JPH01211083A - 背景画像更新方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は画像処理を用いた車両検出法に関し、入力画像
を処理して背景画像を作成し、この背景画像と入力画像
との差の大小により車両の画像を得る方法に関する。

〔従来技術〕

自動車交通の発達とともに、高速道路等での渋滞等が問
題視されている。このような状態を少しでも解消する目
的で交通の流れをテレビカメラを用いて計測し、利用者
に情報を与える交通流計測システムが開発されつつある
（例えば特開昭６１−９０３００号など）。このシステ
ムは、道路を俯１１ａ撮影して得られる画像を入力し、
この画像の中から車両だけを抽出して、車両の台数や個
々の車速を検出し、これを基に交通の流れを測定しよう
とするものである。このようなシステムにおいて最も重
要なことは、車両の抽出であり、しかも天候変化などに
影響されない方法を用いる必要がある。

ところで、従来の動体抽出の方法には、時系列データの
差分て検出する方法や、動きのない部分、すなわち背景
画像と入力データとの差分て検出する方法が考えられて
いる。しかし、前者の方法では、動体の輪郭しか得るこ
とができず、さらに動体の進行方向の輪郭は太く、それ
と直角の方向の輪郭は細くなるなど、動体の正確なイメ
ージを捕えることが困難であった。また後者の方法は、
背景画像が常に一定の明るさであれば鮮明なイメージを
抽出可能であるが、屋外で処理するような場合には明る
さが変化するため、背景画像を明るさ変化に追従するよ
うに更新する必要がある。この更新方法には、特開昭６
２−１１４０６４号のような例がある。第９図に概要を
示すが、入力画像１をｆ（、）背景画像４をｇ　（ｎ−
ｔ）とすると、更新される背景画像ｇ　（−）は、ｇ（
、）＝Ａ×ｆ（ｎ）＋　（１−Ａ）ｘｇ　（ｎ−ｔ）で
処理される。ここでＡは定数である。

この方法によると、−時的に急激な明るさ変化。

例えば何らかの反射光や車の影などの明るさを使って更
新されるため、背景画像がノイズ的明るさで変化してし
まい、動体抽出に悪影響を与えてしまう。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術は、車両を全ての天候において抽出するよ
うには考慮されておらず、車両抽出が不能となる場合が
多かった。すなわち、天候によっては、建物の影、雲に
よる部分的な影が発生するが、この影の影響が除去され
ず車両を良好に抽出することができなかった。

本発明の目的は、このような従来の欠点を除き車両のイ
メージを良好に抽出することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、以前に登録された背景画像と人力画像との
差分を求め、この差分の大小によって、入力画像で背景
画像を更新する量を変化させ、明るさ変化に強い背景画
像を作成することによって達成される。

〔作用〕

本発明によれば、入力画像ｆ　（、）と背景画像ｇ（ｎ
−ｔ）との差分を求め、この差分の大きさによって、ｇ
（ｎ）＝Ａｘｆ（ｎ）＋　（１−Ａ）×ｇ、（ｎ−ｔ）
のＡの値を変化させるものである。たとえば、前記差分
の値が定数Ｅよりも大きいときは、Ａを０、小さいとき
は１とすると、明るさの変化が時間的にゆるやかな画素
は、背景画像が更新され、変化が大きい画素は更新され
ない。あるいは、差分をｄとするとＡ　＝　ｙ　（ｄ）
の関数で変化させることもできる。

このような動作によって、ゆるやかな明るさ変化に追従
できる背景画像作成ができるため、車両抽出が良好に実
施できる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を図を用いて説明する。

第３図は車両抽出の手法を示すものであるが、入力画像
１と背景画像４との差分画像２を求め、これをあるしき
い値で２値化し、２値画像１２を作成する。この画像の
中から１車線分の車両だけを抽出し１３この画像につい
て車両の台数や個別の車速などを計測する１４゜このと
き、明るさ変化があるため常に背景画像を更新する必要
がある１５゜第１図に背景画像更新の手法を示す。入力
両像１と背景画像４の差分画像を求め２、この値（−画
素毎の濃度差）によって定まる定数Ａを定数発生回路で
求め、この値と入力画像と背景画像との線形結合演算を
実行する。すなわち新たに作成される背景画像ｇ（。）
は−ｇ　（ｎ）　”　Ａ　Ｘ　ｆ　（ｎ）＋（Ｉ　　Ａ
）　Ｘ　ｇ　（ｎ−ｔ）の演算を実行する。

ところで、定数発生回路は例えば、第７図、第８図のよ
うに組まれる。すなわち、第７図は、差分ｄがＥより小
さいときは定数Ａ＝１．大きいときはΔ＝０となる。こ
れを実行すると、Ｅより小さい差すなわち、明るさ変化
が小さい画素は新しい画像て背景が更新され、大きいと
きは更新されない。この方法により、ゆるやかに明るさ
が変化している画素は確実に背景画像が追従して変化す
ることができる。ところで、急に天候が晴れて。

