JPH0125923B2 - - Google Patents

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JPH0125923B2
JPH0125923B2 JP19178983A JP19178983A JPH0125923B2 JP H0125923 B2 JPH0125923 B2 JP H0125923B2 JP 19178983 A JP19178983 A JP 19178983A JP 19178983 A JP19178983 A JP 19178983A JP H0125923 B2 JPH0125923 B2 JP H0125923B2
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JP
Japan
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heat
resistant
solid lubricant
sliding
sheet material
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JP19178983A
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JPS6084477A (ja
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Kikuo Sumyoshi
Eiji Sato
Masamitsu Kojima
Masayoshi Izumi
Kingo Myasaka
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Oiles Industry Co Ltd
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Oiles Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6084477A publication Critical patent/JPS6084477A/ja
Publication of JPH0125923B2 publication Critical patent/JPH0125923B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/26Sealings between relatively-moving surfaces with stuffing-boxes for rigid sealing rings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、耐熱性を有するしゆう動部材及びそ
の製造方法に関するものである。 ここで、本発明において取扱われる「耐熱性を
有するしゆう動部材」とは、一般に使用される潤
滑油の適用が困難な温度の下においても、低い摩
擦係数をもつて荷重を支えることができる他、こ
れらの機能に加えて、密封機能をも具有している
部材、例えば、軸受ブシユ、ワツシヤ、滑り板、
接触型パツキンなどのシールなどを指すものであ
る。 従来、この種のしゆう動部材としては、固体潤
滑剤ペレツトを埋設したステンレスや銅合金から
成る金属材料、サーメツトなどの複合材料、ある
いは、四ふつ化エチレン樹脂(PTFE)や、ポリ
イミド樹脂などの耐熱プラスチツク材料などから
成るものが知られている。 しかしながら、これらの材料は、いずれも耐熱
性には優れているが、乾燥摩擦条件の下において
は、摩擦や摩耗に問題があつたり、機械的強度、
特に、耐衝撃性に難点があつたり、また、相手材
とのなじみ性が必ずしも良好でなかつたり、微小
滑りに対しては、その機能を十分に発揮し得ない
などの問題があつた。 このような問題を解決するために、例えば、米
国特許第1137373号明細書や、特公昭44−23966号
公報に開示されているように、黒鉛を特殊処理し
て得られる膨張黒鉛を補強材と共に造形すること
によつてしゆう動部材を製造することが開発され
ているが、このしゆう動部材は、耐熱性を有し、
相手材とのなじみ性にも優れ、普通の黒鉛に比較
して衝撃強度も著しく改善されてはいるが、摩擦
係数は普通の黒鉛に比較してむしろやや高く、加
えて、乾燥摩擦におけるしゆう動時に往々にして
異常摩擦音を発生するという欠点がある。 その他、雲母や石綿などの耐熱材料を、同様に
補強材と共に造形して得られるしゆう動部材も知
られているが、これらについても、同様の問題が
ある。 これは、これらの耐熱材料の静止摩擦係数と、
動摩擦係数との間の差が大きいこと、及びこのよ
うな材料から成るしゆう動部材が、若干柔軟性を
有していることなどにその原因があるものと考え
られ、更に、しゆう動系を構成する各部材の形状
及び材料の固有振動も影響を与えているものと考
