JPH01218684A - 廃水の処理方法 - Google Patents

廃水の処理方法

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JPH01218684A
JPH01218684A JP4229288A JP4229288A JPH01218684A JP H01218684 A JPH01218684 A JP H01218684A JP 4229288 A JP4229288 A JP 4229288A JP 4229288 A JP4229288 A JP 4229288A JP H01218684 A JPH01218684 A JP H01218684A
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三井 紀一郎
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徹 石井
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邦夫 佐野
Akira Inoue
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は化学的酸素要求物質(以下coD成分とする)
を含む廃水を触媒の存在下に湿式酸化する方法に関する
。詳しく述べると、本発明は、COI)成分である有害
な被酸化性の有機物または無機物を含有する廃水を分子
状酸素の共存下に接触湿式酸化することにより、これら
有機物質を無害な炭酸ガス、水、窒素などに変換せしめ
、廃水を無公害化するに有効な方法に関する。
〔従来の技術〕
廃水の処理法には、活性汚泥法と呼ばれる生物化学的方
法とチンマーマン法と呼ばれる湿式酸化法が知られてい
る。
周知のとおり、活性汚泥法は有機物の分解に長時間を要
し、しかも藻類、バクテリアの生育に適した濃度に廃水
を稀釈することが必要であるために、活性汚泥処理施設
の設置面積が広大になる欠点がある。さらに、近年、特
に都市部においては生育した余剰汚泥の取扱いに莫大な
処理費を要している。一方、チンマーマン法は高濃度の
有機物を含む水溶液に対して圧力20〜200気圧、温
度200〜370℃で空気を導入し、有機物を酸化分解
する方法であるが、この方法は反応速度が遅く、分解に
長時間を要するために大きな反応器を必要とし、またそ
の材質に高度な耐久性を要求されるために、装置の設備
費および運転費等において経済的に問題がある。また、
この方法において、反応速度を速めることを目的として
、各種の酸化触媒を使用する方法が提案されている。
従来、接触湿式酸化法に使用される触媒として、パラジ
ウム、白金等の貴金属化合物(特開昭49− /I− 
4 5 5 6号公報)およびコバルト、鉄等の重金属
化合物(特開昭49−94157号公報)が知られてい
る。これらの触媒は球状または円柱状のアルミナ、シリ
カ・アルミナ、シリカゲル、活性炭等の担体に上記化合
物を担持した触媒である。
廃水を接触湿式酸化する場合、pH9以上で反応に供せ
られることが多く、本発明者らの検討によれば上記の触
媒は長期使用により、強度の低下および破砕粉化を生じ
、ざらに担体の溶解を生ずる場合もある。例えば、アル
ミナ系触媒ではアルミナの溶出による強度低下を生じや
すい。
最近、これらの問題を解決しようとして、チタニアまた
はジルコニアを担体として用いる方法が提案されている
(特開昭58−64188号公報)。これによると、球
状または円柱状のチタニアまたはジルコニアの担体にパ
ラジウム、白金等の貴金属化合物、鉄、コバルト等の重
金属化合物を担持した触媒が開示されている。その考察
によれば確かに従来の担体とくらべてすぐれた強度が認
められる。しかしながら、これらの触媒はいずれも触媒
の形状が粒状である。しかも、触媒活性 6 一 および耐久性において充分満足できるものでない。
例えば、チタニア系の触媒ではチタニアの結晶変化によ
る強度低下を起こしやすい。
ところで、廃水を湿式酸化する場合、多量の水量を処理
することが必要である。そのため反応様式としては、流
通系の固定床方式が採られる場合が多く、また廃水の中
には固形物が含まれる場合も多い。これらの場合、触媒
が粒状であれば廃水の流通による圧力損失が大きくて廃
水を高線速で処理できず、従って廃水流断面積を大ぎく
とる必要があり、反応器占有面積が大きくなってしまう
こと、また固形物を共存する廃水処理の場合、目詰りに
