JPH01217292A - タンク型原子炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的コ （産業上の利用分野） 本発明は中間熱交換器におけるガス巻込みを防止できる
ようにしたタンク型原子炉に関する。

（従来の技術） 近年、次世代の原子力発電プラントとして、高速増殖炉
の研究開発が鋭意進められている。

この高速増殖炉には、炉容器外に中間熱交換器やポンプ
を配置し、これらの間を配管で接続して冷却材を循環さ
せるループ型炉と、炉容器内に中間熱交換器やポンプを
設置して炉内冷却材を循環させるようにしたタンク型炉
とがある。

上記タンク型炉はループ型炉に比べると、配管を引回す
必要がないので、経済性や安全性が高くプラントの小型
化を計れるという利点がある。

第３図はタンク型原子炉の概略構成を示すもので、炉容
器１の中央には、炉心燃料集合体とブランケット燃料集
合体とからなる炉心２が設置されている。この炉心２は
吊り胴３を介してルーフスラブ４に吊下げられている。

吊り胴３の上下方向のほぼ中央部には、炉容器１内に充
填された一次側冷却材（−膜内には液体金属ナトリウム
）を流通させるためのフローホール３ａか透設されてい
る。炉心２の上方には、ルーフスラブ４を貫通して炉心
上部機構５が設けられている。また、吊り胴３と炉容器
１との間には中間熱交換器６とポンプ７とが複数台ずつ
、円周方向に離間して配置されている。ポンプ７は、ル
ーフプラグ４上に設置されたポンプ駆動モータ８によっ
て駆動される。

中間熱交換器６は一次側冷却材流入口近傍から流入した
冷却材を流下させる多数本の伝熱管６ｂと、これらの伝
熱管の周囲に二次側冷却材を送込む二次側冷却材入口管
６ｃと、伝熱管の周囲を流れて加熱された二次側冷却材
を導出する二次側冷却材出口管６ｄとから構成されてい
る。

吊り胴３と炉容器１との間には隔壁９が設置され、上部
プレナム１０と下部プレナム１１に区画している。１２
は入口配管を示し、炉心２の下方に形成された高圧プレ
ナム１３とポンプ７との間を連結している。

なお、炉容器１内の冷却材上方にはアルゴンガス等のカ
バーガス１４が充填されている。１５は冷却材液面を示
す。

このような構成のタンク型原子炉において、炉容器１内
の下部プレナム１１側の冷却材はポンプ７によって加圧
され、入口配管１２を経て高圧プレナム１３に送られ、
炉心２によって加熱されつつ上昇し、炉心上部機構５の
近傍で水平方向へ流れを変え、吊り胴３のフローホール
３ａから吊り胴外側に流出し、−次側冷却材流入口６ａ
より中間熱交換器６内に流入し、伝熱管６ｂ内を流下す
る間に、二次側冷却材入口管６Ｃから流入して伝熱管６
ｂの外側を流れる二次側冷却材（一般的には液体金属ナ
トリウム）と熱交換して冷却された後、下部プレナム１
１を通り、再びポンプ７で加圧され、高圧プレナム１３
を経て炉心２へ送られる。

一方、−次側冷却材との熱交換によって加熱された二次
側冷却材は二次側冷却材出口管６ｄを通して蒸気発生器
（図示せず）へ導かれ、炉心２の発生熱を蒸気系に伝え
る。

上述のように、炉心２の熱は中間熱交換器６によって二
次側へ伝えられるが、高温の一次側冷却材は複雑な流れ
方をする。これを第４図を参照して説明すると、炉心２
を通過して吊り胴３のフローホール３ａから流出した高
温の冷却材は矢印Ａで示すように、中間熱交換器６の周
方向に分割して設けられた流入口６ａへ向かって、中間
熱交換器６の外側を回りこむように流れるため、中間熱
交換器６の周囲を流れる右回りの流れと左回りの流れが
合流するａ点付近において渦流が発生しやすい。

渦流が発生すると、カバーガスが微細な気泡として冷却
材主流中に巻込まれる恐れがある。このようにして冷却
材主流中にカバーガスの巻込みが生じた場合には、その
気泡が冷却材とともにポンプ７によって炉心２に送込ま
れることになる。

炉心２に送込まれたカバーガスは炉心２によって加熱さ
れ、その体積を増すので、炉心２と冷却材との接触を部
分的に妨げる。カバーガスとしてアルゴンガスを使用し
た場合、その熱伝達率は冷却材（液体金属ナトリウム）
のｌ／１０００以下と非常に低いために、カバーガスが
接触する炉心部分は過熱状態となり、最悪の場合には、
炉心溶融という重大事故に発展する恐れがある。

