JPH01198155A - 拡声電話機 - Google Patents

拡声電話機

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JPH01198155A
JPH01198155A JP2189688A JP2189688A JPH01198155A JP H01198155 A JPH01198155 A JP H01198155A JP 2189688 A JP2189688 A JP 2189688A JP 2189688 A JP2189688 A JP 2189688A JP H01198155 A JPH01198155 A JP H01198155A
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Gichu Ota
義注 太田
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ハンドセット(送受話器)を用いずにスピー
カとマイクロホンにて通話ができる拡声電話機に関し、
特に、スピーカから出た音が室内の壁などで反射してマ
イクロホンに入ることにより発生するハウリングを防止
する反響消去回路を有した拡声電話機に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
ハンドセット(送受話器)を用いずにスピーカとマイク
ロホンにて通話ができる拡声電話機は、通話中でも両手
が自由に使えるため、特に近年注目されている自動車電
話として用いることは安全性の面からいって必要であり
、また、会議電話として用いることは不可欠になってい
る。
この様な拡声電話機では、公衆回線からハイブリッド回
路(2線4線変換を行う回路)を介して入力される受話
信号を受話アンプにて増幅してスピーカへ供給しており
、また、マイクロホンから出力される送話信号を送話ア
ンプにて増幅した後、前記ハイブリッド回路を介して公
衆回線へ供給している。その際、スピーカから出た音声
が室内の壁や車内の窓ガラスなどで反射され(以下、こ
の反射された音声を反響音声と言う、)、マイクロホン
にて拾われたりすると、その反響音声は音声信号となっ
て送話アンプで増幅され、この音声信号(以下、反響信
号と言う、)の一部がハイブリッド回路において前記受
話信号に漏れ込むと、この反響信号は受話アンプで増幅
されてスピーカに供給され、この結果、この反響信号の
ループが生じる。
従って、単にマイクロホン、スピーカ、アンプ等で拡声
電話機を構成すると、この反響信号のループによりハウ
リングが発生し、通話が不可能になる恐れがある。
従来、このハウリングを防止するため、拡声電話機では
音声スイッチ方式が用いられてきた。
これは、送話時には受話信号路(ハイブリッド回路から
スピーカに至る迄の信号路)内に損失を挿入し、(具体
的には、減衰器などを挿入する。)、逆に受話時には送
話信号路(マイクロホンからハイブリッド回路に至る迄
の信号路)内に損失を挿入して、上記した反響信号のル
ープを断つ方式である。
しかしながら、この方式では信号路の何れかに損失が入
るため、同時通話が不可能となる。また、損失の挿入切
り換えにより、話しの語頭9語尾に切断が起り、話しに
不自然感を与えるという欠点があった。
この方式に代わるものとして、近年、エコーキャンセル
方式が注目されている。尚、このエコーキャンセル方式
に関連するものとしては、例えば、特開昭61−12’
3324号公報に記載のものが挙げられる。
このエコーキャンセル方式は、マイクロホンから出力さ
れる送話信号のうち、反響音声より得られた反響信号の
みを打ち消す方式であり、即ち、スピーカからマイクロ
ホンに至る音声の伝達路(以下、反百路と言う。)を推
定して、前記反響信号を模擬する擬似反響信号を作成し
、マイクロホンから出力される送話信号よりこの擬似反
響信号を減することにより、前記反響信号を消去するも
のである。
従って、先に述べた反響信号のループがマイクロホンと
ハイブリッド回路との間で断たれ、ハウリングが防止さ
れる。また、この方式では音声スイッチ方式のように信
号路の何れにも損失が挿入されないので、同時通話がで
き、話しの語頭9語尾の切断も起らず、良好な通話品質
が得られる。
しかしながら、この方式においては、例えば、電話の相
手(以下、遠端話者と言う。)側とこちら(以下、近端
話者と言う。)側とが同時に喋った場合(以下、ダブル
トーク〔双方向通話〕と言う。)、近端話者側の拡声電
話機のマイクロホンには、スピーカから出て室内の壁な
どで反射された遠端話者の音声(即ち、反響音声)の他
、近端話者が発する音声が同時に入力されるため、前述
した反響路を推定する際、マイクロホンに入力されたこ
の近端話者の音声によって妨害を受け、正確な推定がで
きず、その為、前記反響信号を正確に模擬した擬似反響
信号を得ることができない。
この結果、反響信号を消去するために、この正確でない
擬似反響信号をマイクロホンから出力される送話信号よ
り減じてしまうことになり、それにより、送話信号に不
要な信号が重畳され、雑音が発生してしまうという問題
があった。
そこで、この雑音発生を抑えるために、−船釣には、ダ
ブルトーク状態であるか否かを検出して、ダブルトーク
状態である時には反響路を推定する動作を停止させよう
にしていた。
このダブルトークの検出方法として、従来では、マイク
ロホンから出力される送話信号の電力とスピーカGご入
力される受話信号の電力とを検出し、両者を比較して、
送話信号の電力が受話信号の電力よりも成る一定量だけ
大きい時、送話信号中に反響信号(即ち、反響音声によ
って得られる信号)のほかに他の音声信号(即ち、近端
話者の音声によって得られる信号)が存在する、即ち、
ダブルトーク状態であると判断していた。尚、前述した
特開昭61−123324号公報は、基本的にはこのダ
ブルトークの検出方法について述べたものであり、即ち
、上記した方法に通話音声(会議等における通話音声)