より流通抵抗が増大し、ランニングコストの上昇を招き
、さらに処理装置の長期運転を不可能にする等の欠点を
有している。すなわち、接触湿式酸化法による廃水処理
においては、高温、高圧で反応を行なうため、反応器占
有面積が大きくなることは、設備コストの増大を招き、
致命的な問題になる。
また、触媒層による圧力損失を低下する目的で粉体の触
媒を流動させる流動床方式も提案されているが、これは
触媒の濃度が薄くなるため広大な反応器が必要となり、
また触媒と処理後の廃水との分離が困難であるという欠
点を有し実用化に至っていない。
一方、酸化剤としてオゾンまたは過酸化水素を用いて、
常温、常圧下で廃水中の有機物を酸化分解する方法もあ
る。例えば、特開昭58−55088号には、フミン酸
等の有機物質を含有する廃水を、オゾンおよび過酸化水
素を用いて、触媒の不存在下、20℃で常圧下、該有機
物を酸化分解する方法が記載されている。また、特公昭
58−37039号に、芳香族環をもった有機化合物を
含有する廃水に界面活性剤を加え、さらに遷移金属化合
物およびアルカリ土類化合物から選ばれた少なくとも1
種を加えて混合したのち、この混合物に常温、常圧下で
オゾンを接触させて、該有機化合物を酸化分解する方法
が記載されている。前者は触媒の不存在下処理を行なっ
ているので、廃水中の懸濁物等の酸化されにくい物質を
処理することはできない。後者は遷移金属またはアルカ
リ土類金属等の金属イオンを触媒として用いているので
、廃水の処理後、そのまま放出せず金属イオンを回収す
る必要があり、後処理工程を要するという欠点を有して
いる。また、両者ともに常温、常圧下で廃水処理を行な
っているために、高価なオゾンを多く必要とすること、
反応速度が遅いこと、有機物の分解率が低いこと、未反
応オゾンが発生するために無害化処理を必要とすること
等の欠点を有している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従って、本発明の目的は、廃水を効率よく長期にわたっ
て処理する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、廃水を高線速度で効率よく処理す
る方法を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、固形物を含有する廃水を高線
速度で長期にわたって安定に処理する方法を提供するこ
とにある。
〔問題点を解決するための手段〕
これらの開目的は、触媒A成分としてチタンおよびジル
コニウムの複合酸化物、触媒B成分としてランタノイド
元素の酸化物および触媒C成分として、マンガン、鉄、
コバルト、ニッケル、タングステン、銅、銀、金、白金
、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよびイリジウム
よりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属またはそ
の水に不溶性または難溶性の化合物を含有してなる触媒
を用い、廃水を370℃以下の温度かつ該廃水が液相を
保持する圧力下に、該廃水中の有機性および無機性物質
を窒素、炭酸ガスおよび水にまで分解するに必要な理論
量の1.0〜1.5倍量の酸素を含有するガスの供給下
に該廃水を湿式酸化するこを特徴とする廃水の処理方法
により達成される。
また、本発明は該触媒が一体構造体である廃水の処理方
法である。さらに、本発明は該触媒が貫通孔の相当直径
が2〜20#、セル肉厚が0.5〜3履および開口率が
50〜80%の範囲にある形状を有するハニカム型触媒
である廃水の処理方法= 10− である。さらに、本発明は、該触媒に廃水を酸素を含有
するガスと共に通す際に、オゾンおよび/または過酸化
水素を共存させる廃水の処理方法である。
本発明で使用する触媒は、触媒A成分としてチタンおよ
びジルコニウムの複合酸化物、触媒日成分としてランタ
ノイド元素の酸化物および触媒C成分として、マンガン
、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、銅、銀、金
、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよびイリ
ジウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属ま
たはその水に不溶性または難溶性の化合物を含有してな
る触媒である。
本発明にかかる触媒の特徴はチタンおJ:びジルコニウ
