JPH01240611A - 加圧フード用サブランスシール装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、金属の溶解、精錬または還元などに使用さ
れる転炉、電気炉、溶融還元炉などの溶融金属炉におい
て、炉内の溶融金属の測温やサンプリングなどに用いら
れるサブランスのシール装置に関するもので、特に加圧
密閉式溶融金属炉の加圧フード用サブランスシール装置
に関するものである。

（従来の技術） 一般的に、サブランスは、ランスと同様に炉口フードに
開設したサブランス孔を通じて、溶融金属炉内への出し
入れが行われている。また、従来の溶融金属炉では、炉
内のガス圧力が大気圧またはそれに近く、しかも、炉内
のガスを吸引機などで吸引する構造の炉設備が大部分を
占めていたので、サブランス孔を開放しても炉内のガス
が外部に漏出しにくかった。したがって、従来は、前記
サブランス孔に、開閉ゲートを配備しておき、サブラン
スを出し入れする際に開閉ゲートを開放するようにして
いた。

また、吹錬用のランスのシール装置については、従来よ
り、ランス挿通孔の内面にラビリンス状のシール部を形
成し且つランス孔に嵌合するランスコーンの上面にシー
ル箱を一体に設け、ランスコーンおよびシール箱に不活
性ガスの導入管を接続し、ラビリンスシール部およびラ
ンス孔の接合部を不活性ガスによりシールする構造のも
の（特公昭６２−２０２５７号）、内部に冷却液を充填
した２重の筒状エキスパンションの上端部をランスの適
所にシール部材を介して取り付け、エキスパンシロンの
下端をランス孔の上部に装着した構造のもの（特公昭６
２−２０２５８号）が提案されている。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、最近の溶融金属炉においては、炉内のガス圧
力を大気圧に比べてかなり高くすることにより、冶金反
応が促進する、□送蝋機を用いずにガスが処理設備に導
ける、ガス中の可燃成分の回収率が高まるなどの種々の
メリットが生じることから、炉内のガス圧を高圧に保っ
て操業しようとする傾向にある。

このような場合に、上記した従来のサブランスシール装
置では、開閉ゲートを開放した際、炉内のＣＯガスを多
量に含む有毒ガスが吹き出して危険な上に、炉内圧力が
低下して操業に支障を来すおそれがある。特に溶融金属
の温度を常時監視するため、炉内にサブラン、スを頻繁
に出し入れする溶融金属炉には、適用出来ない。

また、上記した従来のランス用シール装置をサブランス
用シール装置に適用することが考えられるが、前者は、
ランス（サブランス）とラビリンスシール部間に小さな
隙間があるので、不活性ガスでシールしても、炉内の圧
力が大気圧よりもかなり高くなると、その隙間から炉内
ガスが外部へ漏出するおそれがある。後者は、エキスパ
ンションの伸縮長に制限があるので、ランスのように上
下動する範囲（吹錬位置と待機位置）が限定されている
場合はよいが、サブランスのように炉内から完全に抜き
出す必要がある場合には、不適当である。

（発明の目的） この発明は上述の点に鑑みなされたもので、溶融金属炉
の加圧操業中に、サブランスの挿通口部の気密性を確実
に保持しながらサブランスを炉内に挿脱でき、サンプリ
ングや測温を頻繁に必要とする操業に好適な、サブラン
スシール装置を提供しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記した目的を達成するためのこの発明の要旨とすると
ころは、溶融金属炉の炉口を加圧密閉する加圧フードに
、サブランスを挿脱可能な挿通口を開設し、その挿通口
上に外筒を一体に連設し、前記サブランスの略中間部周
囲にシールリング部材を摺動自在に装着するとともに、
そのシールリング部材下端に密着可能なシール装置を、
前記外筒の上端開口部に配設し、外筒の上端部付近にそ
の連通路を遮断可能なシールゲートを配備し、そのシー
ルゲート上方の外筒に、高圧不活性ガスの供給管を接続
したことである。

（作用） この発明のサブランスシール装置によれば、常聾すなわ
ちサブランスの炉内挿入前の状態は、外筒上端部付近の
連通路がシールゲートにより遮断されると共に、支持部
材に開設された挿通口部もシール装置とサブランス周囲
のシールリング部材との接合により気密保持されている
。

そして、サブランスを炉内へ挿入する際は、最初に外筒
内に高圧の不活性ガスを導入して、外筒内の圧力を炉内
の圧力に等しくしておき、シールゲートを開放した後、
定位置のシールリング部材に対しサブランスを下方へ摺
動させて、サブランスの下端部を炉内の溶融金属中に挿
入する。こうして、溶融金属の温度を測定したり或はサ
ンプリングした後、前記シールリング部材に対しサブラ
ンスを上方に摺動して、炉内よりサブランスを元の位置
まで引き上げ、シールゲートを遮断する。さらに、サン
プリングした金属試料を回収するには、シールゲートを
遮断すると共に、導入した不活性ガスにより外筒内の有
害ガス（炉内ガス）を追い出した後、サブランスを前記
シールリング部材ごと前記支持部材の挿通口より上方へ
引き上げ、サブランス下端部内に採取した金属試料を回
収する。この間、外筒下端部付近の連通路はシールゲー
トで遮断され、気密性が保持されている。

