JPH0122630Y2 - - Google Patents

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JPH0122630Y2
JPH0122630Y2 JP1984043311U JP4331184U JPH0122630Y2 JP H0122630 Y2 JPH0122630 Y2 JP H0122630Y2 JP 1984043311 U JP1984043311 U JP 1984043311U JP 4331184 U JP4331184 U JP 4331184U JP H0122630 Y2 JPH0122630 Y2 JP H0122630Y2
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washing
rotation
motor
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rotor blade
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、洗濯槽の内底に回転可能に配置した
回転翼を有する洗濯機の改良に関するものであ
る。
〔考案の背景〕
周知の如く、洗濯機としては、撹拌式と渦巻式
の2つの方式がある。撹拌式の洗濯機では、180゜
〜270゜の反転角度で、かつ毎分50〜100サイクル
の振動数で回転翼を往復運動させているので、布
からみ及び布傷みがきわめて小さいが、洗浄力が
著しく弱くなつているとともに、モータの回転を
ラツクやピニオンなどを用いた複雑な反転機構で
反転させる必要がある。
一方、渦巻式の洗濯機では、27秒程度の運転時
間で、かつ400rpm〜780rpmの運転速度で回転翼
を交互に正又は逆方向に運転させているので、洗
浄力が強いが、布からみ及び布傷みが大きいとい
う欠点を有している。
〔考案の目的〕
本考案の目的は、複雑な反転機構を用いること
なく、一般家庭において使用するのに差し支えな
い洗浄力を維持することができ、かつ布からみ及
び布傷みのきわめて小さい洗濯機を提供すること
にある。
〔考案の概要〕
本考案は、洗濯槽と、この洗濯槽の内底に回転
可能に配設した回転翼と、この回転翼を駆動する
ためのモータとを備え、前記モータを自動反転す
ることにより前記回転翼を交互に少なくとも1回
転以上継続して正方向および逆方向に運転させて
洗濯を行なうモータ反転式の洗濯機において、前
記洗濯槽の内径と前記回転翼の外径との比を、約
1.2〜2.6の範囲に設定し、前記回転翼の運転速度
を100rpm〜350rpmの範囲に設定し、かつ前記回
転翼の正転時および逆転時の運転時間(モータ
ON)をそれぞれ最長3秒に設定するとともに、
前記回転翼の正転と逆転との間に少なくとも前記
モータが反転するのに必要な休止時間(モータ
OFF)を設け、この休止時間は前記運転時間を
上回らないように設けたことを特徴とするもので
ある。
〔考案の実施例〕
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。
第1図から第3図において、外枠1内には、外
槽2を防振ばね3及び吊り棒4によつて防振支持
する。外槽2内には、洗濯兼脱水槽5を設ける。
洗濯兼脱水槽5の内底中央部には、翼座6を形成
する。翼座6内には、回転翼軸7を有する回転翼
8を配設する。回転翼8の裏面には、複数個の裏
羽根9を一体に設けて、ポンプ室10を形成す
る。
洗濯兼脱水槽軸11は、第2図に示すように、
フランジ12を介して洗濯兼脱水槽5の外底中央
部にねじによつて固定する。回転翼8の中央壁部
8aには、複数個の通水孔13を設ける。フラン
ジ12には、複数個の排水孔13aを設ける。排
水孔13aの総開口面積は、通水孔13の総開口
面積の1/10以下に設定する。
外槽2の裏面には、第1図に示すように、回転
翼軸7や洗濯兼脱水槽軸11の軸受クラツチ装置
14と、回転翼8や洗濯兼脱水槽5を回転させる
モータ15とを取り付ける。モータ15は、モー
タ取付板16によつて外槽2の裏面に固定する。
洗濯兼脱水槽5の側壁には、多数の脱水孔17
を設ける。洗濯兼脱水槽5の内側壁は、第3図に
示すように、谷部18と山部19を交互に形成す