ムからなる二元系複合酸化物(以下、Ti02−ZrO
2とする)およびランタノイド元素の酸化物を触媒成分
として用いている点にある。
一般に、チタンおよびジルコニウムからなる二元系複合
酸化物は例えば田部浩三、触媒、第17巻、No、 3
.72頁(1975年)によっても周知のように、固体
酸として知られ、構成するおのおの単独の酸化物には見
られない顕著な酸性を示し高表面積を有する。
すなわち、T i 02−Z ro2は酸化チタンおよ
び酸化ジルコニウムを単に混合したものではなく、チタ
ンおよびジルコニウムがいわゆる二元系複合酸化物を形
成することによりその特異な物性が弁環するものと認め
ることのできるものである。
我々は、この複合酸化物を触媒A成分として用いると、
ペレット、球状、ハニカム型等に成型した場合、その成
型性が格段に優れているために、高温、高圧、アルカリ
性、酸性等苛酷な条件が要求される廃水処理に用いても
、長期にわたって触媒形状を維持することを知見した。
さらに触媒B成分であるランタノイド元素の酸化物を用
いることにより耐熱水性が格段に向上し、しかも廃水の
処理効率にも優れることを知見した。
本発明者らの検討によれば、チタンおよびジルコニウム
の酸化物の単独、あるいは単なる混合物では優れた成型
性がえられず、例えばハニカム状に成型できても長期の
使用に耐えることができないことが知見されたのに対し
、これらの元素を複合酸化物化してはじめて優れた成型
性が発揮され、かつすぐれた耐久性を具有することが認
められた。
本発明で使用される触媒を構成してなる触媒Δ成分であ
るTiO2−ZrO2のBET表面積は10TrL 7
g以上であることが好ましく、特に30′rrL 7g
以上であることがより好ましい。
触媒A成分の組成はTiO2が20〜90モル%、Zr
O2が10〜80モル%の範囲にあることが耐久性およ
び触媒活性を維持する上で好ましい結果を与える。
触媒B成分としては、ランタン、セリウム、プラセオジ
ム、ネオジム、サマリウム等いずれのランタノイド元素
の酸化物の1種又は2種以上が使用でき、触媒安定性を
増加させるが、特にランタン、セリウムまたはネオジム
からなる群から選択された少なくとも1種の酸化物が触
媒安定性および触媒活性を高めるのにより効果があるの
で好ましい。また、触媒B成分は触媒A成分と複合酸化
−13= 物を形成しうる。
本発明で使用する触媒における各触媒成分の比率は触媒
A成分が酸化物の形で70〜99.45重量%、触媒B
成分が酸化物の形で0.5〜15重量%、触媒C成分は
金属または化合物の形で0.05〜25重量%の範囲が
適当である。好ましくは前記C成分を構成する元素のう
ち、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン
、銅および銀の使用量は、化合物(例えば酸化物、塩化
物、硫化物等)として0〜25重量%であり、白金、金
、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよびイリジウム
の使用量は金属として0〜10重量%である(ただし、
両者の合計量は0.05〜25重量%である。)。さら
に好ましくは触媒A成分が酸化物の形で90〜98重量
%、触媒B成分が酸化物の形で1〜9.9重量%、触媒
C成分は金属または化合物の形で0.1〜9重量%であ
る。好ましくは、触媒C成分を構成する金属のうち、マ
ンガン、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、銅お
よび銀の使用量は化合物として0〜9重量%であり、白
金、金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよびイリ
ジウムの使用量は金属として0〜5重量%(ただし、両
者の合計量は0.1〜9重量%である。)。なお、触媒
A成分と触媒B成分と触媒C成分との合計量は100重
量%である。
触媒C成分が上記範囲外では酸化活性が不充分であり、
また、白金、パラジウムおよびロジウム等の貴金属の場
合、原料コストが高くなり相応した充分な効果が発揮で
きない。また、触媒A成分およびB成分が上記範囲外で
は耐熱水性に劣り、触媒寿命の点で好ましくない。
本発明で使用する触媒は、前記のとおり特定された組成
からなるものが好ましく、触媒形状としてはペレット、
球状、リング状、サドル型、粉体、破砕型、ハニカム等
の一体構造体等種々のものを採用することができる。好
ましくはハニカム型構造体であり、特に好ましくは該構
