JPH0119555B2 - - Google Patents

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JPH0119555B2
JPH0119555B2 JP57024518A JP2451882A JPH0119555B2 JP H0119555 B2 JPH0119555 B2 JP H0119555B2 JP 57024518 A JP57024518 A JP 57024518A JP 2451882 A JP2451882 A JP 2451882A JP H0119555 B2 JPH0119555 B2 JP H0119555B2
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fuel
nuclear
nuclear fuel
particles
reactor
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Kyozumi Hayashi
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Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
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Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、使用済核燃料を再処理して得られる
猛毒のプルトニウムの有効利用の一環として、プ
ルトニウムを含有する略球形状の安定な二酸化物
の核燃料粒子を用いる核燃料棒に関し、更に詳し
くは、原子炉の負荷追従運転を可能とし、且つ、
高い燃焼度を得るために、可燃性中性子吸収材を
二酸化ウランに一定比率で均一・添加した焼結微
粒子ないしは粉末を、前記のプルトニウム含有略
球形状の核燃料粒子と均一に混合した上、金属製
燃料被覆管内でマクロ空間密度分布が一様となる
ように充填し、その両管端部が密封された発電用
原子炉の核燃料棒に関するものである。 従来の核燃料棒は第1図に示すように、多数箇
の円柱状をなす核燃料物質の焼結ペレツト
(Pellet)を燃料被覆管の中に3〜4m積層
装填し、両管端部を上記端栓及び下部端栓
密封した構造のものが、発電用原子炉に採用され
ている。この場合、最下ペレツトと下端部栓との
間にアルミナ(Al2O3)等の断熱ペレツトが挿
入され、最上ペレツトと上部端栓との間にはステ
ンレス鋼製の抑え板(デイスク)に点溶接され
たコイル・スプリングが設けられていることが
多い。このように金属製燃料被覆管の内部に装填
される円柱状焼結ペレツトは、第2図Aに示すよ
うに、焼結したままの形状は砂時計(アワ・グラ
ス)形をしているのでペレツトと被覆管内面との
間隙(ギヤツプ値)を原子炉の炉型にもあるが半
径にして0.06〜0.15mmの範囲で一様にするため、
ペレツトの円筒側面を外周研磨しなければならな
い。 この研磨工程は、後述の「ペレツトと被覆管の
相互作用」(Pellet−Clad Interaction;PCIと略
称)を低減させる観点からも重要であつて省略で
きないものである。この外周研磨(センタレス・
グラインダー)は、特に、毒性の極めて強いプル
トニウムなどを用いてウランとの混合酸化物の円
柱状ペレツトを製造する際、核燃料物質使用量の
約1%の研磨屑を生じて加工施設等の清浄保持の
点から厄介な問題となつている。その理由は、使
用済核燃料の再処理によつて得られる人工的元素
のプルトニウムが、アルフア(α)線を放射し人
体に取込まれると骨髄等に沈着し、人命にとつて
極めて微量でも死に至らしめる程に有害なためで
ある。 また、このような円柱状ペレツトを用いた核燃
料棒は、原子炉の頻繁な負荷追従運転モードに遭
遇した場合に、燃料の使用寿命の点で問題とな
る。センタレス・グラインダーをかけた第2図B
のような直円柱状ペレツトは、原子炉内で使用
されると、ペレツト内部の半径方向の大きな温度
勾配のために、ペレツト両端面部の円周部に亀裂
(クラツク)が、核燃料棒の単位長さあたりの発
熱量に依存して2〜20箇所でき、このクラツクを
境界としてペレツト片(フラグメント)が生じ
る。なお、第1図及び第3図Bのペレツトの両
端部の角部には、PCIを低減させるための面取り