の統計的性質を加味させたものである。
以上の様に、従来のダブルトークの検出方法は、受話信
号の電力と送話信号の電力との相対比較によるため、成
る程度の時間積分が必要であり、そのため、検出時間に
遅れが生じ、その対策のために回路が複雑になるという
問題があった。
また、上記の如く電力の相対比較によるため、近端話者
の話す声の大きさと遠端話者の話す声の大きさ(以下、
発声レベルと言う。)とがほぼ同じであれば、感度良く
検出することができるが、近端話者の発声レベルと遠端
話者の発声レベルとが大きく異なる場合には、誤検出し
てしまうという問題がある。例えば、拡声電話機を音声
通話時にハンズフリーが不可欠である電話会議などに用
いる場合、会議であることを考えると、複数の人が同時
に話す確率も高く、また、人による発声レベルの差が大
きく変動する。従って、その様な場合には、上記した如
く、近端話者の発声レベルと遠端話者の発声レベルとの
レベル差が大きくなる可能性があり、誤検出する可能性
がある。
ところで、電話会議などにおいては、上記した音声通話
時にハンズフリーが不可欠であることの他に、音声以外
にテレビジョン(TV)やファクシミリ(FAX)の画
像データ、手書きの文字や図形などの描画像データ、或
いはパーソナルコンピュータのデータなど、非音声デー
タを同時に伝送する必要がある。
従来の電話会議システムでは、音声系と非音声系とを各
々独立な回線を用いて接続していた。このため、回線使
用経費は高く、システムも高価で大きなものであった。
そこで、−本の回線を使用して、安価に描画像データ(
非音声データの一種)を音声と同時に伝送できる電話機
として、例えば、特開昭57−75055号公報に記載
のものや、或いは郵政省が61年4月に発行した「テレ
ライティングに関する調査報告書」に記載のテレライテ
ィング端末などがある。この様な電話機は、一般のアナ
ログ音声電話回線を利用して、安価に音声と同時に描画
像データを伝送するものである。この伝送方式としては
、限られた音声周波数帯域を分割し、音声信号と手書き
の文字および図形などの描画像データとを多重して同時
伝送する方式が用いられている。′ この様な電話機は、設計打ち合せ等の音声と同時に手書
き情報を必要とする簡易な電話会議への応用が考えられ
るものであるが、しかし、上記した2つの既提案例では
、ハンズフリー通話手段について開示されて幇らず、手
書きを行っている時でもハンドセットを片方の手に持っ
て音声通話を行う必要があり、会議の自然な運行を著し
く損っていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記した様に、エコーキャンセル方式を用いた従来の拡
声電話機においては、ダブルトークを検出する場合、検
出するための回路の構成が複雑となったり、また、電話
会議などのように、近端話者の発声レベルと遠端話者の
発声レベルとのレベル差が大きくなる場合には、誤検出
をしてしまうという問題があった。
また、音声と同時に描画データなどの非音声データを伝
送できる従来の電話機においては、ハンズフリー通話を
行うことができなかった。
本発明は、上記した従来技術の問題点を鑑みなされたも
のであり、本発明の目的は、主として、ダブルトークの
検出を、簡単な回路構成にて、話者の発声レベルに関わ
らず、より正確により感度良く行うことのできるエコー
キャンセル方式を用いた拡声電話機を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記した目的を達成するために、本発明では、同一室内
に配置されたスピーカ及びマイクロホンと、公衆回線か
ら前記スピーカへ導かれる受話信号の、所定の周波数帯
域(以下、除去帯域と言う。)の信号成分のみを除去す
る第1の濾波手段と、前記受話信号のレベルを検出する
第1のレベル検出手段と、前記マイクロホンから出力さ
れる送話信号を入力し、該送話信号から擬似反響信号を
減じて前記公衆回線へ導く減算手段と、前記マイクロホ
ンから出力される前記送話信号を入力し、該送話信号の
、前記第1の濾波手段の前記除去帯域と同じ周波数帯域
の信号成分のみを通過させる第2の濾波手段と、該第2
の濾波手段からの出力信号のレベルを検出する第2のレ
ベル検出手段と、前記スピーカからマイクロホンに至る
迄の音声の伝達路を含む一反響路を模擬する擬似反響路
パラメータを、前記公衆回線からスピーカへ導かれる前
記受話信号と前記減算手段からの出力信号とに応じて順
次更新するパラメータ更新手段と、更新された前記擬似
反響路パラメータに基づいて前記擬似反響信号を作成す
る擬似反響信号作成手段と、を設け、前記第1及び第2
のレベル検出手段からの出力信号によってダブルトーク
状態であるか否かを検出するようにした。そして、ダブ
ルトーク状態である時には前記パラメータ更新手段にお
ける前記擬似反響路パラメータの更新を停止させるよう
にした。゛ 〔作用〕 前記第1の濾波手段は、公衆回線から前記スピーカへ導
かれる受話信号の周波数帯域のうち、音声通信に支障の
ない所定の周波数帯域の信号成分のみを除去する。また
、第2・の濾波手段は、前記マイクロホンから出力され
る送話信号を入力し、該送話信号の、前記第1の濾波手
段の前記除去帯域と同じ周波数帯域の信号成分のみを通
過させる。
従って、第1の濾波手段により前記除去帯域信号成分の
除去された受話信号が前記スピーカから音声として放声
され、室内の壁などで反射されて、その後、反響音声と
して前記マイクロホンに集音されて、該マイクロホンか
ら反響信号として出力されても、前記第2の濾波手段に
何ら出力を生じることはない。
しかし、近端話者が音声を発すると、その音声は前記除
去帯域の信号成分が除去されていないため、前記マイク
ロホンに集音されて、該マイクロホンから音声信号とし
て出力されると、前記第2の濾波手段に出力を生じる。
従って、該第2の濾波手段からの出力信号のレベルを前
記第2のレベル検出手段によって検出することにより、
