JPH01240828A - 光ファイバ形温度分布計測装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明は、パルス光により光ファイバ内で発生したラ
マン散乱光から、光ファイバの長さ方向の温度分布を計
測する光ファイバ形温度分布計測装置に関する。

［従来の技術］ 従来、光ファイバを用いて、長さ方向に連続的な温度分
布を計測する方法としては、光ファイバに入射したパル
ス光の光ファイバ内でのレイリー散乱による後方散乱光
から求める方法が知られている。これは、温度により光
ファイバのマイクロベンド損、屈折率或いは光吸収度な
どが変化することによって、レイリー後方散乱光の強度
が変化することを利用する方法である。

しかしながら、このレイリー後方散乱光を用いる方法で
は、光ファイバ中の光損失を利用するため長尺の測定が
困難であること、−船釣に温度に対する感度が小さいこ
と、外乱〈光ファイバの曲げ、測圧等）の影響により精
度か劣化することなどの問題がある。

これらの問題を解消する方式として、光ファイバに入射
したパルス光による光ファイバのラマン散乱光を利用す
る方法が提案されている。

今、入射パルス光の周波数をω０、光ファイバのコア材
質によって定まる物質固有の周波数をωｆとすると、光
アイバ内では、前記レイリー散乱（周波数ω０）の他に
、周波数ω０−ωｔ　（ストークス光）とω０＋ωｆ　
（反ストークス光）の２成分からなるラマン散乱が生じ
る。このラマン散乱光の強度は、温度に依存した関数で
表現されることが知られており、ラマン散乱光の強度か
ら温度が求まる。

このラマン後方散乱光を利用する方法は高怒度であり、
また反ストークス光とストークス光或いは反ストークス
光とレイリー散乱光の２波長を用いることにより外乱の
影響を受けない高精度な温度分布計測ができ、更に光損
失ではなく、新たな光発生現象を用いるため長尺化を実
現することができる。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、このラマン散乱光を用いた温度分布計測装置
では、ラマン散乱光が極めて微弱な光であるために、こ
れを検出可能とするためには、光源として大出力のパル
ス光源を必要とする。しかし、実用に供するに十分な小
形のパルス光源（レーザ光源）は光ファイバの伝送損失
が大きな短波長域のものに限られている。従って、長尺
に亘っての温度分布計測が充分には行えないという難点
があった。

本発明の目的は前記した従来技術の欠点を解消し、温度
測定距Ｍを大幅に増加させることができる新規な光ファ
イバ形温度分布計測装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段Ｊ 本発明の光ファイバ形温度分布計測装置は、励起用のパ
ルス光源からのパルス光をポンプ光として池の波長のパ
ルス光を出射するレーザ光源と、レーザ光源から出射さ
れる光のうち所要の波長の光のみを通過させる光学フィ
ルタと、測定温度領域に配設され上記光学フィルタから
のパルス光が入射される温度測定用光ファイバと、温度
測定用光ファイバの入射端から出射される上記パルス光
の後方散乱光のうち、温度測定用光ファイバ内で発生し
たラマン散乱光の強度を検出する検出系と、検出系が検
出したラマン散乱光の強度により温度測定用光ファイバ
の温度を求めると共に、上記パルス光源からパルス光が
出射されてから検出系が後方散乱光を検出するまでの時
間より温度測定用光ファイバの温度測定位置を求める信
号処理回路とを備えている。

［作　用］ パルス光源から励起用の高出力パルス光をレーザ光源の
ラマン効果をおこす物質に入射すると、誘導ラマン効果
によって物質固有の周波数だけ順次シフトした高次のス
トークス光やアンチスｌ−−シス光が発生する。これら
ラマン光のうち長波長域のストークス光を光学フィルタ
で泗択し、温度測定用のパルス光として用いる。

実用となる小型レーザ光源の波長は光ファイバの伝送損
失が大きな短波長域のものしかないが、この従来のパル
ス光源の光をポンプ光として新たな長波長域（光ファイ
バの伝送損失が小さい）の光を発するレーザ光源を用い
ているので、温度測定可能な距離を延長することができ
る。

温度測定用光ファイバに入射した上記パルス光の後方散
乱光のうち温度測定用ファイバ内で発生したラマン散乱
光の強度は、検出系で検出される。

信号処理回路では後方ラマン散乱光の検出強度と後方散
乱光検出までの所要時間から温度測定用光ファイバの長
さ方向の連続的な温度分布を演算する。

［実施例］ 以下に、この発明の実施例を図面を用いて説明する。

第１図において、７は温度測定用光ファイバであり、光
ファイバ７は測定しようとする温度領域に配設される。

光ファイバ７の入射＠側には光分岐器５が設けられ、光
分岐器５の一方のボートには光源系８が、他方のボート
には後方散乱光の検出系１３が設けられている。

光源系８は、レーザ光源３と、レーザ光源３から出射さ
れる種々の波長のうち、測定に用いる波長の光のみを収
り出す光学フィルタ４と、レーザ光源３を励起するため
の別のパルス光ａ２と、パルス光源２を駆動するための
光源駆動装置１とから構成される。上記レーザ光源３と
しては、例えば光ファイバレーザが用いられる。

