JPH01232015A - 合成樹脂製発泡成形品の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱可塑性合成樹脂成形品、特に発泡剤を配合し
た該樹脂を用いて射出成形により成形品を製造するに当
り、形成品本体に余分に付着残留するスプルー部又はラ
ンナー部を切断分離する工程の改良に関する。

〔従来の技術〕

熱可塑性合成樹脂製品の射出成形においては、通常金型
キャビティに至る樹脂の流路としてスブ、ルー、ランナ
ー、ゲート等を通るがここで固化した樹脂（以下、スプ
ルー又はランナー部という）も成形品本体に付随した状
態で成形されるので、最終的成形品とするためにはこの
部分を本体から通常ニッパ等で切断除去している。しか
し成形品が冷却しないうちに可及的速やかに行なうこと
が、製造能率の向上や切断面をきれいにかつ容易に切断
する上で好ましいことから、成形品を金型から突き出し
装置で突き出す際又は型開きの際に切断する方法（特公
昭６Ｏ−３１６４８）や金型のゲート部とキャビティ部
を相対的に移動してゲート部を切断する方法などがある
。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の方法では主として非発泡性の樹脂を対象としてお
り、発泡剤を配合した樹脂材料により、多泡体の成形品
を得る場合には好ましくない。例えばニッパにより切断
する方法は、切断するまでの冷却硬化時間を充分にとる
必要があり、製造効率上影響が大となる。また金型から
突き出し装置で突き出す際に切断する方法又は金型ゲー
ト部とキャビティ部を相対的に移動してゲートを切断す
る方法など、成形時に連続的に切断を行なって成形サイ
クル時間を短縮を図る方法においては金型構造が複雑と
なる。しかも発泡成形品の場合、成形品が金型内にある
時は勿論取出された直後は、成形品の表面は硬化して表
面層を形成していても、内部の樹脂は未だ溶融しており
、かつ加圧状態の気泡が存在している。したがって金型
から取出した後でも成形品のスプルー又はランナー部を
切断すると内部の溶融樹脂が切断面から流れ出して正し
い成形品が得られない。特に発泡成形品の場合ゲート部
は、通常のストレート成形品（非発泡成形品）に比して
ゲート断面積が広いので流れ出す樹脂量が多くなる。流
れ出た樹脂は成形品表面に塊状に固着し成形品の外観や
内部状態を損なうことになる。これを避けるためには、
成形品が内部まで充分冷却した後に切断するか、塊状物
を除去せねばならず、結局生産効率は低下する。のみな
らず上記のような自動的に行なう場合は金型構造が複雑
となり成形品の構造も制限を受け、設備費、も高くなる
。

本発明の目的はこのような従来の問題点を解決し、内部
までの完全な冷却硬化を待たずに速やかに効率よく、か
つ切断面のきれいな合成樹脂成形品を製造する方法を提
供するにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため本発明においては、発泡剤を
配合した熱可塑性合成樹脂を用いて射出成形して発泡成
形品を製造する方法において、成形品に付着しているス
プルー部又はランナ、一部を切断除去するに当り、該成
形品を成形金型から離脱させた後、平板状カッターによ
り切断すると同時に該カッターの平面を暫時（所定時間
）成形品本体側の切断面にそのまま密着状態に維持する
ことにより、内部溶融樹脂の流出を防ぎ、かつ切断面の
きれいな仕上げを同時に行なうようにしたものである。

また本発明において、カッターの平面を切口に密着状態
で維持せしめるに際してはカッターを冷却状態に保って
切断面を冷却することが好ましく、例えば空気を吹きつ
けるなどの手段で強制冷却することにより、切断部の硬
化を促進し、処理工程の時間を短縮しかつ確実に行うこ
とができる。

使用するカッターは片面全体が平面に形成された平板状
のものを用い、刃先は反対面から先端に向って傾斜した
ものが用いられ、平面側を成形品本体に向けて平行に摺
動させて所定個所を切断し、切断が終ると同時にそのま
まカッターの平面部を成形品本体側に密着させ切口を閉
塞した状態で切断面の樹脂の硬化が完了するまで保持す
る。成形品の種類や大きさにもよるが通常３〜６０秒位
でよい。この際溶融樹脂の流出を阻止するに足る成形体
側への押圧力ないしは支持力が必要である。またカッタ
ーの大きさ（面積）は切断後切口を充分に覆うに足るも
のであることが必要である０例えばスプルー部又はラン
ナー部の断面直径の１．５〜３倍程度の長さ及び幅を有
することが好ましい。

