JPH01229805A - 高強度水溶性ポリビニルアルコール系繊維およびその製造法 - Google Patents

高強度水溶性ポリビニルアルコール系繊維およびその製造法

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JPH01229805A
JPH01229805A JP13628388A JP13628388A JPH01229805A JP H01229805 A JPH01229805 A JP H01229805A JP 13628388 A JP13628388 A JP 13628388A JP 13628388 A JP13628388 A JP 13628388A JP H01229805 A JPH01229805 A JP H01229805A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、高強度水溶性ポリビニルアルコール(以下、
PVAと略す。)系繊維およびその製造法に関し、さら
に詳しくは、従来の水溶性PVA系′a維とは異なり、
アラミド繊維に近い優れた機械的性能を有し、さらに水
溶解時の収縮率、収縮応力が著しく高い新規水溶性PV
A系wA維およびその工業的製造法に関する。
[従来技術] 従来、熱水あるいは室温の水に溶解する水溶性繊維とし
ては、PVA系wA維、アルギン酸系繊維、セルロース
系繊維、ポリエチレンオキサイド系繊維等がよく知られ
ているが、紡績、編織等の高次加工に必要とされる機械
的性能を満足するものは、PVA系繊維のみであり、ケ
ミカルレース用基布、靴下製置分野における抜き糸用と
して工業的に製造されている。かかる水溶性PVA系繊
維の製法としては、ケン化度99モル%以下の低ケン化
度PVAの濃厚水溶液を乾式紡糸する(特公昭43−8
992号公報)、あるいは、ケン化度99モル%以上の
完全ケン化PVAの水溶液を飽和ボウ硝水溶液中に湿式
紡糸した後、アセタール化処理を施さない等の方法があ
る。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記した方法で得られる水溶性PVA系
繊維の引張り強度は3〜4g/d、初期弾性率も50〜
60g/d程度であり、上記した特殊用途のみに用いら
れる程度で、高い機械的性能の要求される産業用途への
進出は不可能であった。
また、上記方法で得られる水溶性PVA系繊維は、水溶
解時、収縮をともなって溶解するという特徴を有してい
るが、水溶解時の最大収縮率は、50%、最大収縮応力
は、200mg/d程度に達する。
最近になって、このような水溶性PVA系繊維の収縮特
性を活かして、シボ立て織物用原糸として用いろ検討が
なされているが、収縮率が低く、シボ立て効果が十分で
ないといった問題や、使いすておむつの横漏れ防止用吸
水収縮糸として用いた場合も、収縮応力が低く、横漏れ
防止効果が十分でないという問題があり、さらにより高
収縮でかつ、収縮応力の高い水溶性PVA系繊維の出現
が望まれていた。
本発明者らは、上記した水溶性PVA系繊維の機械的性
能、および水溶解時の収縮特性を高めるべく鋭意検討を
行った結果、高重合度低ケン化PVA系重合体を高倍率
延伸することにより、従来の水溶性PVA系繊維に比へ
、高強度・高弾性率で、かつ、水溶解時の収縮率、収縮
応力ともに極めて高い新規高強度水溶性PVA系wA雄
が得られることを見いだし、本発明を為すにいたった。
即ち、本発明の課題とするところは、従来の水溶性PV
A系a雑に比べ、水溶解時の収縮率、収縮応力ともに極
めて高いうえ、強度、初期弾性率等の機械的性能も高く
、収縮特性を活かした衣料用途ばかりでなく、産業用途
にも展開可能な新規高強度水溶性PVA系繊維を提供す
るにある。また他の課題は、このような卓越した繊維特
性を有する水溶性PVA系繊維の工業的または商業的な
製造方法を提供するにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記課題は、 (1)引張り強度が10g/d以上、初期弾性率が10
0g/d以上であり、かつ、水溶解温度が100°C以
