JPH0124528Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエンジン駆動型ヒートポンプ方式の冷
暖房装置で、詳しくは、エンジン駆動される圧縮
器にて圧縮された熱媒体の、外気との第１熱交換
部、冷暖房用空気との第２熱交換後に対する循環
流動方向の切替により、前記第１熱交換部での凝
縮作用及び第２熱交換部での蒸発作用をもつて冷
暖房用空気を冷却する冷房運転状態と、前記、第
２熱交換部での凝縮作用及び、第１熱交換部での
蒸発作用をもつて、前記冷暖房空気を加熱する暖
房運転状態とに切替可能に構成するとともに、前
記第１熱交換部に対する外気の供給方向を、前記
の冷暖房運転状態切替に応じて正逆切替可能に構
成してあるエンジン利用の冷暖房装置に関する。

かかるエンジン利用の冷暖房装置では、冬季の
暖房運転状態において外気温度が低くなつたと
き、前記第１熱交換部に霜が付着し、この着霜に
より第１熱交換部での熱交換作用に伴なう熱媒体
蒸発機能が低下するため、暖房能力が低下する欠
点がある。

本考案は、かかる欠点を冷房運転作用に悪影響
を及ぼすことなく、合理的に解消しようとする点
に目的を有する。

本考案によるエンジン利用の冷暖房装置は、冒
記のものにおいて、前記第１熱交換部の近くで、
かつ、この第１熱交換部に対して暖房運転状態に
おける外気供給方向上手側の箇所に、高温熱媒体
により供給外気を加熱するための第３熱交換部を
設けてある事を特徴とする。

即ち、第１熱交換部への供給外気を前記第３熱
交換部を介して加熱することにより、冬季暖房運
転時で、外気温度が低くなつたときに第１熱交換
部に付着した霜を除去させ、もつて、第１熱交換
部での蒸発作用を確実、正常に維持し、着霜に起
因する暖房能力の低下を抑制することができる
が、殊に、本考案は、前記の外気加熱用第３熱交
換部を、第１熱交換部近くで、かつ、この第１熱
交換部に対して暖房運転時における外気供給方向
上手側の箇所に設けて、冷暖房運転の切替えに際
して本来的に行なわれる第１熱交換部に対する外
気供給方向の切替えによつて、冬季暖房運転時に
のみ前記第３熱交換部で加熱された外気を第１熱
交換部に供給すべく構成した点に最大の特徴を有
し、これによつて夏季冷房運転時に前記第３熱交
換部を介して外気が不必要に加熱され、その結
果、冷房運転時における第１熱交換部での凝縮作
用が不十分なものになつて、熱媒体凝縮圧力（一
次側圧力）の異常上昇に起因する圧縮器等、機器
への悪影響、及び、冷房効果の低下等といつたト
ラブルを回避でき、もつて、冬季暖房運転を確
実、正常に維持する上で必要な第１熱交換部に対
する除霜作用を、そのための構成が冷房運転に悪
影響を及ぼさない状態で確実、かつ、効果的に行
なえるに至つた。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
ると、ガスを燃料とする水冷式２サイクルエンジ
ン１により駆動されて熱媒体を圧縮する圧縮器
２、熱媒体と外気との第１熱交換部３、熱媒体と
冷暖房用外気との第２熱交換部４、熱媒体と貯湯
式給湯装置５における貯湯槽６内の水との熱交換
部７、受液器８、畜圧器９及び四方切替弁１０、
開閉弁１１群、逆止弁１２群、低圧トラツプ弁１
３を熱媒体回路１４に介装してあるヒートポンプ
式給湯冷暖房装置において、前記エンジン１の排
熱を回収するとともに、回収排熱をもつて熱負荷
装置１５を加熱する装置を組込んである。

前記給湯冷暖房装置について詳述すると、これ
は、圧縮器２、第１熱交換部３、受液器８、第２
熱交換部４、圧縮器２と順に熱媒体を循環流動さ
せて、前記第１熱交換部３での凝縮作用及び第２
熱交換部４での蒸発作用をもつて、冷暖房用空気
を冷却する冷房運転状態と、圧縮器２、第２熱交
換部４、受液器８、第１熱交換部３、圧縮器２と
順に熱媒体を循環流動させて、第２熱交換部４で
の凝縮作用及び第１熱交換部３での蒸発作用をも
つて、冷暖房用空気を加熱する暖房運転状態と、
圧縮器２、熱交換部７、第１熱交換部３、受液器
８、圧縮器２と順に熱媒体を循環流動させて、熱
交換部７での凝縮作用及び第１熱交換部３での蒸
発作用をもつて、貯水を加熱する給湯状態及び、
圧縮器２、熱交換部７、受液器８、第２熱交換部
４、圧縮器２と順に熱媒体を循環流動させて、熱
交換部７での凝縮作用及び第２熱交換部４での蒸
発作用をもつて、貯水を加熱し、かつ、冷暖房用
空気を冷却する給湯冷房状態とに切替可能に構成
されている。