検出系１３は、光分岐器５で収り出された光を分岐する
ハーフミラ−１５と、ハーフミラ−１５の透過側に設け
られた光学フィルタ１６．光検出器１８及び増幅器２０
と、ハーフミラ−】５の反射側に設けられた光学フィル
タ１７．光検出器１９及び増幅器２１とからなる。光学
フィルタ１６は光ファイバ７で発生したラマン散乱光の
うちストークス光のみ透過し、光学フィルタ１７はアン
チストークス光のみ透過するものを使用する。

検出系８の後続には信号処理回ｉ？８２２が設けられて
いる。信号処理回路２２には、光源駆動装置１からのパ
ルス信号と、光検出器１８．１９からの検出信号が入力
されるようになっている。また、これらの信号に基づき
演算された結果は、表示器２３に表示されるようになっ
ている。なお、６はレンズ、１４は導入用光ファイバで
ある。

光源駆動装置１の駆動により、パルス光源２からレーザ
光源３に高出力のパルス光が入射される。

レーザ光源３の光ファイバに、例えば１．０６μｔの波
長の高出力パルスを入射すると、光ファイバ内では誘導
ラマン増幅が生じる。即ち、光ファイバガラスの固有振
動数に対応した波数４５０ｃｍ−’だけ順次シフトした
高次のストークス光（波長１．１１３μｎ、１．１７１
μｎ、１．２３７μｍ、　１．３１０μｒａ、　１．３
９２μｌ。

１．４８５μｎ等々）が発生する。これらストークス光
の強度はパルス光源２からの励起パルス光の強度に匹敵
したものである。

一般に光ファイバでは、１．５μｌ帯にＪ！ｌｌ＆低損
失の領域があり、従って、レーザ光源３からのパルス光
の波長として、例えば上記ストークス光のうち１．４８
５μｍを光学フィルタ４で選択して用いれば、温度測定
用光ファイバ７の測定可能な距離の長尺化を図ることが
出来る。

このようにして選択された測定用のパルス光を温度測定
用光ファイバ７内に入射させると、光ファイバ７内では
自然ラマン散乱を生じさせることが出来る。この自然ラ
マン散乱光の後方散乱光を光分岐器５で取り出し、検出
系１３の光学フィルタ１６．１７にてストークス光とア
ンチストークス光とを分離し、それぞれの光検出器１８
．１９による出力を演算すれば光ファイバ７の各位置の
温度が求まる。更に、パルス光が測定用光ファイバ７に
入射してから、検出系１３に戻って来るまでの時間によ
って距離ｘが求まり、これらより、光ファイバ７の長さ
方向に沿った連続的な温度分布を知ることが出来る。

［発明の効果］ この発明によれば、測定用光源として、パルス光源から
の励起用のパルス光をポンプ光としてラマン散乱光を発
生するレーザ光源を用いているため、実用に供するに十
分な小形の長波長パルスレーザ光源（１，３μｌ帯や１
，５μｌ帯のもの）を得ることが出来、これによって、
温度測定用光ファイバの測定可能距離の大幅な長尺化を
図ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る光ファイバ形温度分布計測装置の一
実施例を示す構成図である。 図中、１は光源駆動装置、２は励起用のパルス光源、３
はレーザ光源、４は光学フィルタ、５は光分岐器、６は
レンズ、７は温度測定用光ファイバ、１４は導入用光フ
ァイバ、１５はハーフミラ−１１６，１，７は光学フィ
ルタ、１８゜１９は光検出器、２０．２１は増幅器、２
２は信号処理回路、２３は表示器である。 特許出願人　　日立電線株式会社 代理人弁理士　　絹　谷　信　雄

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、励起用のパルス光源からのパルス光をポンプ光とし
   て他の波長のパルス光を出射するレーザ光源と、レーザ
   光源から出射される光のうち所要の波長の光のみを通過
   させる光学フィルタと、測定温度領域に配設され上記光
   学フィルタからのパルス光が入射される温度測定用光フ
   ァイバと、温度測定用光ファイバの入射端から出射され
   る上記パルス光の後方散乱光のうち温度測定用光ファイ
   バ内で発生したラマン散乱光の強度を検出する検出系と
   、検出系が検出したラマン散乱光の強度により温度測定
   用光ファイバの温度を求めると共に上記パルス光源から
   パルス光が出射されてから検出系が後方散乱光を検出す
   るまでの時間より温度測定用光ファイバの温度測定位置
   を求める信号処理回路とを備えたことを特徴とする光フ
   ァイバ形温度分布計測装置。