近端話者が音声を発しているか否かが検知でき、もし、
それにより近端話者が音声を発していると確認できた時
に、前記第1のレベル検出器によって前記受話信号の存
在が検出できれば、確実にダブルトーク状態であると判
定することができる。
以上のように、本発明によれば、ダブルトークの検出を
、従来の様な受話信号の電力と送話信号の電力との相対
比較によって行うのではなく、信号レベルの絶対比較に
よって行っているので、節単な回路構成にて実現できる
と共に、話者の発声レベルに関わらず、より正確により
感度良く検出を行うことができ、従来の如く誤検出を起
こすことがない。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は本発明の第1の実施例としてのエコーキャンセ
ル方式を用いた拡声電話機を示すブロック図である。
第1図において、1は送話音声を集音するマイクロホン
、2は受話音声を放声するスピーカ、3は一般加入者回
線(公衆回線)、4は2線4線変換を行うハイブリッド
回路、5は受話信号を増幅する受話アンプ、6は送話信
号を増幅する送話アンプ、7は所定の周波数帯域の信号
成分のみを除去するバンドエリミネートフィルタ(以下
、BEFと略記する。)、8はBEF7が除去する周波
数帯域と同じ周波数帯域の信号成分のみを通過させるバ
ンドパスフィルタ(以下、13PFと略記する。)、9
は反響消去回路、1o、iiはレベル検出回路、12は
レベル検出回路10.11からの出力信号によりダブル
トーク状態であるか否かを判定する判定回路、である。
また、反響消去回路9は、受話信号を記憶する受話信号
記憶回路901と、反響路を模擬するパラメータ(以下
、擬似反響路パラメータと言う。)を記憶する擬似反響
路パラメータ記憶回路902と、受話信号記憶回路90
1に記憶された受話信号と擬似反響路パラメータ記憶回
路902のデータに記憶された擬似反響路パラメータと
から反響信号を模擬する擬似反響信号を作成する重畳積
分回路903と、擬似反響路パラメータの修正量を計算
する修正量算出回路904と、重畳積分回路903で作
成された擬似反響信号をマイクロホン1からの受話信号
より減する減算器905と、で構成される。
第1図に示す拡声電話機では、一般加入者回線3からハ
イブリッド回路4を介して入力される受話信号を受話ア
ンプ5にて増幅してスピーカ2へ供給しており、また、
マイクロホン1から出力される送話信号を送話アンプ6
にて増幅した後、ハイブリッド回路4を介して一般加入
者回線3へ供給している。その際、スピーカ4から出た
音声が室内の壁や車内の窓ガラスなどで反射され、マイ
クロホンlにて拾われたりすると、その音声(即ち、反
響音声)は反響信号となって送話アンプ6で増幅され、
この反響信号の一部がハイブリッド回路4において前記
受話信号に漏れ込むと、この反響信号は受話アンプ5で
増幅されてスピーカ2に供給され、この結果、反響信号
のループが生じる。この様に反響信号のループが生じる
と、このループによりハウリングが発生し、通話が不可
能となる恐れがある。
そこで、この様な反響信号のループによって発生するハ
ウリングを防止するために、反響消去回路9が設けられ
ている。以下、反響消去回路9の動作について説明する
先ず、ダブルトーク状態でない場合の動作について説明
する。
反響消去回路9において、先ず、受話信号記憶回路90
1は、一般加入者回線3から得られる受話信号x (t
)を−時記憶する。
次に、この受話信号x(t)がスピーカ2から音声とし
て出力され、室内の壁などで反射されて、マイクロホン
lに入力されると、反響信号y(t)となる。従って、
反響信号y (t)は、受話信号x(L)に、反響路(
即ち、スピーカ2からマイクロホン1に至る音声の伝達
路)の伝達関数を掛けたものとして表現される。周知の
ように、伝達関数を時間領域で表現したものがインパル
ス応答であるため、反響信号y(t)は受話信号x(t
)と反響路のインパルス応答との重畳積分となる。
擬像反響路パラメータ記憶回路902は先の反響路を近
似するインパルス応答パラメータ(即ち、これが前述の
擬似反響路パラメータである。)hi(t)を−時記憶
するものである。この反響路を近似するインパルス応答
パラメータhi(t)と受話信号x(t)とは重畳積分
回路903で重畳積分され、擬似反響信号y(t)が作
成される。擬似反響信号y(t)は、減算器905にお
いてマイクロホン1から出力される送話信号より差し引
かれ、送話信号に含まれる前記反響信号y<t、>が打
ち消される。尚、この場合、ダブルトーク状態でないも
のとして説明しているため、送話信号に含まれている信
号は前記反響信号y (t)のみである。
一方、擬似反響路パラメータ記憶回路902に記憶され
るインパルス応答パラメータ hi(t)の値は当初零
であるが、減算器905の出力信号e(L)と受話信号
x (L)とから、修正量算出回路904により、逐次
パラメータ修正量Δhi(t)を求め、これを擬似反響
路パラメータ記憶回路902に記憶されるインパルス応
答パラメータhi(t)の値に順次加算して、インパル
ス応答パラメータhi(t)の値を修正してゆく。そし
て、最終的には擬似反響路パラメータ記憶回路902に
蓄積されるインパルス応答パラメータhi(t)は、反
響路のインパルス応答を近似するものとなる。
尚、修正量算出回路904におけるパラメータ修正量Δ
hム(1)の算出は、減算器905の出力信号e(t)
の時間2乗平均値を評価関数とし、これが最少になるよ
うに行なわれる。このアルゴリズムとしてはLMS法(
リーストミーンスクウエア法(、Least  Mea
n  5quare  Method ) )或いは学
習同定法といったものが良く知られている。
以上に述べた動作は、例えば、LMS法では(1)〜(
4)式で表現される。
e(L)=Y(L)−y(t)     ・・・・・・
(1)Δh+(t) =α・e(t) ・x(t  i