下である高強度水溶性PVA系繊維、および、 (2)水溶解時の最大収縮率が60%以上、最大収縮応
力が300mg/d以上である特許請求の範囲第(1)
項記載の高強度水溶性ポリビニルアルコール系繊維、お
よび、 (3)重合度が少なくとも1500、ケン化度が80〜
99モル%であるポリビニルアルコール系重合体を、凝
固浴または冷却浴中ての凝固糸あるいはゲル化糸の滞留
時間が5秒以上になるように乾湿式紡糸またはゲル紡糸
した後、180〜230℃の温度下で全延伸倍率が10
倍以上になるように延伸することを特徴とする高強度水
溶性ポリビニルアルコール系繊維の製造法、 によって解決することができる。
本発明における高強度水溶性PVA系繊維は、引張り強
度が10g/d以上、好ましくはI Ig/d以上、さ
らに好ましくは12g/d以上であり、初期弾性率が1
00g/d以上、好ましくは150g/d以上、さらに
好ましくは180g/d以上、最も好ましくは200g
/d以上である。引張り強度がlog/(1以上、初期
弾性率が100g/d以上でないと産業用繊維として用
いるには十分でなく、また用途も限られてくる。
さらに本発明の高強度水溶性PVA系繊維の水溶解温度
は、100℃以下、好ましくは95℃以下、さらに好ま
しくは80℃以下、最も好ましくは70℃以下である。
水溶解温度が100℃を上回ると、繊維を溶解するため
には加圧沸騰水中で長時間処理をする必要があり、水溶
性繊維としては好ましくない。
本発明における高強度水溶性PVA系繊維は水溶解時の
最大収縮率が60%以上、好ましくは65%以上、ざら
に好ましくは70%以上、最も好ましくは75%以上で
ある。また、水溶解時の最大収縮応力は、300mg/
d以上、好ましくは350mg/d以上、さらに好まし
くは400mg/d以上、最も好ましくは500mg/
d以上である。水溶解時の最大収縮率が60%を下回っ
たり、最大収縮応力が300mg/dを下回ると、水溶
性PVA系繊維なシボ立て織物用収縮原糸として用いる
場合、収縮率が不足気味になるため、シボ立て効果が十
分でなかったり、使いすておむつ・生理綿用横漏れ防止
用吸水収縮糸として用いる場合、収縮応力が不足気味な
ため、横漏れ防止効果が十分てない。
さらに本発明の高強度水溶性PVA系繊維は、産業用繊
維として高い値の要求される結節強度に関しても、5g
/d以上であるのが望ましい。
本発明におけるPVAの重合度、ケン化度、繊維の機械
的性能、水溶解温度、水溶解時の最大収縮率、水溶解時
の最大収縮応力は、次のように定a(測定)される。
(a)PVAの重合度 JIS  K6726に基づき、30℃における水溶液
の極限粘度[η]から次式により重合度(Pn)を算出
した。
log(Pn) = 1.613 X log([77
] X 104/ 8.29)ただし、[η] ;ml
/g (b)PVAのケン化度 JIS  K6726に基づき、中和滴定法により求め
た残存酢酸基量より計算で求めた。
(c)繊維の機械的性能 繊維を予め20°C165%の相対湿度下に24時間調
湿し、繊維を構成する単糸の試料長20mm、引張速度
100mm/分の条件で単糸強度および初期弾性率を測
定した。
(d)水溶解温度および水溶解時の最大収縮率繊維束に
対して2mg/dの初荷重をかけ、10℃の水中に入れ
、昇温速度1℃/分で昇温しで、繊維が溶断するまでの
収縮挙動を調べた。溶断時の水温を水溶解温度、溶断に
至るまでの最大収縮率を水溶解時の最大収縮率とした。
(e)水溶解時の最大収縮応力 単11!雄に5mg/dの張力をかけて、テンシロン引
張試験機につかみ間隔20mmとして取付け、次いで、
m維を10℃の水中に浸漬し、つかみ閘隔一定の状態で
、昇温速度1℃/分で昇温し、収縮応力と水温の関係を
測定する。
繊維が溶解するまでの最大収縮応力を水溶解時の最大収
縮応力とした。
次に、本発明の高強度水溶性PVA系繊維の製造例につ
いて説明する。
本発明の高強度水溶性PVA系繊維は、重合度が少なく
とも1500、好ましくは2000以上、さらに好まし
くは2500以上で、ケン化度が80〜99モル%、好
ましくは85〜98モル%、ざらに好ましくは87〜9
