JPH01189599A - 非常用ガス処理系制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は沸騰水型原子炉等の軽水炉の非常用ガス処理系
制御装置に関する。

（従来の技術） 一般に、沸騰水型原子炉等の軽水炉においては、原子炉
から周囲の環境への放射能の放出を防止するために、工
学的安全施設としての非常用ガス処理系（以下、５ＧＴ
Ｓという）が設けられている。

第３図は一般的な５ＧＴＳの系統を示す系統図である。

第３図において符号１は原子炉圧力容器（以下、ＰＣＭ
という）を示し、符号２は原子炉二次格納施設を示す。

原子炉二次格納施設２内には一対の排気管路３ａ、３ｂ
が設けられ、これらの排気管路３ａ、３ｂは原子炉二次
格納施設２内に開放した開口４ａ、４ｂと、原子炉二次
格納施設２外に設けられた主排気筒５とを接続して設け
られる。各排気管路３ａ、３ｂには排気管入口弁６ａ、
６ｂ、差圧制御弁７ａ、７ｂ、排風ｔＪ　８　ａ　。

８ｂ、フィルタ装置９ａ、９ｂおよび排気管出口弁１０
ａ、１０ｂが介装される。この５ＧＴＳは万一の原子炉
事故の際に備えて、確実に機能を発揮することができる
ように、冗長化された２系列の排気管路３ａ、３ｂで構
成されている。

原子炉事故とは、例えば原子炉冷却材の配管破断笠によ
りＰＣＶｌ内の水位が原子炉の安全性を損うレベルまで
低下するか、またはｐｃｖｉ内の圧力が上昇し、健全な
原子炉の運転を継続することができないような状態にな
ったとき等である。

原子炉事故が発生すると、原子炉事故の影響を外部に出
さないため、ｐｃｖｉを切り離し、隔離する必要が生じ
る。

そのため、原子炉水位低信号、ＰＣＶ圧力高信号または
ＰＣＶｌから放射性物質が漏れたことを検出するモニタ
系からの放射能高信号等（以下、ＰＣｖ隔離信号という
）により排風機Ｂａ、ｂが自動起動される。排風ｆ１８
ａ、８ｂが自動起動されると、排風１８ａ、８ｂの起動
信号により、排気管路３ａ、３ｂを構成している多弁６
ａ、６ｂ。

７ａ、７ｂ、１０ａ、１０ｂが自動開とされる。

排気管路３ａ、３ｂが開かれると、原子炉二次格納施設
２内のガスは開口４ａ、４ｂから排気管路３ａ、３ｂ内
に流入し、フィルタ装置９ａ、９ｂによりガスに含まれ
た放射性物質が除去される。

放射性物質が除去されたガスは、排気管路３ａ。

３ｂを通って原子炉二次格納ＩＭ設２外に設けられた主
排気筒５から大気中に放出される。

このように、原子炉二次格納施設２内のガスが排気管路
３ａ、３ｂを通って主排気筒５から放出されると、差圧
制御弁７ａ、７ｂにより原子炉二次格納施設２内が負圧
に保持され、原子炉二次格納施設２内から周囲の環境へ
の放射性物質の漏洩が防止される。

通常、ＰＣＶ隔離信号により両排風機８ａ、８ｂが起動
され、両排気管路３ａ、３ｂが開かれるが、運転員の判
断により１系列が停止されて待礪状態とされ、運転を継
続している他方の系列のバックアップとされる。

原子力発電所の通常運転中においては、排気管路３ａ、
３ｂは２系統共待機状態にあり、不用意に原子炉二次格
納施設２内のガスをフィルタ装置９ａ、９ｂに送って劣
化を生じさせることがないように、排風ｎ８ａ、８ｂの
停止信号により、排気管路３ａ、３ｂを構成する多弁６
ａ、６ｂ、７ａ、７ｂ、１０ａ、１０ｂがそれぞれ自動
閉となるようにインクロックが構成されている。

また、排気管路３ａ、３ｂの排気管入口弁５ａ。

６ｂと、差圧制御弁７ａ、７ｂとの間に、それぞれベン
ト弁１１ａ、１１ｂを介してＰＣＶＩからのベン１−管
路１２が接続される。ベント管路１２はベント管路外側
隔離弁１３およびベント管路内側隔離弁１４を介装して
ＰＣＶＩに接続される。