えられる。 上述した問題の解決を計るために、本出願人
は、既に、特願昭56−120701号(特開昭58−
246208号)(以下「従来技術」という)及び特願
昭57−140987号(以下「先行技術」という)とし
て、耐熱性を有するしゆう動部材の発明を提案し
ている。 ここで、上記従来技術及び先行技術を簡単に説
明すると、次ぎのとおりである。 すなわち、従来技術は、膨張黒鉛、雲母、石綿
などの1種又は2種以上を混合した耐野材料を金
属繊維、金属細線又はこれらを織り、あるいは、
編むことによつて得られる網から成る補強材と一
緒に造形して得られるしゆう動体母材の表面に、
四ふつ化エチレン樹脂あるいは四ふつ化エチレン
と六ふつ化プロピレンとの共重合体から成る潤滑
組成物を被着させたしゆう動部材である。 また、先行技術は、膨張黒鉛、雲母、石綿から
成る耐熱材料の群の内、いずれか1種又はこれら
の2種以上を組合わせて成るシート材を、ステン
レスの網から成る補強材と一体となるように造形
して得られる母材の表面に、アスベスト、炭素
(膨張黒鉛を除く)、ガラスのいずれか1種又は2
種以上の繊維をもつて構成された耐熱シートに粉
末状の固体潤滑剤組成物を被着したものを銅合金
細線の網に重ね合わせて補強して成るしゆう動面
層が一体に結合されてなることを特徴とするしゆ
う動部材である。 しかしながら、上記従来技術においては、しゆ
う動体母材の表面に被着された潤滑組成物が、相
手材との摩擦摺動、特に、摩擦初期の段階で低摩
擦性を発揮し、しゆう動摩擦抵抗が小さく、異常
摩擦音の発生がない、極めて良好な性能を示した
が、高温時において、潤滑組成物の軟化流動が起
こり、表面から脱落してしゆう動体母材の耐熱材
料との摩擦に移行し、異常摩擦音の発生を引き起
こすという問題が見い出された。 また、先行技術においては、実施の結果、しゆ
う動面層は、相手材との摩擦しゆう動において異
常摩擦音の発生が少なく、耐摩耗性が良好である
という性能を示したが、摩擦初期の段階、換言す
れば、しゆう動面層の固体潤滑剤組成物が相手材
の表面に固体潤滑被膜として形成されるまでの段
階で、しゆう動摩擦抵抗(摩擦係数)が高く、こ
れに起因する異常摩擦音の発生も起こることなど
の問題が新たに見い出された。 ところで、上述した先行技術の問題点の内で、
摩擦初期でのしゆう動摩擦抵抗及び異常摩擦音の
発生に対しては、固体潤滑剤組成物の内の四ふつ
化エチレン樹脂(PTFE)の配合量を高め、しゆ
う動面層表面に露出する割合を高めることによつ
て、その低減を図ることはできる。 しかしながら、このPTFEの多量の配合は、
PTFEが他の固体潤滑剤粒子の結合界面に介在
し、固体潤滑剤同志の結合を阻害する原因とな
る。このことは、特に、高温領域において、
PTFEの熱膨張や、軟化に起因するいくつかの問
題点を生じさせる。 すなわち、高温領域において、固体潤滑剤粒子
の界面に介在するPTFEの熱膨張や、軟化により
固体潤滑剤同志の結合力が弱められ、しゆう動面
層に膨れを生じ、しゆう動面層の強度を著しく低
下させること、上記と相待つて、摩擦しゆう動時
にPTFEの軟化流動が固体潤滑剤組成物を伴つて
起こり、しゆう動面層が母材表面から脱落し、前
記の従来技術と同様、母材の耐熱材料(膨張黒鉛
など)と相手材との摩擦しゆう動に移行し、異常
摩擦音の発生を引き起こすことなどの問題であ
る。 本発明は、上記の先行技術を改良し、先行技術
における固体潤滑剤組成物の優れたしゆう動特性
はそのまま生かし、特に、摩擦初期における問題
点をPTFEの具有する低摩擦性などの特性を有効
に利用することによつて解決することができる耐
熱性を有するしゆう動部材及びその製造方法を得
ることを、目的とするものである。 この目的を達成するために、本発明は、膨張黒
鉛、雲母、石綿などから成る耐熱材料の群の内、
いずれか1種又は2種以上を組合わせて成るもの
を、ステンレスの細線から成る金網から構成され
た補強材と一体となるように造形して得られる母
材表面に、アスベスト、炭素(膨張黒鉛を除く)、
ガラスなどの内のいずれか1種又は2種以上の繊
維をもつて構成された耐熱シート材料と、耐熱シ
ート材料の表面に被着された固体潤滑剤層とから
成る複層部材を、金属細線と、ふつ素樹脂糸とを
共織り又は共編みして形成した合成網に重ね合わ
せて補強して成るしゆう動面層を一体に結合さ
せ、しゆう動面が変形して絡み合つた網を構成す
る金属細線及びふつ素樹脂糸と、網目及び細線間
に充てん保持された固体潤滑剤とから成る平滑な
面に形成されて成る耐熱性を有するしゆう動部材
を特徴とするものである。 このように、本発明によるしゆう動部材は、耐
熱材料と、ステンレス金網から成る補強材とが一
体となつた母材の表面に、金属細線と、ふつ素樹
脂糸とを共織り又は共編みして形成した網によつ
て補強された耐熱シート材料及び固体潤滑剤層か
ら成る複層部材が、母材と一体に結合されている
