JPH01227877A - 斜板式圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、Ｉｙｌ後に平行する複数対のシリンダボアを
有し、８対のシリンダボアに共挿される両頭形のピスト
ンが回転斜板に係留されて往復動する形式の斜板式圧縮
機に関する。

［従来の技術］ 主として車両空調用に供されている従来の斜板式圧縮機
においては、第３図及び第４図に示すように、一対の１
１１部１２ａを頚部１２ｂにより連結した両頭形のピス
トン１２を同心的に配置された前後対のシリンダボア１
１内に挿嵌し、回転斜板１０の回転により該回転斜板１
０に上記頚部１２ｂを介して係留するピストン１２を往
復動させるものである。そして該頚部１２ｂの内側に設
けた逃げ面１２ｃを、回転斜板１０の外周面１０ａに所
定の間隙Ｃをもって対向させることにより、該ピストン
１２の自転を規制する構成が採られている。

しかして上述の斜板式圧縮機では、ピストン１２の自転
によって上記逃げ面１２０が回転斜板１０の外周面１０
ａに当接した際、該回転斜板１０の大きな運動エネルギ
によ・り該逃げ面１２ｃは途端に強い反発作用を受け、
これがピストン１２の繰返し反転を誘起して両逃げ面１
２ｃは回転斜板１０の外周面１０ａに交互に衝突し、車
両騒音の一つに挙げられている連続的な打音を生じるば
かりでなく、該逃げ面１２Ｇ及び斜板１０の外周面１０
ａが激しい摺動によって共に摩耗するといった不具合を
伴う。かかるピストン１２の転肋ｌｌ象は、上記両頭部
１２ａが互いに上死点又は下死点を越えて間のない、つ
まり圧縮圧力の比較的低い時期に特にその影響を受は易
い。

実開昭６２−１３３９７３４公報は、上述した不具合を
是正して騒音防止を企図した考案を開示している。すな
わち同考案は、ピストン１２の頚部１２ｂの外周面及び
これと対峙するシリンダブロック１の内壁に、第５図に
示す対向平面部１２ｄ、１ｃや滑りキーのような回り止
め要素（図示せず）によって構成される規制部材を設け
、該規制部材相互の干渉によって回転斜板１０の外周面
１０ａに対するピストン逃げ面１２０゛の衝突を避回す
るようにしたものである。

［発明が解決しようとする課題］ ところが上記考案の構成は、シリンダブロック１の斜板
室内周壁でしかも各シリンダボア１１ごとに上記規制部
材創成のための困難な機械加工を必要とし、同様に加工
を強制されるピストン側規詞部材との相対的な間Ｉ調整
にもかなり＾い精度を要求される結果、生産性の面で極
度な劣化を招くことは必死である。しかもこのような規
制部材相互の干渉も当然にエツジ当りとなって摺動に伴
う異常摩耗を誘発し、ピストンの転勤規制機能の低下や
焼付などの問題を生起する。

本発明は１．上記摺接干渉部を設けることなくピストン
の転勤を規１１１１シ、これによって回転斜板との衝突
を確実に避回させることを解決すべき技術課題とするも
のである。

［ｖＩＩ題を解決するための手段］ 本発明は上記課題解決のため、平行する前後対のシリン
ダボアの少なくとも一方を、これに挿嵌される両頭形の
ピストン頭部と共に楕円形断面に形成するという新規な
構成を採用している。

上記楕円形状は所要断面積を確保し、かつピストンの自
転を効果的に抑制しつる範囲内で長短径比を極力小さく
設定するのが望ましく、とくにボア挟間を冷媒ガス通路
として有効に利用する観点から、その長径部を放射方向
に指向させて配置するのが好ましい。

また、生産面での負担を考慮するならば、むしろ前後対
のシリンダボア及びこれに共挿されるピストンの両頭部
をすべて整合した楕円形状とするのが有利である。

［作用］ 本発明における前後対のシリンダボアの少なくとも一方
は、これに挿嵌される両頭形のピストン頭部と共に楕円
形断面に形成されているため、ピストンの自転運動はシ
リンダボアとの嵌合遊隙によって許容されるきわめて僅
かな転勤角にｖ１限され、回転斜板外周面に対するピス
トン頚部の衝接は確実に避回される。

〔実施例〕

以下、本発明の実１に例を第１図及び第２図に基づいて
説明する。

１１図により片側５気筒つまり１０気筒の斜板式圧縮機
について説明すると、対接されたＩｆＩ後のシリンダブ
ロック１．２の両端部はパルププレート３．４を介して
前後のハウジング５．６によって閉鎖され、これらは適
数本の通しボルト７によって結合されている。シリンダ
ブロック１．２の接合部分には斜板室８が形成され、そ
こには両シリンダブロック１．２の中心に貴殿された軸
孔１ａ１２ａを貫通する駆動軸９に固着された回転斜板
１０が収容されている。

