枠８に回転自在に保持し、外軸
７３にボール（図示せず）を介して一体回転自在
に、かつ軸芯方向に移動自在にしてある内軸７４
に支持台７５を取付け、支持台７５に円周方向に
略等間隔をへだてて３箇の環状の支持体８６を受
皿交換軸７２を中心とする同一円周上に放射状に
取付けてある。受皿交換軸７１と中心軸４との関
係は、受皿交換軸７１を中心とする受皿中心の回
動軌跡Ｘ上に中心軸４が位置するものである。環
状の支持体８６は断面Ｌ形で、円盤状の受皿７０
を載設し、又、下方から受皿７０を押上げて受皿
７０を取外すことができるようにしてある。外軸
７３にはゼネバギヤ７７を固定してある。ゼネバ
ギヤ７７は切溝７８を周方向に等間隔をへだてて
６個形成してある。７９はドライバーであり、切
溝７８に入り込むことができるドライバーピン８
０を立設してある。ドライバー７９は受皿交換用
のモータ８１に連動した減速器８２の出力軸８３
に取付けてある。

受皿交換軸７２の内軸７４は外軸７３内に昇降
自在に挿通されていて、内軸７４の下端部をリン
ク８４を介して昇降シリンダー８５に接続してあ
り、昇降シリンダー８５の伸長により内軸７４を
上昇させて、支持台７５を皿受回転テーブル２２
よりも上に持上げることができるようにしてあ
る。昇降シリンダー８５は、巻取り用円盤１とこ
の上に回動された受皿７０とを係脱する手段とな
つている。このように支持台７５を受皿回転テー
ブル２２よりも上方に持上げたのち、モータ８１
を駆動回転させて、ドライバー７９の１回転に
て、ゼネバギヤ７７を、1/6回転させ、ドライバ
ー７９の次の１回転でゼネバギヤ７７を更に1/6
回転させ、このようにして内外軸７４，７３を1/
３回転させ、受皿７０を受皿交換軸７２まわりに
120゜回転させて受皿７０の位置を変更し、次に昇
降シリンダー８５を収縮させて内軸７４とともに
支持台７５を下降させ、新しい受皿７０を巻取り
装置部分セツトすることができるようにしてあ
る。このように、新しい受皿７０のセツトが終え
ると、巻取り用のモータ７が作動し、新しい受皿
７０上に紐状体ａを渦巻き状の巻取りを行なうこ
とができるようにしてある。

以上の構成によれば、巻取り用のモータ７の駆
動により、駆動輪３を介して巻取り用円盤１を駆
動回転させ、巻取り用円盤１の回転にて、中心軸
４を回転させ、トラバーサ駆動軸２３、中間伝動
軸２５，２８、ギヤボツクス３０、トラバーサ移
動チエーン３などを介して、トラバーサ５の往動
を行う。一方、紐状体ａの供給も行なうことがで
きるモータ７の駆動により、中間伝動軸１５，５
０，５４、トラバーサ保持軸３８などを介して、
トラバーサ５と同位置にあるコンベア４７を駆動
し、紐状体ａを受皿７０上に供給しながら、第５
図のように、紐状体ａを渦巻状に巻取るのであ
る。かかる場合、駆動輪３の周速と、コンベア４
７の供給速度とが等しくなるように調整してあ
る。そして、定尺巻取終了後、エアシリンダ６６
を伸長させて、巻取り用円盤１を持上げ、駆動輪
３との縁を切ると同時にカツター用エアシリンダ
ー６４が作動して、ホースカツター６３でホース
状の紐状体ａを切断する。次にシリンダー４９が
伸長して、コンベア４７を上昇させ、コンベア４
７を逃がす。そして昇降シリンダー８５が伸長し
て、支持台７を持上げ、受皿交換用のモータ８１
が駆動して、ゼネバギヤ７７、ドライバーピン８
０を介して受皿交換軸７２を120゜回転させて、巻
取り終了した受皿７０を新しい受皿７０と交換す
る。そののち、受皿交換軸７２の内軸７４を下げ
て、新しい受皿７０を皿受回転テーブル２２上に
載せる。すると、モータ７が駆動し、巻取り作業
を再び開始するのである。