ることによりほぼ波形状の凹凸面とする。
洗濯兼脱水槽5の内底部から内側壁の谷部18
の上端にかけてポンプ室10へ連通する通水路2
0を、合成樹脂製の水路カバー21を洗濯兼脱水
槽5の内壁に取り付けることによつて形成する。
ポンプ室10からの水は、回転翼8のポンプ作用
によつて、通水路20の入口22から入り、通水
路20の出口23より流出する。洗濯兼脱水槽5
の上端には、脱水時のアンバランスを補償する流
体24が封入されているバランスリング25を装
着する。バランスリング25の一部には、一端を
通水路20の出口22と連通し、かつ他端を洗濯
兼脱水槽5の内底に向つて開口させてなる吐出水
路26を形成する。吐出水路26の出口部分26
aには、袋状のリントフイルター27を装着す
る。吐出水路26の出口部分26aは、洗濯水位
より上方に位置する。
洗濯兼脱水槽5の内径と、回転翼8の外径との
比は、1.2〜2.6の範囲に設定する。従つて、洗濯
兼脱水槽5の内底面積(投影面積)と、回転翼8
の上面積(回転翼8の投影面積)との比は、1.44
〜6.76の範囲となる。
回転翼8の回転速度は、100rpm〜350rpmの範
囲に設定する。回転翼8を正逆転させるモータ1
5は、正転時における通電時間及び逆転時におけ
る通電時間が3秒以下で、しかも、正転時におけ
る通電時間と逆転時における通電時間との間の休
止時間(非通電時間)がモータ15の反転に必要
な最小時間、たとえば0.5秒となるように制御さ
れる。従つて、本実施例では、正転時の通電時間
3秒以下、正転時の休止時間0.5秒、逆転時の通
電時間3秒以下及び逆転時の休止時間0.5秒の合
計が7秒以下になるので、回転翼8の毎分当りの
正逆転往復回数(以下、運転サイクルという)N
は、8.57以上となる。運転サイクルNは、従来の
撹拌式よりも小さくする。すなわち、運転サイク
ルNは、従来の撹拌式の最小運転サイクル50より
も小さい。
第4図は、洗濯兼脱水槽5の回転起動時の発生
アンバランス量と回転翼8を回転させるモータ1
5の通電時間(以下、運転時間という)との特性
を示す。第5図は、洗濯兼脱水槽5の定常回転時
の発生アンバランス量と回転翼8の運転時間との
特性を示す。ここで、発生アンバランス量とは、
外槽2の上部の振れ回り振動を等価アンバランス
量に置き直したものである。
従来の渦巻式(たとえば、回転翼8の回転数が
400rpm、回転翼8の反転周期27秒正転−3秒休
止−逆転27秒)では、発生アンバランス量は、定
常回転時で0.9Kgであり、かつ回転起動時で1.3Kg
であつて、かなり大きい。その理由は、回転翼8
の実運転時間が5秒をこえると、洗濯物が回転翼
8と大なる相対速度をもちながら、洗濯兼脱水槽
5内を回動するとともに、洗濯兼脱水槽5の内底
部付近の洗濯物が回転翼とほぼ同一で回転しよう
とし、かつ洗濯兼脱水槽5の上部水面に近づくに
つれて洗濯物の回転が小さくなつているので、洗
濯兼脱水槽5内の洗濯物は上下でよじれ、洗濯物
の片寄りが大きくなるためである。そこで、回転
翼8の実運転時間が5秒以下の短い実運転時間に
おける発生アンバランス量を測定してみると、第
4図及び第5図に示すように、実運転時間を短く
すると発生アンバランス量が減ることがわかる。
特に、実運転時間が3秒以下にすれば、洗濯兼脱
水槽5の回転起動時の発生アンバランス量及び洗
濯兼脱水槽の定常回転時の発生アンバランス量が
ともに、従来の渦巻式よりも小さくすることがで
きる。従つて、洗い工程及びすすぎ工程の回転翼
8の反転周期、すなわち、モータ15の反転周期
は、正転時の実運転時間が3秒以下に、休止時間
をモータ15が実質に逆転しえる必要な時間、た
とえば0.5秒とし、さらに、逆転時の実運転時間
を3秒以下にすればよい。
この反転周期を条件にして、回転翼8の高さ、
外径及び回転数並びに洗濯兼脱水槽5の容積(内
径と洗濯水位)を決定するにあたり、従来の渦巻
式を採用した遠心脱水洗濯機の洗浄機構を用い
て、かつ反転周期を正転2秒−休止0.5秒−逆転
2秒と一定にして、回転翼8の回転数と洗浄比若
しくは損傷比との関係をみてみると、第6図の結
果がえられた。なお洗浄比及び損傷比は、従来の
渦巻式における洗浄力及び布損傷を1として算出
したものである。
第6図からわかるように、回転翼8の回転数を
低くしてゆくと洗浄力も低下するが、損傷の低下