ことが、特徴となつているものである。 すなわち、膨張黒鉛などの耐熱材料が、補強材
としてのステンレス細線から成る金網の網目や、
それを構成している細線の間のすきまに一様に充
てんされ、補強材はそれ自体圧縮されて変形し、
相互に絡み合つた状態になつているが、この母材
の表面に配置されている金属細線及びふつ素樹脂
糸からなる網によつて補強されている固体潤滑剤
も、全く同様に、網の網目や、それを構成してい
る金属細線及び糸の間のすきまに一様に充てんさ
れ、この網から成る補強材は、変形して網同志が
互いに絡み合つているばかりではなく、母材のス
テンレス金網から成る補強材とも絡み合い、母材
及びしゆう動面層は、一体に結合されているもの
である。 このように、母材と一体に結合されたしゆう動
面層の表面は、一定の割合で網を構成する金属細
線及びふつ素樹脂糸と、この網によつて補強され
た固体潤滑剤とが混在する構成であるため、しゆ
う動部材の摩擦初期にはふつ素樹脂の低摩擦性が
発揮され、相手材とのしゆう動摩擦抵抗が著しく
低減されると共に異常摩擦音の発生はなくなり、
また、しゆう動時に形成される固体潤滑被膜の被
膜形成能に優れ(すなわち、被膜破断時における
被膜の自己補修機能にすぐれていること)、また、
微小滑りや、微小角揺動をする用途に好適である
という効果をもたらす。 次ぎに、上述の構成から成り立つている本発明
のしゆう動部材の製造方法は、次ぎのような工程
(イ)〜(ホ)から成り立つていることが特徴となつてい
る。 すなわち、 (イ) 膨張黒鉛シートなどのシート状の耐熱シート
材料の1枚と補強材としてのステンレス細線か
ら成る金網とを重ね合わせ、これらをうず巻き
状に巻回したり、あるいは、金網を袋編みから
成るものとし、耐熱材料シートをこの袋状金網
を偏平に押しつぶして帯状としたその中にそう
入し、これらを一諸にうず巻き状に巻回し、筒
状母材とする。 (ロ) 耐熱材料シートを別途に用意し、このシート
の一方の表面にアスベストなどの繊維をもつて
構成された耐熱シート材料をはり付けたのち、
耐熱シート材料の表面に粉末状の固体潤滑剤を
被着して固体潤滑剤層を形成した複層部材とす
る。 (ハ) 複層部材を、金属細線と、ふつ素樹脂糸とを
共織り又は共編みして形成した合成網に重ねる
か、あるいは、この合成網を袋網みから成るも
のとし、この袋状合成網を偏平状に押しつぶし
て帯状とし、その中にそう入してしゆう動面層
形成部材を作る。 (ニ) 工程(イ)によつて得られる筒状母材の表面に、
工程(ハ)によつて得られるしゆう動面形成部材を
固体潤滑剤層が表面に現われるように巻回して
組立体を作る。 (ホ) この組立体を筒状母材の軸方向から圧縮し、
網を変形させて層間の網に絡み合いを生じさせ
ることによつてしゆう動部材を得る。 なお、以上に述べた耐熱材料と、補強材とから
成る材料構成及び成形技術は、特開昭54−76759
号公報や、特開昭56−124766号公報に開示されて
いる技術を利用するものである。 以下、本発明を添付図面の第1図〜第12図に
基づいて詳細に説明する。 本発明によるしゆう動部材は、前記のように、
工程(イ)〜(ホ)を経て製造されるが、まず、各工程を
順次詳細に説明する。 (イ) 膨張黒鉛などから成る耐熱材料を、ステンレ
ス細線から成る金網から構成された補強材に重
ね合わせ、これらを一体となるように巻回して
成る筒状母材を得る工程 第1図は、この工程の第一として、耐熱材料
としてのシート状の膨張黒鉛1と、補強材とし
てのステンレス細線から成る金網2とを重ね合
わせた状態を斜視図で示すものである。また、
第2図は、工程の第二として、工程の第一によ
つて得られた第1図の状態のものを、耐熱材料
1を内側にしてうず巻き状に巻回して得た筒状
母材3を示すものである。 第3図は、第1図及び第2図に示した工程の
変形として、袋編みしたステンレス金網2′の
外周に、シート状の膨張黒鉛1を巻いて(ほぼ
一重)覆い、これを一端から軸線方向に巻き返
しているところを示すもので、第4図は、巻き
上がつた筒状母材3′を示すものである。この
第3図に示す巻き方を採用すると、得られた筒
状母材3′は、その内外周共に金網2′が位置し
ているものとなる。 これに対し、第1図に示した巻き方を採用す
ると、第2図に示すように、筒状母材3の内周
に耐熱材料1が、また、外周に金網2が、それ
ぞれ位置している。ただし、第1図のものを、
耐熱材料1を外側にして巻けば、内周に金網2
が、外周に耐熱材料1がそれぞれ位置している
ものが得られるようになる。また、第1図に示
す重ね合わせて成るものにおいて、金網2の長
手方向(巻回する方向)の長さよりも一巻き分
ほど長いシート状耐熱材料1を使うと、内外周
に共に耐熱材料が位置する筒状母材を得ること
もできる。 次ぎに、第5図は、第3図に示した袋編みし
た金網2′を径方向につぶして帯状としたもの
の内部に、シート状の耐熱材料1をそう入して
成る母材の他の態様を示すものである。この場
合、この帯状金網2′の長さと、シート状耐熱
