JPH01241348A - クランクシャフトのリストライク方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は熱間鍛造によって得たクランクシャフト素材に
、矯正及び整形のために行つリストライク方法及びその
装置に関する。

（従来の技術） クランクシャフトを製造するには、従来から予備成形し
た素材を製品形状に近い形状まで熱間鍛造にて成形（フ
ォージング）シ、次いでフォージングによって生じたパ
リを除去した後、リストライクによって矯正と整形を施
すようにしている。

ところでクランクシャフトのように単純な棒状ではなく
複雑形状の製品を熱間鍛造すると、冷却後（リストライ
ク後）に曲りが生じる。斯かる曲りを矯正するため従来
では冷間状態で上下の型間又は支持台とパンチとの間で
押圧していたが、これでは矯正応力がクランクシャフト
に残留し、規準工程で再び曲りが発生することがある。

このため、特開昭６０−２７４２０号に開示されるよう
に、リストライク後に変態点以上の温度にあるクランク
シャフトを、その軸方向の複数箇所をプレートによって
挟圧することで曲りを矯正する方法が知られている。

（発明が解決しようとする課題） 上述した方法はリストライクとは別の工程として行うた
め、工程数が増えるという問題があり、またクランクシ
ャフトの各ウェイト間の間隔等については正確に矯正で
きるが、クランクシャフト全体の反り返りについては十
分に矯正できない。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決すべく本発明は、リストライクの際に冷
却後の曲り方向と曲り量を見込んだ分だけ、反対方向に
素材を曲げておくようにした。

（作用） リストライクの際に冷却時に曲る方向と反対方向に曲げ
成形されているため、冷却後には曲りが少なく、仕上げ
加工を殆ど必要としないものが得られる。

（実施例） 以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。

本発明にあっては予信成形された素材を製品形状に近い
形まで熱間鍛造（フォージング）する。

次いで斯かる素材からパリを打抜いた後、素材温度が変
態点以上のうちにリストライクを施し、矯正と整形を行
う。リストライクはクランクシャフト素材の軸と直交す
るＸ方向及びＸ方向に拘束密閉状態で行う。

Ｘ方向のリストライクは第１図に示すように上型１及び
下型２間で行う。上型１には凹部３を形成し、下型２に
は型締めの際に凹部３に係合する凸部４を形成し、リス
トライク時に上下の型１゜２が横方向にずれないように
している。

また、Ｘ方向にリストライクされるクランクシャフト素
材Ｗは第２図及び第３図に示すように軸部５、ウェイト
部６及びピン部７から成り且つ周囲にはパリ抜きの跡で
あるパリ高部８を残している。

而して、以上の如き素材ＷをＸ方向にリストライクする
にあっては、素材Ｗの余肉は素材の軸方向に移動せしめ
、バランスをくずさないようにする。またパリ高部８に
ついてはＸ方向のリストライクの際には残しておく。

Ｘ方向のリストライクに続いて行うＸ方向のリストライ
クは第４図及び第４図のＡ−Ａ矢視図である第５図に示
すように上型１１と下型１２を用いて行う。上型１１及
び下型１２には前記同様凹部１３及び凸部１４を形成す
るとともに、冬型１１．１２の中央部にはスライド型１
５．１６を設け、スペーサ１７を介してスライド型１５
゜１６のキャビティへの突出量を可変としている。

以上のＸ方向リストライクにあっては、Ｘ方向のリスト
ライクが終了した後、素材Ｗを軸廻りに９０°回転させ
、更に軸部５及びピン部７のみをリストライクして軸部
５及びピン部７のパリ高部８を第６図の左半分から右半
分の状態になるように、軸径変化として逃がす。その結
果、第７図に示すようにウェイト部６のみにパリ高部８
が残った素材Ｗとなる。

また、Ｘ方向のリストライクを行う場合には冷却後の素
材の曲りを見込んで、予め逆方向に曲げるようにリスト
ライクを行う。

直列４気筒エンジン用のクランクシャフト素材の場合を
具体例をとして説明すると、素材Ｗは第８図に示すよう
に、中央部に軸廻りの位相が等しいピン部７ａ、７ｂを
有し、両端部に前記ピン部７ａ、７ｂとは１８０＠軸廻
りの位置が異なるピン部７ｃ、７ｄを有している。そし
て係る素材ＷにＸ方向のリストライクを行う場合には、
前記スライド型１５．１６の突出量を調整して、第８図
の想像線２で示す方向、つまり中央のビン部７ａ、７ｂ
が離れる方向に素材Ｗを曲げてリストライクを行う。こ
のようにすることで鍛造後の部分的な冷却速度差による
曲がりを吸収でき、結果的に曲りの少い製品を得られる
。

以上の如くして製品を得たならば、オイル穴、エンド穴
を穿設し、軸部及びピン部の研削を行い、バランス調整
及び表面処理等を施すことで最終製品としてのクランク
シャフトを得る。

（発明の効果） 以上に説明した如く本発明によれば、リストライクの際
に冷却後の曲り方向と曲り量を見込んだ分だけ反対方向
にクランシャフト素材を曲げるようにしたので、高精度
で後のバランス調整等を最小限で済ますことができる素
材が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はＸ方向のリストライク型の正面図、第２図及び
第３図は素材を示す図、第４図はＹ方向のリストライク
型の正面図、第５図は第４図のＡ−Ａ矢視図、第６図は
Ｙ方向のリストライクの作用を示す図、第７図はＹ方向
のリストライク後の素材の側面図、第８図はＹ方向のリ
ストライクの際の見込み曲げ方向を示す図である。 尚、図面中、１．１１は上型、２．１２は下型、３は凹
部、４は凸部、５は軸部、６はウェイト部、７，７ａ、
７ｂ、７ｃ、７ｄはピン部、８はパリ高部、Ｗは素材で
ある。 特　許　出　願　人　　本田技研工業株式会社代理人　
　弁理士　　　下　　１）　容−即問　　　　弁理士　
　　　大　　橋　　邦　　産量　　　弁理士　　　小　
　山　　　　有第４図 第５図 第７図 第８図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）熱間鍛造後のクランクシャフト素材を変態点温度
   以上の温度で矯正及び整形するリストライクにおいて、
   このリストライクは冷却後のクランクシャフトの曲りを
   見込んで、この曲り方向と逆方向にクランクシャフト素
   材を曲げつつ行うようにしたことを特徴とするクランク
   シャフトのリストライク方法。
2. （２）前記クランクシャフト素材は合計４つのピン部を
   有し、中央寄りの２つのピン部は軸廻りの位相が等しく
   、両端寄りの２つのピン部は中央寄りのピン部と軸廻り
   に１８０°位相がずれており、更にリストライクの際の
   曲げ方向は前記中央寄りの２つのピン部が離れる方向と
   したことを特徴とする請求項１に記載のクランクシャフ
   トのリストライク方法。
3. （３）熱間鍛造後のクランクシャフト素材を変態点以上
   の温度で矯正及び整形するリストライク装置において、
   この装置は上型と下型を備え、これら上型及び下型には
   クランクシャフト素材の軸と直交する方向の突出量を調
   整し得るスライド型が設けられていることを特徴とする
   クランクシャフトのリストライク装置。