JPH01224284A

JPH01224284A - コンクリート構造物の劣化防止用組成物および劣化防止法

Info

Publication number: JPH01224284A
Application number: JP33136087A
Authority: JP
Inventors: Shunichiro Uchimura; 内村　俊一郎
Original assignee: Hitachi Chemical Co Ltd
Current assignee: Resonac Corp
Priority date: 1987-12-25
Filing date: 1987-12-25
Publication date: 1989-09-07

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明はコンクリート構造物の劣化防止用組成物および
劣化防止法に関し、さらに詳しくはコンクリート構造物
の表面に強固な疎水性の表面層を形成することができ、
長期間にわたり優れた防水効果を示す、コンクリート構
造物の劣化防止用組成物およびこれを用いるコンクリー
ト構造物の劣化防止法に関する。

（従来の技術）従来、海浜地区のコンクリート構造物は、塩害による劣
化が著しく、これを防止するため種々の方法が検討され
ている。塩害による劣化の原因としては、アルカリ骨材
反応によるクシツクの発生、鉄筋の腐食に伴う膨張によ
るクランクの発生等が考えられ、その防止方法としては
、（１）低アルカリセメントを用いる方法、（２）アス
ファルトまたはウレタン系等の塗膜防水剤を用いる方法
、（３）アクリル等のポリマを水系に分散させたエマル
ジョンを塗布し、含浸させて防水性表面層を形成させる
方法、（４）エポキシ樹脂等で被覆された鉄筋を使用す
る方法等が知られている。

しかしながら、これら従来公知の方法はいずれも欠点を
有している。すなわち（１）の場合には、セメントの硬
化性低下や鉄筋の腐食促進が起こり、（２）の場合には
、塗膜防水剤とコンクリート構造物表面との接着性不足
による塗膜剥離等が起こり、また（３）の場合には、高
分子樹脂を水系に分散させたエマルジョンを用いるため
、コンクリート表面層への含浸性が悪く、そのため防水
性表面層の密着性が悪く、さらに（４）の場合は、鉄筋
に施した被覆がセメント中の骨材と接触し、破れたり、
非常にコスト高であるという欠点がある。

（発明が解決しようとする問題点）本発明の目的は、前記従来技術の欠点を除去し、コンク
リート構造物の表面に強固な疎水性の表面層を形成する
ことができ、しかもコンクリート構造物に対して強固な
密着性を有し、長期間にわたり優れた防水効果を示す、
コンクリート構造物の劣化防止用組成物および劣化防止
法を提供することにある。

（問題点を解決するための手段）本発明者らは前記目的を達成するため鋭意検討の結果、
本発明に到達した。

本発明は一般式％式％（１）（式中、Ｒは炭素数１〜４の一価の炭化水素残基、Ｒ“
は−価のフルオロアルキル基、Ｙは炭素数１〜５の二価
の炭化水素残基、ｎは１〜３の整数を意味する）で表わ
されるシリコン系化合物を、触媒の存在下で水と溶媒中
で反応させてなるコンクリート構造物の劣化防止用組成
物に関する。

さらに本発明は、前記組成物をコンクリ−１・構造物の
表面に塗布、含浸させた後、硬化させて疎水性の表面層
を形成するコンクリート構造物の劣化防止法に関する。

本発明に用いられる一般式（１）で表されるシリコン系
化合物としては、例えば次の化合物が挙げられる。

（ＣＦ３　　（ＣＨ２）３　）　　５ｔ（ＯＣｚ　Ｈジ
）３、（ＣＦ３　　（ＣＦ２）２　　（ＣＨ２）２　）
　　５ｉ（ＯＣ２Ｈｉ＋　）　３、（ＣＦ３　　（ＣＦ
２）６　　（ＣＨ２）３　）　　５ｉ（ＯＣ３Ｈ？　）
３、（ＣＦ３　　（ＣＨ２）３　）２５ｔ（ＯＣｚ　Ｈ
！Ｉ　）２、（ＣＦ３　　（ＣＦ２）２　　（ＣＨ２）
２　）　２５ｉ（ＯＣｚ　Ｈ！！　）　２触媒としては
、例えばリン酸、塩酸、硫酸等の無機酸、酢酸、蓚酸、
マレイン酸等の有機酸、五酸化リン、二酸化ホウ素等の
酸化物などが用いられる。