造体において、貫通孔の相当直径が2〜20#、セル肉
厚が0.5〜3層および開口率が50〜80%の範囲に
ある形状を有するものである。ハニカム型触媒はその孔
径(貫通孔相当直径)を大きくすれば流通抵抗はそれに
比例し小さくなり固形物による目詰りも防止できるが、
それと同時に触媒の幾何学的表面積も小さくなり、ある
一定の処理効率を発揮するには孔径を大きくした分、触
媒量を多くする必要がある。よって、その孔径は処理効
率および触媒性能との関係から限定される。
前記のハニカム型触媒において貫通孔の相当直径は2〜
20 mm 、好ましくは4〜12IIIlllの範囲
である。相当直径が2#未満である場合には圧力損失が
大きく、特に廃水中に固形分が含有される場合には目詰
りを生じやすくなり長期に使用することが困難となる。
相当直径が20mを越える場合には圧力損失は小さくな
り目詰りの可能性も低くなるものの、触媒活性が充分で
ない。
セル肉厚は0.5〜3 rtvn 、好ましくは0.5
〜2 rtmの範囲である。セル肉厚が0.5 mm未
満の場合には圧力損失が小さくなり、触媒を軽量化でき
るという利点はあるが、機械的強度が低下するために好
ましくない。セル肉厚が3mInを越える場合には機械
的強度は充分であるが、圧力損失が大きくなる欠点を有
している。
開口率についても上記と同様の理由から50〜80%で
ある。
上記の諸事情を考慮した上で、本発明で使用する特に好
ましいハニカム型触媒としては、貫通孔の相当直径が2
〜20mm、セル肉厚が0.5〜3mmおよび開口率が
50〜80%の範囲である。これらの条件を具備したハ
ニカム型触媒は、反応温度が100〜370℃であり、
反応圧力が廃水の液相を保持する圧力以上である高温高
圧の苛酷な反応条件下においても、充分な機械的強度を
有しており、しかも触媒の幾何学的表面積も充分有して
いるために、耐久性に優れ、低圧力損失で高線速度で廃
水を処理することができる。また、廃水中に固形分が含
有されている場合にでも目詰りを生じることなく長期に
わたって高活性を維持することができる。
貫通孔の形としては四角形、六角形、波型等いずれの形
Cもその相当直径が上記の範囲内であれ= 17− ば採用することができる。
本発明においては、酸化剤として分子状酸素とオゾンお
よび/または過酸化水素を用いると、酢酸のような比較
的酸化を受けにくいとされている有機物も高い効率で分
解でき、また比較的低湿、低圧で反応を遂行することが
できるので好ましい。
さらに、本発明で用いる触媒はオゾンを酸素にまで分解
する能力をも有しているために、廃オゾンを実質的に分
解し、系外へ排出させないという利点も有していること
も特徴的なことである。
オゾンの使用量は、廃水中の有機性および無機性物質を
、窒素、炭酸ガスおよび水にまで分解するに必要な理論
酸素量の0.001〜1.2倍モル、好ましくは0.0
03〜0.6倍モルであれば充分である。また、過酸化
水素の使用量は、前記理論酸素117)0.001〜1
.8倍−Eル、好マb<ハo、o。
3〜0.2倍モルであれば充分である。オーシンおよび
/または過酸化水素を分子状酸素と共に併用することに
よって、反応温度は、廃水の性状、該酸化剤の使用量等
によって変化するけれども、分子状酸素のみを用いた場
合よりも低下する。例えば、分子状酸素を用いた場合の
反応温度が200℃〜300℃である場合、該酸化剤を
併用すると100℃〜250℃程度となる。
本発明において触媒A成分として用いられる、Ti02
−ZrO2を調製するには、まずチタン源として塩化チ
タン類、硫酸チタンなどの無機性チタン化合物および蓚
酸チタン、テトライソプロピルチタネートなどの有機性
チタン化合物などから選ぶことができ、またジルコニウ
ム源としてはオキシ塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウ
ム、硫酸ジルコニウムなどの無機性ジルコニウム化合物
および蓚酸ジルコニウムなどの有機性ジルコニウム化合
物のなかから選ぶことができる。そしてこれら原料中に
は、微量の不純物、混入物のあるものもあるが、えられ
るTiO2−ZrO2の物性に大きく影響を与えるもの
でない限り問題とならない。
そして、好ましいT i 02−Z ro2の調製法と
しては、以下の方法が挙げられる。
■ 四塩化チタンをオキシ塩化ジルコニウムと共に混合
し、アンモニアを添加して沈殿を生成せしめ、この沈殿
を洗滌、乾燥後300〜650℃で焼成せしめる方法。