切断処理すべき成形品は通常成形後金型から取り出し、
適宜の支持装置に固定して、成形品の本体に沿ってカッ
ターを平行に移動させて行なうが、支持装置としてはス
ライド式のカッター、更にはカッター冷却手段を具備し
た装置を用いるのが好ましい。−個取りの大型成形品は
スプルー部の基部を切断するが、多数個取りの場合はラ
ンナー部を切断することになる。

刃先の移動で切断されるとそのままカッターの平面部側
を切断面に密着させたまま切断面の樹脂が冷却硬化され
るまで保持する。樹脂や成形品の大きさにもよるが、通
常は３〜６０秒の範囲であり、この際カッターを強制冷
却すればこの時間は短縮される。またカッター面の成形
品側への押圧力は溶融樹脂が切断面から流れ出るのを阻
止できる程度であればよく、例えば上下溶着タイプのパ
レットのような比較的大型のものでも通常３〜５ｋｇ／
ｃ４の範囲で行なうことができる。

〔実施例〕

以下本発明の代表的実施例を図面により説明する。

図面は発泡成形品としてポリエチレン系樹脂に発泡剤を
配合して射出成形によりパレットのスキッド（上下溶着
タイプパレットの上又は下半分）を成形した際、そのス
プルー部を切断する態様を示す要部の正面図である。

１　（断面で示す）はスキッドで、１ａはそのスプルー
部である。２は成形品（スキッド）を固定する台座で、
この上に載置したスキッド１は押え具３及び押え板４に
より側方及び上方から固定される。５は成形品本体側の
面が平面状をなすカッターで刃先は反対側から斜面が形
成されている。

このカッターはカッター取付部６に固着され、シている
。

ポリエチレン樹脂と化学発泡剤との混合物を射出成形後
、成形されたスキッド１を金型から取出し、直ちに前記
の装置に図示のように配置し、カッター５をシリンダー
７によりスライドさせてスプルー部１ａを切断分離し、
そのまま（破線で示す状態）で約１５秒間保持して切断
面を冷却硬化させ、その後シリンダー７によりカッター
５をもとの位１まで後退させた。ついで押え具３．４を
ゆるめてスキッド１を取外した。成形品の切断面はきれ
いに仕上っていた。

なお図示していないが、切断後カッターの下面に冷却空
気を適宜手段により吹きつけて強制冷却を行なうと切断
後の密着保持時間はさらに短縮することができる。

上記実施例に限らず、成形品の大きさや形状に応じて本
発明の要旨の範囲内において適宜の手段が採用できるこ
とは勿論である。

〔発明の効果〕

本発明は上記のように構成されているので、射出成形に
よる合成樹脂製発泡成形品の製造において、スプルー部
やランナー部の切断が、発泡成形に基因する障害を克服
して簡単なカッター操作のみで成形後短時間にきれいに
かつ確実に仕上げることができ、成形サイクル時間が著
しく短縮され、生産性の向上は勿論のこと、特別な装置
や労力を要することな〈実施し得るので、経済的にも極
めて有利に優れた成形品を製造することができその効果
は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明を実施するに当り使用した装置の一例につ
き要部の概略を示した正面図である。 ｌ・・・成形品、１ａ・・・スプルー部、２・・・固定
台座、３．４・・・押え具、５・・・カッター、７・・
・カッター駆動用シリンダー 特許出願人　　三菱化成工業株式会社 代′理人　弁理士　　木　　村　　芳　　男外１名

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、発泡剤を配合した熱可塑性合成樹脂を用いて射出成
   形して発泡成形品を製造する方法において、成形品に付
   着しているスプルー部又はランナー部を切断除去するに
   当り、該成形品を成形金型から離脱させた後、平板状カ
   ッターにより切断すると同時にそのまま該カッターの平
   面を成形品本体側の切口に暫時密着状態に維持すること
   を特徴とする合成樹脂製発泡成形品の製造法。 ２、密着状態の維持に際し、カッターを冷却する請求項
   第１項記載の方法。