してゆく割合は洗浄力の低下の割合よりも大き
い。たとえば、回転数が400rpmの時、洗浄力は、
従来の渦巻式の約78%に低下し、かつ損傷は従来
の渦巻式の52%に低下している。回転が200rpm
の時、洗浄力は従来の渦巻式の48%に低下し、か
つ損傷は従来の渦巻式の22%に低下している。従
つて、洗濯物の損傷を小さくして、洗浄力を向上
させるには、回転翼8の回転数を低くおさえると
ともに、回転数の低下にともない洗浄力が低下し
ようとするのを、回転翼8や洗濯兼脱水槽5の大
きさや形状を変えて補う必要がある。なお、第6
図において、実線は従来の渦巻式による場合を示
し、一点鎖線は本実施例の場合を示している。
そこで、まず、洗浄比及び損傷比と回転翼8の
外径との関係を実験で確認してみると、第7図の
ようになる。実験条件は、洗濯兼脱水槽5の内径
を390mmに、回転翼8の回転数を200rpmに、回転
翼8の反転周期を正転2秒−休止0.5秒−逆転2
秒に設定する。
第7図からわかるように、従来の渦巻式の洗浄
力の70%以上、すなわち洗浄比を0.7以上にする
ためには、回転翼8の高さが60mmの場合では回転
翼8の外径を215mm以上に、かつ回転翼8の高さ
が300mmの場合では回転翼8の外径を150mm以上に
すればよいことがわかる。従来の渦巻式の洗浄力
とほぼ同一にするためには、回転翼8の高さが60
mmの場合では回転翼8の外径を310mmとし、かつ
回転翼8の高さが300mmの場合では回転翼8の外
径を210mmとすればよい。また、従来の渦巻式の
洗浄力とほぼ同一となるようにした場合における
損傷は、従来の渦巻式の損傷の80%以下、すなわ
ち、損傷比で0.8以下におさえることができ大幅
に改善されていることができる。従来の渦巻式の
洗浄力の70%となるようにした場合には、損傷比
が0.6以下となり、従来の撹拌式による損傷比に
大幅に近づけることができる。なお、第7図にお
いて、実線は洗浄比を示し、一点鎖線は損傷比を
示している。
次に、洗浄比及び損傷比と回転翼8の回転数と
の関係を実験で確認してみると、第8図のように
なる。実験条件を第7図と同一とし、かつ外径が
310mmの回転翼8のものを使用する。第8図から
わかるように、従来の渦巻式の洗浄力の70%以上
の洗浄力を確保するためには回転翼8の回転数を
100rpm以上にする必要があるとともに、従来の
渦巻式よりも損傷を少なくするためには回転翼8
の回転数を350rpm以下にする必要がある。
次に、洗浄比及び損傷比と回転翼8の高さとの
関係を、実験で確認してみると、第9図のように
なる。実験条件は、第8図と同一とする。回転翼
8の高さを変えても、第9図からわかるように、
洗浄比及び損傷比は、ともにごくわずかに変化す
るにすぎないものであることがわかる。
次に、発生アンバランス量を無視し、モータ1
5の反転周期中の実運転時間、すなわち回転翼8
の反転周期中の実運転時間と、洗浄比及び損傷比
との関係を実験で確認してみると、第10図のよ
うになる。実験条件は、回転翼8は高さが60mm、
外径が310mm、回転数が200rpmとし、かつ洗濯兼
脱水槽の内径は390mmとする。第10図からわか
るように、回転翼8の実運転時間を変えても、洗
浄比及び損傷比はほとんど変わらないことがわか
る。
次に、布からみ率と回転翼8の反転周期中の実
運転時間との関係を実験で確認してみると、第1
1図のようになる。布からみ率につき、ここで
は、洗い、すすぎ及び脱水の一連の工程を終了
後、洗濯兼脱水槽5から任意の一枚の洗濯物をつ
かんで2,3回しごいたときにすべての洗濯物
(この実験では同じ形状の試験用布を用いている)
がばらばらになる場合を布からみ率0%とし、か
つすべての洗濯物がからみあつてふりほどけない
状態を布から率100%と定義する。
第11図の実験結果を考察する前に、布からみ
率と発生アンバランス量との関係及び布減少率と
布からみ率との関係をみてみると、第12図及び
第13図のようになる。ここで、布減少率とは、
タオルなどのほつれやすい布を用いて、洗い、す
すぎ、脱水の一連の工程を30回行つた場合の布の
減少重量が、最初の重量のどの位になるのかをパ
ーセントで表わしたものをいう。
第12図からわかるように、布からみ率を小さ
くすれば、発生アンバランス量が少なくなること