材料1の長さとが同じであると、これを巻回し
て得られる筒状母材は、内外周共に金網が位置
している態様のものが得られる。 次ぎに、この工程において使用される主要材
料のそれぞれについて、やや詳細に説明する。 この工程で、筒状母材3,3′を構成するシ
ート状耐熱材料は、膨張黒鉛、雲母、石綿の群
の内、いずれか1種又はこれらの2種以上を組
合わせて成るものである。 膨張黒鉛は、特公昭44−23966号公報に開示
されている米国ユニオンカーバイド社製の膨張
黒鉛粉末及びこの粉末から製造されたシートが
有効に使用される。 雲母は、天然若しくは人工雲母粉末、又は、
これらの粉末をシリコン樹脂によつて接合した
マイカペーパーが好適である。 石綿は、クリソタイル又はアモサイト系の繊
維粉末又はこれらの粉末から成るアスベストペ
ーパーあるいはシートなどが有効に使用され
る。 また、補強材としての金網2を形成するステ
ンレスは、オーステナイト系のSUS304、
SUS316、フエライト系のSUS430などの細線
を織つたり、編んだりして得られる金網、特
に、編組金網が最も好ましい。 この細線の線径は、0.1〜0.5mm、網目は、3
〜6mmのものが最も好ましいものとして例示す
ることができる。 (ロ) 耐熱材料のシート材を別途に用意し、このシ
ート材の一方の表面に、アスベストなどの繊維
をもつて構成された耐熱シート材料をはり付け
たのち、この耐熱シート材料の表面に粉末状の
固体潤滑剤を被着して固体潤滑剤層を形成した
複層部材を得る工程 第6図は、耐熱材料のシート材4と、シート
材4の一方の表面のはり付けられた耐熱シート
材料5と、シート材料5の表面に被着された固
体潤滑剤層6とから成る複層部材7を示す図で
あり、第7図はその断面を拡大して示す図であ
る。 次ぎに、この工程において使用される主要材
料のそれぞれについて、やや詳細に説明する。 この工程で、耐熱材料のシート材4は、前述
した膨張黒鉛、雲母、石綿の群の内、いずれか
1種又はこれらの2種以上を組合わせたものが
使用される。 耐熱シート材料5は、アスベスト、炭素(膨
張黒鉛を除く)、ガラス(チタン酸カリ、アル
ミナ、シリカ、ソーダガラス等)の1種又は2
種以上の繊維から成るペーパー、不織布あるい
は織布が適している。そして、その厚さがおお
むね0.05〜1.0mm、特に好ましくは、0.2〜0.6mm
のものである。 固体潤滑剤層6は、 (i) 金属硫化物:MoS2、WS2、Sb2S3、PbS、
FeS (ii) 黒鉛(りん片状黒鉛など。ただし、膨張黒
鉛を除く)、BN (iii) 銅又は銅合金:Cu、AlCu−4Fe−5Mn、
黄銅、青銅 (iv) 金属ふつ化物:CaF2、BaF2、LiF の各群の内、(i)、(ii)、(i)と(ii)、(i)と(ii)と(ii
i)、
(i)と(ii)と(iii)と(iv)、(i)と(iii)、(ii)と(iii)、(
ii)と(iii)と
(iv)、(ii)と(iv)のいずれかの組合わせから成るもの
で、特に好ましい実施例を第1表に示す。
【表】
【表】 数値は、重量%を示すものである。
これらの各群に示された粉末は、おおむね
100メツシユよりも細い微粉末の形で用いられ
る。 これらの各組合わせの内で、(ii)群を使用する
場合は、これに加えて(iv)群の併用が有効であ
る。 また、(iv)群に示すものは、このもの自体はそ
れ程低摩擦物質ではないが、(ii)群に示すものと
組合わせて使用することにより、高温における
酸化消耗を防ぎ、潤滑性保持に貢献する。 (iii)群に示す銅及び銅合金粉末は、このもの自
体は固体潤滑剤とはいえないが、他の群の固体
潤滑剤と混用することによつて、表面の見掛け
硬度を高め、摩擦面への固体潤滑剤の供給を調
整し、静摩擦係数と動摩擦係数との間の差を狭
める働きがあり、異常摩擦音の発生防止に貢献
する。 そして、上述した耐熱シート材料5の両表面
には接着剤が薄く塗布され、また、耐熱シート
材料5は、一方の表面が耐熱材料のシート材4
の上にはり付けられると共に他方の面には上記
所望の組成の固体潤滑剤粉末が散布供給されて
固体潤滑剤層6が形成され、次いで、接着剤を
固化させることによつて、耐熱材料のシート材
4と、耐熱シート材料5と、固体潤滑剤層6と
が一体化された複層部材が形成される。 なお、ここで使用される接着剤は、数百度C
のような高温度にも耐えうるものである必要は
ない。すなわち、接着剤としては、しゆう動部
材を製造する段階、あるいは、しゆう動部材を
検査したり、包装したり、輸送したり、組付け
たりする通常の取扱いにおいて、被着された固
体潤滑剤層6がはく離したり、脱落したりする
ことがなく、また、使用時に荷重や滑りによつ
て母材表面から容易にはがれることのない程度
の接着強度を有していれば十分である。 なお、この場合に使用される接着剤として
は、エポキシ樹脂、フエノール樹脂、ポリイミ
ド樹脂(ポリアミド・イミド樹脂を含む)、ポ
リビニルアルコール樹脂などの他、コーンシロ