■ 四塩化チタンに硝酸ジルコニルを添加し、熱加水分
解反応せしめて沈澱を生成させ、これを洗滌、乾燥後3
00〜650℃で焼成せしめる方法。
以上の好ましい方法のうちでもとくに■の方法が好まし
く、この方法は具体的には以下のごと〈実施される。す
なわち、上記チタン源およびジルコニウム源の化合物を
TiO2とZrO2のモル比が所定量になるようにとり
、酸性の水溶液状態でチタンおよびジルコニウムを酸化
物換算して1〜100g/lの濃度として10〜100
℃に保つ。この中に本発明の触媒日成分となるランタノ
イド元素の化合物を溶解または懸濁した形で加えておく
こともできる。その中へ撹拌下、中和剤としてアンモニ
ア水を滴下し、10分間ないし3時間1))−12〜1
0にて、チタンおよびジルコニウムよりなる共沈化合物
を生成せしめ、決別し、よく洗滌したのち80〜140
℃で1〜10時間乾燥し、300〜6oO℃で1〜10
時間焼成シテT i 02−Z ro2をえることがで
きる。
上記の方法で調製されたTiO2−ZrO2を用いて、
以下に示す方法により完成触媒がえられる。−例を示せ
ばT i 02−Z ro2粉体を成型助剤と共に加え
、適量の水を添加しつつ混合、混練し、押し出し成型機
で球状、ペレット状、板状、ハニカム状等に成型する。
成型物を50〜120℃で乾燥後、300〜800℃好
ましくは350〜600℃で、1〜10時間好ましくは
2〜6時間空気流通下で焼成して触媒を得ることができ
る。
本発明において触媒B成分として用いられるランタノイ
ド元素の出発原料としては、酸化物、水酸化物、無機塩
類などを挙げられ、例えばセリウムを一例にあげると、
原料としては酢酸セリウム、硝酸セリウム、硫酸セリウ
ム、酸化セリウムなどから選ぶことができる。また、こ
れらのT i 02−ZrO2へ好ましい添加方法とし
ては、以下のような方法が挙げられる。
■チタン塩類とジルコニウム塩類との混合溶液にランタ
ノイド元素の塩類を溶解またはランタノイド元素の酸化
物の微粉末を懸濁させ、これにアンモニアを添加して沈
澱を生成せしめ、この沈澱を洗滌、乾燥後300〜60
0℃で焼成せしめる方法。
■予め共沈させた未焼成T i 02−Z r02にラ
ンタノイド元素の塩類溶液を含浸させた後、乾燥し、3
00〜600℃で焼成せしめる方法。
■予め焼成したTiO2−ZrO2にランタノイド元素
の塩類溶液を含浸させた後、乾燥し、300〜600℃
で焼成せしめる方法。また、この含浸の際に触媒C成分
の塩類溶液との混合溶液を用いてもよい。
以上の好ましい方法のうちでも■および■の方法が好ま
しい。
また、触媒C成分の出発原料としては、酸化物、水酸化
物、無機酸塩、有機酸塩などが挙げられ、例えばアンモ
ニウム塩、蓚酸塩、硝酸塩、硫酸塩またはハロゲン化物
などから適宜選ばれる。
また、触媒A成分と触媒B成分にマンガン、鉄、ニッケ
ル、コバルト、タングステン、銅、銀、金、白金、パラ
ジウム、ロジウム、ルテニウムおよび/またはイリジウ
ムを添加して触媒化する場合、上記金属塩の水溶液を触
媒A成分と触媒B成分よりなる成型体に含浸させて担持
した後、乾燥、焼成することにより触媒とすることがで
きる。
一方、触媒A成分からなる担体に触媒B成分および触媒
C成分のそれぞれ金属塩の混合水溶液を含浸させて担持
した後、乾燥、焼成する方法も用いられる。
また、別法として触媒A成分と触t11.B成分とから
なる粉体に上記金属塩の水溶液を成型助剤と共に加え、
混練成型する方法も採用できる。
本発明によれば、活性汚泥処理した上澄み水あるいは沈
降させた活性汚泥、醗酵廃水、有機化合物重合工程から
の廃水、シアン含有廃水、フェノール含有廃水、含油廃
水、その他の化学工場廃水をはじめ食品工場等からの一
般産業廃水、さらには、し尿、下水、下水汚泥等の被酸
化性の有機物または無機物を含有する廃水を湿式酸化処
理することができる。また、本発明でハニカム型触媒を
使用すると、固形物を0.1g/1以上含んでいる廃水
でも長期に安定して処理することができる。
本発明における反応条件は、反応温度は370℃以下、
通常100〜370℃、より好ましくは200〜300
℃である。反応系の圧力は反応塔内で廃水が液相を保つ
に充分な圧力、すなわち1〜約200Kfi/cm  
の圧力であれば良い。送入される分子状酸素含有ガスは
酸化分解するに必要な理論酸素量の1〜1.5倍量を使
用する。触媒の使用量は反応塔の空間容積の5〜99%
程度の量が充填される。廃水は所定温度の触媒床に滞留
時間6〜120分、好ましくは12〜60分で分子状酸
