JPH0120977Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 （産業上の利用分野） 本考案は、室内の空気を清浄化するバイブレー
シヨン式集塵機に関し、詳しくは、下部より吸引
した乾燥した空気中の塵を、旋回気流と下降気流
とバイブレーシヨンにより空気と分離すると共
に、濾過網に残つた塵を積極的に降下させる乾性
濾過方式のバイブレーシヨン式集塵機に関するも
のである。

（従来の技術） 現在一般に使用されている乾式集塵機のほとん
どが、エアフイルタとして濾過網や濾布を使用し
ている。

濾過網や濾布による濾過では、長時間運転する
と目詰りが生じて濾過効率が低下し、更に運転を
続けると濾過不能になつた。

このような濾過不能になるのを防ぐ方法とし
て、袋状の集塵部を２箇以上設け、一方の集塵部
が濾過不能になると、他方の濾過能力のある集塵
部と切替えて使用し、その間に、濾過不能となつ
た集塵部を再生する仕組になつていた。

（考案が解決しようとする課題） 上記のように２個以上の集塵部を設け、濾過能
力が一定以下に低下した時に、他の集塵部と切替
える装置や濾面再生装置が必要であるが、それら
の装置の自動化には、必然的に集塵装置全体が大
型化されると共に、設備費が嵩む欠点があつた。

本考案は、上記のような課題に鑑みなされたも
ので、濾過網の塵落し装置や切替装置を使用せ
ず、長時間の連続運転が可能なバイブレーター式
集塵機の提供を目的とする。

ロ 考案の構成 （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案におけるバ
イブレーシヨン式集塵機においては、略Ｌ型の空
気導管の立上りを中心として内面に濾過網が展着
された裁頭円錐形の濾過枠を塵溜りに載設し、上
記濾過枠の天板に旋回誘導羽根を吊持させると共
にバイブレーターを取付け、濾過枠の外周に濾過
空気の流路を形成させた構成に存する。

（作用） 含塵空気は、空気導管の空気入口から空気導管
内を通り、旋回誘導羽根の回転により旋回しなが
ら下降し、濾過網に吹付けられる。

濾過網に吹付けられた含塵空気は、濾過網を通
過した空気のみが外側へ排気され、濾過網で通過
を阻止された塵が濾過網に一旦付着する。

この濾過網に付着した塵は、濾過網の形状（裁
頭円錐形）およびバイブレーターのバイブレーシ
ヨンによる濾過網の内面を滑るように塵溜りに落
下する。

（実施例） 以下、図面を参照して本考案実施の１例を詳細
に説明する。

第１，２図において、１はＬ型の空気導管２の
空気入口、３は空気導管２の立上り上方に設置さ
れた旋回誘導羽根、４はバイブレーター、５は濾
過枠としての裁頭円錐形の金網、６は金網５の内
面に展着した濾過網、７は裁頭円錐形の降下誘導
ガイド、８は外側ケーシング、９は排出ガイド、
１０は塵溜り１１の塵取出し口である。

上記空気導管２は、塵溜り１１を貫通し、中心
部で立上り、空気入口１から吸引した含塵空気を
旋回誘導羽根３の下方へ導く。

上記空気導管２の上方に設置された旋回誘導羽
根３は、金網５の天板５ａへ回転自在に吊持さ
れ、空気導管２の上面から排出された含塵空気を
旋回下降させる。

バイブレーター４は、上記天板５ａの中央に載
設され、そのバイブレーシヨンによつて濾過網６
に付着した塵を払い、濾過網６に沿つて落下させ
る。

裁頭円錐形の金網５は、塵溜り１１に載設さ
れ、上記のようにその天板５ａへ旋回誘導羽根３
を吊設すると共に、バイブレーター４を載設す
る。

上記金網５の内面に展着された濾過網６は、金
網６の裁頭円錐形（天板５ａを除く）に沿つた内
面に展着され、バイブレーター４によつて吹付け
られた含塵空気の空気のみを外周へ通過させ、塵
の通過を阻止する濾過室Ａが形成される。

裁頭円錐形の降下誘導ガイド７は、金網５との
間に下降空気流路Ｂを形成した状態で配設され、
上面に排出ガイド９が載設され、濾過網６で濾過
した空気を一旦下方に導く。

外側ケーシング８は、内面にテーパー板８ａが
付設され、該テーパー板８ａと上記降下誘導ガイ
ド７との間に上昇空気流路Ｃを形成した状態で設
置され、下降空気流路Ｂから流れてきた空気を上
昇させ、上記排出ガイド９との間に形成された排
出口Ｄから排出する。

塵溜り１１は、バイブレーシヨン式集塵機のベ
ースの役割りをも果すもので、第１図＝点鎖線で
示すように空気導管２を支える。また、上記塵溜
り１１に塵が溜つた場合には、一旦、集塵機を停
止させた後に、塵取出し口１０から塵を排出す
る。

ハ 考案の効果 以上のように本考案に係るバイブレーシヨン式
集塵機は、含塵空気を濾過する濾過網６が裁頭円
錐形で塵が落下し易く、その濾過網６にバイブレ
ーター４でバイブレーシヨンが与えられると共
に、旋回誘導羽根３によつて含塵空気が旋回下降
するので、濾過網６の濾面が目詰まりを起すこと
もなく長時間の連続運転が可能になつた。また、
本考案のバイブレーシヨン式集塵機では、濾過網
の塵落し装置や切替装置を必要としないので、狭
いスペースで設置でき、集塵機の構成がシンプル
なので故障が少く、廉価にて量産できる等の実用
的、経済的効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の１例を示す概略断面図。
第２図は第１図−線に沿つて切断した平断面
である。 図中１は空気入り口、２は空気導管、３は旋回
誘導羽根、５は金網、５ａは天板、６は濾過網、
１１は塵溜りである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略Ｌ型の空気導管の立上りを中心として内面に
   濾過網が展着された裁頭円錐形の濾過枠を塵溜り
   に載設し、上記濾過枠の天板に旋回誘導羽根を吊
   持させると共にバイブレーターを取付け、濾過枠
   の外周に濾過空気の流路を形成させたことを特徴
   としたバイブレーシヨン式集塵機。