JPH01222842A - 工具ホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は高速回転しながら軸の中心部より切削油等を供
給することができる工具ホルダーに関する。

〔従来技術〕

研削盤には円筒状ないしはカップ状の砥石を回転軸の先
端部に取付けて高速で回転させながら被加工物の表面に
接触させて研削する方法が行なわれているが、この場合
には、研削面を冷却すると共に切削粉を速やかに排除し
て砥石の研削面を常時良好に保持するために研削油が供
給される。この研削油は冷却剤としての機能を有してお
り、研削部分に絶えず供給されることが必要である。

前記研削油の供給は砥石の外側から被加工面に供給する
ことが多いが、研削する砥石の内部にまで供給すること
ができないと言う問題がある。そのため、研削油を軸の
内部から供給して円筒状の砥石の内面に送り、砥石の研
削部分を経由して外部に排出するようにしている。

近年、セラミックス製品を研削加工することが行なわれ
ているが、この加工には通常の金属製品の研削に比較し
て砥石を高速で回転する必要があり、その結果、別の問
題が発生した。

即ち、高速回転しながら研削している砥石に外部から切
削油を供給すると、砥石によって跳ねとばされて目的と
する場所、特に研削面に供給することができないことで
ある。

前記欠点を解消する方法として研削工具を把持している
回転軸に設けた穴を通して供給することが行なわれる。

この方法は、回転軸の回転数が約３０００ｒｐｎ＋ない
しはそれ以下の場合には特に問題がなく所定の箇所に研
削油を供給することが可能である。

しかし、回転軸の回転数が３５００〜５０００ｒｐｍ　
、あるいはそれ以上になると遠心力の作用で切削油の注
入が困難となる。そこで油圧を上昇させて注入すること
になるが、油圧の上昇と共に研削油の供給口が設けられ
ている静止部分である外部構造から工具を把持している
回転軸等からなる回転部分である内部構造との間の研削
油の経路への押込み効果が減少すると共に、外部構造と
内部構造との間のシール構造より研削油が漏洩すること
になる。

前記シール構造は、一般にはメカニカルシールが使用さ
れている。このシール構造は固体同士の接触によりシー
ルするものであるので低速回転であればかなり効果のあ
るものであるが、高速回転になると動力の損失が大きい
上に接触発熱がある部分の摩耗が大きく、シール機能が
短期間に低下すると言う問題がある。

なお、本発明の説明の都合上、研削油を対象に説明して
いるが、潤滑油、水あるいはその他の液体であっても適
用することができるものである。

〔発明の目的］ 本発明は、工具を把持する軸に研削油の経路を設けた工
具チャックにおいて、高速回転に適し、研削油を輸送す
る機能を持ち、動力損失が少なく、更に研削油のシール
性に優れた装置を提供するものである。

〔発明の概要〕

前記目的を達成するための本発明は、工具を支持する回
転軸に研削油等の液体を供給する装置であって、該回転
軸と共に回転し、液体の通路に該液体を押入するベーン
機構を設けてなる工具ホルダーである。

即ち、本発明は工具を支持する回転軸にベーン機構から
なるポンプ機能を与えたものであって、回転軸と共に回
転して該回転軸に液体、好ましくは切削油を押し込む機
能を有するベーンを形成したリング状体を嵌合させてい
る。

また、回転軸の強度が充分にあれば、実施例のようにこ
の回転軸自体にもベーンないしはこれと同様な機能を有
するものを形成しておけば、二重にベーン機構を形成す
ることができ、更に効果的に液体を回転軸内に供給する
ことができる。

〔実　施　例〕

次に、図面を参照して本発明の詳細な説明する。

工具ホルダー１は、回転部分２と、この回転部分２に軸
受を介して係合された固定部分３より構成されている。

回転部分２を構成する回転軸４は一端に工具取付部５、
中間部にフランジ部６、また、他端にはシャンク７がそ
れぞれ設けられている。この実施例においては、工具取
付部５にリング状の砥石５ａを設けた円板部５ｂが取付
けられている。

固定部分３は、研削盤などの工作機械８に設けた固定ブ
ロック９に係合して回転が止められている部分であって
、給電部１１、空気供給部１２および油供給部１３がそ
れぞれ設けられている。

