JPH01241347A - クランクシャフトの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は鍛造によってクランクシャフトを製造する方法
に関する。

（従来の技術） クランクシャフトを鍛造によって製造するには、従来か
ら素材をフォージングによって製品形状に近い形状まで
成形し、次いでフォージングの際に生じたバリをトリミ
ングによフて除去し、更にリストライクによフて矯正と
整形を行うようにしている。

そして、従来から上記の製造工程に種々の改良がなされ
ている。例えば特開昭５５−６８１４８号の閉塞鍛造に
あってはフォージングの際にバリを少なくして歩留向上
を図っており、特開昭５９−２２３１３２号にあっては
フォージングの際のバリの流出を一時的に規制すること
で歩留向上と成形性向上を図っており、また特公昭５２
−５００２４号にあってはリストライクの際に後の旋削
加工で問題とならない部分に余肉を移動させるようにし
ている。

（発明が解決しようとする課題） 上述した従来法のうち、閉塞鍛造法にあっては、型構造
が複雑となり、横バリも生じる。

また、閉塞鍛造以外の方法も、フォージングの際の型ず
れ及びフォージング後の素材厚みのバラツキが大きいた
め、後工程におけるバランス修正を考慮して必ずマスセ
ンタリング及び旋削加工を施さなければならず、歩留及
び生産性の点で十分とはいえない。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決すべく本発明は、フォージングの際に型
ずれが生じることがないように上下の型を上下方向に凹
凸係合させつつフォージングを行い、且つフォージング
後の素材厚みが一定となるように上下の型の一部が突当
るまでフォージングするようにし、この後Ｘ−Ｙ方向に
全拘束密閉リストライクを施すようにした。

（作用） フォージングによって得られる中間品の寸法精度が極め
て高くなるため、後のリストライクを全拘束密閉とする
ことができ、したがってマスセンタリング及び旋削の省
略が可能となる。

（実施例） 以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。

本発明にあっては第１図に示すようにフォージングを行
う。フォージングは上型１及び下型２間で素材Ｗを熱間
鍛造する。ここで上型１には凹部３を形成し下型２には
型締めの際に凹部３に係合する凸部４を形成し、フォー
ジング時に上下の型１．２が横方向にずれないようにし
ている。またフォージングは上下の型１，２間が一定の
隙間ｇとなるまで、つまり凹部３と凸部４とが突当るま
で行い、該隙間ｇからバリ５を食み出させる。

以上により軸と直交するＸ方向及びＹ方向の寸法が一定
で、第２図に示すように周囲にバリ５を形成した素材Ｗ
を得る。尚、図示例にあってはフォージングを一回の成
形で終了するようにしたが、素材の一回の鍛造での変形
量を小さくするため、別々の型を用意して荒成形と仕上
げ成形とに分けてフォージングを行うのが好ましい。

次いでフォージングが終了した素材Ｗを第３図に示すよ
うにトリミング装置６にセットし、バリ５を打抜く。而
して第４図及び第５図に示すように、軸部７、ウェイト
部８及びピン部９から成り且つ周囲にバリ抜きの跡であ
るバリ高部１０を残した素材Ｗを得る。

そして、トリミングが終了し且つ変態点温度以上の素材
Ｗに対しリストライクを施し、矯正と整形を行う。リス
トライクはＸ方向とＹ方向に素材を全拘束密閉状態で行
う。

先ずＸ方向リストライクは第６図に示すように上型１１
及び下型１２間で行い、上型１１には前記同様凹部１３
を、下型１２には凹部１３に係合する凸部１４を形成し
ている。また、第７図乃至第９図は下型１２と素材Ｗと
の関係を示し、第７図は軸方向から見た端面図、第８図
は第７図のＡ−Ａ矢視図であり、第９図は第７図のＢ−
Ｂ方向矢視図であり、素材Ｗのウェイト部８両側面と下
型１２との間に肉逃げ空間Ｓ１、軸部スラスト座７ａと
下型１２との間に肉逃げ空間Ｓ２、ピン部スラスト座９
ａと下型１２との間に肉逃げ空間３３更にウェイト部８
の上部背面と下型１２との間に肉逃げ空間Ｓ４を設けて
いる。

而して上型１１と下型１２によってＸ方向のリストライ
クを行うと、第１０図及び第１１図に示すように素材Ｗ
の余肉は前記各空間Ｓｌ、Ｓ２゜Ｓ３．Ｓ４内に移動す
る。ここで各空間は素材Ｗの軸方向に設けられているた
め、Ｘ方向のリストライクによってバランスが狂うこと
がない。またＸ方向のリストライクにあっては素材Ｗの
バリ高部１０についてはそのまま残す。

