JPH01188579A - 感圧接着性保護シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、物品の表面に張り付けてその保護を目的とす
る基材と感圧接着剤とからなる層構造を有する感圧接着
性シートに関するものであり、特定の化学構造を有する
エラストマー層を有する基材層と特定の粘接着剤層とか
らなる改善された性質を有する新規な感圧接着性保護シ
ートを提供するものである。

更に詳しくは、物品に張り付けてその保護を目的とする
感圧接着性保護シートにおいて、基材層の層構成成分と
して、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とからな
るブロック共重合体を水素添加して誘導されろ水添ブロ
ック共重合体エラストマーを含み、その−面にアクリル
系重合体を主成分とする粘接着剤が積層されていること
を特徴とし、柔軟性、耐摩耗性、耐衝撃性、耐候性、耐
熱性、透明性および衝撃吸収性に改善された性質を有す
る。即ら、基材の層構成成分として、該水添ブロック共
重合体を含有づる感圧接着性シートは、強靭かつ衝撃吸
収性に富むところから、自動車や機械装置等を衝撃や摩
擦などによる傷付きや摩耗、腐蝕などから保護するため
に使用される感圧接着性保護シートとしてきわめて好適
な素材を提供する。

〔従来の技術〕

従来、輸送や運搬、加工、保管などに伴う傷付きや摩耗
、錆、腐蝕等から金属面や塗装面、プラスデック表面等
を保護する目的で、マスキングフィルムと称される紙や
プラスチックを基材とするシートに粘接着加工を施した
感圧接着性シーｉ〜が用いられてぎた。該感圧接着性シ
ートの基材としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、セロハン、紙／ポリエチ
レン積層体などが用いられている。

〔発明が解決しようとする課題〕

、　一方、近時凍結した道路の安全走行の確保のために
塩化カルシウムなどの融雪剤や砂などが散布されるよう
になり、走行にともなって巻き上げられる雪−亡氷、砂
や小石などから塗装面を保護する目的で、自動車車体の
一部に耐チッピング性等を目的とした感圧接着性保護シ
ートを張り付けることがなされるようになってきた。

このような［１的に供せられる保護シートには、耐摩耗
性や耐衝撃性などの機械的強度に優れると同時に、耐候
性にも優れ曲面や］−ナーの形状に合せて十分に追従で
きる柔軟性を持つことが要求される。しかし、ポリエチ
レン等の従来の材料ではこれらを同時に満たすことがで
きなかった。つまり、機械的強度の点では厚さを増力ｑ
させることにより解決できたとしても、形状追従性に欠
けるものとなってしまい、砂や小石等の連続的衝撃（チ
ッピング）からの塗装面等の保護に用いる感圧接着性シ
ートとしては満足できるものでなかった。

かかる目的を満たすには、十分な機械的強度を有するエ
クス１〜マーが適すると考えられるが、加硫ゴムは一般
に透明性や耐候性に劣り、また薄肉化加工も困難であっ
た。

一方、熱可塑性のエクス１ヘマーを基材とする感圧接着
性シート状構造物として、エラストマーの伸縮性を利用
した無痛剥離性を有する感圧接着性−も　　− テープが開示されている（特開昭５３−２３５号）。該
発明はエラストマー成分を含む熱可塑性−ノイルムとエ
ラストマー型感圧接着剤層とからなるテープに関するも
のであるが、エクス１〜マー型感圧接着剤としては、米
国特許第２，９０９，２７８号に開示されている慣用の
エクス１〜マー型ゴムー樹脂接着剤や米国特許第３．６
７６、２０２号に開示されているブロックコポリマー組
成物であるところから耐候性や耐熱性に劣り、伸縮性に
優れるものの、そもそも目的が人体等に張り付けて使用
するのに適した感圧接着テープの提供にあるところから
、本発明のごとく衝撃や摩擦等による傷（ｑぎや摩耗な
どを防止する目的で供せられる感圧接着性保護シートと
しては満足できるものでなかった。

〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは上記問題点を解決するための手段、すなわ
ら、塗装面等を保護するために用いる感圧接着性保護シ
ートについて鋭意検討の結果特定の化学構造の有するエ
ラストマーを層構成成分とする基材層と、特定の粘接着
剤層とからなる感圧接着性シートが、強度と柔軟性、透
明性、耐候性などを同時に満たづ−ことを見い出し、本
発明に到達しｌこ。

