JPH01215434A - 消失模型鋳造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は消失模型鋳造法に関する。

（従来の技術） 消失模型鋳造法は、従来の砂型鋳造法に比べて、■中空
部材を製造する際に中子を必要としないこと、■砂に粘
結剤を混入しないため、砂の回収・再利用が容易である
こと、■複雑膨軟のものにも適用可能であること等の種
々の利点を有するため、例えば、エンジンの吸気マニホ
ールド等の鋳造法として注目を集めている。

この消失模型鋳造法は、得ようとする鋳造品と同一形状
の発泡スチロール製の消失型を鋳造容器内に収容すると
共に、この容器内に鋳砂を充填し、消失型に接続された
発泡スチロール製の湯口から金属の溶湯を注入すること
により実施される。かかる工程により、湯口及び消失型
が順次熱分解して当該溶湯と置換され、目的とする金属
鋳造品を得ることができる。

ところで、上記の鋳造法では、複雑な形状を有する消失
型を形成する場合、この消失型を複数の模型に分割して
これらを接着剤等により互いに接着して所要の消失型を
形成させることが一般的である。更に、最終的に得られ
る鋳造品の表面を平滑化するために、注湯に先立って、
消失型の全面に耐火物の微粒子を付着させる。具体的に
は、粘結剤、界面活性剤、消泡剤を含む水溶液に耐火物
゛　微粒子を混合して得られる塗型剤を消失型の全面に
塗布したのち、乾燥させて消失型の表面に耐火物微粒子
を付着させている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、このような分割式の消失型においては、
この消失型を構成する模型間の接着が不完全であると、
その不完全な部分に上記した塗型剤が侵入し、未接着部
分の消失型に耐火物微粒子が侵入した状態で残留してし
まう場合がある。この状態で注湯を行うと、鋳造物内に
耐火物微粒子が取り込まれてしまい、鋳造欠陥となると
いう問題がある。このような鋳造欠陥の発生を防止する
ためには、消失型を構成する各模型間の接着を完璧に行
うことが必要である。しかし、例えば、エンジンの吸気
マニホールドのように接着面が曲面である模型の場合に
は、完全に接着することは掻めて困難である。

本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたちので、２個
以上の模型を接着して構成された消失型を使用する消失
模型鋳造法において、模型間の接着が不完全であっても
、塗型剤の塗布工程において耐火物微粒子が未接着部分
に侵入することを防止した消失模型鋳造法を提供するこ
とを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本発明によれば、２個以上の
模型を互いに接着して消失型を形成する工程と、この消
失型に湯口を取り付ける工程と、消失型の全面に塗型剤
を塗布したのち乾燥させる工程と、この消失型を鋳砂中
に埋設する工程と、前記湯口から溶湯を注入し前記消失
型を該溶湯で置換する工程とからなる消失模型鋳造法に
おいて、前記塗型剤を塗布する工程を、前記消失型の全
面に粘結剤を主成分とする水溶液を塗布した後、引き続
き消失型の全面に耐火物微粒子を付着させる工程とした
ものである。

（作用） 塗型剤の塗布工程を２段階の工程とし、先ず、消失型の
全面に、粘結剤、界面活性剤、消泡剤及び水の混合物を
塗布することによって、未接着部分を含む消失型の表面
に略均−な粘結剤薄層を形成する０次いで、このように
粘結剤薄層が形成された消失型表面に耐火物粒子を付着
させると、未接着部分には粘結剤水溶液が先に浸透して
いるため、耐火物微粒子の侵入が防止される。

（実施例） 以下、本発明の一実施例として、消失模型鋳造法をエン
ジンの吸気マニホールドの鋳造工程に適用した場合を、
第１図に基づいて詳述する。

先ず、発泡スチロール製の模型１１と１２、模型２１と
２２を夫々接着して吸気マニホールドとなる消失型１．
２を形成する（第１工程）。これらの消失型１．２は同
一形状であり、各消失型１．２には夫々吸気ポートとな
る空気通路１ａ、２ａが形成されている。この時、夫々
の消失型１．２の接着面Ａ、Ｂは完全な接着面である必
要はなく、点接着でも支障はない０次いで、これらの消
失型ｌ、２に湯口５を取り付ける（第２工程）、即ち、
第１図に示したように、消失型１．２を対向させて両者
を夫々湯口３に接着する。