素含有ガスと共に流して酸化される。
分子状酸素含有ガスとしては空気、酸素と空気の混合ガ
ス、または通常、酸素富化空気と呼ばれているガスを使
用しうる。反応系のl)Hは酸性側でもアルカリ性側で
も採用できるが、好ましくはpHが9以下、より好まし
くは7以下の範囲である。
分子状酸素と共に酸化剤としてオゾンおよび/または過
酸化水素を併用する場合における反応条件は、通常10
0℃〜250℃の温度範囲で、反応圧力は反応塔内で廃
水が液相を保つに充分に圧力、すなわち1〜200 K
g/ cm 2の圧力、滞留時間は3〜120分、好ま
しくは5〜60分が採用される。オゾン使用量は前記の
理論酸素量に対して0.001〜1.2倍モルの範囲で
ある。過酸化水素の使用量は理論酸素量に対して0.0
01〜1.8倍モル、好ましくは0. OO3〜0.2
倍モルの範囲である。
以下に実施例および比較例を用いて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定され
るものではない。
実施例 1 チタン及びジルコニウムからなる複合酸化物を以下に述
べる方法で調製した。チタン源として以下の組成を有す
る硫酸チタニルの硫酸水溶液を用いた。
T i OS 04 (Ti02換算)    250
0/j!全H2SO411000/j! 水1001にオキシ塩化ジルコニウム(ZrOCl2 
・8H20)1.93/(gを溶解させ、上記組成の硫
酸チタニルの硫酸水溶液7.7 j!を添加しつつよく
混合した。これを温度的30℃に維持しつつよく撹拌し
ながらアンモニア水を徐々に滴下し、pHが7になるま
で加え、さらにそのまま放置して15時間静置した。
かくしてえられたTi0+−Zr02グルを濾過し水洗
後200℃で10時間乾燥した。次いで空気雰囲気下で
550℃で6時間焼成した。えられた粉体の組成はTi
O2:Zr02=4:1(モル比)であり、BET表面
積は140m2/Qであった。ここでえられた粉体を以
降P−1と呼びこの粉体を用いて以五に述べる方法で触
媒を調製した。
= 26− 水900dと前記粉体1500Qさらに澱粉75gを加
え、混合しニーダ−でよく練り合わせた。
さらに適量の水を加えつつ練った後、それぞれ孔径(貫
通孔の相当直径)3mmで開孔率64%のハニカム型に
押出成型して120℃で6時間乾燥した後、450℃で
6時間焼成した。
かくしてえられた成型体を塩化白金酸水溶液と硝酸セリ
ウム水溶液との混合溶液中に含浸し、ついで120℃で
6時間乾燥した後、400℃で3時間焼成した。
得られた完成触媒の組成は重量比でP−1:CeO2:
 Pt=93 : 5 : 2Fあった。
実施例 2 水60J2に硝酸ジルコニル(ZrO(NO3) 2 
 ・2H20)1.27Kgと硝酸ランタン〔La(N
O3)3・6 H20) 0.083 Kflとを溶解
させ、実施例1で用いたのと同じ組成の硫酸チタニルの
硫酸水溶液3゜531を添加しつつよく混合した。これ
を温度的30℃に維持しつつJ= < I拌しながらア
ンモニア水を徐々に滴下し、I)Hが7になるまで加え
、さらにそのまま放置して15時間静置した。
かくしてえられたTi02−ZrO2−La203ゲル
を濾過し水洗後200℃で10時間乾燥した。次いで空
気雰囲気下で550℃で6時間焼成した。えられた粉体
の組成は重量比でTiO2:ZrO2:La203=5
8.9:39.0:2.1Fあり、この粉体中のT i
 02とZrO2のモル比は7:3であった。また、こ
の粉体のSET表面積は150m2/Qであった。ここ
でえられた粉体を以降P−2と呼ぶ。
水550dと前記粉体10’OOQさらに澱粉30gを
加え、混合しニーダ−でよく練り合わせた。これを5m
径の円柱状のペレットに押出成型して乾燥した後、45
0℃で6時間焼成した。
次に塩化白金酸水溶液の代りに硝酸パラジウム水溶液を
用いる以外は実施例1に記載の方法に準じて重量比でP
−2: Pd=96 : 4の触媒を得IC。
 28 一 実施例 3 実施例1および2でえられた各触媒を用いて、以下のよ
うな方法で、湿式酸化法による廃水処理を行なった。ス
テンレス製反応管に触媒を充填し、反応管の下部から予
熱混合された廃水および酸素濃度21%の空気を600
0時間連続して導入して、反応管の入口部と出口部でC
OD (Cr)を測定し、初期と6000時間反応後反
応表率を求めた。また、触媒の強度についても初期と6
000時間反応後測定し触媒強度比を求めた。なお、処
理に供した廃水の性状はCOD (Cr)20g/l、