がわかる。また、第13図からわかるように、布
からみ率を小さくすれば、布減少率が小さくなる
ことがわかる。なお、第13図において、実線
は、洗い、すすぎ、脱水の各工程を実行した場合
を示し、一点鎖線は洗い工程のみを実行した場合
を示している。
布減少率6%の遠心脱水洗濯機でタオルを洗濯
してみると、30回洗濯するとタオルの糸が飛びだ
しはじめ、100回洗濯するとタオルの縁がほつれ
てしまい、理容院等での使用が不可となる。そこ
で、タオルを毎日使用する理容院等に適した洗濯
機として、従来のタオルの使用回数を2倍以上に
するべく、実験してみたところ、布減少率を4.5
%以下におさえればよいことがわかつた。布減少
率を4.5%以下にするためには、第13図に示す
ように、布からみ率を40%以下にする必要があ
る。
布からみ率は、第11図に示すように、回転翼
8の実運転時間による影響が大きい。実運転時間
が長くなると、布からみ率は増大する。布からみ
率を40%以下にしてタオルの使用回数を2倍以上
にするためには、実運転時間を3秒以下にすれば
よいことが、第11図からわかる。回転翼8の外
径が小さく、かつ回転翼8の高さが大なるものが
布からみ率が小さくなるとともに、回転翼8の外
径が大きく、かつ回転翼8の高さが小なるものが
布からみ率が大きくなる傾向を示しているが、回
転翼8の外径及び高さがいずれの場合であつて
も、実運転時間を3秒以下とすれば、布からみ率
を40%以下におさえることができるものである。
次に、モータ15の入力と回転翼8の外径との
関係を検討してみると、第14図のようになる。
すなわち、国内一般家庭の電力事情及びモータ1
5を短周期で自動反転させるためのスイツチを短
周期で入切させることにより電気的雑音の防止を
考慮すると、モータ15の入力をほぼ340W以下
におさえる必要がある。
モータ15の入力をほぼ340W以下におさえる
には、回転翼8の高さが300mm(洗濯兼脱水槽5
の、洗い工程時における水位とほぼ同一)の場合
では、回転翼8の外径を270mm以下にすればよく、
かつ回転翼8の高さが60mmの場合では、回転翼8
の外径を320mm以下にすればよい。
第4図から第16図に示す、実験結果をまとめ
てみると、発生アンバランス量及び布からみ率の
点からは、回転翼8の実運転時間を3秒以下にす
ることが好ましい。特に、1.5秒以下の実運転時
間においては、布からみ率を40%とするためには
従来の撹拌式と同じく回転翼8の高さを300mm程
度(洗濯時における洗濯水面の高さ)とすること
が好ましい。回転翼8の高さを300mmとした場合
は、洗浄比を70%以上にし、かつモータ15の入
力をほぼ340W以下におさえるためには、回転翼
8の高さを300mmとした場合は回転翼8の外径を
150mm〜270mmの範囲に、かつ回転翼8の高さを60
mmとした場合は回転翼8の外径を215mm〜320mmの
範囲にそれぞれ設定すればよい。
洗濯兼脱水槽5の内径は、洗濯物の定格容量を
どの位にするかによつて、第4図から第14図の
実験条件である390mmが変化する。この場合でも、
洗濯兼脱水槽5の内径と回転翼8の外径の比が一
定となるようにすることによつて、第4図から第
14図と同一データがえられる。従つて、種種
の、洗濯物の定格容量に対応できるためには、回
転翼8の高さを300mmとした場合(実運転時間を
1.5秒以下とすると好ましい)では、洗濯兼脱水
槽5の内径と回転翼8の外径との比を、390/150
〜390/270=2.6〜1.4の範囲に設定し、かつ回転
翼8の高さを60mmとした場合(実運転時間を3秒
から1.5秒にすると好ましい)では、洗濯兼脱水
槽5の内径と回転翼8の外径との比を、390/150
〜390/210=1.8〜1.2の範囲に設定すればよい。
回転翼8の高さについては、従来の渦巻式の高
さ約40mm〜60mmより、洗濯兼脱水槽内の洗濯工程
における洗濯水位300mmまで、変化させることが
可能である。従つてモータ15の入力、損傷比及
び反転周期の設定により、洗濯兼脱水槽5の内径
と回転翼8の外径が決定すれば、洗浄力の補償を
回転翼8の高さを増大させることによつて行うこ
とができる。
しかも、回転翼8の正転と逆転との間にその運
転時間より短く、かつ少なくともモータ15の反
転に必要な休止時間に設定してあるので、この休
