JPH0125673Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は水道の蛇口に装着するカートリツジ交
換式の浄水器に関するものである。

（従来技術） この種の浄水器には浄水と原水を選択できるも
のとがあるが、この構造のものは切替レバーが操
作しにくい傾向があつた。

例えばレバー操作が片手ではしにくいとか、切
替レバーを動かすと浄水器が水栓取付部から動い
てしまうような問題があつた。また従来の浄水器
は水栓との接続機構がそのまま外部に露出し体裁
が良くない欠点も指摘される。

（技術的課題） そこで本考案は浄水、原水の切替が片手でスム
ーズに行なえ、かつ構造を合理化することにより
切替位置が正確に決まり、また水栓との接続部も
露出せず総じて快適に使用できるカートリツジ交
換式の浄水器を提供するものである。

（技術的手段） 前記目的を達する本考案は容器状ボデイ１の底
面中心部よりその上部開口に突出し、かつ上端に
頭部２を有する通水筒３を設け、頭部２に内接す
る摺動頭部４を備えた切替筒５を通水筒３内に下
から嵌挿し両筒３，５間をシールするとともに、
両筒３，５をそれらの頭部２，４において回転可
能に軸６により枢支することにより、両頭部２，
４に夫々開口した原水出口７，８が合致する原水
位置と合致しない浄水位置間で切替可能に形成
し、浄水位置ではボデイ１内に設けた交換可能な
カートリツジ式フイルター９を通過した浄水が通
水筒底部の通孔１０より切替筒上部の浄水出口１
１に到る浄水路１２を両筒３，５間に設け、さら
に水栓との接続口１３を設けたボデイキヤツプ１
４と、該キヤツプ１４を覆うカバー１５をボデイ
１に嵌着し、前記切替筒５の下部にボデイ１の下
部を覆う下カバー１６を一体的に形成し、該カバ
ー１６に切替ノブ１７を突設し、また該ノブ１７
と係合し切替範囲を規定する突子１８，１９をボ
デイ側部に設けたものである。

（作用） 本考案の浄水器は浄水用のカートリツジ式フイ
ルター９を交換可能に内蔵した容器状のボデイ１
と、原水、浄水を切替える切替筒５と、ボデイキ
ヤツプ１４並びにカバー１５、そして下カバー１
６により主要部品を構成し、全体を合成樹脂の成
形品により形成することにより廉価量産性を具備
する。切替の際はボデイ１の頭部２と切替筒５の
摺動頭部４とが接することにより、浄水位置で原
水が流出せず、また不使用時原水はそのまま流出
し浄水だけがボデイ１内でフイルター９の最上部
まで満たされた状態で滞溜する。また水栓との接
続口１３を設けたボデイキヤツプ１４はカバー１
５によつて覆われるため体裁感が良く、かつ該接
続部を保護するとともに汚れを防止する。さらに
ボデイ下部は切替筒５と一体の下カバー１６で覆
い、それに突設した切替ノブ１７を突子１８，１
９に指をかけて動かせば良いので片手操作が可能
になる。

（実施例） 図示実施例の浄水器は、夫々樹脂成形により形
成された容器状のボデイ１と、その上部開口１ａ
を塞ぐキヤツプ１４及びそれを覆うカバー１５、
切替筒５と一体の下カバー１６とから成り、ボデ
イ１の通水筒３の下端と切替筒５の間はＯ−リン
グ２０により、またボデイ１とボデイキヤツプ１
４も大径のＯ−リング２１により液密にシールさ
れている。通水筒３は底部に開口した通口１０に
よりボデイ内外を上下に通じ、その底端と切替筒
５と一体の下カバー１６との間で前記Ｏ−リング
２０を挾持している。上部に一体に形成したすり
ばち状の頭部２はボデイ１より突出し、その境界
段部２２とボデイ開口１５の段部２３にカートリ
ツジ式フイルター９の最上部が位置する。２４は
段部２２におけるＯ−リングである。フイルター
９はカートリツジ式であるがボデイ１内底部に配
置される夫々環状のすのこ形下フイルター蓋２５
と、その上に敷かれる上フイルタ容器２６から成
り、内部に粒状活性炭その他の主フイルター材２
７を濾紙２８，２９を介して充填したもので、３
０は下フイルター蓋２５の底面との間隔形成リブ
を示す。尚主フイルター材２７は不使用時の雑菌
繁殖を最大限に防ぐ目的で銀添着した粒状活性炭
が望ましい。