（実施例） 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は溶融金属炉としての転炉を示し、図において、
転炉ｌの炉口１ａは、加圧フード２により密閉されてい
る。加圧フード２の中央部には、吹錬用のランス３が配
備され、このランス３の側方に、測温およびサンプリン
グ用のサブランス４が炉ｌ内に挿脱可能に配備されてい
る。４ａはサブランス４の先端に取り付けたプローブで
ある。

第２図は第１図の要部拡大図で、図において、前記加圧
フード２に挿通口５が、また、その上方の建屋６に挿通
ロアが、それぞれ一連に開設されている。そして、上下
の挿通口５および７間は、サブランス４を緩挿可能な外
筒８により接続され、両押通口５および７は連通してい
る。

また、前記加圧フード２の上下動を許容できるように、
外筒８はその上部で、上下に分割され、両分割筒８ａ、
８ｂ（第４図参照）はテレスコピック状に接続され、そ
の接続箇所にテレスコピックシール８ｃが介装されてい
る。なお、下部分割筒８ｂは、その中間部８ｄで分離可
能に結合されている。さらに、サブランス４の略中間部
の周囲には、シールリング部材９が−Ｅ下方向に摺動自
在に装着され、そのシールリング部材９の周囲には、下
端部をコーン状に形成したシールカバ一体１０が装着さ
れている。建屋６側挿通ロアの上部には、前記シールカ
バ一体１０下端部が嵌合・密着可能なシール装置１１が
配設されている。そして、シール装置１１にシールカバ
一体１０が嵌合した状態で、シールカバ一体ＩＯをシー
ル装置１１に押圧固定するための、固縛機構１２が建屋
６上に配備されている。この固縛機構１２は、第４図お
よび第５図に詳しく示すように、シールカバ一体１０の
両側部にテーパー孔１０ａを穿設し、これらのテーパー
孔１０ａに嵌挿可能な一対の嵌合片１２ａを、建屋６上
の支持座１２ｆに枢着した流体圧シリンダ１２ｂのシリ
ンダロッド１２ｃの先端に軸着し、シリンダ１２ｂの伸
縮動により建屋６上に固設した一対のガイド部材１２ｅ
に沿って、嵌合片１２ａをシールカバ一体１０に対し進
退させる構造からなる。

第３図は第２図の■−■線拡線断大断面図図において、
１３は外筒８の下端部に連通して設けたシールゲート函
で、このシールゲート函１３内には、シールゲート１３
ａが流体圧シリンダ１３ｂのシリンダロッド１３ｃの先
端に枢着されている。

そして、シリンダ１３ｂの伸長動により、シールゲート
１３ａはガイド部材１３ｄに沿って移動し、その連通路
８ａを遮断する構造になっている。

１３ｅはシールゲート１３ａ上面に装着されたシール部
材、１３ｆは前記シリンダロッド１３ｃの挿通孔内周に
装着されたシール部材である。

さらに第２図において、１４は高圧（炉内圧力以上）不
活性ガス（例えば、窒素ガス）の供給管で、不活性ガス
源（図示せず）に一端が接続され、開閉弁１４ａおよび
チエツク弁１４ｂを介して供給管１４の他端が外筒８の
略中間部に接続されている。また、供給管１４は途中で
分岐され、分岐部より他の開閉弁１４ｃを介して大気へ
開放されるようになっている。

さらに、外筒８の下部より前記シールゲート函１３を挟
んでその下方の外筒８に、チエツク弁１５ａを介装した
不活性ガス排気管１５が接続され、前記供給管１４より
外筒８内に導入された不活性ガスの一部を、排気管１５
によって加圧フード２内へ排出するようにしている。

第６図はサブランス４をシールリング部材９とともにシ
ール装置１１の上方へ引き上げた状態を示す。

次に、上記した実施例についてその使用態様を説明する
。

第２図において、サブランス４の炉１内挿入前の状態で
は、外筒８下端部付近の連通路８ａがシールゲート１３
ａにより遮断されると共に、建屋６に開設された挿通ロ
ア部もシール装置１１とサブランス４のシールカバ一体
１Ｇ下端部との接合により気密保持されている。この状
態で、シールカバ一体１０は、前記固縛機構１２の嵌合
片１２λによりシール装置１１に押圧固定されている。

そして、サブランス４を炉ｌ内へ挿入する際は、開閉弁
１４ａを開放して供給管１４より外筒８内に高圧不活性
ガスを導入して、外筒８内の圧力を炉１内の圧力より高
くする。それから、シールゲート１３ａをシリンダ１３
ｂを収縮して開放した後、前記シールカバ一体１０によ
り定位置に保持されたシールリング部材９に対しサブラ
ンス４を下方へ摺動させて、サブランス４のプローブ４
ａ下端部を炉ｌ内の溶融金属中に挿入する。