Ｘ方向のリストライクに続いて行うＹ方向のリストライ
クは第１２図及び第１３図に示すように上型２１と下型
２２を用いて行う。上型２１及び下型２２には館記同桜
凹部２３及び凸部２４を形成するとともに、冬型２１．
２２の中央部にはスライド型２５．２６を設け、スペー
サ２７を介してスライド型２５．２６のキャビティへの
突出量を可変としている。

以上のＹ方向リストライクにあっては、Ｘ方向のリスト
ライクが終了した後、素材Ｗを軸廻りに９０°回転させ
、更に軸部７及びピン部９のみをリストライクして軸部
７及びピン部９のバリ高部１０を第１４図の左半分から
右半分の状態になるように、軸径変化として逃がす。そ
の結果、第１５図に示すようにウェイト部８のみにバリ
高部１０が残った素材Ｗとなる。

また、Ｙ方向のリストライクを行う場合には鍛造後の素
材の曲りを見込んで、予め逆方向に曲げるようにリスト
ライクを行う。

直列４気筒エンジン用のクランクシャフト素材の場合を
具体例として説明すると、素材Ｗは第１６図に示すよう
に、中央部に軸廻りの位相が等しいピン部９ａ、９ｂを
有し、両端部に前記ピン部９ａ、９ｂとは１８０°軸廻
りの位置が異なるピン部９ｃ、９ｄを有している。そし
て係る素材ＷにＹ方向のリストライクを行う場合には、
前記スライド型２５．２６の突出量を調整して、第１６
図の想像線で示す方向、つまり中央のピン部９ａ、９ｂ
が離れる方向に素材Ｗを曲げてリストライクを行う。こ
のようにすることで鍛造後の部分的な冷却速度差による
曲がりを吸収でき、結果的に曲りの少い製品を得られる
。

以上の如くして製品を得たならば、オイル穴、エンド穴
を穿設し、軸部及びピン部の研削を行い、バランス調整
及び表面処理等を施すことで最終製品としてのクランク
シャフトを得る。

（発明の効果） 以上に説明した如く本発明によれば、フォージングの際
に、上型と下型とを上下方向に係合させつつ、上下の型
の一部が突当るまで成形を行うようにしたので、フォー
ジングによって得られる素材の寸法精度が極めて高く、
したがって後のリストライク工程において、全拘束密閉
リストライクを行える。その結果、型構造が簡単なバリ
出し開放成形であってもマスセンタリング及び旋削工程
を省略することも可能となり、歩留も大幅に向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図はフォージング用型の正面図、第２図はフォージ
ング後の素材の平面図、第３図はトリミング装置の正面
図、第４図はトリミング後の素材の側面図、第５図はト
リミング後の素材の平面図、第６図はＸ方向のリストラ
イク型の正面図、第７図はＸ方向のリストライク用下型
の正面図、第８図は第７図のＡ−Ａ矢視図、第９図は第
７図のＢ方向矢視図、第１０図及び第１１図はＸ方向の
リストライク後の状態を示す図、第１２図はＹ方向のリ
ストライク型の正面図、第１３図は第１２図のＣ−Ｃ矢
視図、第１４図はＹ方向のリストライクの作用を示す図
、第１５図はＹ方向のリストライク後の素材の側面図、
第１６図はＹ方向のリストライクの際の見込み曲げ方向
を示す図である。 尚、図面中、１，１１．２１は上型、２゜１２．２２は
下型、３は凹部、４は凸部、５はバリ、７は軸部、８は
ウェイト部、９はピン部、１０はバリ高部、Ｗは素材で
ある。 特　許　出　願　人　　本田技研工業株式会社代理人　
　弁理士　　　下　　１）　容一部間　　　　弁理士　
　　　大　　橋　　邦　　度量　　　弁理士　　　小　
　山　　　　有第７図− 第８図 第１０図 第９図　　　　　第１１図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）予備成形された素材をフォージングした後、バリ
   を打抜くトリミングを行い、次いで矯正及び整形のため
   のリストライクを行うようにしたクランクシャフトの製
   造方法において、前記フォージングでは上型と下型とを
   上下方向に係合させつつ上型と下型とが突当たるまでバ
   リ出し開放成形を行い、また前記リストライクはクラン
   クシャフトの軸と直交するＸ方向に全拘束密閉リストラ
   イクを行った後、クランクシャフトの軸及びＸ方向の双
   方に直交するＹ方向に拘束密閉リストライクを行うよう
   にしたことを特徴とするクランクシャフトの製造方法。
2. （２）前記Ｘ方向のリストライクは、バリ高部を残した
   まま余肉をウェイト部、軸部スラスト座及びピン部スラ
   スト座に軸方向変化として逃がすようにしたことを特徴
   とする請求項１に記載のクランクシャフトの製造方法。
3. （３）前記Ｙ方向リストライクでは、軸部のバリ高部を
   径方向変化として逃がすようにしたことを特徴とする請
   求項１に記載のクランクシャフトの製造方法。