ペン上管路外側隔離弁１３およびベント管路内側隔離弁
１４は、ＰＣＶ圧力検出器１５からのＰＣＶ圧力高信号
等のＰＣＶ隔離信号により強制閏とされる。

ＰＣＶベントモードにおいては、ＰＣＶｌ内の放射能濃
度が高い状況下で、ＰＣＶ圧力検出器１５からのＰＣＶ
圧力高信号によりＰＣＶＩが隔離された場合、隔離信号
バイパススイッチ１６により、ＰＣＶ圧力高信号をバイ
パスさせ、ベント管路外側隔離弁１３およびベント管路
内側隔離弁１４を強制間とする一方、排気管路３ａ、３
ｂとベント管路１２とを結ぶベント弁１１ａ、１１ｂを
開とする。

ベント管路外側隔離弁１３、ベント管路内側隔離弁１４
およびベント弁１１ａ、１１ｂが開とされると、ｐｃｖ
ｉ内のガスはベント管路１２を通って排気管路３ａ、３
ｂに導入され、ガスに含まれた放射能がフィルタ装置９
ａ、９ｂにより除去された後、主排気筒５から大気中に
放出される。

こうして、ＰＣＶｌ内のガスがベント管路１２および排
気管路３ａ、３ｂを通って主排気筒５から排出されるこ
とにより、ＰＣＶｌ内は減圧され、早急に隔離状態から
復旧される。

なお、ＰＣＶｌ内のガスを不用意に原子炉二次格納施設
２内に放出しないように、排気管入口弁６ａ、６ｂが閉
のときにのみベント弁１１ａ、１１ｂを開操作できるよ
うにインタロックが構成されている。

（発明が解決しようとする課題） 上述したように、ベント弁１５ａ、１５ｂの間許可条件
は排気管入口弁６ａ、６ｂが閉であることである。また
、排気管路３ａ、３ｂ上の８弁、ザなわち排気管入口弁
６ａ、６ｂ、差圧＄制御弁７ａ、７ｂおよび排気管出口
弁１０ａ、１０ｂの開・閉条ｆＦ　ｉよ、排風機８ａ、
８ｂのそれぞれ運転・停止信号である。

したがって、ＰＣＶ圧力高によりＰＣＶｌが隔離されて
５ＧＴＳが運転され、工学的安全施設としての様能を発
揮した場合に、ＰＣＶｌ内の圧力を下げるためには、排
気管入口弁６ａ、６ｂを開とさせている排風機運転信号
をブロックし、排気管入口弁６ａ、６ｂを強制閉として
ベント弁１５ａ、１５ｂを開とするか、または停止中の
排気管路３ａ、３ｂを構成する８弁７ａ、７ｂ、１０ａ
。

１０ｂへの排ｆｆ１ｌ！停止信号をブロックし、８弁７
ａ、７ｂ、１０ａ、１０ｂを強制間（！：　ｔ　ル必”
Ｈカある。つまり、上記いずれかの配線リフト作業を行
なわない限り、ＰＣＶベントモードを行なうことはでき
ない。

このように、従来はＰＣｖ圧力高によりＰＣｖｌが隔離
されているとぎ、または原子力発電所の通常運転中にＰ
ＣＶｌ内の何らかの原因によりＰＣＶ１内圧力が上昇し
たとき、運転員が配線リフト作業を行なわなければ、５
ＧＴＳを使用したＰＣｖベントモードを行なうことがで
きなかった。

また、配線リフト作業のミスにより、５ＧＴＳ本来の工
学的安全施設としての１能を損うおそれがあった。

本発明は上記の事情を考慮してなされたもので、配線リ
フト作業を行なうことなく、容易かつ安全に原子炉圧力
容器ベントモード運転を行なうことができると共に、配
線リフト作業のミスにより非常用ガス処理系制御装置の
工学的安全施設としての！！！能を損うおそれがない非
常用ガス処理系制御装置を提供することを目的とする。

（発明の構成） （課題を解決するための手段） 本発明に係る非常用ガス処理系制御装置は、原子炉二次
格納施設の内外を連絡する一対の排気管路が設けられ、
各排気管路に排気管入口弁、差圧制御弁、排風機、フィ
ルタ装置および排気管出口弁が介装される一方、上記各
排気管路のうち排気管入口弁と差圧制御弁との間にそれ
ぞれベント弁を介して原子炉圧力容器からのベント管路
が接続され、上記排風機の停止信号により上記排気管入
口弁、差圧制御弁および排気管出口弁を閉とするインタ
ロック回路が備えられた非常用ガス処理系制御装置にお
いて、上記排風機の停止信号をバイパスさせて上記差圧
制御弁および排気管出口弁を開とする停止信号バイパス
スイッチが上記各排気管路系統の少なくとも一方に設け
られたものである。