止時間の間に回転翼8の周囲を回流する水流の勢
いが弱まり、回転翼8の正逆転開始時における洗
濯水及び洗濯物の回動が円滑になる。これによつ
て、複雑な反転機構を用いることなく、モータ1
5の反転により回転翼8の正逆転が可能となる。
また、洗濯物は、休止時間中に回動が弱まるけれ
ども、洗浄しているので、その分だけ洗濯機とし
て省電力になる。
洗浄力だけから見ると、回転翼の反転時の休止
時間は短かければ短かい程洗浄実労時間が長くな
るので洗浄はよくなる。
しかし、あまり短かくすると、水の飛び跳ねが
多くなる。
すなわち、回転翼の回転が止まつた後、洗濯物
および洗濯水は慣性回転をもつ。洗濯物の慣性回
転が止まつた後も洗濯水の慣性回転は続く。この
慣性回転は、従来の撹拌式の洗濯機では回転翼の
反転角度が180゜〜270゜(1/2回転〜3/4回転)で1
回の回転角度が小さく、しかも毎分50〜100サイ
クルの低い回転であるため、弱いものである。本
考案の洗濯機は、回転翼の回転数が100〜
350rpm、1回の回転角度が1回転を越えるもの
であるので、慣性回転はかなりある。慣性回転が
かなりあるもとで、回転翼が反対方向に回わる
と、先の回転による洗濯物のねじれがほどかれた
後に今回の回転方向の洗濯物がねじられてから洗
濯物全体が大きく回転する。この時に、洗濯水の
先の慣性が残つているので、洗濯物全体の回転と
洗濯水の回転が強く衝突し、水跳ねが起きる。
回転翼が反対方向に回転する前に休止時間がと
られているので洗濯物全体の回転と衝突する洗濯
水の慣性が弱くなり、水跳ねが少なくなるのであ
る。
洗濯機に用いるモータは通常進相用コンデンサ
ーを用いる誘導モータである。このモータの休止
時間(モータOFF)が短かすぎると、反転動作
がしなくなることが多々あり、この点からも回転
翼の正転と逆転との間に、モータが反転するのに
必要な休止時間をとる必要があるのである。
〔考案の効果〕
本考案は、洗濯槽と、この洗濯槽の内底に回転
可能に配設した回転翼と、この回転翼を駆動する
ためのモータとを備え、前記モータを自動反転す
ることにより前記回転翼を交互に少なくとも1回
転以上継続して正方向および逆方向に運転させて
洗濯を行なうモータ反転式の洗濯機において、前
記洗濯槽の内径と前記回転翼の外径との比を、約
1.2〜2.6の範囲に設定し、前記回転翼の運転速度
を100rpm〜350rpmの範囲に設定し、かつ前記回
転翼の正転時および逆転時の運転時間(モータ
ON)をそれぞれ最長3秒に設定するとともに、
前記回転翼の正転と逆転との間に少なくとも前記
モータが反転するのに必要な休止時間(モータ
OFF)を設け、この休止時間は前記運転時間を
上回らないように設けたことを特徴とするもので
ある。
この構成によれば、次のような良さをうること
ができる。
(1) モータを自動反転させるので、クランク機構
等の複雑な反転機構を用いないで済む。
(2) 一般家庭において使用するのに差し支えない
洗浄力を維持することができ、しかも、布から
み率を著低下させ、布傷みを従来の渦巻式より
も小さくすることのできる洗濯機がえられる。
(3) 回転翼の正転と逆転との間にモータが反転す
るのに必要な休止時間をとつたので、洗濯物全
体の回転と衝突する洗濯水の慣性回転が弱くな
り水跳ねが少なくなる。
(4) モータが反転するのに必要な休止時間をとつ
ているので、モータが一方向に回転してしまう
誤動作がなく、回転翼を規則正しく反転させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図は遠心
脱水洗濯機の要部縦断面図、第2図は洗濯兼脱水
槽部の縦断面図、第3図は回転翼を取り除いた状
態の洗濯兼脱水槽の平面図、第4図は脱水定常回
転時における発生アンバランス量と回転翼の実運
転時間との特性図、第5図は脱水開始時における
発生アンバランス量と回転翼の実運転時間との特
性図、第6図は洗浄比及び損傷比と回転翼の回転
数との特性図、第7図は洗浄比及び損傷比と回転
翼の外径との特性図、第8図は洗浄比及び損傷比
と回転翼の回転数との特性図、第9図は洗浄比及
び損傷比と回転翼の高さとの特性図、第10図は
洗浄比及び損傷比と回転翼の反転周期中の実運転
時間との特性図、第11図は布からみ率と回転翼