固定部分３を構成するブロック３ａに軸受部１４が設け
られ、これによって軸４を支持している。

この軸受部１４には２個のベアリングが間隔をもって設
けられ、中間部に油押込機構１５と、これの両側にシー
ル機構１６が設けられている。

油押込機構１５は本発明において重要な部分であって、
回転軸４の回転に伴なって研削油をこの回転軸４に設け
た供給路１７内に供給し、研削工具の研削部分に供給す
る役目をしている。

本実施例においては、第２図に示すように前記油押込機
構１５は、油溜り２０ｂに対して接線方向に傾斜した通
路２５ａより供給される研削油２６を抵抗なく受け、ポ
ンプ作用を奏するような外部ベーン２０と、内部ベーン
２１より構成されている。

外部ベーン２０は、回転軸４に固定されて共に回転する
。この外部ベーン２０は回転軸４と共に実線の矢印Ａに
示すように回転して供給路１７内に研削油を点線の矢印
Ｂに示すように通路２Ｏａ内に供給（取入れる）する機
能を有する。そして回転軸４側に設けた内部ベーン２１
も同様に通路２１ａ内に研削油２６を供給する機能を有
し、両者は一種のポンプ効果（遠心ポンプとは逆の作用
で、遠心力に反して研削油を回転軸４の中心方向に取入
れる作用を有する）を奏するように渦巻状のベーンより
構成されている。

なお、外部ベーン２０と内部ベーン２１のそれぞれの外
周にはリング状に油溜り２０ｂ、２１ｂが設けられ、各
通路２０ａ、２１ａ内に切削油を分散させて円滑に供給
するように構成されている。

また、回転軸４の中心部分に形成した供給路１７内には
コイル３０を弾圧状態で配置して一種のネジポンプの機
能を与えている。

油押込機構１５の両側には軸受部１４が設けられており
、この部分に研削油２６が漏洩することを防止する必要
がある。そこでシール機構１６が設けられているが、こ
れはブロック３ａ側に固定された部分と外部ベーン２１
を形成しているブロックの両側面に形成したラビリンス
シール機構であり、非接触でシールするように構成して
いる。

研削油２６は、工作機械８側の固定ブロック９に設けた
油供給口２５に接続された嵌合口２５ａに油供給部１３
が嵌入された状態で、矢印２６のように流入して油押込
機構１５の外周にリング状に形成された油溜り２０ｂに
供給され、第２図に示すように外部ベーン２０と内部ベ
ーン２１との回転に伴うポンプ作用で供給路１７内に供
給される。

なお、外部ベーン２０と内部ベーン２１とは共に回転す
るが、両ベーン間に位置のずれがあっても研削油２６の
供給が円滑になされるように両ベーンの間に油溜り２１
ｂが形成されている。

油押込機構１５に設けられたラビリンス機構からなるシ
ール機構１６は研削油２６が高圧になるにしたがって漏
洩する傾向がある。そこで、このシール機構１６には、
空気供給口２７の嵌合口２７ａに空気供給部１２が嵌合
された状態で圧縮空気２８が供給され、研削油をシール
機構１６側に押し戻して漏れ出さないようにしている。

固定ブロック９には電源３１が接続されており、給電部
１１に設けた３２を経由して回転軸４に給電し、円板部
５ｂを経由して砥石５ａに通電するように構成している
。従ってこの実施例においては研削加工と放電加工を同
時に行うことができる構造となっている。

つまり、本発明の装置によれば、研削加工と同時に放電
加工を行うこともできるのである。

自動交換工具においては工具ホルダー１と工作機械８と
の間の位置決め手段は公知であるが、本発明の工具ホル
ダーにもこの手段が採用されている。

即ち、油供給部１３に嵌合され、ばね３３で弾圧されて
いる筒状体３４の外周に突設した爪体３５がフランジ部
６に設けた溝部３６に嵌合すると固定部分３と回転軸４
の位置決めが行なわれ、この固定部分３に突設した油供
給部１３、空気供給部１２等が工作機械８側の固定ブロ
ック９に正確に嵌合するようになっている。