図中１６は、冷暖房運転の切替に応じてその回
転方向を正逆切替えすることにより、前記第１熱
交換部３に対する外気の供給方向を正逆に切替可
能な外気供給フアンであり、１７は冷暖房用空気
供給フアンである。

前記の熱負荷装置１５は、前記の給湯装置５
と、前記冷暖房用空気を加熱可能で、主として暖
房負荷が大なる場合や、梅雨時において前記の冷
暖装置を冷房運転状態に切替えて除霜する場合等
において使用される温水式の暖房装置１８及び、
前記の暖房運転状態において、前記第１熱交換部
３への供給外気を温水にて加熱することにより、
前記第１熱交換部３への着霜を防止する装置１９
とから構成されている。

前記の排熱回収装置は、熱負荷装置１５の加熱
装置を、前記エンジン１のポンプ２０付冷却水回
路２１における放熱部２２をもつて兼用構成する
とともに、前記冷却水回路２１に、その冷却水の
一部を前記冷却水回路２の放熱部２２に対する往
路部分２１Ａに供給可能な迂回路２３を接続さ
せ、かつ、この迂回路２３に、エンジン排気との
間接熱交換により冷却水を加熱昇温させる間接熱
交換部２４を介在させ、もつて、エンジン冷却水
及びエンジン排気の両者保有熱により熱負荷装置
１５を加熱すべく構成され、前記放熱部２２は、
貯湯槽６に挿設した熱交換部２５と、前記第２熱
交換部４近くに設けた熱交換部２６及び前記第１
熱交換部３近くに設けた第３熱交換部２７とから
構成されている。尚、前記冷却水回路２１は、弁
２８群操作をもつて、前記放熱部２２とすべき熱
交換部２５，２６，２７を選択すべく構成されて
いる。

図中２９は膨張タンクである。

而して、前記着霜防止用第３熱交換部２７を、
前記第１熱交換部３に対して暖房運転状態におけ
る外気供給方向上手側の箇所に設け、かつ、第３
図に示すように、前記給湯用熱交換部７，２５を
ともに、ウズ巻状のフインチユーブをもつて構成
してある。

尚、着霜防止用第３熱交換部２７への昇温冷却
水供給は、適宜に行なえば良いのであるが、第１
熱交換部３での蒸発不良に伴なつて、この第１熱
交換部３よりも下手側の回路内圧力が一定以下に
なつたこと、或いは、外気温度が一定以下になつ
たことを検出し、この検出結果に基づいて自動的
に行なうようにしても良い。

図中３０と３１は吸気管と排気管である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るエンジン利用の冷暖房装置
の実施の態様を例示し、第１図は冷房運転状態を
示す全体配管系統図、第２図は暖房運転状態を示
す全体配管系統図、第３図は要部の拡大平面図、
第４図は第３図の−線断面図である。 １……エンジン、２……圧縮器、３……第１熱
交換部、４……第２熱交換部、２７……第３熱交
換部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 エンジン１駆動される圧縮器２にて圧縮され
   た熱媒体の、外気との第１熱交換部３、冷暖房
   用空気との第２熱交換部４に対する循環流動方
   向の切替により、前記第１熱交換部３での凝縮
   作用及び第２熱交換部４での蒸発作用をもつて
   冷暖房用空気を冷却する冷房運転状態と、前
   記、第２熱交換部４での凝縮作用及び、第１熱
   交換部３での蒸発作用をもつて、前記冷暖房空
   気を加熱する暖房運転状態とに切替可能に構成
   するとともに、前記第１熱交換部３に対する外
   気の供給方向を、前記の冷暖房運転状態切替に
   応じて正逆切替可能に構成してあるエンジン利
   用の冷暖房装置において、前記第１熱交換部３
   の近くで、かつ、この第１熱交換部３に対して
   暖房運転状態における外気供給方向上手側の箇
   所に、高温熱媒体により供給外気を加熱するた
   めの第３熱交換部２７を設けてある事を特徴と
   するエンジン利用の冷暖房装置。 前記の高温熱媒体が、前記エンジン１排熱を
   もつて加熱された温水である実用新案登録請求
   の範囲第項に記載のエンジン利用の冷暖房装
   置。