建物の影が発生したとすると、前述した差分値は影の部
分でも大きくなり、更新されることがない。

したがって、常に建物の影も車両候補として抽出されて
しまう。そこで、第８図のような関数ｙ（ｄ）を考える
。すなわち、差分がほとんど小さいときは、入力画像に
乗算する係数Ａは大きいが。

差分が大きくなるとほとんど小さい値に設定するような
関数を与える。このようにすると、前述の建物の影など
、差分が大きいけれども時間的にゆるやかに変化してい
るような領域は徐々に背景画像に近づいてくる。逆にノ
イズ的に発生した明るさは、はとんど更新されない。以
上の処理により、明るさ変化に追従できる背景画像が作
成可能である。

ところで、以上の処理をソフトウェアで実行したのでは
膨大な処理時間が必要となる。すなわち差分画像を求め
この１画素毎の差分値によって定数Ａを求め、このＡと
入力画像の乗算、（１−Ａ）と背景画像の乗算、更にこ
れらの和を求める処理を１画面に渡って演算する必要が
ある。例えば画面が２５６画素の矩形とすると２５６Ｘ
２５６Ｘ２＝２１７回の乗算が必要となる。そこで１画
像処理機能を用いて演算する。その手順を第２図に示す
。差分画像２を求めてこの画像を濃度変換する。

濃度変換とは第４図に示すように入力濃度をテーブルを
参照して出力濃度にするもので、図では明暗を反転する
例を示す。したがって、第７図、第８図のような値を濃
度変換テーブルに書込んでおき、差分画像の濃度によっ
て定数Ａが書込まれたテーブル画像を作成する。このと
き画像メモリは通常８　ｂｉｔの整数の濃度であるため
第７図、第８図の値をあらかじめ２８倍程度スケールア
ップしておく、Ａテーブルと１−Ａテーブル画像が作成
できればこの画像とそれぞれ入力画像、背景画像とで乗
算し、これを元のスケールに戻すために２８でスケーリ
ングして２画像を加算して背景画像を作成する。このよ
うな処理とすると１画素６Ｍ　Ｈｚで実行可能なハード
ウェアでは約５０　ｍ　ｓの時間で処理可能となる。

前述の手法は、交通の流れがスムーズな場合良好な結果
が得られるが、第５図のようにある時間間隔で周期的に
背景画像の更新を行うと、渋滞時に不具合が発生する。

すなわち、車両がほとんど動かない場合、背景画像が徐
々に車両の画像に近づいてしまう。このため、車両の抽
出がしだいに不可能となってくる。そこで、第６図に示
すように、渋滞度などをパラメータとして、渋滞してい
ない時には背景画像の更新を行い、渋滞のときは更新し
ないようにする。あるいは、渋滞時のときは、車両以外
の領域を抽出し、この平均濃度で背景画像を作る。ある
いは、あらかじめ明るさ変化を測定しておき、渋滞のと
きはその時間帯の明るさで背景画像を作る。このように
渋滞度を利用し背景画像の更新の方法を変更するように
することで、渋滞時にも車両抽出が良好に実行可能とな
る。

また、通常走行時（渋滞でない）に走行車線に停止車両
が存在した場合、背景画像はその停止車両の画像が更新
されてくる。したがって、一部の停止車両の抽出が不可
能になってくる。そこで、各車両ごとの速度を求め、速
度が小さい車両の領域については更新しないようにする
こともできる。

以上の処理を用いると、天候変化や、建物の影などに影
響されることなく、車両の抽出が可能となる。

第１図のように入力画像と背景画像の差分を求め、この
画素ごとの差分値によって入力画像を背景画像に影響を
与える率を変化させる方法は、厳密に考えると完全では
ない。すなわち、車両の画像の輪郭の濃度は、路面輝度
から徐々に明るく（白色車両の場合）なっているため、
上記差分値も車両の輪郭では小さな値である。したがっ
て、背景画像を更新する率が大きくなってしまう欠点が
ある。通常は大きな問題は発生しないが、より良好に実
行するための手法を第１０図に記載し説明する。原理は
、入力画像と背景画像の差分値だけでなく、入力画像と
ある時間経過した画像との差分、すなわちフレーム差分
画像の両画像で人力画像で背景画像を更新する率を変化
させるものである。

第１０図で、まず第１図のように入力画像ｆ　（ｎ−ｔ
）と背景画像ｇ　（ｎ−ｔ）の差分画像２３を求める。

一方、入力画像ｆ　（ｎ−ｔ）と、この入力画像からあ
る時間経過した入力画像ｆ　（ｎ）の差分画像２４を求
める。この画像で差の大きい画素は２画面の間で移動し
た領域、すなわち車両の輪郭となる。この領域の部分の
更新率を下げてやればよいのだから、他方の差分画像２
３に加えた画像２６を作成すれば、背景画像と明るさ変
化が少なく、しかも、車両でない部分が小さな値の画像
が得られる。ここでフレーム差分画像２４を加えるとき
　　。