pl」6であった。反応条件は反応温度230℃、反応
圧力50Kg/cm2であり、廃水の空間速度1.2l
−1r”(空塔基準)、空気の空間速度1101−1r
−’(空塔基準、標準状態)で反応管に導入した。得ら
れた結果を第1表に示す。
= 29− 第     1     表 実施例 4 実施例3において酸素濃度21%の空気の代りに酸素濃
度18%およびオゾン濃度1%からなる混合ガスを使用
し、実施例1で得られた触媒を用いて、反応温度20’
O℃、反応圧力45Kg/cm2で廃水処理を500時
間行なった結果COD除去率は95%であった。
実施例 5 実施例4において3%過酸化水素水を空間速度0.00
11」r−’(空塔基準)で混合ガスと共に供給し、実
施例1で得られた触媒を用いて、廃水を= 30− 500時間処理した結果COD除去率は96%であった

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)触媒A成分としてチタンおよびジルコニウムの複
    合酸化物、触媒B成分としてランタノイド元素の酸化物
    および触媒C成分として、マンガン、鉄、コバルト、ニ
    ッケル、タングステン、銅、銀、金、白金、パラジウム
    、ロジウム、ルテニウムおよびイリジウムよりなる群か
    ら選ばれた少なくとも1種の金属またはその水に不溶性
    または難溶性の化合物を含有してなる触媒を用い、廃水
    を370℃以下の温度かつ該廃水が液相を保持する圧力
    下に、該廃水中の有機性および無機性物質を窒素、炭酸
    ガスおよび水にまで分解するに必要な理論量の1.0〜
    1.5倍量の酸素を含有するガスの供給下に該廃水を湿
    式酸化することを特徴とする廃水の処理方法。 (2)触媒A成分が酸化物として70〜99.45重量
    %であり、触媒B成分が酸化物として 0.5〜15重量%であり、触媒C成分が金属または化
    合物として0.05〜25重量%である触媒を用いる特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 (3)触媒A成分が酸化物として90〜98重量%であ
    り、触媒B成分が酸化物として1〜9.9重量%であり
    、触媒C成分が金属または化合物として0.1〜9重量
    %である触媒を用いる特許請求の範囲第1項記載の方法
    。 (4)触媒A成分がチタニア(TiO_2)として20
    〜90モル%およびジルコニア(ZrO_2)として1
    0〜80モル%からなるTiO_2−ZrO_2二元系
    複合酸化物である触媒を用いる特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 (5)触媒B成分がランタン、セリウム、ネオジムより
    なる群から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化物であ
    る触媒を用いる特許請求の範囲第1項記載の方法。 (6)触媒がペレットまたは球状である触媒を用いる特
    許請求の範囲第1項記載の方法。(7)触媒が一体構造
    体である特許請求の範囲第1項記載の方法。 (8)触媒が貫通孔の相当直径が2〜20mm、セル肉
    厚が0.5〜3mmおよび開口率が50〜80%の範囲
    にある形状を有するハニカム型触媒である特許請求の範
    囲第7項記載の方法。 (9)反応温度が100〜370℃の範囲である特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 (10)廃水を、酸素を含有するガスと共に触媒に通す
    際、オゾンおよび/または過酸化水素を共存させる特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 (11)オゾンの使用量が廃水中の有機性および無機性
    物質を、窒素、炭酸ガスおよび水にまで分解するに必要
    な理論酸素量の0.001〜1.2倍モルである特許請
    求の範囲第(10)項記載の方法 (12)過酸化水素の使用量が廃水中の有機性および無
    機性物質を窒素、炭酸ガスおよび水にまで分解するに必
    要な理論酸素量の0.001〜1.8倍モルである特許
    請求の範囲第(10)項記載の方法。
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