ツプ、アラビアゴム、にかわ、アルギン酸塩な
ども使用することができる。 あるいは、これら接着剤を塗布した耐熱シー
ト材料5の上に固体潤滑剤6の粉末を散布する
代わりに、固体潤滑剤粉末に接着剤を混ぜたも
のを用いても良く、あるいは、潤滑剤粉末と接
着剤と溶剤とを混合し、スラリー状、ペースト
としたものを、耐熱シート材料5の上に薄く塗
布しても良い。 また、粉末状の固体潤滑剤を適宜の分散媒に
分散させたものを用い、これを耐熱シート材料
5の上に塗布、若しくは、塗布後加圧し、耐熱
シート材料5のすきま内に充てんさせると同時
に耐熱シート材料5の表面に薄層として被着さ
せるなどの方法も好ましいものである。ただ
し、この方法は、固体潤滑剤粒子が、例えば、
10-1μのオーダ程度に十分細かく、しかも、粒
子同志が上述した塗布含浸工程を経たのち、相
互に凝結しやすい性質を有している場合に、特
に、有効であるものである。 (ハ) 上記(ロ)の工程を経て得られた複層部材を、補
強材としての金属細線とふつ素樹脂糸とから成
る合成網に重ね合わせ、しゆう動面形成部材を
得る工程 第8図は、金属細線8cと、ふつ素樹脂糸9
cとを一組として袋状に編み上げた合成網を径
方向に押しつぶして得た帯状合成網10′の内
部に、複層部材7をそう入して形成したしゆう
動面形成部材11を示すものである。 また、第9図は、これをうず巻き状に巻回
し、筒状母材に組合わせる場合に便利であるよ
うに、筒状体としたしゆう動面形成部材11′
を、斜視図によつて示すものである。 この筒状体のしゆう動面形成部材11′は、
巻き始め及び巻き終りの端部がやや重り合う程
度の一重巻きが普通であるが、場合によつて
は、二重以上に巻いて筒状体としても良い。 ここで、本工程において使用される諸種の材
料のそれぞれなどについて、やや詳細に説明す
る。 この工程で、補強材としての金属細線と、ふ
つ素樹脂糸とから成る合成網10′は、次ぎの
構成から成る。 金属細線は、目的、用途に応じて最適のもの
が選択されるが、特に、鉄系金属細線としてス
テンレス鋼線が、また銅合金系金属細線として
黄銅、洋白、ベリリウム青銅、リン青銅、白銅
などから成る細線が、それぞれ使用され、その
他、アルミニウム合金細線も用いられる。 通常の用途には、銅合金細線が、また、高温
雰囲気や腐食性雰囲気の条件の下においては、
ステンレス鋼細線や白銅細線などが、更に、比
較的高速滑り条件の下においては、アルミニウ
ム合金細線などが、それぞれ奨用される。 これら金属細線の線径は、0.1〜0.5mm程度の
ものが網を形成させ、しゆう動部材に適用する
上で最も適している。すなわち、余り細過ぎる
と、網を作る際に製造上の困難さが増すばかり
ではなく、しゆう動部材のしゆう動面を弱く
し、反対に、余り太過ぎると、同様に網の製造
が困難となるばかりではなく、しゆう動面の平
滑性が損なわれるからである。 次ぎに、ふつ素樹脂糸は、四ふつ化エチレン
樹脂系や、四ふつ化エチレン・六ふつ化プロピ
レン共重合体から成る糸で、単糸でも、紡糸で
も良いが、上述した線径の金属細線との組合わ
せにおいては、おおむね200〜1200デニルの範
囲のものが好ましい。 また、この糸を金属細線と組合わせるには、
次ぎの二つの方法が考えられる。 A 織つた網とする方法(第10図参照) タテ線(タテ糸)として、金属細線8a
と、ふつ素樹脂糸9aとを1組としたものを
使用し、ヨコ線(ヨコ糸)として、同様に、
金属細線8bと、ふつ素樹脂糸9bとを1組
としたものを使用するが、両者をそれぞれタ
テ線及びヨコ線とし、別々に使用しても良
い。 B 編んだ網とする方法(第11図参照) 金属細線8cと、ふつ素樹脂糸9cとを一
組として袋状に編み上げる(図は、その展開
図を示している)。なお、編んだ網において
は、ふつ素樹脂糸9cは、編組機に金属細線
8cと同様の条件で供給しても引張りを受
け、金属細線8cの網目間に存在する態様と
なつている。 また、このような方法によつて作られた合成
網10,10′の網目の大きさとしては、通常、
3〜6mm程度が良いが、ここで、「網目」とは、
金属細線8a,8b,8c間の寸法を指すもの
とする。この場合、網目を余り大きくすると、
巻回して圧縮成形する際、圧縮比が大きくなつ
て金型キヤビテイを深くしなければならないな
どの不利が生じ、反対に、余り細かいと、圧縮
成形後の細線の絡み合いが不充分となり、成形
物に方向性を生じやすく、層割れなどの不都合
をきたす恐れがあるので良くない。 また、金属細線8a,8b,8cと、ふつ素
樹脂糸9a,9b,9cとの組合わせとして
は、金属細線1本に対して、ふつ素樹脂糸1
本、あるいは、前者1本に対して、後者2本を
用いるなど、種々の組合わせが可能である。 このようにして、金属細線と、ふつ素樹脂糸
とを共織り、又は、共編みして形成した合成網
10,10′によつて、前述した複層部材7を
補強して、しゆう動面層形成部材を形成する。 (ニ) 筒状母材へのしゆう動面層形成部材の巻回工