7モル%であるPVA系重合体を、凝固浴または冷却浴
中での凝固糸あるいはゲル化糸の滞留時間が5秒以上に
なるように乾湿式紡糸またはゲル紡糸した後、180〜
230℃の温度下で全延伸倍率が10倍以上になるよう
に延伸することによって工業的に製造できる。この際、
PVA系重合体の重合度が1500を下回ると、本発明
の高強度水溶性PVA系繊維の機械的性能(引張り強度
がlog/d以上、初期弾性率がloog/d以上)、
および水溶解時の収縮特性(最大収縮率が60%以上、
最大収縮応力が300mg/d以上)を達成することが
できない。またケン化度が99モル%を越えると、耐熱
水性が高くなるため、100℃以下の水中では溶解しな
くなるし、ケン化度が80モル%を下回ると、繊維とし
て必要な機械的性能・熱安定性の点て十分でないうえ、
′a維化も困難になる。
本発明においては、上記したPVA系重合体を180〜
230℃の温度下で全延伸倍率が10倍以上になるよう
に高度に延伸配向する必要がある。延伸倍率が10倍を
下回ると、本発明の高強度水溶性PVA系繊維に必要な
機械的性能、および水溶解時の収縮特性を達成できない
本発明においては、上記したように高重合度像ケン化度
PVA系重合体を高度に延伸配向せしめる必要があり、
このような高倍率延伸を可能ならしめる紡糸方法として
、乾湿式紡糸またはゲル紡糸が好適である。
そこで、本発明における乾湿式紡糸およびゲル紡糸につ
いて説明する。
まず、乾湿式紡糸とは、紡糸溶液を紡糸口金から一旦空
気、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性雰囲気中に吐
出し、次いでこの吐出糸条を凝固洛中に導入して凝固せ
しめる方法である。
この際、乾湿式紡糸の紡糸溶媒としては、ジメチルスル
ホキシド(以下、DMSOと略す。)、水、グリセリン
、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、チオシアン酸ナトリウムの濃厚水溶
液、および、これらの混合溶媒等があるが、好ましくは
DMSO1水、グリセリン、エチレングリコールがよく
、ざらに好ましくはDMSOがよい。
更に、本発明においては、前記したPVA系重合体のケ
ン化度は、繊維段階においても保持することが不可避で
あり、このためには、紡糸原液の調整に当り、80℃以
上の温度下で長時間(例えば、6時間以上)放1しても
ケン化反応が進行しない溶剤、具体的に一例をあげれば
、25°Cにおける水素イオン濃度(pH)が6〜8に
なるように酸で調整されたDMSOを用いるなどの配慮
が望ましい。
また、本発明における凝固浴としては、低ケン化度PV
A系重合体が水溶性であるため、メタノール、エタノー
ル、ブタノールなどのアルコール類、アセトン、ベンゼ
ン、トルエンなどの有機溶剤、および、これらの溶剤の
一種以上と前記した紡糸溶媒との混合溶剤があるが、好
ましくは、メタノールとDMSOの混合溶剤(混合比は
、メタノール/DMS O=10010〜80 / 2
0重量比、好ましくは+0010〜85/15重量比)
がよい。
次にゲル紡糸とは、紡糸原液を紡糸口金から不活性雰囲
気の微少空間に吐出し、次に吐出糸条を紡糸原液の溶剤
に対して非混和性の溶剤からなる冷却浴中に導いてその
まま(吐出糸条の重合体濃度を実質的に変化させること
なく)冷却ゲル化させる紡糸法である。
このゲル紡糸における紡糸原液の溶媒としては、PVA
系重合体を高温で加熱、溶解して得られる溶液を、冷却
するとゲル化するものが好ましい。具体的には、グリセ
リン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコール、トリメチロールプロパンなどの多
価アルコール類、ベンゼンスルホンアミド、カプロラク
タムなど常温で非揮発性の溶剤を例示することができる
が、好ましくは、グリセリン、およびエチレングリコー
ルがよい。
また本発明においては、低ケン化PVA系重合体の熱安
定性が低いため(190〜230℃で分解)、原液作製
・紡糸にあたっては、原液温度を190°C以下、好ま