 )・・・・・・(2) ・・・・・・(3) 但し、tは時間、αは修正係数であり、通常O〜lの範
囲に設定される。また、Nはインパルス応答パラメータ
のデータの個数、iはインパルス応答パラメータのデー
タの番号(i=0.1,2゜・・・、N−1)である。
即ち、インパルス応答パラメータhr(t)はN個のデ
ータから成り、擬似反響路パラメータ記憶回路902で
は、N段の記憶部にそれぞれ記憶されている。
一方、学習同定法では(2)式が(5)式に変更される
Δhゑ(1) ・・・・・・(5) (1)式より、擬似反響信号y(t)が反響信号y(t
)を完全に近似すれば(即ち、y(t)=y(t))、
減算器9.05の出力信号e(t)=O2つまり送話ア
ンプ6への入力信号は零となる。即ち、この場合、反響
信号y(t)は、擬似反響信号y(L)によって完全に
打ち消され、減算器905からは出力されないため、前
述した反響信号のループは生ぜず、従って、ハウリング
を起すことはない。
ところで、擬似反響路パラメータ(即ち、反響路を近似
するインパルス応答パラメータ)の値の修正は、ダブル
トーク状態でないとき(即ち、マイクロホン1へ入力さ
れる音声が反響音声のみのとき)、言い換えれば、マイ
クロホン1から出力される送話信号に含まれる信号が反
響信号yD)のみのときに行う必要がある。即ち、ダブ
ルトーク状態であるときは、マイクロホンlに反響音声
と近端話者の音声とが同時に入力されることにより、近
端話者の音声による音声信号s (t )によって反響
信号y(t)−がマスクされてしまい、上記した修正を
行おうとすると、パラメータ修正量の算出に大きな誤差
を生じ、延いては擬似反響路パラメータ記憶回路902
に記憶される値を大幅に変位させてしまう。その結果、
反響消去回路9の動作の収束が著しく妨害され、また−
度数束している場合でも発散する方向に向いてしまい、
反響消去動作が行われなくなり、ハウリングを起してし
まう。
そこで、これを防止するためには、遠端話者と近端話者
が同時に話す時、即ち、ダブルトーク状態である時に、
パラメータ修正量の算出を停止し、擬似反響路パラメー
タ記憶回路902に記憶されている擬似反響路パラメー
タの値が更新されないようにする必要がある。
では、次にダブルトークの検出方法について説明する。
第1図において、受話アンプ5より出力された受話信号
はBEF7によりその周波数成分の一部が除去される。
そして、前述の如く、反響消去回路9の受話信号記憶回
路901に供給されると共に、スピーカ2から室内に放
声される。スピーカ2から放声された音声は壁などで反
射され、反響音声としてマイクロホン1に集音される。
一方、BPF8は前記BEF7で除去した帯域成分のみ
を通過させるフィルタである。
第2図(a)に第1図のBEF7の概略的な帯域除去特
性を、第2図(b)に第1図のBPF8の概略的な帯域
通過特性をそれぞれ示す。
BEF7において、除去する帯域としては音声帯域のう
ち聴感上支障のない所が好ましい。第2図(a)では1
600Hzから1900Hzの300Hz帯域である。
さて、ダブルトーク状態にある痔には、マイクロホン1
に集音される音声は、前述の反響音声と近端話者の音声
であり、従って、マイクロホン1から出力される送話信
号は反響信号と近端話者の音声による音声信号とから成
る。そこで、マイクロホン1より出力される反響信号は
、前述の如く、受話信号であった時、BEF7で一部帯
域を除去されているため、送話信号が反響信号のみの場
合ではBPF8の出力はない。一方、近端話者の音声は
、音声の持つ広い周波数成分からなり、帯域除去される
ことなく、マイクロホン1に集音されるため、送話信号
にこの近端話者の音声による音声信号が含まれていると
きにはBPF8に出力がある。つまり、近端話者が音声
を発したときのみ、BPF8の出力が存在する。
レベル検出回路10はBEF7からの出力信号のレベル
を検出して、受話信号の存在を検知し、また、レベル検
出回路11はBPF8からの出力信号のレベルを検出し
て、近端話者の音声による音声信号の存在を検知する。
各々の出力は判定回路12に入力され、ここでダブルト
ーク状態であるか否かを判定する。判定はレベル検出回
路11゜12の論理積で簡単に行える。ダブルトーク状
態であるか否かの判定結果は修正量算出回路904に伝
えられ、ダブルトーク状態であると判定さ耗た時には、
そのパラメータ修正量の算出動作を停止する。その結果
、擬似反響路パラメータ記憶回路902に蓄えられた擬
似反響パラメータ(即ち、インパルス応答パラメータ)
の更新は凍結され、反響消去回路9が誤動作することが
防止される。
第1図において、受話信号のレベルを検出するレベル検
出回路10はBEF7とスピーカ2を結ぶ信号路に接続
しているが、これに限ることはなく、受話信号路内であ
ればどこでもよい。例えば、ハイブリッド回路4と受話
アンプ5の間、或いは受話アンプ5とBEF7の間でも
良い。
また、BPF8については送話信号路であればどこでも
良いが、反響消去回路9の前段、つまり第1図の位置が
好ましい。これは反響消去回路9がBEF7において除
去した帯域の周波数成分を発生することがあり、この誤
発生の成分を近端話者の音声による音声信号と誤るから
である。従って、例えば、減算器905と送話アンプ6
の間にBPF8を接続することは好ましくない。
ところで、反響消去回路9の性能は、反響消去量E R
L E (Echo Return Loss Enh
ancement)で評価される。このERLEは、通
常、受話信号の電力と反響信号を消去した後の送話信号
に含まれる反響信号の電力との比で表わされる。即ち、
Ej?LEは、ダブルトーク状態でない時(つまり、近
端話者が音声を発しておらず、遠端話者のみが音声を発
している時)の受話アンプ5の出力電力と送話アンプ6
への入力電力の比であり、受話信号の反響成分(即ち、
反響信号)がどれ程減衰されて送話されるかを示してい
る。
このERLEは、もし擬似反響路パラメータの値が実際