程 工程(イ)によつて得られた筒状母材3の外部、
又は、内部に、工程(ハ)によつて得られたしゆう
動面層形成部材11を巻き付けたり、又は、は
め込んだりした組立体を得る巻回工程として、
次ぎのような態様が考えられる。 すなわち、袋編みして形成した金属細線8
cとふつ素樹脂糸9cとから成る合成網を径方
向に押しつぶして得た帯状合成網10′の内部
に複層部材7をそう入し、複層部材7の固体潤
滑剤層6側を外側にして母材3に巻き付ける方
法、同様に、複層部材7をそう入した帯状合
成網10′をうず巻き状に巻回したものを母材
3にはめ込む方法、上記の方法による帯状
合成網10′の内部に複層部材7をそう入した
状態のもの、又は、複層部材7の上に網を載せ
たものをロールによつて加圧して、複層部材7
と合成網10′とを強く付着させて一体化した
ものを、固体潤滑剤層6が外側に位置するよう
に母材3に巻き付ける方法、単に、合成網1
0,10′の上に複層部材7を重ね合わせ、複
層部材7が外側に位置するようにして母材3に
巻き付ける方法などの種々の方法が採用され
る。 この複層部材7と合成網10,10′とをあ
らかじめ加圧して一体化させるという方法
は、加圧を施さないで適用する、の方法に
比較して、次の圧縮工程を経て得られるしゆう
動部材表面に現われる固体潤滑剤6と、合成網
10,10′とが一層均一であるという特長が
ある。 (ホ) 圧縮工程 工程(ニ)において、合成網10,10′と、網
10,10′によつて補強された複層部材7と
から成るしゆう動面層形成部材11とを、第2
図、又は、第4図などに示した筒状母材3、又
は、3′の回りに巻き付けたり、その中にはめ
込んだりしてなる組立体を、次ぎに、金型に入
れ、軸線方向に圧縮することによつて完成品と
する。 この場合における成形圧力は、1〜3t/cm2
することが好ましい。 第12図は、1例として、第2図に示した筒
状母材3の回りに、第11図に示すしゆう動面
層形成部材11′をはめることによつて作られ
た組立体を金型に入れ、軸線方向に圧縮するこ
とによつて得られたシールベアリングを斜視図
によつて示すもので、図中、1′は耐熱材料、
12は部分球面をなすしゆう動面である。しゆ
う動面12には、網10を構成する金属細線8
cと、ふつ素樹脂糸9cとが変形を受けて点在
して露出していると共に網目間に固体潤滑剤6
が露出している。 この圧縮工程を経て作られたしゆう動部材の
表面に表われる金属部分と、ふつ素樹脂部分
と、固体潤滑剤部分との面積割合は、金属部分
10〜30%、ふつ素樹脂部分10〜30%、固体潤滑
剤部分40〜80%の範囲である。 この面積割合は、 (1) 金属細線の線径 (2) 金属細線に対するふつ素樹脂糸の組合わせ
本数 (3) ふつ素樹脂糸のデニール数 (4) ふつ素樹脂糸の断面形状 (5) ふつ素樹脂糸が単糸であるか紡糸であるか
の相違 (6) 紡糸である場合には、そのフイラメント数
と、よりの強弱 (7) しゆう動部材の成形時の成形圧力 などによつて種々異なつて来る。 例えば、単糸と紡糸とにおいては、同じデニ
ール数の糸であつても、後者を用いた網を使用
して得たしゆう動部材の方が、ふつ素樹脂部分
の面積割合は大きくなる。 これは、圧縮成形の際に、紡糸に「ほぐれ」
を生ずるためであるが、「ほぐれ」が著しくな
ると、しゆう動面が毛羽立つたような状態とな
るので、注意を必要とする。 ふつ素樹脂部分の面積割合の変更要求に対し
ては、金属細線の線径及び成形圧力は一定とし
ておき、ふつ素樹脂糸のデニール数と、組合わ
せ本数とを変更することによつてこれに対処す
ることが、最も典型的であり、推奨される方法
である。 1例を挙げると、0.28mmの線径を有する金属
細線1本に対して、400デニールのPTFE単糸
2本を組合わせて3mm目に袋状に編んだ合成網
を径方向に押しつぶして形成した帯状合成網を
補強材とし、この合成網の中に、前述した複層
部材(耐熱材料シート:膨張黒鉛、耐熱シー
ト:カーボンペーパー、固体潤滑剤層:第1表
の(i)+(ii)+(iii)+(iv)から成る組合わせ)をそう入
し、これを筒状母材の回りに巻回して、これを
母材の軸線方向に2.5t/cm2の圧力で圧縮成形し
て得たしゆう動部材のしゆう動面における
PTFE部分の占める面積割合は、約25%であつ
た。 ここで、ふつ素樹脂糸の作用及び効果につい
て説明する。 ふつ素樹脂(特に、PTFE)は、摩擦係数が
極めて小さい物質であり、黒鉛や二硫化モリブ
デンなどと同様、固体潤滑剤としても使用され
ていることは、周知のとおりであるが、この他 (イ) 静摩擦係数と動摩擦係数との差がないこと (ロ) 他の多くのプラスチツク材料が示す「負性
抵抗」(摩擦速度の増加に対して、摩擦係数
の示す曲線が負こう配を示すこと)を示さ
ず、正こう配をとること などの挙動(特性ともいえる)をも示す。 この(イ)及び(ロ)の特性は、摩擦時に「ステイツ
ク・スリツプ」を生じさせないので、摩擦異音