即ち、本発明は、基材層の一面に感圧接着剤層が積層さ
れた保護シートにおいで、基材層の層構成成分として、
ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とのブロック共
重合体の水素添加物からなる水添ブロック共重合体のエ
ラストマー層を含み、感圧接着剤層かアクリル系重合体
を主成分とする粘接着剤であることを特徴とする感圧接
着性保護シー１〜を提供するものであり、このシートは
物品に張り付けてその物品の保護に供せられるのに適し
たものである。

本発明の感圧接着性シートの特徴を述べると、基材の層
構成成分として耐摩耗性、耐衝撃性に優れたエラストマ
ー層を有することにより、チッピングに対してきわめて
高い抵抗性を持つとともに、柔軟性に富むことから曲面
やコーナー等の形状追従性に優れ、複雑な物品への張り
っけが容易であり、耐候性や耐熱性に優れるアクリル系
重合体を主成分とｌる粘接着剤の特性とあいまって、長
期に渡って安定した高い保護性を発揮する。更に、透明
性にも優れることがら被着面に文字や図柄があっても透
視でき意匠的にも優れ、ガラスや透明樹脂に張り付けて
も光学特性を大巾に低下せしめることがない。

本発明の感圧接着性保護シートの基材を構成するエクス
１〜マー層には、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合
物とのブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブ
ロック共重合体を用いることができ、例えば、スチレン
・ブタジェンブロック共重合体やスチレン・イソプレン
ブロック共重合体の水素添加物をあげることができる。

水添ブロック共重合体は、ビニル芳香族成分が増大する
に従い弾性率も増加するところから、本発明に用いる水
添ブロック共重合体においては、ビニル芳香族化合物１
．０〜５０重量％と共役ジエン化合物９０〜５０重量％
とからなるブロック共重合体の水素添加物であることが
好ましく、最も好ましくは、ビニル芳香族化合物２０ル
４０ ン化合物８０〜６０重量％のブロック共重合体を水素添
加したものである。

また、水添ブロック共重合体の構造としては、ビニル芳
香族化合物を主体とするブロックをＡ、共役ジエン化合
物を主体とするブロックをＢとするとぎ、Ａ−Ｂ−Ａ、
△＋Ｂ−Ａ）ｎ。

（Ａ−Ｂ＞ｎ（但し、ｎ−２〜４の整数）で表わされる
結合構造を有するものであり、共役ジエン化合物セグメ
ン１〜に含まれる不飽和結合の７０％以上が水素添加さ
れていることが好ましい。最も好ましい構造としては、
２個のビニル芳香族を主体とする重合体ブロックと、２
個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとか
らなり、共役ジエン化合物の不飽和結合の８０％以上が
水素添加されているものである。水素添加率の割合が高
いほど、水添ブロック共重合体のミクロ層分離は完全度
か高められ、水添ブロック共重合体の強度特性、ゴム弾
性、耐熱性、耐候性か向上する。

これらの水添ブロック共重合体の製造方法としては公知
の方法が適用でき例えば、特公昭４０−２３７９８号公
報に記載された方法により、リチウム触媒等を用いて不
活性溶媒中でビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブ
ロック共重合体を合成し、次いて、例えば特公昭４２−
８７０４号公報、特公昭４３−６６３６号公報、あるい
は特開昭５９−１３３２０３号公報に記載された方法に
より、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加
して、本発明に供する水添ブロック共重合体を合成する
ことができる。

次に、本発明の感圧接着性保護シートの基材の層構につ
いて説明する。エラストマー層の厚さは特に限定される
ものではなく、使用目的に応じて適宜選定すれば良いが
、通常は５０〜１　、　０００μｍが用いられる。上記
した水添ブロック共重合体は、単層で用いても十分に発
明の目的を達成することかできるが、やや粘着性を呈す
ることがガソリン等に弱いことが欠点としてあげられる
。従って、多層構造とすることはより好ましい方法であ
り、例えば、ポリエヂレン樹脂やポリプロピレン樹脂、
エチレン系アイオノマー樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹
脂、低融点ポリアミド樹脂、低融点ポリエステル樹脂、
ポリフッ化ビニル樹脂等と積層することができる。また
、所望によっては、ガスや溶剤、紫外線などのバリアー
性を付与するために、上記樹脂との層間に更に他の一成
分、例えば、エチレンヒニルアル］−ル共重合体やポリ
アミド樹脂、ポリエステル樹脂、高ニトリル・スチレン
共重合体、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂など
を介在させることもできる。