（発明が解決しようとする課題） 以上説明したように、従来のタンク型原子炉では、中間
熱交換器６の流入口６ａの近傍におい−５＝ て渦流が発生しやすく、その場合にはカバーガスを冷却
材主流に巻込む結果、炉心の健全性が損なわれ、重大事
故を誘発する恐れがあった。

本発明は上記課題を解決するためになされたもので、中
間熱交換器へのガス巻込みを防止することによって、炉
心の健全性を確保し、信頼性の高いタンク型原子炉を提
供することを目的とするものである。

［発明の構成コ （課題を解決するための手段） 本発明のタンク型原子炉は、炉容器内に吊り胴を介して
炉心を吊下げ、前記吊り胴と炉容器との間に中間熱交換
器およびポンプを設置したタンク型原子炉において、前
記中間熱交換器の一次側冷却材流入口近傍の外側に渦流
防止板を取付けたことを特徴とするものである。

（作　用） 本発明に係るタンク型原子炉においては、中間熱交換器
の外壁の流入口の近傍に渦流防止板を設置したので、中
間熱交換器の流入口や冷却材液面付近での渦流や乱れは
防止される。

（実施例） 次に、第１図および第２図を参照しながら本発明の詳細
な説明する。なお、これらの図において、第３図や第４
図におけると同一部分には同一符号を付し、それらの構
成と作動の説明は、必要ある場合を除き省略する。

第１図と第２図は本発明にかかるタンク型原子炉の要部
を示すもので、吊り胴３と炉容器１との間に設置された
中間熱交換器６には、そのほぼ中央部に円周方向に分割
して設けられた複数個の一次側冷却材流入ロ６ａの間に
、渦流防止板１６が取付けられている。

これらの渦流防止板１６は第２図に示されているように
、各冷却材流入口６ａの上端付近から冷却材液面１５の
上方に達するに必要な長さの板体からなり、中間熱交換
器６の外壁に放射状に固定されている。

なお渦流防止板１６は、隣接する冷却材流入口６ａの間
に設ける替わりに、各冷却材流入口６ａの上方に設ける
ようにしてもよい。また、渦流防止板１６を、隣接する
冷却材流入口６ａの間に設ける場合には、その下端が冷
却材流入口６ａの下端近傍、またはそれよりも下方に達
するようにしてもよい。

上述のように構成した本発明のタンク型原子炉において
、炉心２を冷却して高温となった冷却材は、吊り胴３の
フローホール３ａから流出し、矢印Ｂに示すように流れ
て流入口６ａから中間熱交換器６内に流入するが、その
際、冷却材は、中間熱交換器６の外壁に放射状に固定さ
れた渦流防止板１６によって中間熱交換器６の外周に添
った流れを抑制されるため、渦流の発生は防止され、冷
却材はスムーズに中間熱交換器６内に導かれる。

［発明の効果］ 上述のように、本発明に係るタンク型原子炉においては
、中間熱交換器の外壁の冷却材液面の近傍に渦流防止板
を設置したので、中間熱交換器の流入口や冷却材液面付
近での渦流や乱れは防止される。

従って、カバーガスの巻込みは防止され、炉心の健全性
を確保てき、信頼性の高いタンク型原子炉を提供するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は本発明のタンク型原子炉の実施例を示
す要部の縦断面図と横断面図、第３図はタンク型原子炉
の概略構成を示す縦断面図、第４図は従来のタンク型原
子炉における中間熱交換器の流入口近傍の横断面図であ
る。 １・・・・・・・・・炉容器 ２・・・・・・・炉心 ３・・・・・・・・吊り胴 ３ａ・・・・・・フローホール ４・・・・・・・・ルーフスラブ ５・・・・・・・・・炉心上部機構 ６・・・・・・・・中間熱交換器 ６ａ・・・・・・−次側冷却材流入口 ７・・・・・・・・ポンプ ８・・・・・・ポンプ駆動モータ ９・・・・・・・・・隔壁 １０・・・・・・・・・上部プレナム １１・・・・・・・・・下部プレナム １２・・・・・・・・入口配管 １３・・・・・・・・・高圧プレナム １４・・・・・・・・・カバーガス １５・・・・・・・・・冷却材液面 １６・・・・・・・・渦流防止板 代理人　弁理士　則　近　憲　佑 同　　　　第子丸　　健 第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）炉容器内に吊り胴を介して炉心を吊下げ、前記吊
   り胴と炉容器との間に中間熱交換器およびポンプを設置
   したタンク型原子炉において、前記中間熱交換器の一次
   側冷却材流入口近傍の外側に渦流防止板を取付けたこと
   を特徴とするタンク型原子炉。