JPH0124770B2 - - Google Patents
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- JPH0124770B2 JPH0124770B2 JP8086382A JP8086382A JPH0124770B2 JP H0124770 B2 JPH0124770 B2 JP H0124770B2 JP 8086382 A JP8086382 A JP 8086382A JP 8086382 A JP8086382 A JP 8086382A JP H0124770 B2 JPH0124770 B2 JP H0124770B2
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Description
【発明の詳細な説明】
この発明は安定なエチルビフエニル組成物の製
造方法に関する。
造方法に関する。
エチルビフエニルは重合原料として有用なビニ
ルビフエニルの原料としたり、絶縁液として利用
したり、また優れた熱媒体として利用されてい
る。これらの用途において、エチルビフエニル中
に不純物が存在することは好ましくないことは当
然であるが、特にエチルビフエニル組成物を熱媒
体として利用する場合、熱安定性の劣るものが混
在することは極力さけねばならない。
ルビフエニルの原料としたり、絶縁液として利用
したり、また優れた熱媒体として利用されてい
る。これらの用途において、エチルビフエニル中
に不純物が存在することは好ましくないことは当
然であるが、特にエチルビフエニル組成物を熱媒
体として利用する場合、熱安定性の劣るものが混
在することは極力さけねばならない。
エチルビフエニル留分は、フリーデルクラフツ
触媒の存在下ビフエニルとエチレンの反応あるい
はビフエニルとポリエチルベンゼンとの反応によ
つて得られた反応生成物を蒸留することにより得
られるが、この留分中にはエチルビフエニルの異
性体の他、ジエチルビフエニル、フルオレン類等
の副生物が含有される。
触媒の存在下ビフエニルとエチレンの反応あるい
はビフエニルとポリエチルベンゼンとの反応によ
つて得られた反応生成物を蒸留することにより得
られるが、この留分中にはエチルビフエニルの異
性体の他、ジエチルビフエニル、フルオレン類等
の副生物が含有される。
反応条件を選択することによつて、これら不都
合な副生物を減少させることはある程度可能であ
るが、この場合は生産性が低下したり、生産コス
トが上昇したりすることになる。そして、反応条
件を高温且つ高反応率としたときは、一般に不都
合な成分の含有率が高く、加熱すると分解反応を
起し安定に使用できないことがある。
合な副生物を減少させることはある程度可能であ
るが、この場合は生産性が低下したり、生産コス
トが上昇したりすることになる。そして、反応条
件を高温且つ高反応率としたときは、一般に不都
合な成分の含有率が高く、加熱すると分解反応を
起し安定に使用できないことがある。
本発明者らは、かかる留分から安定なエチルビ
フエニル組成物を製造する方法について鋭意研究
を重ねた結果、エチルビフエニル留分中の熱安定
性を損う成分(以下、不安定成分という)は酸素
含有ガスと接触すると結晶化して分離除去するこ
とができる他、これは加熱によつて安定な物質に
熱分解することを見出し、本発明を完成したもの
である。
フエニル組成物を製造する方法について鋭意研究
を重ねた結果、エチルビフエニル留分中の熱安定
性を損う成分(以下、不安定成分という)は酸素
含有ガスと接触すると結晶化して分離除去するこ
とができる他、これは加熱によつて安定な物質に
熱分解することを見出し、本発明を完成したもの
である。
本発明の原料となるエチルビフエニル留分は、
ビフエニルとエチレンをフリーデルクラフツ触媒
の存在下にアルキル化反応させて得られた反応生
成物又はビフエニルとジエチルベンゼン、ジエチ
ルトルエン、トリエチルベンゼン等のポリエチル
ベンゼンをフリーデルクラフツ触媒の存在下にト
ランスアルキル化反応させて得られた反応生成物
を蒸留して得られるエチルビフエニルを主とする
留分である。好ましくは、ビフエニルより高くジ
エチルビフエニルより低い温度範囲の成分を主と
する留分である。
ビフエニルとエチレンをフリーデルクラフツ触媒
の存在下にアルキル化反応させて得られた反応生
成物又はビフエニルとジエチルベンゼン、ジエチ
ルトルエン、トリエチルベンゼン等のポリエチル
ベンゼンをフリーデルクラフツ触媒の存在下にト
ランスアルキル化反応させて得られた反応生成物
を蒸留して得られるエチルビフエニルを主とする
留分である。好ましくは、ビフエニルより高くジ
エチルビフエニルより低い温度範囲の成分を主と
する留分である。
このエチルビフエニル留分は空気等の酸素含有
ガスと接触させ、好ましくはこの酸素含有ガスを
エチルビフエニル留分中に吹き込むことにより接
触させる。吹き込んで接触させることにより処理
速度が著るしく向上する。酸素含有ガスを接触さ
せる際の温度は常温であつても差し支えないが、
高温にすると反応時間を短縮することができる。
しかしながら、250℃を越すと加圧が必要となる
ので50〜250℃の温度範囲とすることが好ましい。