本発明の基材層シートの製造法としては、Ｔダイ押出機
、インフレーション成型法、溶剤キャスト法など公知の
方法が適用でき、多層構造とする場合には、共押出法、
ドライラミネーション法、押出ラミネーション法、熱プ
レス法が適する。また、これら基材層シートを構成する
エラストマー層及び目的によって積層される他の層構成
成分には、酸化防止剤や光安定剤、滑剤、帯電防止剤、
可塑剤、充填剤、素顔剤などを所望により添加すること
ができる。更に、ドライラミネーション法などのように
、あがらしめ準備された層構成成分をなすフィルムやシ
ートを積層する場合には、これらに蒸着や印刷、塗装な
どを施しておいても良い。

本発明に用いる感圧接着剤としては、ビニル芳香族化合
物と共役ジエン化合物との共重合体やその水素添加物の
組成物を用いることもできるが、アクリル系重合体を主
成分とする粘接着剤が適する。アクリル系重合体を主成
分とする粘接着剤は、耐熱せん断強度や耐候性、耐熱劣
化性、耐薬品性、耐水性に優れることから長期に亘って
安定した接着性能を維持し、特に、トルエン不溶分で表
わしたゲル含量３０重量％以上のものが好ましい。感圧
接着剤の塗工方法としては、ホットメルト法、二［フル
ジョン法、溶液法、転写法など公知の技術を用いること
ができる。感圧接着剤層の厚さは、５〜２００μの範囲
から被着面の凹凸度などに応じて選ぶことができる。

〔発明の効果〕

以上詳述したように、本発明の感圧接着性保護シートは
、耐摩耗性、耐衝撃性、耐候性、透明性に優れるととも
に柔軟性、衝撃吸収性にも優れることから、自動車車体
下部のごとき過酷な条件にさらされる部位のチッピング
からの保護シートやスラリー混合槽や配管の保護用ライ
ニングシート材、ガラス製品の傷付きや破片の飛散を防
止するためのシート状構造物などとして好適に用いるこ
とができる。

〔実施例〕

以下に実施例を示し本発明をより具体的に説明するが、
本発明の範囲がこれらによって何ら限定されるものでは
ない。

実施例１ ブロック共重合体の水素添加物として、スチレン３０重
量％とブタジェン７０重量％、メルトフローレート２．
昨／１０　（ＡＳ’ｒＭ　０１２３８　Ｌ条件）のスチ
レン−ブタジェン−スチレン−ブタジェンの構造を有す
るブロック共重合体の水素添加物（ブタジェンセグメン
トの水素添加率９８．５％）を、口径６５ｍ／ｍ−１Ｌ
−／Ｄ＝２８の押出機に供給し、Ｔダイを用いて厚さ３
００μ７ｆｌの基材シートを１ｑた。物性を表−１に示
す。

このシートに、乾燥時の厚さで５０μ而となるようにア
クリル樹脂をベースとした感圧接着剤ラテックス（トル
エン不溶分６０重量％及び４２重蟻％の２種〉を塗工し
、１０５°Ｃで５分間乾燥し、本発明の感圧接着性保護
シートを得た。表−２にＪＩＳ　１０２３７に規定する
方法で測定した接着特性を示す。

実施例２ 実施例１で得られたトルエン不溶分６０重量％の感圧接
着剤を塗工した感圧接着性シートを、メラミンアルキッ
ド樹脂塗装鋼板に接着し、水平面に対し６０度の角度に
固定した。次いで、垂直上方２ｍの高さから試験面の中
央に対辺の長さ７＃の六角形真ちゅう片（厚さ約３＃）
を総重量９０に９落下させた後、その変化を観察したと
ころ、表面にわずかにササフレが目立った程度で、感圧
接着性シートに切れや剥離は認められず、塗膜にも異常
がなく、チッピングに対し良好な保護性を有していた。