(チヤンフア)がしてある。さて、フラグメント
が生じることによつて、使用初期の状態では直円
柱状であつたペレツトは、原子炉が定格出力運転
状態に入ると、ペレツトの中心温度が外周部より
も高いことによる効果と、ペレツト両端面近傍の
酸化物燃料物質の密度が高さ中央部よりも僅かに
大きいことが関与して、第3図に示すように、ペ
レツトのフラグメントは、その中心軸から外
側に反り返えるように変形する。 このことは、原子炉で使用中の円柱状ペレツト
1が包絡面としては、やはり、アワ・グラス形状
になることを意味する。このため、第4図に示す
ように、ペレツトのフラグメントが燃料被覆管
2の内面と強く接触して、燃料ペレツトのクラ
ツク開口部に面する燃料被覆管の内面には、
ペレツトと被覆管の相互作用のPCIが生じて、局
所的に応力が集中する。この応力集中部には核燃
料物質の燃焼によつて生じ蓄積した核分裂生成物
(以下、FPという)であるヨウ素(I2)、セシウ
ム(Cs)等を伴う高温の烈しい腐食環境のもと
で、微細なヘア・クラツク10が発生する。ヘ
ア・クラツク10は、原子炉の運転中に燃料被覆
管の厚み方向に伸展して、遂には燃料の設計寿命
に達する以前に燃料被覆管が破損してしまう可
能性が高いのである。 本発明の目的は、このような従来技術の現状に
鑑みて為されたものであつて、長期間にわたる原
子炉出力の負荷追従運転に際しても燃料の健全性
を維持し、可燃性中性子吸収材の併用によつて高
い燃料の燃焼度を達成することができると共に、
極めて毒性の強いプルトニウムの燃料加工施設の
設備を合理化でき、燃料の遠隔自動製造と検査に
も適し、安全、且つ安価に製造できる構造の発電
用原子炉の核燃料棒を提供することにある。 以下、図面に基づき本発明について詳述する。 第5図は本発明に係る核燃料棒の横断面の模式
図であつて、同図において略球形状核燃料粒子
1と核分裂反応抑制燃料の焼結微粒子または粉末
12が、一定の混合比率をもつて金属製燃料被覆
の中にマクロ空間密度分布が一様となるよう
に充填された状況が、概念的に示されている。 前記略球形状の核燃料粒子11は、二酸化プル
トニウム(PuO2)またはプルトニウムとウラン
との安定な混合二酸化物(PuO2+UO2)で造ら
れていて、その外径が0.6〜1.5mm程度のものであ
る。この種の球状核燃料粒子は、高温ガス冷却炉
(HTGCR)の燃料に実用されていて本発明に係
る略球形状核燃料粒子の製造法も公知であるか
ら、ここで、その製造法に言及することは避け
る。 核分裂反応抑制燃料は、可燃性中性子吸収材
(Burnable Poison;以下、バーナブル・ポイズ
ンという)が1%ないし80%の混合比率範囲で添
加された安定な二酸化ウラン(UO2)の焼結微粒
子、または前記の混合比率範囲のバーナブル・ポ
イズンと二酸化ウランの単なる混合粉末である。
前記の焼結微粒子の大きさとしては、略球形状核
燃料粒子を、原子炉の炉型にもよるが内径が5mm
〜18mmの金属製燃料被覆管内で“最高充填”状
態にしたとき、該核燃料粒子相互間の空隙に無理
なく入り得る寸法が好ましく、この場合、平均粒
径は核燃料粒子直径の約1/5に相当する0.1〜0.3
mm程度のものが適切である。主として、燃料製造
費用及び所望の核燃料棒の使用条件から、バーナ
ブル・ポイズンと二酸化ウラン粉末との一定比率
の混合粉末を用いるほうが、反つて有利なことも
ある。 原子炉の炉心の核分裂反応を抑制するバーナブ
ル・ポイズンを用いる理由については、後ほど詳
しく述べることとして、バーナブル・ポイズンの
材質としては、酸化ガドリニウム(Gd2O3;ガド
リニアと呼称)、酸化ジスプロシウム、酸化サマ
リウム等がある。然し、従来から発電用原子炉の
燃料に実用化されているのがガドリニアであるか
ら、以下、本発明に係るバーナブル・ポイズンも
ガドリニアであるとし、従つて、第5図以下の符
12は、以後、「ガドリニア含有燃料微粒子」
(Gd2O3+UO2)と略称する。 さて、第5図で明らかな通り、金属製燃料被覆
の内面には略球形状の核燃料粒子11の多数
箇とガドリニア含有燃料微粒子12が接触するこ
とになつて、原子炉出力の急激な上昇にも、従来
技術の円柱状ペレツトのクラツク開口部にみられ
たようなPCIは全く生じない。このため、燃料の
設計寿命中に燃料が破損して放射性の有害なFP
ないしはプルトニウムが、金属製燃料被覆管の外