特に、130℃以下の温度で酸素含有ガスを接触さ
せる場合は、生成する固形物を回収することが可
能となる。また、酸素含有ガスを接触させる際、
塩基触媒を存在させると反応速度を向上させるこ
とができる。この目的で使用される塩基触媒に
は、例えば、ピリジン、キノリン、ピコリン、ピ
ペリジン、カリウムt−ブトキシド、水酸化第4
級アンモニウム類等を挙げることができる。この
塩基触媒の使用量は0.1〜10重量%程度が適当で
ある。酸素含有ガスとの接触時間は1時間以上が
適当であり、この際撹拌を行うことが好ましい。
ガスと接触させ、好ましくはこの酸素含有ガスを
エチルビフエニル留分中に吹き込むことにより接
触させる。吹き込んで接触させることにより処理
速度が著るしく向上する。酸素含有ガスを接触さ
せる際の温度は常温であつても差し支えないが、
高温にすると反応時間を短縮することができる。
しかしながら、250℃を越すと加圧が必要となる
ので50〜250℃の温度範囲とすることが好ましい。
特に、130℃以下の温度で酸素含有ガスを接触さ
せる場合は、生成する固形物を回収することが可
能となる。また、酸素含有ガスを接触させる際、
塩基触媒を存在させると反応速度を向上させるこ
とができる。この目的で使用される塩基触媒に
は、例えば、ピリジン、キノリン、ピコリン、ピ
ペリジン、カリウムt−ブトキシド、水酸化第4
級アンモニウム類等を挙げることができる。この
塩基触媒の使用量は0.1〜10重量%程度が適当で
ある。酸素含有ガスとの接触時間は1時間以上が
適当であり、この際撹拌を行うことが好ましい。
本願の第1番目の発明は、酸素含有ガスとの接
触を130℃以下好ましくは50〜100℃で行い、接触
終了後これを常温ないしそれ以下に冷却して結晶
を析出させ、次いで結晶を分離除去することによ
り安定なエチルビフエニル組成物を得る方法であ
る。結晶析出温度は、5℃以下好ましくは0℃以
下であつてエチルビフエニル留分の凝固点以上と
することが望ましい。析出した結晶の分離除去
は、ろ過、遠心分離、沈降分離などの方法をとる
ことができる。
触を130℃以下好ましくは50〜100℃で行い、接触
終了後これを常温ないしそれ以下に冷却して結晶
を析出させ、次いで結晶を分離除去することによ
り安定なエチルビフエニル組成物を得る方法であ
る。結晶析出温度は、5℃以下好ましくは0℃以
下であつてエチルビフエニル留分の凝固点以上と
することが望ましい。析出した結晶の分離除去
は、ろ過、遠心分離、沈降分離などの方法をとる
ことができる。
本願の第2番目の発明は、酸素含有ガスとの接
触終了後、これを170℃以上に加熱して、不安定
成分と酸素との反応生成物と考えられる成分を熱
分解して安定な成分に変性し、安定なエチルビフ
エニル組成物を得る方法である。加熱温度は170
℃以上、好ましくは200〜250℃であり、加熱時間
は1時間以上が適当である。また、酸素含有ガス
との接触を170℃以上好ましくは200〜250℃で行
えば、処理時間が短かくて済み、しかも接触終了
後昇温させる必要もない。
触終了後、これを170℃以上に加熱して、不安定
成分と酸素との反応生成物と考えられる成分を熱
分解して安定な成分に変性し、安定なエチルビフ
エニル組成物を得る方法である。加熱温度は170
℃以上、好ましくは200〜250℃であり、加熱時間
は1時間以上が適当である。また、酸素含有ガス
との接触を170℃以上好ましくは200〜250℃で行
えば、処理時間が短かくて済み、しかも接触終了
後昇温させる必要もない。
本発明の方法によれば、エチルビフエニル組成
物中に不純物として含有されていると思われる不
安定成分がその使用前に除去あるいは低減され、
使用する際に不安定成分が存在することによる不
都合が解消されるほか、400℃程度の高温に長時
間加熱されても熱劣化が小さく、また急激な突沸
現象等が起ることが防止された安定なエチルビフ
エニル組成物が得られる。
物中に不純物として含有されていると思われる不
安定成分がその使用前に除去あるいは低減され、
使用する際に不安定成分が存在することによる不
都合が解消されるほか、400℃程度の高温に長時
間加熱されても熱劣化が小さく、また急激な突沸
現象等が起ることが防止された安定なエチルビフ
エニル組成物が得られる。
以下、本発明の実施例を示す。
実施例 1
ビフエニルとポリエチルベンゼン類とを塩化ア
ルミニウム触媒の存在下にトランスアルキル化反
応させて得られた反応組成物を蒸留してエチルビ
フエニルを主成分とする留分(3−及び4−エチ
ルビフエニルの合計含有量が87.1重量%、その他
の副生物12.9重量%)500mlを三角フラスコに採
取し、常温で約6ケ月間放置して空気と接触さ
せ、微量の透明な結晶を析出させた。
ルミニウム触媒の存在下にトランスアルキル化反
応させて得られた反応組成物を蒸留してエチルビ
フエニルを主成分とする留分(3−及び4−エチ
ルビフエニルの合計含有量が87.1重量%、その他
の副生物12.9重量%)500mlを三角フラスコに採
取し、常温で約6ケ月間放置して空気と接触さ
せ、微量の透明な結晶を析出させた。
この析出した結晶を過分離して得られたエチ
ルビフエニル留分組成物は、副生物含有量が8重
量%に低下しており、このものは400℃で長期間