前後のシリンダブロック１．２には駆動軸９と平行に、
かつ該駆動輪９を中心とする放射状位置に５対（１対の
み図示）のシリンダボア１１０が９段され、前後対の各
シリンダボア１１０．１１０には頭部１２０ａ、１２０
ａを頚部１２０ｂにより連結してなる両頭形のピストン
１２０が嵌挿され、各ピストン１２０は受承球面座１２
０Ｃが軸受要素としての半球シュー１３と嵌合すること
により回転斜板１０に係留されており、該回転斜板１０
の回転に伴ってピストン１２０はシリンダボア１１０内
を往慣動可能である。なお、上記ピストン１２０の頚部
１２０ｂの内側には上記回転斜板１０の外周面１０ａと
所定の空隙を容する逃げ面が形成されている（図示せず
）。

上記前後のハウジング５．６には中心側に吐出室１４．
１５、外周側に吸入室１６．１７が形成され、上記斜板
室８はシリンダブロック１．２に形成された通路１８．
１９により吸入室１６．１７と連通されている。上記バ
ルブプレート３．４には吸入室１６．１７かうシリンダ
ボア１１０内へ冷媒ガスを吸入するための吸入弁機構２
０．２１並びに、シリンダボア１１０から吐出室１４．
１５へ圧縮された冷媒ガスを吐出するだの吐出弁機構２
２．２３が設けられている。

本発明を特徴づける前後対のシリンダボア１１０．１１
０及びピストン１２０の両頭部１２０ａ１１２０ａは、
第２図にもつとも明瞭に示されているように同一軸心上
に整合した楕円形断面に形成され、その長径部はいずれ
も放射方向に指向して配置されている。該楕円形状は所
要断面積の確保とピストン１２０の自転防止という観点
から適宜その長短径が選択される。なお、前後いずれか
一方のシリンダボア１１０群及びこれに挿嵌されるピス
トンン１２０の一方の頭部１２０ａのみを従来通り真円
断面に形成することもできる。

上述の構成を有する斜板式圧縮機において、駆動軸９と
共動して回転斜板１０が回転されると、半球シュー１３
を介して係留する各ピストン１２０はシリンダボア１１
０内をｔｔ復動し、冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出作用
を行う。この場合回転斜板１０との摩擦力により転勤す
る半球シュー１３は、さらに受承球面座１２０ｃに働く
摩擦力を介してピストン１２０に微妙な自転を促す。し
かしながらピストン１２０は上記楕円形状の採用によっ
て本質的な自転運動を妨げられ、シリンダボア１１０と
ピストン頭部１２０ａとの嵌合遊隙によって許容される
きわめて僅かな転勤角に制限され、そしてかかる微転勤
は回転斜板１０の外周面１０ａとピストン頚部１２０ｂ
の逃げ面との間に設定される空隙によって十分吸収され
るため、ピストン１２０は回転斜板１０と無用な衝接を
繰返すことなくきわめて円滑に摺動することができる。

［発明の効果］ 以上詳述したように本発明になる斜板式圧縮機は、前後
対のシリンダボアの少なくとも一方をこれに挿嵌される
両頭形のピストン頭部と共に楕円形断面に形成したもの
であるから、ピストンの自転をシリンダボアとの嵌合遊
隙に基づく頗る微小な範囲に制限しえて、回転斜板との
衝接を確実に避回しつるので、打肖（騒音）の発生を完
全に消去することができる。しかもピストンの自転防止
を特設した摺接干渉部に依存するものでないため、同摺
接干渉部に生じ易い摩耗や焼付等の問題も一挙に解決す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明斜板式圧縮機の一実施例を示す縦断面図
、第２図はシリンダボアの断面形状を示す一部切欠き側
面図、第３図は従来のピストンを示１斜視図、第４図は
同ピストンと回転斜板との関係を示す断面図、第５図は
従来のピストン自転防止機構を示す断面図である。 １０・・・回転斜板 １１０・・・シリンダボア １２０・・・両頭形ピストン １２０ａ・・・頭部 １２０ｂ・・・頚部 １３・・・半球シュー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　平行する前後対のシリンダボアに共挿された両頭形の
   ピストンと、軸受要素を介して該ピストンを往復動可能
   に係留した回転斜板とを備え、上記前後対のシリンダボ
   アの少なくとも一方はこれに挿嵌されるピストンの頭部
   と共に楕円形断面に形成されていることを特徴とする斜
   板式圧縮機。