さて、前記のように構成された工具ホルダーｌは工作機
械８（研削装置）のスピンドルに回転軸４の端部に形成
されているシャンク部７が嵌合され、固定ブロック９に
設けられた各嵌合部に給電部１１、空気供給部１２及び
油供給部１３がそれぞれ嵌合する。なお、この状態にお
いてはフランジ部６に形成した溝部３６より爪部３５が
自動的に押出され、回転軸４は自由に回転する状態とな
る。

前記状態において油供給口２５より研削油２６が供給さ
れ、リング状の油溜り２０ｂ、外部ベーン２０に形成さ
れた通路２０ａ、リング状の油溜り２１ｂ、内部ベーン
２１に形成された通路２１ａを経由して供給路１７内に
押出される。そしてスプリング３０で構成されたネジポ
ンプによって移送され、供給路１７の開口部に設けた分
散板３７によって円板部５ｂの内面に放出され、砥石５
ａの内面に供給される。

前記のように、外部ベーン２０と内部ベーン２１は遠心
ポンプとは逆の機能を有し、外部ベーン２０の外周にあ
る切削油２６を回転軸４に形成した供給路１７側に送給
する作用を行なっている。

この送液作用は、遠心力によって回転軸４の内部の供給
路１７内に供給されまいとする研削油２６をベーン２０
．２１によって回転軸４の供給路１７内に押し込むので
ある。

前記のように回転軸４が回転すると外部ベーン２０と内
部ベーン２１も共に回転することになるので、固定部分
３のブロック３ａに設けた供給路２５ａを通じて供給し
た研削油２６を回転軸４に形成した供給路１７内に供給
することができる。

なお、実施例においては、油押込機構１５にラビリンス
式の非接触式のシール機構１６を併設してこのシール機
構１６に圧縮空気２８を供給するように構成することに
より、研削油２６がシール機構１６より外部に噴出する
ことを防止すると共に、研削油２６中に圧縮空気が混入
して、シール機構１６を冷却することができる。

また、シール機構１６内に供給する圧縮空気の量によっ
てベーン機構を経由して供給路１７内に供給される研削
油２６の量を制御することも可能であり、回転軸４の回
転が送液に充分でない場合であっても送液量を制御する
ことが可能である。

〔発明の効果〕

本発明にかかる工具ホルダーは、工具を支持する回転軸
に、該回転軸と共に回転し、回転軸に形成した液体の通
路内に該液体を押入するようにベーン機構を設けている
。

従って、回転軸が回転することによって一種のポンプ機
能を奏することができるので、研削油などの液体の供給
源の圧力を高圧にする必要がない。マシニングセンター
においては、研削油等の経路にシール部分が複数箇所あ
り、経路も長い関係で余り研削油等を高圧にすることが
できないが、本発明によれば工具を支持する回転軸の工
具に近接した位置に、あたかも一種のポンプを設けたよ
うな状態となるので、高速で回転軸が回転しても液体に
作用する遠心力に反して充分に研削油等を供給すること
ができる。

なお、実施例に示したように、シール機構にラビリンス
機構を使用し、これに圧縮空気を供給することによって
非接触シールで、かつ圧縮空気による冷却効果を発揮す
ることができ、シールを非接触状態で抵抗なく行ないな
がら、シール機構部分の発熱を防止でき、従って長時間
の研削等の工作を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示すものであって、第１図は工具
ホルダーの全体構成の要部を切断して示す側面図、第２
図は第１図の■−■矢示断面図、第３図は第１図におけ
る■−■矢示図である。 １・・・工具ホルダー、２・・・回転部分、３・・・固
定部分、４・・・回転軸、５・・・工具取付部、６・・
・フランジ部、７・・・シャンク部、８・・・工作機械
、９・・・固定ブロック、１１・・・給電部、１２・・
・空気供給部、１３・・・油供給部、１４・・・軸受部
、１５・・・油押込機構、１６・・・シール機構、１７
・・・供給路、２０・・・外部ベーン、２１・・・内部
ベーン、２０ａ　、　２１ａ　・−・通路、２０ｂ、２
１ｂ・・・油溜り、２５・・・油供給口、２５ａ・・・
嵌合口、２６・・・研削油、２７・・・空気供給口、２
８・・・圧縮空気。 代理人　弁理士　　小　川　信　−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 工具を支持する回転軸に液体を供給する装置であって、
   該回転軸と共に回転し、液体の通路に該液体を押入する
   ベーン機構を設けてなる工具ホルダー。