〔考案の効果〕

以上要するに本考案は、回転自在に配設した巻
取り用円盤の下面側に巻取り用円盤の半径方向に
長手方向を向けて回転駆動軸を配設し、回転駆動
軸の長手方向にスライド自在で且つ回転駆動軸と
一体に回転する駆動輪の外周面を巻取り用円盤の
下面に転接せしめ、駆動輪にて回転駆動される巻
取り用円盤の角速度に同調して駆動輪が回転駆動
軸の長手方向に移動するように巻取り用円盤の中
心軸と駆動輪とを連動せしめ、駆動輪の回転駆動
軸の長手方向に移動する移動と同調して巻取り用
円盤の半径方向に移動する長尺物案内用のトラバ
ーサを巻取り用円盤の上方に配置してあるので、
巻取り用円盤のトラバーサの先端に対応する部分
が常に定速になるように駆動されると共にトラバ
ーサの先端が巻取り用円盤の角速度に比例して巻
取り用円盤の半径方向に移動するものであつて、
一定速度で供給される長尺物を巻取り用円盤上に
一定の巻取り速度で渦巻状に巻取ることができる
ものであり、一定速度で供給される長尺物を自動
的に巻取ることができて省力化が計れるものであ
る。そのうえ殊に本考案にあつては、駆動輪の駆
動系と紐状体の供給装置の駆動系とを無段変速装
置にて連動連結し、無段変速装置を人為的に操作
するための操作ハンドルを設け、駆動輪側の駆動
系の回転軸の回転速度を検出して表示する表示部
を設け、供給装置側の駆動系の回転軸の回転速度
を検出して表示する表示部を設け、これら両表示
部を近接配置してあるから、操作ハンドルのハン
ドル操作によつて駆動輪側の速度、つまり巻取り
速度に対して供給装置側の速度、つまり供給速度
を設定変更するに当つて、両方の速度表示を見な
がら行なうことができ、したがつて紐状体を供給
する以前に巻取り速度と供給速度とを所望通りに
設定変更することができ、又、巻取り作業中に
も、誰でもが簡単容易にミスなく設定変更するこ
とができるという利点がある。しかも速度表示付
である故、紐状体を押出成形する押出機の押出速
度にも容易に一致させることもでき、一層巻取り
を好適に行なうことができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の平面図、第２図は
同上の正面図、第３図は同上の側面図、第４図は
同上のゼネバ装置の平面図、第５図は同上の巻取
られた紐状体の平面図、第６図は同上の表示部を
組込んだ操作盤の正面図であり、１は巻取り用円
盤、２は回転駆動軸、３は駆動輪、４は中心軸、
５はトラバーサ、６は供給装置、１５は駆動輪側
の駆動系の回転軸、５０は供給装置側の駆動系の
回転軸、５３は操作ハンドル、８６は無段変速装
置、８７，８８は表示部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転自在に配設した巻取り用円盤の下面側に巻
   取り用円盤の半径方向に長手方向を向けて回転駆
   動軸を配設し、回転駆動軸の長手方向にスライド
   自在で且つ回転駆動軸と一体に回転する駆動輪の
   外周面を巻取り用円盤の下面に転接せしめ、駆動
   輪にて回転駆動される巻取り用円盤の角速度に同
   調して駆動輪が回転駆動軸の長手方向に移動する
   ように巻取り用円盤の中心軸と駆動輪とを連動せ
   しめ、駆動輪の回転駆動軸の長手方向に移動する
   移動と同調して巻取り用円盤の半径方向に移動す
   る長尺物案内用のトラバーサを巻取り用円盤の上
   方に配置し、紐状体を一定速度で供給することが
   できる供給装置をトラバーサに設けた紐状体の巻
   取り装置であつて、上記駆動輪の駆動系と紐状体
   の供給装置の駆動系とを無段変速装置にて連動連
   結し、無段変速装置を人為的に操作するための操
   作ハンドルを設け、駆動輪側の駆動系の回転軸の
   回転速度を検出して表示する表示部を設け、供給
   装置側の駆動系の回転軸の回転速度を検出して表
   示する表示部を設け、これら両表示部を近接配置
   して成る紐状体の巻取り装置。