JPH01238765A

JPH01238765A - カム軸の製造方法

Info

Publication number: JPH01238765A
Application number: JP6500788A
Authority: JP
Inventors: Kyoji Uzuka; 宇塚　恭治
Original assignee: JIDOSHA IMONO KK
Current assignee: JIDOSHA IMONO KK
Priority date: 1988-03-18
Filing date: 1988-03-18
Publication date: 1989-09-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】ａ、　産業上の利用分野本発明は内燃機関に用いられるカム軸の製造方法に関す
る。

ｂ、　従来の技術内燃機関に用いられているカム軸は、従来鍛鋼品、鋳鉄
品（片状黒鉛鋳鉄などの利用）、カム部などを焼結合金
とした鋼管型のものなどの多くの製造方法が採用されて
いる。

これは本部品がエンジンにとって重要な地位を占め、か
つ１本の部品中でジャーナル部は被削性（軟かさ）を、
カム部は耐摩耗性（硬さ）を、そして軸そのものは剛性
が要求されるなど互いに相反する機能が要求されるので
、材質、工法などに多くの工夫がなされてきたからであ
る。

Ｃ９発明が解決しようとする課題しかしながら、カム軸の前記従来の各製造方法は、それ
ぞれ次のような問題点をもっている。すなわち、鍛鋼品
は鋳鉄品に比較して重いため、軽量化指向の厳しい自動
車エンジンの要求にはあまり適していない。軽量化の手
段として軸部を中空化する方法があるが、軸芯に添って
細く長い孔をあけることは技術的にもむずかしくコスト
高になり実質的に困難である。

一方、片状黒鉛鋳鉄を用いたものは、材料費が安く、前
記鍛鋼品に比較して多少の軽量化ができるが、強度的な
見地から積極的な軽量化は期待できない。たとえば砂型
中子を用いて軸部を中空化する方法があるが、鋳造後、
細くて長い軸孔から、中子砂を完全に排出することは非
常に困難である。

しかもこの中空孔は組立後、潤滑油の通路として使用さ
れるため、残存する砂の完全な清浄化が要求される。ま
た鍛鋼品に比較して被削性が良いとは言え、長い孔の機
械加工には多くの困難がある。

また鋼製パイプに粉末焼結合金を接着（ろう付など）し
たものは各部に適正材料が使用でき、かつ軽量化ができ
るなどの利点を有するが、パイプの成形、焼結作業、接
着技法が特殊であるなど、いくつかの難点も抱えている
。

一方、鋳造の分野では、発泡ポリスチレン（以下、Ｆ、
Ｐと記す）で作った消失性の模型を鋳物砂中に埋め込ん
で充填し、そのまま溶湯を鋳込んで鋳物を作る鋳造法が
最近実用化されている。この鋳造法は複雑な形状の鋳物
を比較的容易に鋳造できるという利点があり、狭く複雑
な形状をしたカム軸の部分部分を作るには好都合である
が、細く長いカム軸全体をこの方法で製作するには次の
ような問題点がある。すなわち、長く細いカム軸をＦ、
Ｐ模型で製作したものは、変形し易く、したがってこれ
を鋳物砂の中に埋め込んで造型するときに曲りが生じ、
溶湯を鋳込めば、そのまま曲ったカム軸が鋳造されてし
まう。高速回転軸体であるカム軸の曲り許容差は、修正
加工されることを見込んでも軸芯からの最大の振れが１
．５ｍｍ程度に抑えねばならず、この鋳造法をカム軸の
製造に利用することは不可能であった。

鋳造材料の分野では、片状黒鉛鋳鉄よりも強靭な球状黒
鉛鋳鉄が鋼、片状黒鉛鋳鉄に代って多く用いられてはい
るが、価格や軽量化対策などでカム軸に多く採用される
迄にはいたっていない。

以上のように内燃機関、特に自動車用エンジンの小型、
軽量化の要求は急でかつ強いものがあり、現用品よりも
更に安価で軽量化がはかれる確実な工法の開発が強く望
まれていた。

ｄ、　課題を解決するための手段本発明は前記事情に鑑みてなされたもので前記課題を解
決してなるカム軸の製造方法を提供しようとするもので
ある。

すなわち、本発明はカム軸を鋳造する場合に、カム軸の
軸部の芯金に金属管を配置して消失模型を作り、該消失
模型を用いて鋳造することを特徴とする中空カム軸の製
造方法である。

以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳細
に説明する。

第２図は本発明に係る方法によって製作する一部を省略
したカム軸を示し、１は軸部、２はカム部、３はジャー
ナル部である。

このカム軸の鋳造用模型を次の要領で製作した。

すなわちＩＯはＦ、Ｐを用いて形成した前記カム軸のＦ
、Ｐ模型でそれぞれ軸部１０ａ（外径３２ｆｌ）と、多
数のカム部１０ｂ（長径５５ｕ）と、多数のジャーナル
部１０ｃ（外径４３Ｒ）とから構成されている。