部領域に放出されることも殆ど無くなる。 燃料被覆管を構成する材料としては、ジルコニ
ウム、ジルコニウム合金であるZry−2、Zry−
4及びZr−1%Nbなどのほか、ニツケル、ニツ
ケル合金、ステンレス鋼またはバナジウム合金等
がある。通常、金属製燃料被覆管としては、これ
らの材料のうちの単一素材を用いた単管が用いら
れているが、将来の改良された核燃料棒において
は、前記材料のうちの二種類の材料から製造され
る複合二重管も利用される見通しである。なお、
複合二重管の内面に非金属材料の黒鉛あるいはシ
リコン化合物などの薄膜層を設けて、FPに対す
る燃料被覆管内面の防食バリアを形成することは
一層有効であろう。 ここで、本発明の基本構成に係り、原子炉の炉
心の核分裂反応を抑制するバーナブル・ポイズン
の機能について、原子炉の制御能力に敷衍して以
下に述べる。 原子炉が、核燃料の新規補充と交換なしに一定
期間継続して運転可能であるためには、原子炉の
炉心は、核分裂連鎖反応を維持する限界値よりも
大きな余剰反応度(Excess Reactivity)を有す
る必要がある。他方、余剰反応度の値は、原子炉
の停止余裕(Reactor Shut−down Margin)以
下でなければ、原子炉出力が暴走して危険な状態
に到る。つまり、原子炉の余剰反応度は、原子炉
設備の固体制御棒ないしは液体中性子吸収材によ
つて補償(Compensate)可能な範囲内になけれ
ばならない。換言すると、余剰反応度は、原子炉
の運転期間中は常に規定値以内に維持される必要
があるから、余剰反応度の値には各原子炉の出力
制御系統との関連で一定の上限値が定められてい
る。 核燃料の原子炉内の滞在期間を6年〜8年位に
長くして、燃料の燃焼度を高め核燃料棒あたりの
核分裂エネルギーの総発生量を増加させようとの
要請は、使用済核燃料の再処理業務が、経済的及
び国際政治的ないしは地域の環境的な制約と困難
性のために、今日においては一段と緊要なことと
なりつつある。 発電用原子炉の炉心に装荷される従来型の核燃
料集合体は、主として濃縮ウランの酸化物の円柱
状ペレツトを用いた核燃料棒の多数本が、沸騰軽
水冷却炉(BWR)では(8×8)本が、また加
圧軽水冷却炉(PWR)では(17×17)本が、ス
ペーサ、上・下のタイ・プレート等によつて横断
面が格子状配列の一体ものに組立てられている。
核燃料棒に含有される核燃料物質の量、つまり、
核分裂性物質の含有量ないしはウランの濃縮度
が、前記核燃料集合体内の核燃料棒の組込まれる
前述の格子状配列の位置等によつて異なる値を採
用し、核燃料棒の局所発熱ピークを抑制している
場合が多い。 然しながら、核燃料棒の燃料ペレツトにウラン
濃縮度の異なる値を採用するのみでは、期待する
高い燃料の燃焼度を経済的に達成することができ
ない。何故ならば、通常の原子炉・炉心の余剰反
応度は、炉心の燃焼が進行するにつれて“単調減
少関数”的に低下するので、燃料の燃焼度を向上
させようとして、初期ウラン濃縮度を高めると、
原子炉・炉心の停止余裕も大きくする必要が生じ
る。このことは、固体制御棒本数あるいは液体中
性子吸収材濃度を増加しなければならないことを
意味し、このようにして、ウランの燃焼度向上の
ためのウラン濃縮度の増加と原子炉・炉心の停止
余裕との関係は、所謂“いたちごつこ”になつて
しまう。 ところで、核燃料物質の核分裂反応を抑制する
バーナブル・ポイズンを適切に添加した燃料ペレ
ツトを核燃料棒に使用すると、バーナブル・ポイ
ズンは中性子を吸収することによつてバーナブ
ル・ポイズン物質の原子核が中性子を吸収しない
別の物質の原子核に転化するので、初期余剰反応
度を原子炉に固有の規定値以内に保ち、且つ燃料
の燃焼に伴つてバーナブル・ポイズンの濃度が
徐々に減少し、その減少分だけ余計に燃料の核分
裂反応が盛んに進行することになる。 消滅するバーナブル・ポイズンと相対的な核燃
料物質の蘇生という平衡関係によつて、横軸に燃
料の燃焼度をとり、縦軸を余剰反応度としたとき
の曲線は、初期炉心の余剰反応度が抑制され、且
つ、ある燃焼度以降は“横ばい”ないしは中央部
が若干とも“上方に凸状態”となるように、バー
ナブル・ポイズンと核燃料物質との混合比率を設
定することができ、従つて燃料の燃焼度も向上さ
せることが可能となる。 BWR用燃料ペレツトにおいては、その材質が
二酸化ウランのものと二酸化ウランにガドリニヤ
を複数の混合比率でペレツト全体に均一に添加し