しくは180℃以下にするのが望ましい。
ゲル紡糸の冷却浴としては、上記紡糸原液の溶剤に対し
て混和性を有せず、PVA系重合体に対して、非溶剤の
もの、例えば、デカリン、トリクロルエチレン、四塩化
炭素、パラフィンオイルなどが用いられる。
本発明においては、低ケン化度PVA系重合体の凝固・
ゲル化速度が極めて遅く、単糸間の接着が起こりやすい
ため、接着を防ぐために紡糸原液におけるPVA系重合
体濃度を12〜30重量%、好ましくは15〜25重量
%にするのが望ましい。
また、本発明においては単糸間の接着を回避するため、
凝固浴中または冷却浴中での凝固糸あるいはゲル化糸の
滞留時間を5秒以上、好ましくは10秒以上にする必要
がある。滞留時間が5秒を下回ると、糸条が接着したり
、凝固・ゲル化が十分でないため、延伸性が低下する。
本発明では、さらに接着を回避するため、凝固・ゲル化
糸条、未延伸糸条の乾燥温度を70’C以下、好ましく
は60℃以下にするとよい。また、熱延伸前にフッソ系
、シリコン系等の接着防止用工程油剤を未延伸糸に付与
することも好ましい。
本発明において、得られた凝固糸またはゲル化糸を高度
に延伸するため、温度が180〜230℃、好ましくは
190〜225℃の加熱チューブ、熱板、熱媒浴等によ
り全延伸倍率が10倍以上、好ましくは12倍以上、さ
らに好ましくは15倍以上になるよう延伸する。高重合
度でかつ99モル%以下の低ケン化度PVA系重合体を
、このような高い温度で10倍以上の高倍率に延伸して
水溶性PVA系繊維を得る方法についてはこれまで全く
知られておらず、かかる高重合度、低ケン化度、高温・
高倍率延伸の組み合わせによってはじめて本発明のPV
A系繊維の有する特性、即ち、水溶性、高強度・高弾性
率でかつ、水溶解時高収縮率・高収縮応力特性を達成す
ることが可能になるのである。
また、本発明においては、上記した熱延伸の前に、凝固
糸を1〜7倍冷延伸、湿熱延伸してもよい。
[実施例コ 以下、実施例に基づき本発明をさらに具体的に説明する
実施例1 ケン化度が95モル%、重合度が2500のPVAを重
合体濃度が20重量%になるようにDMSOに溶解し、
紡糸原液を作製した。なお、溶解に先たち、DMSO中
にパラトルエンスルホン酸を加えて、原液の水素イオン
濃度(pH;25℃)を6.4に調整した。
得られた原液を100℃の温度に保ち、口径0.08m
mφ、孔数500の口金から、150cc /分の吐出
量で空気中に吐出し、10mmの空間部(口金面と凝固
浴液面間の距離)を走行させた後、2重量%のDMSO
を含む温度15℃のメタノール凝固洛中に導入して凝固
せしめ、10m/分て引きとった。なお、この場合の凝
固糸条の凝固洛中での滞留時間は、15秒であった。
得られた未延伸糸条はメタノールで洗浄し、二連ローラ
により4倍に冷延伸し、シリコン系油剤(東しシリコン
(株);TE−1002)を1重量%メタノールに溶解
した油剤洛中を通過せしめた後、60℃の加熱ローラで
乾燥した。乾燥糸条は220℃の窒素気流を有する加熱
筒を通して4.5倍に延伸し、ワインダーにて巻き取っ
た。得られた延伸糸条の全延伸倍率は18.0倍で単糸
間の接着は全くなく、単糸繊度は3,3d、単糸強度は
16.5g/d、伸度は8,0%、初期弾性率は230
 g/d、結節強度は5.33/d、水溶間温度は52
℃、水溶解時の最大収縮率は80%、水溶解時の最大収
縮応力は560mg/dであった。
実施例2,3,4、比較例1 実施例1で得られた4倍冷延伸糸を220℃の窒素気流
を有する加熱筒を通して全延伸倍率が、7倍、12倍、
16倍、19倍になるように延伸し、得られた糸条の引
張り強度、初期弾性率、水溶解時の最大収縮率、最大収
縮応力を測定した。結果を表−1に示す(なお、これら
延伸糸条の水溶間温度は50℃〜52℃であり大きな差
はなかった。)。
(以下、余白) 表−1 比較例−2 ケン化度95モル%、重合度800のPVAを重合体濃
度が25重量%にした以外は実施例1と同様の方法て糸
条を作製した。ただし、実施例−1に比べて延伸性が低
く、全延伸倍率は15倍にとどまった。得られたm維の
繊度は4.8d、引張強度は7.8g/d、伸度は9.