こうして、上部挿通ロアをシールリング部材９、シール
カバ一体１０およびシール装置１．１で密封した状態の
下で、溶融金属の温度を測定したり或はサンプリングし
た後、前記シールリング部材９に対しサブランス４を上
方に摺動して、炉１内よりサブランス４を元の位置まで
引き上げ、前記シリンダ１３ｂを伸長してシールゲート
１３ａにより連通路８ａを遮断する。なお、サンプリン
グした金属試料の回収時には、前記シールゲート１３ａ
で連通路８ａを遮断した後、供給管１４からの外筒８内
への不活性ガスの導入を継続して、炉ｌから外筒８内へ
侵入した有毒な炉内ガスを排気管１５より炉ｌ内へ排出
する。それから、シリンダ１２ｂを収縮して嵌合１’％
−１２ａをシールカバ一体１０から退出させ、第６図に
示すように、サブランス４を前記シールリング部材９お
よびシールカバ一体１Ｇと共に挿通ロアより上方へ引き
上げ、サブランス４先端のプローブ４ａを抜き取って、
その下端、部内に採取した溶融金属を回収する。

このようにして、上部挿通ロア又は下部挿通口５（正確
には、外筒８下端部の連通路８ａ）の少なくとも一方を
密封した状態で、サブランス４を炉ｉ内へ出し入れして
、溶融金属の温度を測定したり或はサンプリングなどを
行うことができる。

なお、上記実施例では、建屋６にもサブランス４の挿通
ロアを開設して、この挿通ロアと前記加圧フード２側の
挿通口５とを外筒８で接続して連通させているが、加圧
フード２の上方に建屋６などがない場合には、加圧フー
ド２の挿通口５上に外筒８を一体に連設して、外筒８の
上端開口部に前記シール装置１１などを配設すればよい
。

（効果） 以上説明したとおり、この発明のサブランスシール装置
は上記した構成からなるので、下記の効果を奏する。

（１）上記した従来のシール装置に比べて、サブランス
挿通口部を確実に押圧密封し得るので、溶融金属炉内の
圧力を大気圧よりかなり高くしても、炉内ガスの吹き出
しが生じず、作業環境を汚染することがない。

（２）前記（１）の効果に伴って、溶融金属炉内を高圧
にし得るので、炉内圧を高圧化することによる上記した
種々のメリットが生じる。

（３）サブランスを炉内に挿脱する際も、その挿通口部
を確実に密封し得るので、炉内の溶融金属の測温やサン
プリングなどを頻繁に必要とする操業に特に好適である
。

【図面の簡単な説明】

第１図は転炉の全体断面図、第２図は第１図の要部拡大
断面図、第３図は第２図のＩ−Ｉ線拡大断面図、第４図
は第２図の上部挿通口部の詳細断面図、第５図は第４図
の平面図、第６図はサブランスを上方へ引き上げた状態
の、第４図と異なる方向の断面図である。 ｌ・・・転炉、２・・・加圧フード、４・・・サブラン
ス、５．７・・・挿通口、６・・・建屋、訃・・外筒、
ｇ２Ｌ・・・連通路、９・・・ソールリング部材、ｌＯ
・・・シールカバ一体、１１・・・シール装置、１２・
・・固縛機構、１３２Ｌ・・・シールゲート、１４・・
・不活性ガス供給管。 第１図 第４図 第５図 第６図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）溶融金属炉の炉口を加圧密閉する加圧フードに、
   サブランスを挿脱可能な挿通口を開設し、その挿通口上
   に外筒を一体に連設し、前記サブランスの略中間部周囲
   にシールリング部材を摺動自在に装着するとともに、そ
   のシールリング部材下端に密着可能なシール装置を、前
   記外筒の上端開口部に配設し、外筒の下端部付近にその
   連通路を遮断可能なシールゲートを配備し、そのシール
   ゲート上方の外筒に、高圧不活性ガスの供給管を接続し
   たことを特徴とする加圧フード用サブランスシール装置
   。
2. （２）前記シールリング部材を前記シール装置に対し押
   圧固定する、固縛機構を前記外筒の上端開口部もしくは
   その近傍に配備した請求項１に記載の加圧フード用サブ
   ランスシール装置。
3. （３）前記加圧フード上方の建屋にサブランスを挿脱可
   能な挿通口を開設し、その挿通口に前記外筒の上端を接
   続するとともに、前記シール装置を建屋側の挿通口部に
   配設した請求項１又は２に記載の加圧フード用サブラン
   スシール装置。
4. （４）前記外筒を上下に分割して、両分割部間にテレス
   コピックシールを介装した請求項３に記載の加圧フード
   用サブランスシール装置。