１１はステンレス鋼管（外径１７．３鶴、内径１５．３
Ｍ）で、前記Ｆ、Ｐ模型１０の軸芯に配置され、模型の
芯金としたものである。

第１図は前記Ｆ、Ｐ模型１０を鋳枠に型込めした状態を
示す断面説明図で、鋳枠１５内に前記Ｆ、Ｆ、Ｐ模型１
０を配置するとともに、比較のため軸芯に鋼管１１を設
けないＦ、Ｐのみからなるカム軸用の模型５０を間隔を
置いて配置し、下端に両模型１０．５０に堰１６を介し
て連通ずる湯道１７を設け、該湯道１７のほぼ中央から
両模型の間に湯口棒１８を設けて、鋳型の上部に設けた
湯ロカソプ１９に連絡したものである。充填される鋳物
砂２５は粘結剤を含まないものが用いられる。

前記構成の鋳型に対し、第１表に示す化学成分（試料患
１）からなる球状黒鉛鋳鉄の溶湯を鋳込んだ。

なお上記試料患２は比較のため従来の合金鋳鉄を用い従
来方式によってカム軸を製作したものである。

鋳造された各カム軸について比較した結果、次の第２表
のようなデータかえられた。

第　　２　　表注■　Ｎｏ　１−　ａは本発明（模型１０）によるもの
、ｍｌ−ｂは模型５０によるものである。

■　上記鋳造されたカム軸の最大的りはカム軸軸芯から
の振れを示す。

■　上記曲げ強度は支点間距離３８０　ｍにおける３点
曲げ破断強さを示す。

第２表から明らかなように鋼管を芯金に用いないＦ、Ｐ
模型の試料ｍ１−ｂは、カム軸が細長いため容易に曲が
り、測定が不能であるのに対し、本願発明に係る試料Ｎ
ｋｘ　１−　ａにおいては殆ど曲がることがなかった。

したがって鋳造されたカム軸においては、最大的がりの
差は歴然としており、試料阻１−ｂのカム軸では使用不
可能である。そして本願発明に係る試料阻１〜ａのカム
軸は従来の合金鋳鉄による試料１１ｈ２のカム軸におけ
る曲がりに対し殆ど差のないものかえられた。

また、曲げ強度においては本願発明に係るカム軸は従来
の合金鋳鉄によるものより優れていることが判る。

そして軸部分の芯金に中空の鋼管を用いたことから他の
いずれのカム軸より重量が軽いことが判る。

なお、前記実施例に用いた溶湯はＦＣＤ−４５（Ｊ　Ｉ
　Ｓ）相当の材質であって、ジャーナル部の組織のパー
ライト率は１０％程度で、硬度はプリネル硬度）ＩＢ１
６３であり、その被削性は良好で全く問題がなかった。

また鋼管と溶湯との接合部の組織には一部急冷によるセ
メンタイトの発生がみられたが、カム軸としての機能を
損なうものではなかった。

また前記実施例では鋼管にステンレスを用いたが強度、
溶着性などの目的、用途に応じた材質のパイプを用いる
ことは当然可能であり、さらに型込めに際し、多数のＦ
、Ｐ模型を用いたり、横込め、縦込めなど、其他任意の
鋳型、造型の方法を採用することができる。また、カム
軸のカム部の耐摩耗性向上のため冷し金、再溶融法など
従来の局部硬化法が併用できることも述べるまでもない
。

ｇ、　発明の効果以上のように本発明によれば、カム軸を鋳造によって製
作する場合、鋼管を芯金として軸部に用いてＦ、Ｐ模型
を製作することにより発泡材の最大の弱点の一つである
造型時の変形が完全に防止できる。そして消失するＦ、
Ｐ模型を用いて造型し、球状黒鉛鋳鉄を溶湯として用い
ることによって、軽量、強靭で軸内部が清浄な中空カム
軸を容易に製作することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るカム軸の製造方法の要領を説明す
る型込めした状態の断面図、第２図は自動車のカム軸の
部分説明図、第３図は本発明に係るカム軸のＦ、Ｐ模型
の断面説明図である。ＩＯ・・・Ｆ、Ｐ模型、　　　　１１・・・ステンレス
鋼管。特許出願人　自動車鋳物株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

カム軸を鋳造する場合に、カム軸の軸部の芯金に金属管
を配置して消失模型を作り、該消失模型を用いて鋳造す
ることを特徴とする中空カム軸の製造方法。