を生じさせない。 そして、ふつ素樹脂をふつ素樹脂糸の形でし
ゆう動面に配したものは、ふつ素樹脂を粉末コ
ーチングとしてしゆう動面に配した場合(前記
の従来技術)に比較して、耐摩耗性に優れてい
る。 これは、糸の形での適用は、ふつ素樹脂分子
が配向しているために強度が強く、耐摩耗性に
好影響を与えるものである。 以上、(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)及び(ホ)の工程を経て
得ら
れたしゆう動部材のしゆう動面は、一定の割合で
合成網を構成する金属細線と、ふつ素樹脂糸と、
この合成網によつて補強された固体潤滑剤とが混
在しており、そのため、しゆう動部材の摩擦初期
には、ふつ素樹脂の低摩擦性が発揮され、相手材
とのしゆう動摩擦抵抗が著しく低減されると共に
異常摩擦音の発生はなくなる。また、しゆう動時
に形成される固体潤滑被膜の被膜形成能に優れ、
高温領域においても優れた摩擦摩耗特性が発揮さ
れるばかりではなく、異常摩擦音の発生もない。 この場合、しゆう動面に露出したふつ素樹脂糸
は、前述した従来技術のふつ素樹脂をしゆう動面
にコーチングによつて形成したもの、あるいは、
先行技術のふつ素樹脂を固体潤滑剤組成物中に配
合したものとは異なり、従来技術及び先行技術に
おける欠点を解決し、長期に渡つて優れた性能を
発揮するものである。 次ぎに、本発明によるしゆう動部材について、
従来技術及び先行技術と共にその性能試験を行な
つたが、その結果を第2表に示してある。 試験条件: 荷重 5Kg/cm2 滑り速度 1.2m/min 雰囲気温度 400℃ 相手材 SUS304 また、第2表において、摩擦係数の値は、試験
開始後1時間後の値をもつて示し、摩耗量は、試
験開始後20時間後の値をもつて示してある。 なお、表中の異常摩擦音の評価は、以下に示す
とおりである。すなわち 評価記号:通常の摩擦音だけで、異常音の発生
のないもの 評価記号:試験片に耳を近づけた状態で、摩擦
音の他に、かすかに異常音が聴えるもの 評価記号:定位置(試験片から1.5m離れた位
置)では生活環境音に消されて一般には識別し
難いが、試験当事者には異常音として判別でき
るもの 評価記号:定位置で誰でも異常音(不快音)と
して識別できるもの である。 また、第2表中、先行技術は、前記特願昭57−
140987号に開示された技術から成るしゆう動部
材、従来技術は、前記特願昭56−120701号(特
開昭58−246208号)に開示された技術から成るし
ゆう動部材、従来技術は、特開昭54−76759号
公報に開示された技術から成るしゆう動部材を示
すものである。
【表】
【表】 第2表の試験結果から分かるように、本発明に
よるしゆう動部材は、摩擦係数及び摩耗量とを合
わせて評価した場合、均衡のとれた性能を示して
いる。 これに対し、従来技術のしゆう動部材は、摩
擦初期においては極めて低い摩擦係数を示した
が、試験経過と共にしゆう動面のPTFE被膜の一
部が脱落し、当該部位では耐熱材料の膨張黒鉛と
の摩擦に移行し、摩耗量、摩擦係数の増大、異常
摩擦音の発生が認められた。 また、先行技術のしゆう動部材は、試験経過と
共に固体潤滑剤層中のPTFEの軟化による流動が
起こり、しゆう動面から固体潤滑剤層が脱落して
いる部位が認められ、上記従来技術()と同
様、摩耗量、摩擦係数の増大、異常摩擦音の発生
が認められた。 以上のように、本発明は、先行技術及び従来技
術における問題点を解決した耐熱性を有するしゆ
う動部材及びその製造方法を提供するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の実施例を示すもので、第1図は
しゆう動部材の母材を構成しているシート状の耐
熱材料とステンレス金網とを重ね合わせた状態を
示す斜視図、第2図は、それを金網を外側にして
巻回して得られる筒状母材の斜視図、第3図は、
袋編みしたステンレス金網の外周にシート状の耐
熱材料を巻いた状態を示す斜視図、第4図は、第
3図のものを一方の端部から軸線方向に巻き返す
ことによつて得られた筒状母材を示す斜視図、第
5図は、袋編みした金網を径方向につぶし、この
中にシート状の耐熱材料をそう入して成る母材を
示す斜視図、第6図は、複層部材を示す斜視図、
第7図は、第6図の断面図、第8図は、第11図
の袋編みした網を径方向に押しつぶして得た帯状
網内に複層部材をそう入して成るしゆう動面層形
成部材を示す斜視図、第9図は、第8図に示すも
のをうず巻き状に巻回して得られる筒状体を示す
斜視図、第10図は、金属細線とふつ素樹脂糸と
を織ることによつて得られた合成網の平面図、第
11図は、袋編みした同様の合成網の展開図、第
12図は、本発明の1実施例としてのシールベア
リングの斜視図である。 1……シート状の耐熱材料、2,2′……ステ
ンレス金網、3,3′……筒状母材、4……耐熱
材料のシート材、5……耐熱シート材料、6……
固体潤滑剤層、7……複層部材、8a,8b,8