の反響路のインパルス応答パラメータの値と一致し、反
響消去回路9の処理が理想的であれば、無限大の値とな
る。つまり、受話信号の反響成分は完全に打ち消され、
送話されることはない。しかし実際には、反響消去回路
9は有限のビット数の演算処理であること、或いは擬似
反響路パラメータのデータの個数が実際の反響路のイン
パルス応答パラメータのデータ個数よりも少ないことな
どの理由により有限な値となる。
また、第1図において反響消去回路9は、BBr2で一
部帯域成分が除去された信号を用いて、擬似反響信号を
作成し、反響信号を打ち消す。しかし、本来、擬似反響
信号を作成(室内の反響特性を推定)するためには、全
帯域の信号成分が必要である。従って、本実施例では推
定が不完全であり、ERLEの低下が起る。このERL
Eの低下はBBr2における除去帯域が広い程、大きい
従って、なるべるBBr2における除去帯域は狭いこと
が望ましい。しかし、むやみに狭くすると、BPF8に
おいて近端話者の音声による音声信号の検出に誤動作を
引き起す。これは、音声が基本周波数(ピッチ周波数6
0〜150Hz)を基とする調波構造を持つために、狭
帯域では検出できないことがあるためである。
第3図は第1図のBBr2.減算器905の出力信号ス
ペクトルの一例を示す特性図である。
第3図において、iはBBr2の出力信号スペクトル、
eは減算器905の出力信号スペクトル、fはBBr2
がない場合の減算器905の出力信号スペクトルである
。尚、iとeまたはfとのレベル差がERLEである。
第3図から明らかな様に、BBr2で帯域除去された場
合、ERLEは除去しない場合のERLEに比べ悪化し
ている。また、BBr2で帯域除去された場合、減算器
905の出力信号(即ち、反響消去回路9によって消去
しきれなかった反響信号)のうち、相対レベルの高い信
号成分はBBr2の除去帯域近傍に集中していることが
わかる。
第4図は本発明の第2の実施例を示すブロック図である
第4図において、第1図と同一の符号は同一のものを示
す。
本実施例では第4図に示す様にBBr2を反響消去回路
9とスピーカ2の間に接続している。
本実施例における反響消去動作およびダブルトーりの検
出動作は第1図の実施例と同様なため、その説明は省略
する。
さて、第1図の実施例で述べた反響消去回路9の動作説
明では、反響路はスピーカ2からマイクロホン1に至る
空間の反響路のみの如き印象を与えたが、詳しく述べれ
ば、反響路としては電気回路も含めて考えなければなら
ない。即ち、反響消去回路9は、反響路として、第1図
の実施例ではスピーカ2→室の空間→マイクロホンlの
信号路の特性を、第4図の実施例では、BEF7→スピ
ーカ2→室の空間→マイクロホン1の信号路の特性を、
それぞれ推定して、反響信号を消去する必要がある。゛
つまり、マイクロホン1.スピーカ2(第4図の実施例
ではBBr2も)の伝達特性、室の伝達特性のそれぞれ
を複合した伝達特性を推定し、擬似反響信号を作成し、
反響信号を消去する必要がある。伝達特性はインパルス
応答と等価であり、各々の伝達特性に対するインパルス
応答を以下説明する。
一般に、スピーカ2のインパルス応答は第5図に示す如
く、振動板面積および質量が大であるため、8msの長
さである。一方、マイクロホンIは、その振動板面積お
よび質量とも小であるため、そのインパルス応答はスピ
ーカに比べ無視できる程短い。
次に、空間の伝達特性して、例えば、車内における空間
のインパルス応答を第6図に示す。図において初期のフ
ラットデイレイ(flat  delay)はスピーカ
からマイクロホンへの直接音の伝搬遅延である。第6図
に示す様に空間のインパルス応答の長さは28m5であ
る。
以上の様に、通常は、空間のインパルス応答の長さが一
番長くこの長さに対応するインパルス応答を考えれば、
マイクロホン、スピーカのインパルス応答はその中に含
めて考えられる。従って、第1図の実施例では、空間の
インパルス応答についてのみ考えれば良い。
次に、BEF7の伝達を時間領域のインパルス応答で考
える。ディジタルフィルタの理論によれば、成る伝達特
性のフィルタはその特性を逆フーリエ変換したときのイ
ンパルス応答列をタップ係数とする非巡回形ディジタル
フィルタで構成できる。例えば、第7図(a)に示す帯
域除去特性を有するBEF7のインパルス応答は同図(
b)に示す如くであり、この場合のインパルス応答の長
さは48msである。従って、第4図の実施例では、B
EF7のインパルス応答についても考えなければならな
い。
今、反響消去回路9が8kHzで標本化されたディジタ
ルデータを用いて処理動作を行うとすると、前述の(4
)式(即ち、受話信号と擬似反響路パラメータを用いた
重畳積分回路903での重畳積分による擬似反響信号y
 (t)の作成式)におけるNとして、第6図に示した
空間のインパルス応答の長さ28msに対しては28 
m s / 125μ5=224が、第7図(a)の帯
域除去特性を有するBEF7のインパルス応答の長さ4
8msに対しては4Bms/125μ5=384がそれ
ぞれ必要となる。
従って、今、NとしてN=256を用いると、反響消去
回路9は、空間のインパルス応答には対応できるが、3
2ms以上の長さを持つBEF7のインパルス応答には
対応することができない。
そのため、第1図の実施例では反響信号をほぼ打ち消す
ことができるが、第4図の実施例では完全な反響信号の
打ち消しはできず、ERLEが悪化することになる。
第8図は第4図のBEF7.減算器905の出力信号ス
ペクトルの一例を示す特性図である。
第8図において、iはBEF7の出力信号スペクトル、
gはNがBEF7のタップ係数の個数より小のときの、
hはNが十分にBEF7のタップ係数の個数より大のと
きの、それぞれ減算器905の出力信号スペクトルであ
る。尚、iとgまたはhとのレベル差がERLEである
第8図から明らかな様に、NがBEF7のタップ係数の
個数より小さい場合、ERLEが大幅に悪化することが