た複数種類のペレツトが用いられている。 従来技術と対比すると、本発明の特長が明瞭で
あつて、本発明によれば、略球形状の核燃料粒子
はすべて同一種類のものを製造し、これと混合す
る相対的に少量のガドリニア含有燃料微粒子の処
方を微細に調合することによつて、核燃料物質と
バーナブル・ポイズンの含有比率の調節された核
燃料棒を容易に提供することができる。 より具体的に述べると、ある仕様の略球形状核
燃料粒子のみを充填したとした時、その空隙の全
体積にほゞ相当する量のガドリニア含有燃料微粒
子が該略球形状核燃料粒子と混合されることにな
るが、その際、該ガドリニア含有燃料微粒子の
Gd2O3とUO2燃料との混合比率、及びUO2燃料の
ウラン(U−235)の濃縮度との種々な組合せの
中から適切な値を選択することによつて、所望の
燃焼特性を有する核燃料棒が容易に構成できるの
である。 このことによる付随的メリツトとしては、従来
のBWR用燃料ペレツトでは、バーナブル・ポイ
ズンを燃料ペレツトの全体に均一に混合し、しか
も複数のバーナブル・ポイズンの混合比率のペレ
ツトを採用しているので、燃料加工施設内での取
扱い量も多くなり、品質管理も輻湊したものにな
らざるを得ない。これに対して本発明の核燃料の
場合には、大部分がバーナブル・ポイズンを含有
しない略球形状核燃料粒子から構成されており、
金属製燃料被覆管内に充填された前記核燃料粒子
の空〓に相当する体積部分をバーナブル・ポイズ
ン含有燃料微粒子または粉末が占めることにな
る。従つて、バーナブル・ポイズン含有燃料は、
同一発熱量を有する核燃料棒について比べると、
本発明の燃料の場合にはBWR用燃料ペレツトよ
りも加工設備が小規模にでき、加工ラインの組替
え所謂“ターン・アラウンド”(Turn−
around)、及び加工ラインの清掃が極めて容易に
なる。 なお、1960年代の中頃に、約2m長さの燃料被
覆管に非球形状燃料粒子と燃料粉末とを混合し、
振動充填法(Vibration Packing−Vipac法)
で核燃料棒が試作され、この試作核燃料棒は実験
炉で照射試験中に破損を生じた。こうした状況も
あつて、この種の非球形状燃料粒子のVipac燃料
は現在のところ実用化されていない。 つぎに、本発明の一実施例を第6図に示す。こ
の実施例において、下部端栓が周溶接された長
尺の燃料被覆管の中に、前述の核燃料粒子11
とガドリニア含有燃料微粒子12とが均一に混
合・充填されて、核燃料棒の有効発熱部分を形成
し、上部端栓で燃料被覆管の上端を密封した
構造となつている。下部端栓と核燃料粒子11
及びガドリニア含有燃料微粒子12との均一・混
合燃料充填層13の最下部分との間に黒鉛(グラ
フアイト)または金属のウールの下端部区画層
4が設けられている。金属製ウールは、ステンレ
ス鋼などのほか、熱中性子吸収の少ないジルコニ
ウムの線材またはストリツプ材にニツケル・メツ
キしたものなどがよい。 グラフアイト・ウールまたは金属製ウールの下
端部区画層14は、原子炉の運転と停止に伴う均
一・混合燃料充填層13と金属製燃料被覆管
長さ方向の熱膨脹差に基づく相対的変位を緩和
し、燃料被覆管の長さ方向に過度の応力が加わ
らないように作用する。また、本実施例において
は、核燃料粒子11とガドリニア含有燃料微粒子
12との均一・混合燃料充填層13の最上部にも
グラフアイト・ウールまたは金属製ウールの端部
区画層14が設けられている。この機能は、均
一・混合燃料を燃料被覆管内に充填した後、燃料
被覆管内を真空びきをし不活性ガスのヘリウムと
置換して、上部端栓が燃料被覆管に周溶接さ
れるのであるが、この真空びきの時に粉末状の核
燃料物質が、真空装置系を汚染することのないよ
うにフイルターの作用を為すことである。 上端部区画層14に接して断熱ペレツト(上
部)15、これに接してコイル・スプリング
上端部栓との間に挿入されている。コイル・ス
プリングは、燃料被覆管内の均一・混合燃料
充填層13を圧縮・保持し、このことによつて、
均一・混合燃料充填層13内に核燃料の燃焼に伴
なう体積変化による空隙が生じないようにし、以
つて、原子炉で使用中の核燃料棒の健全性を維持
するのに役立つ。 本発明は、前述のように構成された核燃料棒で
あるから、従来技術の円柱状ペレツトのセンタレ
ス・グラインダーの工程がないので、猛毒のプル
トニウムの研磨屑の発生を伴うこともない。略球
形状のプルトニウム含有核燃料粒子とガドリニア
