JPH01263256A

JPH01263256A - アルミニウムめっき鋼板

Info

Publication number: JPH01263256A
Application number: JP9176788A
Authority: JP
Inventors: Minoru Komeno; 米野　實; Hideo Koyahara; 小屋原　英雄
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1988-04-15
Filing date: 1988-04-15
Publication date: 1989-10-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、めっき面を陽極電解酸化処理して多孔性アル
マイト皮膜を形成するのに適した、アルミニウムめっき
鋼板に関する。

多孔性アルマイト皮膜とは、アルミニウムめつき鋼板を
陽極電解酸化処理することにより、めっき表面から鋼板
の方向へ直径数十オングストロームから数百オングスト
ロームの微細孔が垂直に無数形成された皮膜をいう。そ
して、この微細孔がどの様な働きをするかを次に説明す
る。

多孔性アルマイト皮膜の微細孔中にＣｒ、　Ｆｅ、Ｃ０
１Ｎ１、Ｓｎ、Ｃｕ、　Ｚｎなどのうちの１つまたは２
つ以」二の金属元素を電解析出させて、金属固有の種々
な色彩に着色することができる。また、同様の微細孔中
に染料を封入して着色することもできる。この着色され
たアルマイト皮膜は最後に封孔して使用され、耐食性が
極めて良いことがわかっている。

従来の技術従来まで、アルミニウムめっき鋼板は自動車、建材、家
電、容器類などの用途に裸のままで使用するか、あるい
は耐食性が要求される場合には外面塗装して使用されて
いた。しかし、アルミニウムめっき鋼板の塗装に対して
は燐酸亜鉛処理、クロメート処理などの前処理を施す必
要があり、且つ、塗料の密着性は必ずしも充分ではなく
、使用中に塗膜の剥離が起こることも懸念される。

一方、微細孔への金属析出や塗装によらない着色方法と
しては、酸化月々形成によるものがあり、着色の種類が
限られる他、いわゆる干渉色であり外観が異なる。

また、アルミニウムめっき鋼板はめっき層の銅食性、加
工性を考慮して種々の工夫がなされている。

従来までのアルミニウムめっき鋼板は、耐食性が要求さ
れる場合には塗装が施されて使用され、このような微細
孔を利用した着色によって耐食性向上をはかることはな
かったので、微細孔の出来易さ、着色のし易さを考慮し
ないで製造されていた。

すなわち、純粋なＭｔ−鋼板に溶融めっきすると耐食性
の良いアルミニウムめっき鋼板（例えば、特公昭５２−
３３５７９号に引用記載している、純アルミニウム浴で
めっきされたタイプＩＩのごとく）が得られることは古
くから公知であり、めっきと地鉄との界面にＡ’１−Ｆ
ｅ合金層が生成して製品の加工性を低下させることも知
られている。

一方、Ｓｉを含むＡ１合金を使用して溶融めっきすると
加工性・＃熱性の良いアルミニウムめっき鋼板（例えば
、特公昭５７−３２７１４号に引用記載している、シリ
コンを６〜１２重量％添加したアルミニウム浴でめっき
されたごとく）が得られることが一般的に知られている
。これはＭ合金めっきと地鉄との界面に生成するＡＱ−
Ｓｉ−Ｆｅ合金層の厚みが薄い（２〜３ｐｍ）ので、加
工性、耐熱性に優れていると説明され、現在、製造・眼
光されているのは殆どがこの種の製品といってよい。

発明が解決しようとする課題しかし、めっきＡ２合金に重量比でＳｉが６〜１２％入
っている従来までのアルミニウムめっき鋼板を用いて、
多孔性アルマイト皮膜を作ろうとしても処理が難しいこ
とがわかった。多孔性アルマイト処理性の良し悪しが着
色性能を決定するので、アルマイト処理性の改善が要望
された。

一方、アルミニウムのアルマイト皮膜には、ボア型と、
バリア型の二種類がある。ボア型の皮膜は本発明の目的
にかなうが、バリア型の皮膜は粉になり易く適さない。

Ａ１合金の多孔性アルマイト処理性は、合金の成分ｍ成
と結晶の異方性に依存する事がわかり、皮膜生成がし易
いアルミニウムめっき鋼板の製造が望まれるに至った。

課題を解決するための手段本発明はこれらの問題点を解決するために、従来のアル
ミニウムめっき鋼板にかわって、以下のような二通りの
アルミニウムめっき鋼板を案出した。

■単層めっきによる、アルミニウムめっき鋼板の場合、重量比でＭｇ　０．４５〜４．７％、Ｓｉ　０．０１〜
５．０％、不純物としてＦｅ、　Ｃｕがそれぞれ０．０
５％以下、残部がＡｌの合金を鋼板に溶融めっきする。

多孔性アルマイト皮膜を生成させるには、めっきアルミ
ニウムのＳｉ含有量がなるべく少ない方が良く、Ｓｉが
多くなると陽極電解時に蚊の溶解が促進されてボアを生
成し難い、しかし、反面アルミニウムめっき鋼板の加工
性を維持するには、めっきと地鉄との界面に生成するＡ
Ｑ−Ｆｅ合金層を抑制する必要があり、重量比で５％程
度を上限とするＳｉ添加が必要になってくる。

Ｓｉ添加量に応じて、下地鉄との界面のＡ１−Ｆｅ合金
層抑制効果が得られる。Ｓｉが０．０１％未満では合金
層が発達し加工性が不良になり、また、Ｓｉが５．０％
を越えると良好な多孔性アルマイト皮膜ができない、従
って、その範囲は重量比で０．０１〜５．０％が適当で
ある。