8%、初期弾性率は143g/d、結節強度は3.23
/d、水溶解温度は56℃、水溶解時の最大収縮率は5
4%、最大収縮応力は285mg/dであった。
実施例−4、比較例−3 ケン化度88モル%、重合度3300のPVAを重合体
濃度が18重量%になるようにDMSOに溶解した以外
は、実施例−1と同様の方法で4倍冷延伸糸を作製した
。得られた冷延伸糸を195℃の窒素気流を有する加熱
筒を通して3.8倍に延伸し、ワインダーに巻き取った
。得られた延伸糸条の繊度は3.5d、引張強度は13
.1g/d、初期弾性率は152g/d、伸度は100
0%であり、水溶解温度は20℃、水溶解時の最大収縮
率は78%、水溶解時の最大収縮応力は380mg/d
であフた。
なお、本実施例において、凝固浴を変更し、凝固糸条の
凝固洛中での滞留時間を2秒にして紡糸を行ったところ
、単糸間の接着がひどく、単糸物性を測定することがで
きなかった。
実施例−5 ケン化度96モル%、重合度4000のPVAを重合体
濃度が15重量%になるようにグリセリンに160℃で
溶解し、紡糸原液を作製した。
得られた原液を170℃の温度に保ち、口径0.10+
nmφ、孔数100の口金から、45cc/分の吐出量
で空気中に吐出し、20+nn+の空間部(口金面と冷
却浴液面間の距離)を走行させた後、温度5℃のデカリ
ンからなる冷却浴中に導入してゲル化せしめ、10m/
分で引きとった。なお、この場合のゲル化糸条の冷却洛
中での滞留時間は20秒であった。
得られたゲル化糸条を20℃のメタノール洗浄浴中でグ
【ノセリンを抽出した後、二連ローラにより4倍に冷延
伸し、シリコン系油剤(束レシリコン(株”) TE−
1002)をii量%メタノールに溶解した油剤洛中を
通過せしめた後、50℃の加熱コーラで乾燥した。乾燥
糸条は225℃の窒素気流を有する加熱筒を通して4.
1倍に延伸し、ワインダーにて巻き取った。得られた延
伸糸条の全延伸倍率は16.4倍で単糸間接着は全くな
く、単糸繊度は4.5d、単糸強度は18゜6g/d、
伸度は7.8%、初期弾性率は262g/d、結節強度
は5.8g/d、水溶解温度は61℃、水溶解時の最大
収縮率は81%、水溶解時の最大収縮応力は573mg
/dであった。
実施例−6、比較例−4 実施例−1において、口金孔数を50、吐出量を23c
c /分に変更した以外は実施例−1と同様の方法で紡
糸・延伸を行い、マルチ繊度252Dの延伸糸条を得た
。得られた繊維の水溶解温度は52℃、水溶解時の最大
収縮率は80%、水溶解時の最大収縮応力は562mg
/dであった。
別に、口金孔数を50、吐出量を10cc /分、全延
伸倍率を8倍にした以外は実施例−1と同様の方法で紡
糸・延伸を行い、マルチ繊度が255D、水溶解温度が
48℃、水溶解時の最大収縮率が38%、水溶解時の最
大収縮応力が205mg/dの延伸糸条を得た。
各々の糸条をポリエステルフィラメント(マルチ繊度;
980D)と撚数80に共撚し、熱水90°Cで撚止め
を行った後、沸騰水中でPVA!維を収縮・溶解してシ
ボ立て織物用原糸を作製した。シボ立て効果について表
−2に示す。
(以下、余白) 表−2 [発明の効果コ 本発明の高強度水溶性PVA系繊維は、アラミド繊維に
匹敵する優れた機械的性能と100℃以下の水に溶解す
るという性能を併せ有するうえ、水溶解時の最大収縮率
が60%以上で、かつ、最大収縮応力も300mg/d
以上という高い収縮特性を同時に兼ね備えているため、
水中崩壊型の高強度繊維資材、高強度ローブ、漁網、ハ
リス、テグス類や、高強力合成紙用バインダー、ジオテ
キスタイル、土木用シート等の産業用途、収縮しはり紐
、植物用板巻き材等の産業用収縮糸ばかりでなく、使い
すておむつ・生理綿の横漏れ防止用吸水収縮糸、シボ立
て織物用溶解収縮糸、水感布帛用原糸等の衣料用途への
展開が大いに期待される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)引張り強度が10g/d以上、初期弾性率が10
    0g/d以上であり、かつ、水溶解温度が100℃以下
    である高強度水溶性ポリビニルアルコール系繊維。
  2. (2)水溶解時の最大収縮率が60%以上、最大収縮応
    力が300mg/d以上である特許請求の範囲第(1)
    項記載の高強度水溶性ポリビニルアルコール系繊維。
  3. (3)重合度が少なくとも1500、ケン化度が80〜
    99モル%であるポリビニルアルコール系重合体を、凝
    固浴または冷却浴中での凝固糸あるいはゲル化糸の滞留
    時間が5秒以上になるように乾湿式紡糸またはゲル紡糸
    した後、180〜230℃の温度下で全延伸倍率が10
    倍以上になるように延伸することを特徴とする高強度水
    溶性ポリビニルアルコール系繊維の製造法。
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