JPH0121327Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、能動的な表示機能を付加した地球儀
に関する。

従来の地球儀にあつては、地球儀本体上に単に
地形、国域、都市名等が表示されているに過ぎな
いため国等の位置を捜す作業が面倒であり、特に
近時のように独立国家が160以上に増えた状態で
は上記作業がより一層面倒になり、このためこれ
に起因して地球儀の有効活用が滞り勝ちになるの
が現状であつた。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、地球儀本体上の表示要素のうち所望のものを
極めて簡単に捜し出すことができて、特に学校或
いはその他の場における世界地理並びに国際情勢
等の学習に好適する地球儀を提供するにある。

以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

第１図及び第２図において、１は支持台兼用の
ケースで、その上面には円筒状をなす支持部２が
地軸の傾き（23゜27′）だけ傾斜した状態で立設さ
れている。３は支持部２に球軸受４，４を介して
回転可能に支持れた円筒状の軸体で、その上端縁
部には後述する地球儀本体５における南極大陸の
形状に相当したフランジ部３ａが外方へ指向する
ように一体に形成されている。上記地球儀本体５
は、南極大陸に対応した部分がフランジ部３ａに
連結され、以て、その極軸を中心として軸体３と
共に回転し得るように構成されている。そして、
地球儀本体５上には、その表面に地形、国域、都
市名、地名等の表示要素並びに経線及び緯線が
夫々形成されていると共に、上記表示要素のうち
例えば各国の都市及びその他の主要都市の各位置
に対応するようにして発光源たる複数個の発光ダ
イオード６がその頭部を露出させた状態で埋設さ
れている。尚、この場合発光ダイオード６の発光
色は、例えば各国の都市とその他の主要都市とで
互に異なるものを選択する。一方、７はケース１
内に配設固定されたステツプモータ、８はこのス
テツプモータ７の回転力を前記軸体３に伝えるた
めの回転伝達機構で、この回転伝達機構８はステ
ツプモータ７の回転軸７ａに連結されたギヤ８ａ
及び軸体３に連結されたギヤ８ｂを互に噛合させ
て成る。９は地球儀本体５の回転位置を検出する
ための位置検出機構で、これは軸体３に固定され
た円形の回転板１０と２組のフオトインタラプタ
１１，１２とより成る。上記回転板１０には、第
３図に示すように、複数個の透孔１０ａが該回転
板１０と同心状に等ピツチ（例えば6゜ピツチ、従
つてこの場合透孔１０ａの数は60個になる）で形
成されていると共に、所定位置の透孔１０ａの外
側にホームポジシヨン用透孔１０ｂが形成されて
いる。そして、フオトインタラプタ１１はその発
光部１１ａ及び受光部１１ｂ間の光軸が透孔１０
ａの回転軌跡と交差するように設けられており、
各フオトインタラプタ１１及び１２は、透孔１０
ａ或いは１０ｂが対応される毎にパルス状の位置
検出信号を出力する。従つて、フオトインタラプ
タ１２から位置検出信号が出力されたか否かによ
つてホームポジシヨン用透孔１０ｂの位置ひいて
は地球儀本体５のホームポジシヨンを検出するこ
とができ、また、フオトインタラプタ１２から出
力される位置検出信号のパルス数によつて地球儀
本体５のホームポジシヨンからの回転量を検出す
ることができるものであり、斯様な各位置検出信
号に基づいて地球儀本体５の回転位置を検出す
る。１３は前記複数個の発光ダイオード６の端子
間から導出された例えば合計16対（32本）のリー
ド線でこれらは地球儀本体５の下部に形成された
開口部５ａ及び前記軸体３内を介して該軸体８の
下端部に取着されたPC板（プリント配線基板）
１４に接続されている。とのとき各発光ダイオー
ド６は、第４図に示すように16対のリード線１３
と共にマトリツクス配列となるように接続されて
おり、従つてこの場合には発光ダイオード６を最
大で合計256個（16×16＝256）設けてこれらを１
個ずつ選択的に点灯させることができる。前記
PC板１４には、図示しないが下面に32個のスリ
ツプリングが同心状に形成され、これらスリツプ
リングに対して前記リード線１３がスルーホール
等を介して接続されている。また、１５はPC板
１４下面のスリツプリングに摺動する32個のブラ
シ１５ａを備えたブラシ部材で、このブラシ部材
１５、前記スリツプリングを介してリード線１３
に発光ダイオード６点灯用の電源電圧が与えられ
る。一方、１６はケース１の上面に設けられた入
力装置たるキーボードで、これは操作パネル１６
ａ及び文字キー、フアンクシヨンキーを含む多数
のキースイツチ１６ｂより成り、アルフアベツ
ト、かな、特殊文字及び数字に対応した信号並び
にフアンクシヨンキーに対応した命令信号を発生
させることができる。１７はケース１内に設けら
れた制御装置で、これは前記発光ダイオード６及
びステツプモータ７を後述のように制御する。