c……金属細線、9a,9b,9c……ふつ素樹
脂糸、10,10′……合成網、11……しゆう
動面層形成部材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 膨張黒鉛、雲母、石綿などから選択される耐
    熱材料のシート材4と、前記耐熱材料のシート材
    4の一方の表面にはり付けられたアスベスト、炭
    素(膨張黒鉛を除く)、ガラスなどの繊維から構
    成された耐熱シート材料5と、前記耐熱シート材
    料5の表面に被着された固体潤滑剤層6とから成
    る複層部材7を、別に用意された金属細線8a,
    8b,8cと、ふつ素樹脂糸9a,9b,9cと
    から成る合成網10,10′に重ね合わせること
    により、補強されたしゆう動面形成部材11,1
    1′を構成し、前記しゆう動面形成部材11,1
    1′を、別に用意された膨張黒鉛、雲母、石綿な
    どの1種又は2種以上から成るシート状の耐熱材
    料1と、ステンレスの細線から成る金網2,2′
    とを一体に巻回して得られた筒状母材3,3′の
    表面に巻回して組立体を作り、この組立体を軸方
    向に圧縮することにより構成され、このようにし
    て、しゆう動面12には、合成網を構成する金属
    細線8a,8b,8cと、ふつ素樹脂糸9a,9
    b,9cとが変形を受けて点在して露出している
    と共に網目間に固体潤滑材が露出している平滑な
    面に形成されていることを特徴とする耐熱性を有
    するしゆう動部材。 2 固体潤滑剤層6が、 (i) 金属硫化物 (ii) 黒鉛(膨張黒鉛を除く)、窒化ホウ素 (iii) 銅又は銅合金 (iv) 金属ふつ化物 の各群の内、(i)、(ii)、(i)と(ii)、(i)と(ii)と(iii)
    、(i)と
    (ii)と(iii)と(iv)、(i)と(iii)、(ii)と(iii)、(ii)と
    (iii)と(iv)、(ii)と
    (iv)とのいずれかの組み合わせから成る特許請求の
    範囲第1項記載の耐熱性を有するしゆう動部材。 3 複層部材7を補強する合成網を構成する金属
    細線8a,8b,8cが、ステンレス鋼線、銅合
    金線、アルミニウム合金線などの1種又は2種以
    上の組み合わせから成る特許請求の範囲第1項記
    載の耐熱性を有するしゆう動部材。 4 複層部材7を補強する合成網を構成するふつ
    素樹脂繊維糸9a,9b,9cが、四ふつ化エチ
    レン樹脂糸、四ふつ化エチレン・六ふつ化プロピ
    レン共重合体糸である特許請求の範囲第1項記載
    の耐熱性を有するしゆう動部材。 5 しゆう動面に金属細線8a,8b,8cが、
    10〜30%、ふつ素樹脂糸9a,9b,9cが、10
    〜30%、固体潤滑剤が、40〜80%の面積割合で露
    出している特許請求の範囲第1項記載の耐熱性を
    有するしゆう動部材。 6 (イ) 膨張黒鉛、雲母、石綿などからなる耐熱
    材料の群の内、いずれか1種又は2種以上を組
    み合わせて成るシート状の耐熱材料1を、ステ
    ンレスの細線から成る金網2,2′から構成さ
    れた補強材に重ね合わせたもの、あるいは、重
    ね合わた後、前記シート状の耐熱材料1を前記
    補強材を構成する金網2,2′の網目に充てん
    したものを巻回することにより筒状母材3,
    3′を得る工程と、 (ロ) 前記耐熱材料から成る耐熱シート材料5を別
    途用意し、この耐熱シート材料5の一方の表面
    に、アスベスト、炭素(膨張黒鉛を除く)、ガ
    ラスなどのいずれか1種又は2種以上の組織を
    もつて構成された耐熱材料のシート材4をはり
    付けた後、前記耐熱シート材料5の表面に、粉
    末状の固体潤滑剤を被着して固体潤滑剤層6を
    形成した複層部材7を得る工程と、 (ハ) 前記(ロ)の工程で得られた複層部材7を、金属
    細線8a,8b,8cと、ふつ素樹脂糸9a,
    9b,9cとを共織り又は共編みして形成した
    合成網に重ね合わせ、あるいは、重ね合わせた
    後、前記重ね合わせ面に直角に押圧して複層部
    材7の固体潤滑剤を網目に充てんしてしゆう動
    面形成部材11,11′を得る工程と、 (ニ) 筒状母材3の回りに、しゆう動面形成部材1
    1,11′を、固体潤滑剤層6が表面に現れる
    ように巻回して成る組立体を得る工程と、 (ホ) 前記組立体を各金網及び合成網の相互の変
    形、絡み合いが生ずるように筒状母材3,3′
    の軸線方向に圧縮する工程と、 から成ることを特徴とする耐熱性を有するしゆう
    動部材の製造方法。
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