溶媒としては、例えばエタノール、イソプロパツール、
ｎ−プロパツール等のアルコール系溶媒、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン系溶媒、エチルセロソルブ
、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒などが用いら
れ、安全性の点からはエタノールが好ましい。

本発明の劣化防止用組成物は、前記−数式（１）で表さ
れるシリコン系化合物を、前記触媒を含む前記溶媒と水
中で０〜４０℃、好ましくは１０〜３０℃で反応させる
ことにより得られる。シリコン系化合物の濃度はコンク
リート構造物の劣化防止効果や組成物の粘度安定性の点
から、好ましくは０．５〜１０重量％、特に好ましくは
１〜５重量％の範囲とされる。

本発明の劣化防止用組成物を用いてコンクリート構造物
の劣化防止を行なうに際しては、この組成物をコンクリ
ート構造物の表面にスプレー、ハケ塗り等の方法で塗布
、含浸させた後、硬化させて疎水性の表面層とする０本
発明の劣化防止用組成物はこの状態ではシリコンにアル
コキシ基またはそれが加水分解されたシラノール基が結
合しており、溶媒と水との混合系に完全に溶解している
ため、極めて良好な含浸性を有している。次いで１〜７
日間放置して硬化させることにより、前記シラノール基
が説水縮合して５ｉ−０−３ｔの結合を生成し、強固な
被膜を形成し、同時に疎水性のフルオロアルキル基が表
面に出るため疎水性の表面層が形成され、完全な防水効
果が得られ、水に起因する前記種々の劣化が防止される
。前記の脱水縮合反応を促進させるため本発明の劣化防
止用組成物を塗布、含浸したコンクリート構造物を適当
な手段により加熱することもでき、約８０〜１００℃に
加熱すると数時間で前記の効果が得られる。

（発明の効果）本発明の劣化防止用組成物は、コンクリート構造物の表
面に強固な疎水性の表面層を形成することができ、しか
もコンクリート表面層への含浸性に優れているため、コ
ンクリート構造物に対して強固な密着性を有し、長期間
にわたり優れた防水効果を示す。

（実施例）以下、本発明を実施例および比較例により説明する。

実施例１４．４．４−）リフロロプチルトリエトキシシラン２７
４．４　ｇをエタノール１０ｋｇおよび水４　ｋｇの混
合液に溶解した後、触媒としてのリン酸２ｇを加えて２
０℃で８時間攪拌反応させて本発明の劣化防止用組成物
を得た。

次いで得られた組成物を、ポルトランドセメント１５部
、８号ケイ砂３０部、砂利４０部および水１５部からな
るセメントと、未被覆の鉄筋とを用いて作製した１ｍ四
方の立方体コンクリート構造物の表面に、スプレーを用
いて塗布し、含浸させた後、８０℃のチェンバー内で１
日放置して硬化させて疎水性の表面層を形成させた。

こめ表面被覆がなされたコンクリート構造物の屋外暴露
試験を行なったところ、１年経過後もクラックの発生は
みられなかった。

比較例１実施例１と同様のコンクリート構造物を作製し、ただし
、劣化防止用組成物による塗布、含浸処理を行なわずに
、このコンクリート構造物について、実施例１と同様の
暴露試験を行なったところ、約６ケ月で表面にクランク
の発生がみられ、これを切断して断面を観察したところ
、鉄筋にサビが発生していた。

Claims

【特許請求の範囲】１、一般式（Ｒ′Ｙ）＿ｎＳｉ（ＯＲ）＿４＿−＿ｎ（１）（式中
、Ｒは炭素数１〜４の一価の炭化水素残基、Ｒ′は一価
のフルオロアルキル基、Ｙは炭素数１〜５の二価の炭化
水素残基、ｎは１〜３の整数を意味する）で表わされる
シリコン系化合物を、触媒の存在下で水と溶媒中で反応
させてなるコンクリート構造物の劣化防止用組成物。２、一般式（Ｒ′Ｙ）＿ｎＳｉ（ＯＲ）＿４＿−＿ｎ（１）（式中
、Ｒは炭素数１〜４の一価の炭化水素残基、Ｒ′は一価
のフルオロアルキル基、Ｙは炭素数１〜５の二価の炭化
水素残基、ｎは１〜３の整数を意味する）で表わされる
シリコン系化合物を触媒の存在下で水との溶媒中で反応
させてなる組成物を、コンクリート構造物の表面に塗布
、含浸させた後、硬化させて疎水性の表面層を形成する
ことを特徴とするコンクリート構造物の劣化防止法。