の反転周期中の実運転時間との特性図、第12図
は発生アンバランス量と布からみ率との特性図、
第13図は布減少率と布からみ率との特性図、第
14図はモータの入力と回転翼の外径との特性曲
線図である。 2……外槽、5……洗濯兼脱水槽、8……回転
翼。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 洗濯槽と、この洗濯槽の内底に回転可能に配
    設した回転翼と、この回転翼を駆動するための
    モータとを備え、前記モータを自動反転するこ
    とにより前記回転翼を交互に少なくとも1回転
    以上継続して正方向および逆方向に運転させて
    洗濯を行なうモータ反転式の洗濯機において、 前記洗濯槽の内径と前記回転翼の外径との比
    を、約1.2〜2.6の範囲に設定し、 前記回転翼の運転速度を100rpm〜350rpmの
    範囲に設定し、かつ前記回転翼の正転時および
    逆転時の運転時間(モータON)をそれぞれ最
    長3秒に設定するとともに、前記回転翼の正転
    と逆転との間に少なくとも前記モータが反転す
    るのに必要な休止時間(モータOFF)を設け、
    この休止時間は前記運転時間を上回らないよう
    に設けたことを特徴とする洗濯機。 2 前記回転翼の正転時及び逆転時の運転時間を
    同一に設定してなる実用新案登録請求の範囲第
    1項記載の洗濯機。 3 前記洗濯槽の内底中央部に、前記回転翼を設
    けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
    第1項記載の洗濯機。 4 前記洗濯槽の内側壁を、谷部と山部を交互に
    形成することによりほぼ波形状の凹凸面にした
    ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1
    項記載の洗濯機。 5 前記洗濯槽を、洗濯兼脱水槽とするととも
    に、外槽内に設けることを特徴とする実用新案
    登録請求の範囲第1項記載の洗濯機。 6 前記モータが反転するのに必要な最小時間を
    0.5秒にしてなることを特徴とする実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の洗濯機。
JP4331184U 1984-03-28 1984-03-28 洗濯機 Granted JPS59176475U (ja)

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JP4331184U JPS59176475U (ja) 1984-03-28 1984-03-28 洗濯機

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JP4331184U JPS59176475U (ja) 1984-03-28 1984-03-28 洗濯機

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Publication Number Publication Date
JPS59176475U JPS59176475U (ja) 1984-11-26
JPH0122630Y2 true JPH0122630Y2 (ja) 1989-07-06

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JP (1) JPS59176475U (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54149270A (en) * 1978-05-15 1979-11-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd Dehydration washing machine

Patent Citations (1)

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JPS59176475U (ja) 1984-11-26

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