かかる消失型Ｉ、２の全面に塗型剤を塗布する（第３工
程）、この工程は、２段階の工程により実施される。即
ち、先ず、消失型ｌ、２を粘結剤、界面活性剤及び消泡
剤を含む水溶液中に浸漬し、これらの消失型１，２の接
着面Ａ、Ｈの未接着部を含む全表面に粘結剤の薄層を形
成する０次いで、この消失型ｌ、２の表面に耐火物微粒
子を付着させる。この工程において、粘結剤としては、
でんぷん、酢酸ビニル、カルボキシメチルセルロース（
ＣＭＣ）等が使用でき、又、界面活性剤としてはカチオ
ン系、アニオン系又は両性の界面活性剤を、消泡剤とし
てはアルコール系の消泡剤又はシリコーン等、夫々通常
使用されているものを用いることができる。耐火物微粒
子としては、例えば、シリカ（ＳｉＯｉ）　、ジルコニ
ア（ＺｒＯｌ）　、或いは、雲母等の微粒子があげられ
、Ａｎの鋳造には、特に雲母が好適である。このように
、消失型１．２の表面に予め粘結剤の薄層を形成するこ
とにより、耐火物微粒子が接着面の未接着部分に侵入す
ることが防止され、後工程で鋳造欠陥が発生することが
防止されるという利点がある。

消失型ｌ、２の表面を乾燥させたのち、この状態で消失
型１．２及び湯口３を鋳造容器４内に収納し、鋳砂５内
に埋設する（第４工程）、即ち、加振装置６により容器
４を加振しながら、粘結剤を添加混合されていない鋳砂
５を容器４内に充填する。この時、消失型１．２の通路
空間１ａ、２ａ内にも鋳砂２が充填される。

しかるのち、湯口３から消失型１．２に金属溶湯例えば
Ａ７系合金溶湯７を注入する（第５工程）。

この工程により、消失型１．２が徐々に当該溶湯により
置換され、目的とするエンジンの吸気マニホールドが２
個得られる。この時、各消失型１．２の表面には耐火物
微粒子が付着しているため、得られる鋳造品の表面即ち
鋳肌は良好となり、しかも、消失型最外層には粘結剤の
薄層が形成されているため、耐火物微粒子が残留するこ
とに起因する鋳造欠陥の発生が防止される。

尚、上記実施例では、金属溶湯としてＡｉ系合金を使用
した場合について記述したが、これに限定されるもので
はなく、鋳鉄等信の金属にも適用可能であることは言う
までもない。

（発明の効果） 以上説明したように本発明の消失模型鋳造法によれば、
消失型に塗型剤を塗布する工程を、消失型の全面に粘結
剤を主成分とする水溶液を塗布した後、引き続き消失型
の全面に耐火物微粒子を付着させる工程としたので、消
失型の接着面に未接着部分等が存在する場合でも、耐火
物微粒子がこの未接着部分に侵入することを防止し、そ
の結果、注湯後にこの耐火物微粒子による鋳造欠陥が発
生することが防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示し、本発明の消失模型鋳
造法を適用してエンジンの吸気マニホールドを２個同時
に製造する場合の鋳造容器内の概念的構成図である。 １．２・・・消失型、ｌａ、２ａ・・・空気通路、３・
・・湯口、４・・・鋳造容器、５・・・鋳砂、６・・・
加振装置、７・・・溶湯、１１．１２．２１．２２・・
・模型。 出願人　　三菱自動車工業株式会社 代理人　　弁理士　　長　門　侃　二

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ２個以上の模型を互いに接着して消失型を形成する工程
   と、この消失型に湯口を取り付ける工程と、消失型の全
   面に塗型剤を塗布したのち乾燥させる工程と、この消失
   型を鋳砂中に埋設する工程と、前記湯口から溶湯を注入
   し前記消失型を該溶湯で置換する工程とからなる消失模
   型鋳造法において、前記塗型剤を塗布する工程を、前記
   消失型の全面に粘結剤を主成分とする水溶液を塗布した
   後、引き続き消失型の全面に耐火物微粒子を付着させる
   工程としたことを特徴とする消失模型鋳造法。