さて、第５図には本実施例の電気的構成が示さ
れている。制御装置１７はCPU１８、記憶回路
たるROM１９、RAM２０を含んだマイクロコ
ンピユータとして構成されており、前記キーボー
ド１６から入力される信号及び位置検出機構９に
よる位置検出信号並びにROM１９に前記表示要
素名及び発光ダイオード６を対応づけた内容を含
んだ状態で記憶されたプログラムに基づいて、発
光ダイオード６及びステツプモータ７を発光ダイ
オード６に電源電圧を与えるためのドライバ２１
及びステツプモータ７にステツプ用パルス信号を
与えるためのモータ制御回路２２を介して以下に
述べる如く制御する。即ち、キーボード１６から
かな或いはアルフアベツトにより国名が入力され
且つそのキーボード１６のフアンクシヨンキの一
つである実行キーが押されると、その国の首都に
対応した発光ダイオード６（及び当該国内の主要
都市に対応した発光ダイオード６）を一定時間点
滅させると共に、ステツプモータ７を駆動して、
地球儀本体５を回転させ該地球儀本体５上におけ
る上記のように点滅された発光ダイオード６部分
を正面に位置させる。

従つて、本実施例によれば、地球儀本体５上に
表示された各国の位置及びその首都等の位置を、
キーボード１６による国名選択に応じた発光ダイ
オード６の点滅及び地球儀本体５の自動的な回転
によつて何時でも極めて簡単に捜し出すことがで
き、世界地理、国際情勢等の学習に非常に便利に
なる。

尚、上記実施例においては、地球儀本体５が手
動で回転されたときには、ステツプモータ７をフ
リー状態になすように構成されている。

本考案によれば以上の説明によつて明らかなよ
うに、入力装置による入力内容に基づいて地球儀
本体上の所定の表示要素を位置表示するように設
けられた発光源を発光させ且つ該地球儀本体を上
記の如く位置表示された表示要素に応じた所定位
置まで回転させるという能動的な表示機能によつ
て、地球儀本体上の表示要素のうち所望のものを
極めて簡単に捜し出すことができて、特に学校或
いはその他の場における世界地理並びに国際情勢
等の学習に好適する地球儀を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は縦断正面図、第２図は側面図、第３図は要部の
平面図、第４図は発光ダイオードの結線図、第５
図は電気的構成のブロツク図である。 図中、５は地球儀本体、６は発光ダイオード
（発光源）、７はステツプモータ、９は位置検出機
構、１６はキーボード（入力装置）、１７は制御
装置、１９はROM（記憶回路）である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 地球儀本体を少なくとも極軸を中心に回転させ
   るモータと、前記地球儀本体上にこれの表面に形
   成された国域、都市名、地名等の表示要素のうち
   所定のものを位置表示するように設けられた発光
   源と、操作パネルを有し前記表示要素名を入力す
   るための入力装置と、前記地球儀本体の回転位置
   を検出するように設けられた位置検出機構と、前
   記表示要素名及び発光源を対応づけたプログラム
   を記憶した記憶回路を有しそのプログラム及び前
   記位置検出機構の検出出力に基づいて上記発光源
   のうち前記入力装置により入力された表示要素名
   に対応したものを発光させると共に同発光源によ
   り位置表示された表示要素が所定位置に存するよ
   うに前記地球儀本体を前記モータをして回転させ
   る制御装置とを具備して成る地球儀。