（作用） 原子炉圧力容鼎圧力高により原子炉圧力容器が隔離され
たときは、原子炉圧力容器隔離信号により８排」機が起
動され、各排気管路から原子炉二次格納施設内のガスが
外部へ排出される。その後、運転員の判断により１系統
を停止させ、待機状態とする。

原子炉圧力容器ベントモード運転を行なうには、停止信
号バイパススイッチにより待機状態にある排風機の停止
信号をバイパスさせて、差圧制御弁および排気管出口弁
を開とする。この場合、排気管入口弁は開のままである
から、ベント弁を開とすることができ、原子炉圧力容器
内のガスをベント管路から待機状態にあった排気管路を
通って外部へ排出することができる。

（実施例） 本発明に係る非常用ガス処理系制御装置の一実施例につ
いて図面を参照して説明する。

第１図において第３図と同一部分には同一符号を付して
詳細な説明を省略する。

ＰＣ■圧力検出器１５からＰＣＶ圧力高信号が出力され
ると、このＰＣｖ圧力高信号により排風機８ａ、８ｂが
自動起動される。排！ｉ１機８ａ、８ｂが起動されると
、排気管路３ａ、３ｂの８弁６ａ、６ｂ、７ａ、７ｂ、
１０ａ、１０ｂが開とされ、原子炉二次格納施設２内の
ガスが間口４ａ。

４ｂから排気管路３ａ、３ｂを通って主排気筒５から外
部へ排出される。その後運転員の操作により、一方の排
風１８ａ（この実施例では仮に８ａとする）を停止させ
、この排風機８ａからの排風殿停止信号により排気管入
口弁６ａ、差圧制御弁７ａ、排気管出口弁１０ａを自動
閉とする図示しないインタロックにより閉弁させ、一方
の排気管路３ａを待機状態にする。

ＰＣｖベン１−七−ドとする場合には、ＰＣ■隔離信号
としてのＰＣＶ圧力高信号をバイパススイッチ１６によ
りバイパスさせ、ベント管路内側隔離弁１４およびベン
ト管路外側隔離弁１３を開とする。また、待機側のベン
ト弁１１ａは排気管入口弁６ａが閉であるため、開弁可
能となっている。

しかし、排風機８ａが停止しているため、この排風機８
　ａからの停止信号により差圧制御弁７ａおよび排気管
出口弁１０ａが閉となっており、配線リフ１−作業を行
なわなければ、差圧制御弁７ａおよび排気管出口弁１０
ａを開とすることができない。

そこで、本発明は排風機８ａの停止信号をバイパスさせ
て差圧ａｉ（Ｊ　ＩＸＩ弁７ａおよび排気管川口弁１０
ａを開とする停止信号バイパススイッチ１８ａを設けた
。また、排気管路３ｂを持纏状態とした場合のために、
排風ｔｆｉ８ｂの停止信号をバイパスさせて差圧制御弁
７ｂおよび排気管出口弁１０ｂを開とする停止信号バイ
パススイッチ１８ｂを同様に設けた。

第２図は差圧ｉ！ｌＩｌ［ｌ弁７ａおよび排気管出口弁
１０ａを間とするための条件を示すフロー図である。

差圧制御操作スイッチおよび排気管出口弁操作スイッチ
が開となっていても、排ＪｌＦ３８ａが停止されている
場合には差圧制御弁７ａおよび排気管出口弁１０ａが開
とはならないが、停止信号バイパススイッチ１８ａで排
ｆｆ１１８ａからの停止信号をバイパスさせれば、差圧
制御弁７ａおよび排気管出口弁１０ａは開となる。

次に上記実施例の作用について説明する。

ＰＣＶ圧力検出器１５からＰＣＶ圧力高信号が出２Ｊさ
れると、排１！Ｉｎ８ａ、８ｂが起動され、各排気管路
３ａ、３ｂが開かれる。その後、運転員の操作により、
一方の排Ｉ！１機８ａが停止されて、一方の排気管路３
ａが待機状態とされる。