わかる。従って、N1即ち、(4)式に用いる受話信号
記憶回路901と擬似反響路パラメータ記憶回路902
の各データ個数は、少なくともBEF7の特性を近似す
るタップ係数の個数以上必要となる。
また、NがBEF7のタップ係数の個数より十分大きい
場合、減算器905の出力信号(即ち、反響消去回路9
によって消去しきれなかった反響信号)のうち、相対レ
ベルの高い信号成分はBEF7の除去帯域近傍に集中し
ていることがわかる。
第9図は本発明の第3の実施例を示すブロック図である
第9図において、第1図と同一の符号は同一のものを示
す。その他、13はBEFであり、その帯域除去特性は
第10図(a)に示す如くであり、除去帯域の幅が第2
図(a)で示したBEF7の除去帯域の幅(300Hz
帯域)よりも広くなっている。
本実施例では、BEFI3によって減算器905の“出
力信号のうち、第3図のeで示したBEF7の除去帯域
近傍に集中している相対レベルの高い信号成分を除去し
、この信号成分が雑音として遠端話者に受聴されるのを
防止する。また、BEF7の除去帯域近傍でのERLE
の低下も防止している。その他の動作は第1図の実施例
と同様である。
尚、BEF 13は、第10図(b)に示すように、B
EF7のコーナ周波数(1600Hz、1900Hz)
を中心とした帯域除去特性を有する2つのBEFで構成
しても良いことは明らかである。
第11図は本発明の第4の実施例を示すブロック図であ
る。
第11図において、第9図と同一の符号は同一のものを
示す。
本実施例は第4図の実施例に第9図に示したBEF13
を付加したものである。このBEF 13の動作は、第
9図の実施例と同様に、減算器905の出力信号のうち
、第8図のhで示したBEF7の除去帯域近傍に集中し
いてる相対レベルの高い信号成分を除去し、この信号成
分が雑音として遠端話者に受聴されるのを防止する。そ
の他の動作は第1図の実施例と同様である。
第12図は本発明の第5の実施例を示すブロック図であ
る。
第12図において、第9図と同一の符号は同一のものを
示す。その他、14は混合器、15,16はBPF、1
7は変復調回路、18はデータ信号線、である。
本実施例では、BEF7の除去帯域内に非音声データを
挿入してデータ通信を行うものである。
即ち、データ信号線18から得られた非音声データは変
復調回路17で変調され、BPF15で濾波され、BE
F 13の出力信号と混合器14で混合され、送話アン
プ6を介して、ハイブリッド回路4から一般加入者線路
3で遠端話者に送出される。逆に、遠端話者から送出さ
れた非音声データは一般加入者線路3からハイブリッド
回路4.受話アンプ5を介して、BP′:′16で濾波
され、変復調回路17で復調され、データ信号線18に
導かれる。
本実施例では、非音声データを変調した変調信号の周波
数をBEF7の除去帯域内に制限して伝送する。そのた
め、遠端話者より送出された非音声データの変調信号は
、受話アンプ5を出力した後、BEF7で除去されてし
まい、スピーカ2から受聴されることはない。また、遠
端話者へ送出する変調信号には、BEF 13によって
、近端話者の音声による音声信号が混入することはない
その他、反響消去動作及びダブルトークの検出動作は、
第9図の実施例と同様であるため説明は省略する。
以上の様に、本実施例によれば、安定した反響消去動作
によるハンドフリー通話とデータ通信とを同時に可能と
することができる。
第13図は本発明の第6の実施例を示すブロック図であ
る。
第13図において、第12図と同一の符号は同一のもの
を示す。その他、19は変調された非音・  声データ
(変調信号)の存在を検出を検出するキャリア検出回路
、20は論理和をとるオア回路である。
本実施例は、第12図の実施例と同様に、BEF7の除
去帯域を有効に利用して、ハンドフリー通話と同時にデ
ータ通話をも可能とするものである。
反響消去回路9には、BEF7が反響消去回路9の前段
に接続されていないため、非音声データの変調信号が入
力される。尚、反響消去回路9に変調信号が入力される
場合としては、遠端話者から送出された変調信号が入力
される場合の他、遠端話者へ送出する変調信号がハイブ
リッド回路4にて受話信号路側に漏れ込んで入力される
場合がある。反響消去回路9は、この変調信号のような
狭帯域信号が入力されると、誤動作することが知られて
いる。
そこで、本実施例では、遠端話者から送出されるまたは
遠端話者へ送出する変調信号の存在をキャリア検出回路
19で検出し、存在するときは、修正量算出回路904
の動作を停止させる。従って、修正量算出回路904は
、ダブルトークの検出を行う判定回路12の出力信号と
変調信号の存在の検出を行うキャリア検出回路19の出
力信号との論理和をオア回路20でとり、その出力信号
によって、動作が制御されることになる。
以上、本実施例によれば、第12図の実施例と同様に、
安定した反響消去動作によるハンドフリー通話とデータ
通信とを同時に可能とすることができる。
さて、今、スピーカ2からマイクロホン1に至る反響路
に、受話信号とは相関のない外部雑音信号n(t)(例
えば、車内騒音、ラジオなどの外部の音声など)が混入
したとき、定常状態のERLEは、 ・・・・・・(6) となる(野田:「学習同定法における雑音信号およびパ
ラメータ変動の影舌」計測と制御vol 、8 +Nα
5.P303〜P312.昭和44年5月を参照のこと
)。
外部雑音信号n(t)が反響路に存在しその量が大とな
ると、(6)式で示す如く、ERLEが低下し、反響消
去動作が不十分となり、ハウリングを起す。
第14図は本発明の第7の実施例を示すブロック図であ
る。
第14図において、第1図と同一の符号は同一のものを
示す。その他、21は反響騒音比算出回路、22は減衰
器制御回路、23.24は減衰器である。
本実施例は、反響消去回路9と前述した音声スイッチ方
式において用いられる反響阻止回路とを組み合わせたも
のである。反響阻止回路は、反響騒音比検出回路21.