Ｍｇの添加効果としては、そのボアの方向をめっきＭか
ら地鉄の方向へ垂直に揃え、酸化皮膜の成長を促進する
作用がある。この系の合金は疲労強度が高く、更に、塩
素イオンの多い環境に於ける耐食性が特に優れている。

　Ｎｇが０．４５％未満では耐食性が劣り、４．７％を
越えると粒界腐食が起こり易くなり、強度が低下してめ
っきの割れを起こす。ｓｇ含有量は重量比で０１４５〜
４．７％の範囲が適当である。

不純物としてのＦｅ、Ｃｕはなるべく少ない方が耐食性
が良いが、高純度アルミニウム材料はコスト面からの制
約もあり、ｌ：比で０．０５％以下ならば特に問題はな
い。

■２層めっきによる、アルミニウムめっき鋼板の場合、屯に比でＳｉ　５〜１５％、残部がＡ発の合金を鋼板に
第１層溶融めっきを行なった後に、更に、重量比でＭｇ
　０．４５〜４．７％、不純物としてＳｉ　５．０％以
下、Ｆｅ、　Ｃｕがそれぞれ０．０５％以下、残部がＡ
２の合金を第２層溶融めっきする。

この場合、第１層めっきにはＳｉが充分に添加されてい
るので、地鉄との界面に生成するＡ１−３ｉ−Ｆｅ合金
層のバリアが効果的に働き、合金層は少なく２〜３ｐｍ
程度であるので加工性に寄与する。

第１層めっきのＳｉ量が５％未満では加工性を１層めっ
きの場合より良くする目的が達成できず、１５％を越え
るとめっき層が硬くなり加工性がかえって悪くなるので
、５〜１５％とした。

第２層めっきの効果は前に述べたような理由によって、
多孔性アルマイト皮膜を生成し易いような表面部をつか
さどる。Ｍｇの量は０．４５％未満では塩素イオン環境
の耐食性が劣り、４．７％を越えるとめっきの粒界腐食
割れを起こす、　Ｍｇ含有量は重量比で０．４５〜４．
７％が適正範囲である。

Ｓｉは良好な多孔性アルマイト皮膜を得るには少ない方
が望ましいが、第１層めっきからの溶は込み、第２層め
っきポットへの混入が避けられないので、不純物として
重量比で５．０％以下ならば許容される。

作用両者いずれも、最表面のめっきは、Ｍ合金中のＦｅ、　
Ｃｕ、Ｍｇ、　Ｓｉ組成を制御することによって、多孔
性アルマイト処理性が向上する。下層のめっきはＳｌの
添加効果により、地鉄との界面に生成する薄いＡＱ−Ｓ
ｉ−Ｆｅ合金バリアがＡｌ−Ｆｅ合金層抑制に働き、加
工性が優れためっき構成になっているのが大きな特徴で
ある。

単層めっきの製造コストは低いが、多孔性アルマイト処
理性と加工性の両方を多少犠牲にしている。それに対し
て、２層めっきは製造コストは高イカ、多孔性アルマイ
ト処理性と加工性の両方とも優れた製品ができる。

実施例次に本発明実施例を表１に示した。

アルマイト処理性：　ＪＩＳ−Ｈ−９５００（アルミニ
ウム及びアルミニウム合金の硫酸陽極酸化処理技術基準
）、およびＪＩＳｉ−Ｈ−９５０１（アルミニウム及び
アルミニウム合金のしゅう酸陽極醜化処理技術基準）に
準じてアルマイト処理を行なった。

エリクセン加工性：　ＪＩＳ−Ｚ−２２４７、エリクセ
ン試験Ｂ方法に準じて行なった。

（以下余白）表１発明の効果本発明は、従来の塗装や干渉膜形成による着色とは全く
異なる、新たな着色方法を提供するものであり、耐久性
、遜色性、色の種類など、従来技術では全く得られない
、新しい着色アルミニウムめっき鋼板を可能にする、ア
ルミニウムめっき鋼板を提供するものである。

すなわち、アルミニウムめっき層をアルマイト処理する
ことによって、その表層を多孔性アルマイト層とし、か
つその微細孔の中に種々の金属の電解析出、染料の封入
によって、着色することを目的とし、それに適した多孔
性アルマイト層の生成が容易なアルミニウム層を最表層
に有する、アルミニウムめっき鋼板を提供するものであ
る。

本発明によりＭ合金めっき鋼板の表層に多孔性アルマイ
ト処理が可能になり、このアルミニウムめっき鋼板を利
用することにより、自動車、建材、家電、容器類など、
耐食性に優れ、多彩な色合いを持つ、高性能で多機能な
新しい資材を提供することができるので、効果は大きい
。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）重量比でＭｇ０．４５〜４．７％、Ｓｉ０．０１
〜５．０％、不純物としてＦｅ、Ｃｕがそれぞれ０．０
５％以下、残部がＡｌの合金を鋼板に溶融めっきしたア
ルミニウムめっき鋼板。
（２）重量比でＳｉ５〜１５％、残部がＡｌの合金を鋼
板に第１層溶融めっきを行なった後に、重量比でＭｇ０
．４５〜４．７％、不純物としてＳｉ５．０％以下、Ｆ
ｅ、Ｃｕがそれぞれ０．０５％以下、残部がＡｌの合金
を第２層溶融めっきしたアルミニウムめっき鋼板。