ＰＣＶベントモードにする場合には、ＰＣｖ隔離信号と
してのＰＣＶ圧力高信号を隔離信号バイパススイッチ１
６によりバイパスさせてベント管路内側隔離弁１４およ
びベント管路外側隔離弁１３を間とし、ベント弁１１ａ
を開とする。さらに、誹１１１１８ａからの停止信号を
停止信号バイパススイッチ１８ａによりバイパスさせて
差圧１１ｍ弁７ａ　ａ３よび排気管出口弁１０ａを開と
する。こうして、ＰＣＶベントモード運転が可能となり
、ＰＣＶ１内のガスはベント管路１２を通って排気管路
３ａに導入され、フィルタ装置９ａによって放射性物質
が除去された後、主排気筒５から外部に排出される。

このように、上記実施例によればＰＣＶ圧力高時のＰＣ
Ｖベントモード運転を、待機状態にある排気管路３ａを
使用し、運転Ｑの簡単な操作により実施可能とすること
ができ、運転員の０担を軽減することができる。また、
配線リフト作業を行なうことなくｐｃｖベントモード運
転を実施することができるから、配線リフト作業のミス
により５ＧＴＳ本来の工学的安全施設としての機能を損
うことを防止することができる。

上記実施例においては、排気管路３ａ側を待機状態とし
て説明したが、排気管路３ｂ側を待機状態とすることと
してもよい。また、上記実施例においては停止信号バイ
パススイッチ１８ａ、１８ｂを両方の排気管路３ａ、３
ｂに設けたが、一方のみに設けることとしてもよい。

なお、排気管入口弁６ｂの開信号により、開操作が禁止
されているベンｉ・弁１１ｂに対し、その開信号をバイ
パスするためのバイパススイッチを設けて開操作可能と
し、運転中の排気管路３ｂを使用してｐ　ｃ　ｖ、ベン
トモード運転を実施することも考えられるが、原子炉二
次格納施設２内のガスと、ＰＣＶＩ内のガスとを現状の
フィルタ装は９ｂの能力で処理する必要があり、フィル
タ装置９ｂの早期劣化に繋ることも予想されることから
、本発明では待機状態の排気管路８ａを使用することと
した。

〔発明の効果〕

本発明に係る非常用ガス処理系ｔｉｌｌ　ＩＩＩ装置は
、徘ｆｆ１機の停止信号をバイパスさせて差圧制御弁お
よび排気管出口弁を開とする停止信号バイパススイッチ
を各排気管路系統の少なくとも一方に設けたから、運転
員の簡単な操作により非常用ガス処理系の原子炉圧力容
器ベントモード運転が可能となり、運転員の負担軽減を
図ることができる。また、運転員が配線リフト作業を行
なう必要がないから、配線リフト作業のミスにより非常
用ガス処理系本来の工学的安全施設としての機能を損う
ことを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る非常用ガス処理系１１ＩＩｌ装置
の一実施例を備えた非常用ガス処理系を示す系統図、第
２図は上記実施例において差圧制御弁および排気管出口
弁を開とするための条件を示すフロー図、第３図は一般
的な非常用ガス処理系を示す系統図である。 １・・・原子炉圧力容器、２・・・原子炉二次格納施設
、３ａ、３ｂ・・・排気管路、５ａ、５ｂ・・・排気管
入口弁、７ａ、７ｂ・・・差圧制御弁、３ａ、　８ｂ・
・・排ａｎ、９ａ、９ｂ・・・フィルタ装置、１０ａ、
１０ｂ・・・排気管出口弁、１１ａ、’ｚｂ・・・ベン
ト弁、１２・・・ベント管路、１８ａ、１８ｂ・・・停
止信号バイパススイッチ。 出願人代理人　　　波　多　野　　　久第１図 第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 原子炉二次格納施設の内外を連絡する一対の排気管路が
   設けられ、各排気管路に排気管入口弁、差圧制御弁、排
   風機、フィルタ装置および排気管出口弁が介装される一
   方、上記各排気管路のうち排気管入口弁と差圧制御弁と
   の間にそれぞれベント弁を介して原子炉圧力容器からの
   ベント管路が接続され、上記排風機の停止信号により上
   記排気管入口弁、差圧制御弁および排気管出口弁を閉と
   するインタロック回路が備えられた非常用ガス処理系制
   御装置において、上記排風機の停止信号をバイパスさせ
   て上記差圧制御弁および排気管出口弁を開とする停止信
   号バイパススイッチが上記各排気管路系統の少なくとも
   一方に設けられたことを特徴とする非常用ガス処理系制
   御装置。