減衰器制御回路22.減衰器23.24により構成され
ている。
さて、車内では走行騒音、交通騒音がマイクロホン1に
入力するため、前述の(6)式で示したように、反響消
去回路9のERLEは低下する。
従って、今、ハウリングを起さないために必要なERL
Eを60dBとすると、騒音の混入により反響消去回路
9のERLEが50dBとなった場合には10dBの不
足分が生ずる。この10dB分の不足分を減衰器23.
24で与えようとするのが本実施例の特徴である。
では、本実施例の動作について説明する。
近端話者が音声を発していない場合には、反響騒音比算
出回路21において、レベル検出回路IOの出力信号と
レベル検出回路11の出力信号とによって、反響信号y
(t)と外部雑音信号n(t )の電力比(以下、反響
騒音比と言う。)を概略求めることができる。
即ち、従来では、反響信号と外部雑音信号との分離は困
難とされていたが、本実施例では、BBr2によって受
話信号の一部帯域を除去してから、スピーカ2より放声
しているため、マイクロホン1に反響音声と雑音とが集
音されても、近端話者が音声を発していない場合には、
BPF8の出力には外部雑音信号のみしか出力されず、
反響信号と外部雑音信号とを確実に分離することができ
、従って、前述の反響騒音比を求めることができる。
反響騒音比算出回路21は、求めた反響騒音比より、反
響消去回路9のERLEを(6)式に基づいて推定し、
減衰器、制御回路22に、不足するERLEを知らせる
と共に、送話状態であるのか受話状態であるのかを示す
情報も知らせる。
減衰器制御回路22は、これら不足するERLEと送話
状態であるのか受話状態であるのかを示す情報とによっ
て、減衰器23.24を制御する。
即ち、受話状態である場合には、減衰器24が、不足す
るERLEに相等する減衰を送話信号に与えるようにし
、減衰器23の減衰量は零とする。
また、送話状態である場合には、減衰器23が、不足す
るERLEに相等する減衰を受話信号に与えるようにし
、減衰器24の減衰量を零とする。
本実施例によれば、車内などの高騒音下でも反響消去回
路9のERLEの不足を補うfI晟のため、安定したハ
ンズフリー通話を行うことが可能となる。
第15図は本発明の第8の実施例を示すブロック図であ
る。
第15図において、第14図と同一の符号は同−のもの
を示す。その他、25はマイクロホン1に集音されたの
が近端話者の音声か或いは騒音かを検出する音声検出回
路である。
本実施例は第14図の実施例と同様に反響消去回路9と
音声スイッチ方式において用いられる反響阻止回路とを
組み合せたものである。本実施例が第14図の実施例と
異なる点は、新たに音声検出回路25を設けた点と、レ
ベル検出回路10と減衰器23の接続個所を変えた点で
ある。
第15図に示すように、レベル検出回路10と減衰器2
3は受話信号路内であれば、その接続位置に係らず第1
4図の実施例と同じ効果を得ることができる。
また、音声検出回路25は、マイクロホン1より出力さ
れる反響信号y(t)以外の信号(即ち、近端話者の音
声による音声信号と騒音による外部雑音信号)のうち、
音声信号を検出するものである。検出原理としては音声
処理では周知の相関法などで行う。
従って、第14図の実施例では近端話者の音声を騒音と
誤る可能性があったが、本実施例によれば、音声検出回
路25によって近端話者の音声と騒音との区別を行うこ
とにより、正確な反響騒音比の推定を行うことができる
〔発明の効果〕
本発明によれば、ダブルトークの検出を、従来の様な受
話信号の電力と送話信号の電力との相対比較によって行
うのではなく、信号レベルの絶対比較によって行ってい
るので、簡単な回路構成にて実現できると共に、話者の
発声レベルに関わらず、より正確により感度良く検出を
行うことができ、従来の如く誤検出を起こすことがない
。−従って、電話会議(TV会議などの電話による遠隔
会議)などにおけるハンズフリー通話に適した拡声電話
機を提供できる。
また、受話信号の所定の帯域を除去する濾波手段の除去
帯域内に、非音声データを挿入して伝送するようにした
場合には、安定したハンズフリー通話と同時にデータ通
信も行うことができる。
また、音声スイッチ方式を組み合わせた場合には、高騒
音下でも、安定したハンズフリー通話を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示すブロック図、第2
図(a)は第1図のBEF7の帯域除去特性を示す特性
図、第2図(b)は第1図のBEF8の帯域通過特性を
示す特性図、第3図は第1図のBEF7.m算器905
の出力信号スペクトルの一例を示す特性図、第4図は本
発明の第2の実施例を示すブロック図、第5図は第1図
及び第4図のスピーカ2のインパルス応答の一例を示す
説明図、第6図は車内における空間のインパルス応答の
一例を示す説明図、第7図(a)は第4図のBEF7の
帯域除去特性を示す特性図、第7図(b)は第7図(a
)の帯域除去特性を有するBEFのインパルス応答の一