加熱しても実質的に何らの変化もなく極めて安定
であつた。
ルビフエニル留分組成物は、副生物含有量が8重
量%に低下しており、このものは400℃で長期間
加熱しても実質的に何らの変化もなく極めて安定
であつた。
一方、空気と接触させて結晶を析出させたエチ
ルビフエニル留分組成物を加熱したところ、200
℃付近で結晶が消失して水分とガスの発生が認め
られたが、このものは更に400℃まで昇温させて
長期間加熱してもその後は実質的に変化がなく全
く安定であつた。
ルビフエニル留分組成物を加熱したところ、200
℃付近で結晶が消失して水分とガスの発生が認め
られたが、このものは更に400℃まで昇温させて
長期間加熱してもその後は実質的に変化がなく全
く安定であつた。
実施例 2
実施例1と同様なエチルビフエニル留分500ml
を三角フラスコに採取し、80℃の温度で10日間空
気を吹き込みながら撹拌し、次いで20℃まで冷却
したところ透明な結晶約0.5重量%が析出した。
を三角フラスコに採取し、80℃の温度で10日間空
気を吹き込みながら撹拌し、次いで20℃まで冷却
したところ透明な結晶約0.5重量%が析出した。
この析出した結晶を過分離して得られたエチ
ルビフエニル留分組成物は、副生物含有量が9重
量%に低下しており、400℃以上で長期間加熱し
ても実質的に変化がなく、安定であつた。
ルビフエニル留分組成物は、副生物含有量が9重
量%に低下しており、400℃以上で長期間加熱し
ても実質的に変化がなく、安定であつた。
一方、析出した結晶を過分離しなかつたエチ
ルビフエニル留分組成物は、加熱したところ170
℃付近で結晶が消失して水分やガスの発生が認め
られたが、このものは更に加熱して水分やガスの
発生がなくなつた後には400℃以上で長期間加熱
しても実質的に変化はなく、全く安定であつた。
ルビフエニル留分組成物は、加熱したところ170
℃付近で結晶が消失して水分やガスの発生が認め
られたが、このものは更に加熱して水分やガスの
発生がなくなつた後には400℃以上で長期間加熱
しても実質的に変化はなく、全く安定であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ビフエニルとエチレンとをフリーデルクラフ
ツ触媒の存在下にアルキル化反応させて得られた
エチルビフエニル留分又はビフエニルとポリエチ
ルベンゼンとをフリーデルクラフツ触媒の存在下
にトランスアルキル化反応させて得られたエチル
ビフエニル留分に、酸素含有ガスを接触させ、次
いで生成した固形物を分離除去することを特徴と
する安定なエチルビフエニル組成物の製造方法。 2 ビフエニルとエチレンとをフリーデルクラフ
ツ触媒の存在下にアルキル化反応させて得られた
エチルビフエニル留分又はビフエニルとポリエチ
ルベンゼンとをフリーデルクラフツ触媒の存在下
にトランスアルキル化反応させて得られたエチル
ビフエニル留分に、酸素含有ガスを接触させ、次
いでこのエチルビフエニル留分を170℃以上に加
熱することを特徴とする安定なエチルビフエニル
組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8086382A JPS58198424A (ja) | 1982-05-15 | 1982-05-15 | エチルビフエニル組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8086382A JPS58198424A (ja) | 1982-05-15 | 1982-05-15 | エチルビフエニル組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58198424A JPS58198424A (ja) | 1983-11-18 |
JPH0124770B2 true JPH0124770B2 (ja) | 1989-05-15 |
Family
ID=13730173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8086382A Granted JPS58198424A (ja) | 1982-05-15 | 1982-05-15 | エチルビフエニル組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58198424A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4331596A1 (de) * | 1993-09-17 | 1995-03-23 | Boehringer Mannheim Gmbh | Verfahren zur quantitativen Analyse von Probenflüssigkeiten |
-
1982
- 1982-05-15 JP JP8086382A patent/JPS58198424A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58198424A (ja) | 1983-11-18 |
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