に定数α２５を乗じて他方の差分画像２３に加えるよう
にすることで移動した領域の影響量を変化させることが
可能である。

こうして得られた差分画像２６を基に、第１図。

第２図と同様に定数Ａの画像を作成しこれとｆ（ｎ）、
定数１−Ａの画像を作成しこれとｇ　（ｎ−ｚ）を乗じ
て、両者を加算すれば最終的に背景画像ｇ　（ｎ）が作
成できる。

このような手法により、前もって作成されている背景画
像と入力画像との変化が少なく、かつ車両の領域以外の
領域が更新率が大きく、逆に変化の大きい領域あるいは
、車両の領域は更新率を小さくすることができ、良好な
背景画像を作成可能となる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、天候変化、建物の影などを考慮しなが
ら背景画像を作成できるため、走行車両あるいは停止車
両の抽出が良好に実施できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の構成図、第２図は定数発生
回路の一例を示す図、第３図は物体抽出処理手順を示す
図、第４図は濃度変換説明図、第５図は背景画像更新の
時期を示す図、第６図は渋滞によって背景画像の更新を
制御する図、第７図。 第８図は定数発生の例を示す図、第９図は従来の背景画
像作成方法を示す図、第１０図は本発明の他の実施例の
構成図である。 １・・・入力画像、２・・・差分画像、３・・・定数発
生回路。 ４・・・背景画像、６・・・乗算器、７・・・減算器、
８・・・加算器。 茶３　昭 ／′

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、複数の画像メモリに予め格納されている背景画像と
   、処理対象の入力画像と、定数設定回路により予め定め
   られた定数とから新たな背景画像を求める背景画像更新
   方法において、前記予め格納されている背景画像と、前
   記処理対象の入力画像との差分を求め、該差分画像から
   所定の関係により定数発生回路によつて定数Ａを定め、
   前記入力画像ｆと背景画像ｇとの間で Ａ×ｆ＋（１−Ａ）×ｇの演算を実行し、前記実行され
   た演算結果を新たな背景画像とすることを特徴とする背
   景画像更新方法。 ２、特許請求の範囲第１項記載の定数発生回路は、差分
   画像を濃度変換回路を用いて上記定数Ａを格納するＡテ
   ーブル画像Ｇ＿Ａを作成し、当該画像Ｇ＿Ａから１−Ａ
   テーブル画像Ｇ＿Ｂを作成することを特徴とする背景画
   像の更新方法。 ３、背景画像の更新を道路の渋滞度によつて行うか否か
   を判定するように制御することを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の背景画像更新方法。 ４、背景画像と入力画像との差分を求め、当該得られた
   差分画像を２値化し、物体の抽出を行い、当該抽出され
   た物体の移動速度を求める速度抽出回路を設け、背景画
   像の更新を前記物体の移動速度が遅い物体の領域に対し
   ては行わないことを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の背景画像更新方法。 ５、画像を格納する複数の画像メモリと、相異なる画像
   の画像間演算（和、差、積）を行う画像間演算回路とか
   ら成り新たな背景画像を求める背景画像更新装置におい
   て、前記画像メモリに予め格納されている背景画像と、
   処理対象の入力画像との差分を前記画像間演算回路によ
   り求め、該得られた差分画像から所定の関係により定数
   を定める定数発生回路を設けたことを特徴とする背景画
   像更新装置。 ６、複数の画像メモリに予め格納されている背景画像ｇ
   ＿１と、処理対象の入力画像ｆ＿１と、定数設定回路に
   より予め定められた定数とから新たな背景画像を求める
   背景画像の更新方法において、前記背景画像と前記入力
   画像ｆ＿１との差分画像１を求め、併せて前記入力画像
   ｆ＿１と当該入力画像ｆ＿１から所定の時間経過した入
   力画像ｆ＿２との差分画像２を求め、当該差分画像２と
   前記差分画像１とを加算し差分画像３を求めて、当該差
   分画像３から所定の関係により定数発生回路によつて定
   数Ａを定め、前記入力画像ｆ＿２と背景画像ｇ＿１との
   間でＡ×ｆ＿２＋（１−Ａ）×ｇ＿１の演算を実行し、
   前記実行された演算結果を新たな背景画像とすることを
   特徴とする背景画像更新方法。 ７、特許請求の範囲第６項において、上記差分画像２に
   、任意に設定可能な定数を乗算し、当該乗算し得られた
   画像と上記差分画像１とを加算し差分画像３を求めるこ
   とを特徴とする背景画像の更新方法。