例を示す説明図、第8図は第4図のBEF7.減算器9
05の出力信号スペクトルの一例を示す特性図、第9図
は本発明の第3の実施例を示すブロック図、第1O図(
a)。 (b)はそれぞれ第9図のBEF 13の帯域除去特性
を示す特性図、第11図は本発明の第4の実施例を示す
ブロック図、第12図は本発明の第5の実施例を示すブ
ロック図、第13図は本発明の第6の実施例を示すブロ
ック図、第14図は本発明の第7の実施例を示すブロッ
ク図、第15図は本発明の第8の実施例を示すブロック
図、である。 符号の説明 l・・・マイクロホン、2・・・スピーカ、7・・・B
EF。 8・・・BPF、9・・・反響消去回路、10.11・
・・レベル検出回路、12・・・判定回路、901・・
・受話信号記憶回路、902・・・擬似反響路パラメー
タ記憶回路、903・・・重畳積分回路、904・・・
修正量算出回路。 代理人 弁理士 並 木 昭 夫 第2図(α) 12図(b) 周蒲政(H2) 痺3図 国力数(H,り 115図 第6図 !J8図 周彼数(Hz) 哨10圀 (α) W2O図(b) 周茄数(f−1z) 1〜。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、同一室内に配置されたスピーカ及びマイクロホンと
    、公衆回線から前記スピーカへ導かれる受話信号の、所
    定の周波数帯域(以下、除去帯域と言う。)の信号成分
    のみを除去する第1の濾波手段と、前記受話信号のレベ
    ルを検出する第1のレベル検出手段と、前記マイクロホ
    ンから出力される送話信号を入力し、該送話信号から擬
    似反響信号を減じて前記公衆回線へ導く減算手段と、前
    記マイクロホンから出力される前記送話信号を入力し、
    該送話信号の、前記第1の濾波手段の前記除去帯域と同
    じ周波数帯域の信号成分のみを通過させる第2の濾波手
    段と、該第2の濾波手段からの出力信号のレベルを検出
    する第2のレベル検出手段と、前記スピーカからマイク
    ロホンに至る迄の音声の伝達路を含む反響路を模擬する
    擬似反響路パラメータを、前記公衆回線からスピーカへ
    導かれる前記受話信号と前記減算手段からの出力信号と
    に応じて順次更新するパラメータ更新手段と、更新され
    た前記擬似反響路パラメータに基づいて前記擬似反響信
    号を作成する擬似反響信号作成手段と、を設け、前記第
    1及び第2のレベル検出手段からの出力信号によって双
    方向通話状態であるか否かを検出し、双方向通話状態で
    ある時には前記パラメータ更新手段における前記擬似反
    響路パラメータの更新を停止させるようにしたことを特
    徴とする拡声電話機。 2、請求項1に記載の拡声電話機において、前記減算手
    段から前記公衆回線へ導かれる信号の、前記第1の濾波
    手段の前記除去帯域を含み且つ該除去帯域よりも広い周
    波数帯域の信号成分を除去する第3の濾波手段を有する
    ことを特徴とする拡声電話機。 3、請求項2に記載の拡声電話機において、非音声デー
    タを変調して変調信号として出力する変調手段と、該変
    調手段から出力された変調信号を前記第3の濾波手段か
    らの出力信号に混合する混合手段と、前記公衆回線から
    前記第1の濾波手段へ導かれる受話信号に混合された変
    調信号を復調し、非音声データを得る復調手段と、を有
    し、前記変調信号の周波数帯域を前記第1の濾波手段の
    前記除去帯域内とすることを特徴とする拡声電話機。 4、請求項3に記載の拡声電話機において、前記変調手
    段から出力される変調信号及び前記受話信号に混合され
    た変調信号を検出するキャリア検出手段を有し、該キャ
    リア検出手段による検出の結果、前記変調手段から変調
    信号が出力されている時または前記受話信号に変調信号
    が混合されている時には前記パラメータ更新手段におけ
    る前記擬似反響路パラメータの更新を停止させるように
    したことを特徴とする拡声電話機。 5、請求項1に記載の拡声電話機において、前記第1及
    び第2のレベル検出手段からの出力信号に基づいて、前
    記マイクロホンから出力される前記送話信号に含まれる
    反響信号の電力と外部雑音信号の電力との比(以下、反
    響騒音比と言う。)を算出する反響騒音比算出手段と、
    前記公衆回線から前記スピーカへ導かれる受話信号を減
    衰させる第1の減衰器と、前記減算手段から前記公衆回
    線へ導かれる信号を減衰させる第2の減衰器と、を有し
    、算出された前記反響騒音比に応じて前記第1及び第2
    の減衰器の減衰量を制御するようにしたことを特徴とす
    る拡声電話機。
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