含有燃料微粒子とは、何れも半流動体と見做すこ
とができて、連続工程によつて金属製燃料被覆管
の中に遠隔自動操作で充填することが可能であ
る。このため、核燃料物質のスクラツプ回収が容
易となり、核燃料棒を加工する全工程に着目する
と、燃料加工従事者の放射線被曝量は、プルトニ
ウム含有ペレツトの場合よりも著しく逓減される
ことになる。 本発明の核燃料棒の大きな特長は、従来技術で
問題となつたペレツトと被覆管の相互作用のPCI
が全く生じないために、原子炉出力の負荷追従運
転にも十分に耐え得ることである。 また、本発明の核燃料棒は、バーナブル・ポイ
ズンを用い、特に、ガドリニア含有燃料微粒子と
略球形状核燃料粒子とが、適正な混合比率でもつ
て均一に混合されて燃料充填層を構成しているの
で、バーナブル・ポイズンの濃度の調節が容易で
あり、而して、高い燃焼度を燃料の健全性を損う
ことなく達成できるという優れた性能を有してい
る。 更に、経済性の面についても、本発明に係る核
燃料棒は、既述のとおり、燃料加工施設の合理化
と連続加工プロセスに由来する安価な燃料加工費
に加えて、従来技術のペレツトの外観、寸法、密
度等の検査のための莫大な人員と時間を要しない
利点がある。すなわち、核燃料粒子の場合には、
迅速な光学的粒径自動測定法、重力利用真球度選
別法等を適宜採用することによつて、検査費は円
柱状ペレツトよりも大巾に安価となるためであ
る。 このように、本発明は、すでに商業化されてい
る重水炉(HWR)あるいは軽水炉(BWR及び
PWR)に対して、原子炉出力の負荷追従運転に
も十分耐えられる高性能で安全性に優れ、然かも
高い燃焼度を達成できるプルトニウム含有の核燃
料棒を提供するものであるから、将来の原子力発
電コストを低減させると共に、核燃料資源の有効
利用にとつても大きな貢献をなし得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の円柱状ペレツトを金属製燃料被
覆管内に装填した従来型の核燃料棒の図、第2図
Aは焼結したままの円柱状ペレツトが砂時計(ア
ワ・グラス)形をしていることを示す図、第2図
Bは砂時計形の円柱状ペレツトの側面外周にセン
タレス・グラインダーをかけて直円柱状としたも
のを示す図、第3図は従来の直円柱状ペレツトを
原子炉内で使用中の変形想定モデル図(包絡面が
アワ・グラス形状になる)、第4図は従来技術の
核燃料棒の燃料被覆管内面にみられるペレツトと
被覆管の相互作用(PCI)の説明図、第5図は本
発明に係る核燃料棒の燃料被覆管の内面にはPCI
が生じないことの説明図、第6図は本発明に係る
核燃料棒の一実施例を示す説明図である。 (数字符号と対応する名称)、1……円柱状ペ
レツト、2……金属製燃料被覆管、3……上部端
栓、4……下部端栓、5……断熱ペレツト(下
部)、6……抑え板(デイスク)、7……コイル・
スプリング、8……ペレツト片(フラグメント)、
9……原子炉内で使用中の円柱状ペレツトのクラ
ツク開口部、10……燃料被覆管内面に発生した
ヘア・クラツク、11……核燃料粒子(PuO2
PuO2+UO2)、12……ガドリニア含有燃料微粒
子(Gd2O3+UO2)、13……均一・混合燃料充
填層、14……上、下の端部区画層、15……断
熱ペレツト(上部)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 金属製燃料被覆管の中に、安定な二酸化プル
    トニウム(PuO2)またはプルトニウムとウラン
    の安定な混合二酸化物(PuO2+UO2)で造られ
    た外径が0.6mmないし1.5mmの範囲の略球形状核燃
    料粒子と、可燃性中性子吸収体としての酸化ガド
    リニウム(Gd2O3)が安定な二酸化ウラン
    (UO2)に1%から80%の混合比率範囲で均一に
    添加されその平均粒径が0.1mmないし0.3mmの焼結
    微粒子あるいは前記混合比率範囲での酸化ガドリ
    ニウムと二酸化ウランとの均一な混合粉末である
    核分裂反応抑制燃料とを、一定比率で均一に混合
    した上、前記金属製燃料被覆管でのマクロ空間密
    度分布が一様となるように充填し、その両管端部
    が密封されている発電用原子炉の核燃料棒。
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