また、この感圧接着性シートは柔軟性に富み、曲面にも
容易に貼り付けることかできた。

比較例１ 厚さ３００μの低密度ポリエチレンシート（密度０．９
２１ｇ／ｃｍ３　、メルトインデックス０．４ｙ／１０
分）をコロナ表面処理し、実施例１に用いたトルエン不
溶分６０重量％の感圧接着剤のシートを転写して得た感
圧接着性シートを用いて、実施例２と同様の試験に供し
たところ、真ちゅう片の落下縁重量２０に３でポリエチ
レン層が切れてしまった。

比較例２ 厚さ５００μｍのエチレン系アイオノマー樹脂シート（
三井デュポン■製ハイミラン１７０７　）を用いて比較
例１と同様にして感圧接着性シートを得た。このシート
のチッピングに対する抵抗性は、真ちゅう片の落下総重
量７０に９以上と良好であったが、フィルムか柔軟性に
欠け、曲面に貼り付けるには容易でなかった。

実施例３ ０径６５Ｔ１７．／ｍ、Ｌ／Ｄ＝２８の押出機に実施例
１のブロック共重合体の水素添加物を供給し、口径４０
ｍ１ｍ、Ｌ／Ｄ＝２４の押出機にエチレン系アイオノマ
ー樹脂（三井デュポン■製ハイミラン１６０１）を供給
し、２層共押出しＴダイを用いて、ブロック共重合体層
２４０μ７ｎ、アイオノマー樹脂層６０μｍの積層シー
トを得た。次いで、イソシアネート化合物を用いて架橋
変性されたトルエン不溶分９０重量％のアクリル樹脂を
主成分とする感圧接着剤のシート（厚さ６０μ）を、先
に得た積層シートのブロック共重合体層に転写し、本発
明のもう１つの感圧接着性保護シートを得た。

本感圧接着性保護シートを硬質アルミニウム箔に貼り合
せ、３０°Ｃの水中に浸漬したところ、ブロック共重合
体のみを基材とする場合（実施例１のフィルム）には、
３時間で透明性を失ない白化したのに対し、８時間後も
透明性を維持していた。

更に、トルエンを数滴シート表面にたらし数分放置後ふ
きとったところ、実施例１のフィルムは膨潤軟化しベト
ベトしてしまったが、アイオノマー樹脂を積層したフィ
ルムは何ら変化がなかった。

また、屋外に放置して塵埃の付着を比較したところ、ア
イオノマー樹脂積層品の方が付着が少なく、水で容易に
洗いながすことができた。

特許出願人　旭化成工業株式会社 代理人　弁理士　野　崎　峡　也 手続ネ市正書（自発） 昭和６３年３月１８日

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、基材層の一面に感圧接着剤が積層された保護シート
   において、基材層の層構成成分としてビニル芳香族化合
   物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体の水素添加
   物からなる水添ブロック共重合体のエラストマー層を含
   み、感圧接着剤層がアクリル系重合体を主成分とする粘
   接着剤であることを特徴とする感圧接着性保護シート。 ２、水添ブロック共重合体が、ビニル芳香族化合物１０
   〜５０重量％と共役ジエン化合物８０〜５０重量％とか
   らなるブロック共重合体の水素添加物である請求項１に
   記載の感圧接着性保護シート。 ３、水添ブロック共重合体が、少なくとも２個のビニル
   芳香族化合物を主体とする重合体ブロックＡと、少なく
   とも１個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロッ
   クＢとからなるブロック共重合体の水素添加物からなる
   り、該ブロック共重合体の共役ジエン化合物セグメント
   に含まれる不飽和結合の７０％以上が水素添加されてい
   る請求項１に記載の感圧接着性保護シート。 ４、水添ブロック共重合体が、少なくとも２個のビニル
   芳香族化合物を主体とする重合体ブロックＡと、少なく
   とも２個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロッ
   クＢとからなる線状のブロック共重合体の水素添加物で
   あり、ビニル芳香族化合物１５〜４５重量％と共役ジエ
   ン化合物８５〜５５重量％からなるブロック共重合体の
   共役ジエン化合物セグメントに含まれる不飽和結合の８
   ０％以上が水素添加されている請求項１に記載の感圧接
   着性保護シート。 ５、アクリル系重合体を主成分とする粘接着剤が、トル
   エン不溶分で表わしたゲル含量が３０重量％以上である
   ことを特徴とする請求項１に記載の感圧接着性保護シー
   ト。