原水出口７は通水筒３の頭部２、他原水出口８
は切替筒５の摺動頭部４に開口され、切替筒５を
原水位置（第３図実線）にしたとき直通する。切
替筒５は浄水位置で通水筒外に設けた浄水路１２
と合致する浄水出口１１を有し、従つてその位置
で原水はフイルター９、通口１０、浄水路１２、
浄水出口１１を経て通水筒３の下部流出口３０よ
り流出する。３１はその流出口３０に嵌合した整
流コマを示す。

浄水出口１１は、前述の如くフイルター９の最
上部に位置させれば良く、これにより、不使用時
でもフイルター９には最上部迄水が満たされるか
ら、雑菌が繁殖するおそれがなくなる。切替筒５
は頂部で軸６により通水筒３に軸支されるが、実
施例の軸６は通水筒頭部２の通孔２ａに通し、切
替筒頭部４の係合孔４ａと係合する凹鍔３２付の
軸杆６Ａと、切替筒頭部４内より軸杆６Ａに螺合
させる螺軸６Ｂとから成る。凹鍔３２は切替筒頭
部４の原水出口８と位置を同じくする原水口３３
が設けてあるので各口３３，７，８が一致したと
き原水を通す。３４，３５は軸杆６Ａの係合面を
示す。

しかして本考案のものは切替筒５の下部に下カ
バー１６を一体に成形することによりボデイ１の
下面を滑らかに整形し、該カバー１６を利用して
切替ノブ１７を一体に突設し操作部材としても利
用する。３６は小孔である。また、ボデイ１の開
口１ａを閉じるボデイキヤツプ１４は、その接続
口１３が外部に露出しないようにカバー１５で覆
い、両部材は接続口外周のねじ部３７と、カバー
１５内に垂設しためねじ部３８を螺合させて固定
する。３９はカバー１５の水栓挿入口、４０は水
栓Ｈと係合しかつ挿入口３９とは内側から係合す
る割リング、４１はゴムリングである。以上にお
いて、カバー１５及び下カバー１６はボデイ１と
同径に形成し、かつ外周面を彎曲状に形成してい
る。

（効果） 従つて本考案によれば全体がカバー１５と下カ
バー１６により覆われるので、接続部１３におい
てはその保護及び汚水の防止が図れ、下部におい
ては操作用のノブ１７或いは水出口を保護し、し
かも浄水器全体の形状的統一が図れる効果があ
り、原水と浄水の切替を切替筒５の回転により行
なうに当り、ボデイ１の頭部２と切替筒５の摺動
頭部４は原水出口７，８の位置をずらせると浄水
が得られ、かつその浄水の出口１１をフイルター
９の最上位に設けてあるため、浄水に原水が混入
したり、止水時でもフイルター内は水が満たされ
ているので不使用時に雑菌が繁殖することもな
く、カートリツジの交換により長期間使用しても
衛生的であるから、浄水器の機能を著しく向上す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る浄水器を示すもので第１図
は第１実施例の分解斜視図、第２図は断面図、第
３図は同上のキヤツプを取去つた平面図である。 １……ボデイ、２……頭部、３……通水筒、４
……摺動頭部、５……切替筒、６……軸、７，８
……原水出口、９……フイルター、１０……通
孔、１１……浄水出口、１２……浄水路、１３…
…接続口、１４……ボデイキヤツプ、１５……ボ
デイ開口カバー、１６……下カバー、１７……切
替ノブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器状ボデイ１の底面中心部よりその上部開口
   に突出し、かつ上端に頭部２を有する通水筒３を
   設け、頭部２に内接する摺動頭部４を備えた切替
   筒５を通水筒３内に下から嵌挿し両筒３，５間を
   シールするとともに、両筒３，５をそれらの頭部
   ２，４において回転可能に軸６により枢支するこ
   とにより、両頭部２，４に夫々開口した原水出口
   ７，８が合致する原水位置と合致しない浄水位置
   間で切替可能に形成し、浄水位置ではボデイ１内
   に設けた交換可能なカートリツジ式フイルター９
   を通過した浄水が通水筒底部の通孔１０より切替
   筒上部の浄水出口１１に到る浄水路１２を両筒
   ３，５間に設け、さらに水栓との接続口１３を設
   けたボデイキヤツプ１４と、該キヤツプ１４を覆
   うカバー１５をボデイ１に嵌着し、前記切替筒５
   の下部にボデイ１の下部を覆う下カバー１６を一
   体的に形成し、該カバー１６に切替ノブ１７を突
   設し、また該ノブ１７と係合し切替範囲を規定す
   る突子１８，１９をボデイ側部に設けて成る浄水
   器。